2011年1月30日日曜日

競馬事業輸出へ 中国企業を競馬場に招待

 日本の競馬事業を中国へ輸出しようと、所管する農水省が29日、中国国営企業の幹部を東京競馬場(東京・府中市)に招いた。

 東京競馬場を視察したのは、農林水産分野では中国で最大規模の国営企業の一つ「中国農業発展集団」の劉身利会長と幹部ら。中国では現在、馬券の販売は許されていないが、富裕層の増加を背景に、近い将来、競馬事業を立ち上げる構想が進められている。中国側は、日本の競馬場の管理の方法や全国をオンラインで結ぶ自動発券機による馬券販売のシステムに強い関心を示しているという。

 農水省とJRA(=日本中央競馬会)は今後、サラブレッドなど競走馬も含めた日本の競馬事業の輸出に向けて、具体的な交渉を進める方針。(日テレ)

今年度収支均衡保てる見通し…荒尾競馬組合

今年度収支均衡保てる見通し…荒尾競馬 荒尾競馬組合(管理者・前畑淳治荒尾市長)の臨時議会が29日開かれ、組合側は2月から導入する地方公営企業法会計に基づき初めて作成した貸借対照表を公表した。約488万円の剰余金が見込まれることから、今年度は収支均衡を保てるとの見通しを示した。

 貸借対照表は3月31日現在を想定。資産は、競馬場の土地・建物などの固定資産が約14億700万円、現金、未収金などの流動資産が約4億2800万円の計約18億3500万円。負債は市や銀行などからの一時借入金17億4000万円、未払い金約8800万円などで計約18億3000万円になるという。

 今月末現在、競馬事業で約2000万円の収益があり、剰余金も約3800万円あるが年度末に減価償却、期末支払い分を控除する。

 有識者によるあり方検討会が「2011年度までの収支状況をみて存廃を判断すべき」と提言しており、今年度の収支が大きな判断材料になると見られている。(読売新聞)

2011年1月27日木曜日

苦境の岩手競馬 経費削減も限界

 全国的に売り上げが低迷している地方競馬。東北で唯一の存在の岩手競馬も苦境が続いている。入場者数は減る一方で、馬券の売り上げも上がらない。単年度の赤字を出したら廃止となるため、賞金や人件費を削りながらなんとかしのいでいるのが現状だ。経費削減の限界が近づく風前の灯火の岩手競馬に、未来はあるのか。

 岩手には盛岡市と奥州市水沢区に競馬場が二つある。県競馬改革推進室によると、2010年度の通常開催の入場者数は計30万5677人で、前年度比11%減。馬券の売り上げは184億3600万円(前年度比7・5%減)で、ピーク時(1992年度)の690億円の3割以下だった。

 県競馬組合を構成する県、盛岡市、奥州市への配当金は1999年以降、ゼロ。独自の財源を確保できる公営ギャンブルの役割を果たしていない。

 赤字が膨らんだ2007年、県議会で存続問題が議論された。収支均衡を保つことを条件に、県と両市が計330億円を融資して負債を肩代わりすることで、存続が決まった。以降、人件費や光熱費などの経費削減で何とか単年度黒字とし、ぎりぎりで続けているのが現状だ。

 勝ち馬への賞金も年々減少している。今年度の1着馬の最低賞金額は10万円、全国14地区にある地方競馬(ばんえいを除く)の中で2番目に安い。

 賞金が主な収入源となる騎手や調教師は深刻だ。騎手生活28年の小林俊彦さん(45)は「収入はいい時の4分の1。生活ができずやめた若い騎手もいる」と話す。自己負担する勝負服は約2万円。騎手同士で情報を交換して安く売っている店を探す。ゴーグルの上に着けるカバーはホームセンターでシートを買って手作りするという。

 水沢競馬場に長年、足を運んでいる奥州市の男性(58)は「賞金が減るとレースの魅力も減る」と嘆く。素質の高い馬を持つ馬主は、より賞金の高いレースを選ぶからだ。90年代には、岩手にもトウケイニセイやメイセイオペラといったスターがいたが、最近は全国的に通用する馬は出ていない。

 県競馬改革推進室によると、競馬に携わる人は約1300人、経済効果は年316億円と試算されている。小林騎手が「これだけの効果がある企業が県内にあるのか。競馬がつぶれれば街の火は消える」と主張するように、簡単に廃止できない実情もある。

 そんな岩手競馬も光がないわけではない。2012年度ごろから、地方競馬の一部レースの馬券を、日本中央競馬会(JRA)のインターネット投票(PAT)で買えるようになる。PAT会員は約300万人とされ、売り上げが飛躍的に伸びる可能性がある。

 県競馬組合の高前田寿幸副管理者は「コストカットが限界に近づいているのは確か。だが、もうすぐチャンスも来る。今はその時に向けて耐えていきたい」と話している。(朝日新聞)

2011年1月25日火曜日

騎手らが現場の窮状訴え 岩手競馬経営問題の検討委員会

 県は24日、岩手競馬の経営問題について考える3回目の検討委員会を開いた。岩手大学の藤井克己学長ら8人の委員に対し、騎手や調教師ら現場関係者たちが現場の窮状を訴えた。

