2010年11月6日土曜日

笠松競馬、4割賞金削減案 8日提出

 岐阜県笠松町の笠松競馬の存廃問題で、競馬を主催する県地方競馬組合は、赤字を埋めるため、売り上げに応じて来年1月から3カ月間、レース賞金を最大で4割削減する再建案を固めた。8日に馬主や調教師らで組織する運営推進協議会に、ほかの案とともに提出する。内容が厳しいだけに反発も予想される。

 再建案では2010、11年度の売り上げを3段階で想定、それぞれ赤字額を試算。補てんに使える基金(09年度末現在で6600万円)以外は充てない条件で、収支均衡の方策を検討した。

 10年度の場合、最低の売り上げを前年度比9%減の108億円と想定。その場合、1〜3月の賞金の4割削減が必要と判断した。11年度は開催日数を減らし、経費を削ることなどを提案する。

 同競馬場の10年度の開催日は101日で、平均で1日10レースを実施。賞金はレースによって異なるが、1位から4、5位までに500万円から1万2千円が支払われている。

 8日の協議会では組合の提案のほか、経費削減案を募る。その後、再建案を競馬関係者と調整し、12月ごろに開催予定の組合議会に提出する。

 組合は9月の協議会で10年度は1億1700万円の赤字になる見通しを示している。岐阜県の古田肇知事は税金投入を否定し、廃止も視野に検討する考えを示している。(中日新聞)