2010年11月18日木曜日

特定目的基金取り崩しに知事「慎重」 笠松競馬赤字補てん

 経営難の笠松競馬(羽島郡笠松町)の本年度の赤字補てん策として県地方競馬組合が提示した賞金・手当総額の40%削減案に県馬主会などが反発している問題で、古田肇知事は17日の定例会見で、馬主会などが代替手段として求めた特定目的基金取り崩しについて「現時点では慎重だ」と述べ、あらためて否定的な考えを示した。
 古田知事は、直近の今月12日までの累計でも1日当たりの馬券発売額は前年同期の91・5%にとどまっていることを踏まえ、「いろんな可能性を検討しているが、厳しい状況は続いている。12月13日からの競馬開催前までには補正予算を固めたい」と述べた。
 同基金の残高は4億2千万円あるが、使途を場外馬券発売所シアター恵那整備の借金償還と地方競馬全国協会への上納金に限定、赤字補てんに充てるには基金条例の改正を組合議会に諮る必要がある。古田知事は10月、「赤字補てんに使い切って残った借金は競馬廃止となった場合、税金で負担することになるため、(取り崩しには)慎重にならざるを得ない」と県議会で答弁した。(岐阜新聞)