高知県競馬対策課は、高知競馬(高知市長浜宮田)の2009年度の収支が、全国初の通年ナイターレース「夜さ恋(よこい)ナイター」を開始した影響で、2728万円の黒字見通しとなったことを明らかにした。08年度(5684万円)に続く2年連続黒字見通しで、同課は「最後の切り札としてナイター競馬を始めたが、判断は間違っていなかった。今後は経費節減だけでなく、さらに売り上げアップも目指す」としている。県議会産業経済委員会で報告した。
高知競馬では昨年7月、通年のナイターレースをスタート。結果、高知競馬開催レースの1日当たりの売り上げのうち電話、インターネットによる販売が、ナイター開催前の約25%から今年1、2月は7割に増加。売り上げ高も7割アップの約7000万円に増え、年間売り上げ見込みも51億1400万円と前年度(38億8100万円)を大幅に上回る見通しとなった。
ただ、電話、インターネットによる売り上げは、運営業者に11~17%の手数料を払う必要があるほか、光熱費やナイター設備の整備費など費用がかさんだこともあり、黒字幅は減少する見込み。ナイター設備の県担分の大半を基金の取り崩しでまかなったため、年度末の基金残高は440万円まで減る見通しとなった。
同課は、「売り上げを圧迫しているインターネット販売手数料の引き下げについて、業者と相談したい」としている。(読売新聞)