2010年11月3日水曜日

岩手競馬の支援検討 県調査特別委

 県競馬組合調査特別委員会(委員長・千葉伝県議)は2日、県議会で開かれた。地方競馬全国協会の雨宮敬徳理事が講演し、2011、12年度に岩手競馬を含む地方競馬への新たな財政支援策を検討していることを明らかにした。約70億円の基金を活用する方向で、経営難に苦しむ地方競馬を後押しする。

 県議と盛岡、奥州市議の委員10人が出席。雨宮氏は地方競馬の収支状況などを説明した。09年度は主催者別で5団体が黒字、11団体が赤字を計上するなど多くが存廃の危機に立たされている。

 雨宮氏は「来年、再来年が存廃判断の年になる。地方競馬継続のために、できる限りの支援を考えている」と明言。競走馬の薬物検査料やシステム費など、競馬事業に必要な経費の補助などを検討する。

 12年度から始まる日本中央競馬会(JRA)と地方競馬の馬券相互発売については「地方競馬の6倍の会員がおり、商圏が広がる」と増収に期待感を示した。

 委員からは地方競馬の将来見通しや、地方競馬全国協会と地方競馬の連携強化などを求める意見が出た。(岩手日報)