岩手競馬は29日、2009年度の全日程を終了した。開幕からの累計発売額は207億2300万円(前年度比6・1%減)で、計画値を0・4%上回った。開催経費の削減や基金の取り崩しなどで3年連続の黒字達成を果たしたが、基金がほぼ底をつく来季は、さらに厳しい経営を強いられそうだ。
県競馬組合によると、20~29日に行った特別開催(6日間)が計画値を上回り、累計発売額は計画比9100万円プラス。他県のレースを販売する広域受託発売は計84億6600万円(計画比3%プラス)。30、31の両日も同受託発売を行うが、3度のコスト削減により09年度の黒字は確実な見通しだ。
一方、盛岡、水沢両競馬場への入場者数は計35万7345人(前年度比6・1%減)で、売り上げ、入場者数ともに年々減少している。
競馬組合は10年度計画で、インターネット発売や他主催者との連携強化により今季を上回る209億円の売り上げを見込むが、厳しい経済情勢の中、計画通り売り上げを確保できるかは不透明だ。(岩手日報)