2009年2月22日日曜日
福山競馬魅力アップ図れ 「福山競馬再生会議」
■ 1等賞金上げ 基金条例改正 対策次々、再生会議も初開催
約20億2000万円の累積赤字を抱えるなど厳しい経営環境が続く福山市営競馬で、市は2009年度、レースの1等賞金引き上げや、施設整備にかかわる基金を馬確保に使えるようにするなど、在籍馬を確保するための対策を次々と打ち出し、魅力的なレースの増加に力を入れる。県馬主会(八木徹会長)も21日、同市霞町のまなびの館ローズコムで、専門家やファンも交えたシンポジウム「福山競馬再生会議」を初めて開くなど、関係者一丸となった活性化への動きが広がっている。
同市営競馬は、2004年度に600頭前後だった在籍馬が、08年度には400頭前後にまで減少。そのため、出走馬が10頭そろったフルゲートでのレースも減っており、魅力あるレースの実施が年々、難しくなっている。
こうした状況を少しでも打開しようと、市は09年度に馬主に支払われる重賞レースの1着賞金を、08年度から50~190万円引き上げるほか、09年度が競馬開設60周年になるため、同市営競馬で最高額となる1着600万円の「瀬戸内賞」などの記念レースを開催し、馬主が馬を出場させやすい環境を整える。
また、競馬場の改修などに充てる施設整備基金の使用目的に、馬の確保に必要な経費を加える条例改正案を3月議会に提案。馬確保のための財源とする。
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同日開かれた再生会議には、競馬ファンら約200人が出席。競馬に詳しい札幌国際大の大月隆寛教授が司会を務め、パネリストの小嶺英喜・県調騎会長や八木会長らから「競馬にかかわっていない人に親近感を抱かれるようなPRが必要」「今は厳しい状況だが、ここで踏ん張らないといけない。競馬が多くの人の楽しめる場にしたい」などの意見が出された。(読売新聞)