達増知事は15日の定例会見で、今季の岩手競馬について「コスト調整は順調だ。将来を見て地に足の着いた議論ができる環境にある」と述べ、収支均衡を達成し来季も事業継続できるとの認識を示した。
今季の発売額(4月3日〜11月8日)は148億5800万円で計画を0・8%上回っている。しかし、前年度比は6・5%減少しており、ぎりぎりの経営が続いている。
岩手競馬は2007年度から、赤字なら廃止の存廃基準を設け毎年、発売額が減少するたびにコスト調整で黒字化を図ってきた。
達増知事は「過去3年間と比べ、特にうまく進んでいないことはない」と黒字化の見通しを述べた。
また、26日に初会合を開く外部の有識者会議については「存廃の極端な議論ではなく、競馬経営をよりよく行うための議論をしてほしい」と安定経営に向けた検討を期待した。
一方、同日の県議会議案等説明会では、有識者会議について「競馬に精通した人選ではなく、目的が不明確だ」などの意見が出た。
県などの構成団体は、有識者会議を来年5月まで開催し、発売額の確保策や低コスト構造策などの提言を受ける方針。(岩手日報)