2012年2月23日木曜日
地方競馬を救え…払戻率を裁量制に、経営柔軟化
政府は、苦境に陥っている地方競馬を支援するため、競馬法改正案を開会中の通常国会に提出する方針だ。
売上金に対する払戻金の割合を一定の範囲で主催者の裁量で決められるようにするほか、馬産地振興のために競走馬の海外輸出なども後押しする。
競馬法では、「当たり馬券」に配当する払戻率を約75%と定めている。地方競馬の主催者側にとって売上高の約25%が取り分となり、馬主への賞金、従業員への給与など運営経費を工面している。改正案では、経営の自由度を高め、創意工夫を促すため、払戻率を70%に引き下げたり、80%に引き上げたりすることができるように認める方向だ。
地方競馬には現在、全国で16か所の競馬場がある。いずれも県や市などの地方自治体が出資する組合が運営している。かつては多くの地方競馬が自治体の財政を潤し、高知競馬(高知市)の「ハルウララ」や、笠松競馬(岐阜県笠松町)出身で中央競馬で活躍した「オグリキャップ」などは有名になった。(読売新聞)