2009年2月22日日曜日

賞典費1億2000万円削減 岩手競馬09年度予算案

 県競馬組合議会(伊藤勢至議長)の定例会は21日、盛岡市新庄の盛岡競馬場で開かれ、賞典費約1億2000万円の削減を盛り込んだ2009年度一般会計予算案など4議案を全会一致で可決した。経済情勢の悪化で来季も厳しい経営が予想される中、組合議会は民間委託拡大など「改革に向けた取り組みを継続して進めるべき」とする要請文を競馬組合に提出した。 

 09年度の収入総額は235億円。発売額は盛岡、水沢両競馬場と12場外発売所で153億円(前年度比0・7%減)、広域委託発売を46億円(同3・4%減)、インターネット発売を19億円(同2・6%増)と見込んだ。

 賞金や出走手当などの賞典費は、08年度最終見込み額より約1億2000万円削減するなどして2500万円の黒字確保を目指す。

 発売額を08年度の最終見込み額より2億2000万円、1・0%低く見積もった計画に対し、議員から「経済情勢が悪化する中で、対応できるのか」との疑問の声が上がった。

 競馬組合の宮一夫事務局長は「発売額が見込みを下回った場合は、年間を通じた収支均衡ができるように支出を調整する」と説明した。

 競馬組合議会は要請文で▽330億円融資の償還が可能な経営基盤の確立▽民間委託拡大など組合運営の改革に向けた取り組みの推進▽随意契約や賃借料の必要な見直し-を競馬組合に求めた。

 組合管理者の達増知事は「09年度は岩手競馬再生の3年目として重要な年。地に足のついた着実な改革を進めていく」と語った。(岩手日報)