 会議には、馬主、騎手、調教師、馬の世話をする厩務(きゅうむ)員らが出席。県厩務員会の工藤裕孝会長はレース賞金の減少で収入が減っていると説明し、「厩務員のリストラが相次ぎ、給料が日割りの日雇い状態の人もいる」と訴えた。

 岩手競馬の経営難で厩務員の人員削減が進み、1人が世話をする競走馬の数が多くなっているという。厩務員1人あたり5頭まで世話をすることが認められているが、実際は6頭以上世話をしているケースが多い。その場合、6頭目以降の馬がレースに出場しても、厩務員手当が組合から支払われない。県競馬組合は「現状は分かるが、6頭目以降にも手当を出せば、馬への適正な世話を怠るのを認めることになる」と説明する。

 今、岩手競馬の存続条件に「収支均衡」があるため、新たな設備投資が思うようにできない。このことが、売り上げが伸びない一因になっている、との訴えが現場から相次いだ。委員からは「県民を納得させられる投資計画を出して、長期的に岩手競馬を立て直していくことを認めてもらうのも必要ではないか」などの意見が出た。 (朝日新聞)

2011年1月24日月曜日

入場数・売上額ともにダウン 金沢競馬

 県競馬事業局は19日、今年度に開催された金沢競馬では、入場者数、売上額ともに前年度を下回ったことを明らかにした。県議会産業委員会で報告した。同局によると、今年度は昨年4月4日〜今年1月5日の間に計18回開催した。入場者数は前年度比で3699人減の22万1314人。売上額も同比4億4553万3千円減の78億6004万6千円だった。猛暑の影響で1レースあたりの出走馬数が減ったり、1人あたりの馬券購入単価が下がったりしたことが理由だという。
 赤字経営が続く金沢競馬については、経営評価委員会が「経営改善の余地はある」として2012年度の収支均衡を目標とした。ただ、収支が改善されなければ「将来、廃止の判断もありうる」との判断も示している。(朝日新聞)

2011年1月21日金曜日

中国に競馬運営を売り込みへ

農林水産省とJRA=日本中央競馬会は、富裕層が増え、娯楽への需要が高まっている中国に、競馬場の管理や馬券の販売といった日本の競馬の運営システムなどを輸出することを目指し、売り込みを強化することになりました。

中国では、現在、賭け事が禁止され、お金を賭ける競馬は認められていませんが、富裕層が増えたことで娯楽への需要が高まっています。先月、北京を訪問した農林水産省の筒井副大臣は、中国農業省の幹部から、日本の競馬に関心を持っており、競走馬の管理や生産などについて技術協力をしてほしいと求められました。これを受けて農林水産省とJRAは、将来、中国で馬券の販売が解禁される可能性が高いとみて、中国に日本の競馬の運営システムを輸出することを目指し、売り込みを強化することになりました。具体的には、競馬場の管理や馬券の販売といった運営のノウハウに加え、競走馬や競馬場で使われる設備などの輸出を目指す考えです。このため農林水産省では、農業分野で中国最大の国営企業である「中国農業発展集団」の劉身利会長が来週、来日する際、東京競馬場を視察してもらうなどして、中国側に日本の競馬の運営システムのメリットを訴えることにしています。(NHKニュース)

福山競馬:事業継続 新年度、赤字の場合は廃止も--市長表明 

 約20億円の累積赤字を抱える福山市営競馬について、羽田皓市長は19日の臨時市議会で「実質単年度収支の黒字が確保できる見通しが立った」として、11年度は事業を継続する方針を表明した。一方、新年度の途中に赤字に陥った場合には「廃止も決断せざるを得ない覚悟で臨む」と述べ、年度内で廃止する可能性もあり得るとした。

 羽田市長は、継続の理由について「経費縮減策や開催日程の調整などにより、新年度の事業運営は可能と判断した」と説明。主な削減対象とみられる調教師や騎手への賞典奨励費についても、県調騎会をはじめとする競馬関係者と昨秋から協議を重ねた結果、「一応の了解を得た」と述べた。ただし、削減額などについては「新年度の予算編成の具体(的内容)は次回の定例市議会で審議していただく」として言及を控えた。

 市営競馬の存廃を巡っては、昨年9月末に検討委員会が「速やかな廃止」を前提とする答申を提出。ただし、基金からの繰り入れを伴わない実質単年度収支の黒字確保などを条件に、事業継続を認めるとしており、羽田市長の判断はこれらの答申に沿った形だ。

 だが、10年度に計上された1億7000万円の基金は、来年度は繰り入れが不可能なことから、黒字確保に向けて競馬関係者の負担はさらに増すとみられる。(毎日新聞)

2011年1月20日木曜日

競馬継続に安堵や緊張の声

 福山市の羽田皓市長が福山競馬を2011年度は条件付きで継続させる方針を表明した19日、調教師や馬主たち競馬関係者の間では安堵(あんど)と経営再建へ向けた緊張の声が入り交じった。累積赤字が約20億円に膨らんだ現状に、街頭の市民の反応は賛否が分かれた。

 広島県調騎会の渡辺貞夫会長(62)は「ほっとした。競馬ファンの意見も採り入れ、主催者の市と振興策を探りたい」と話す。雇用を守るため事業の継続を訴えてきた。

 調教師や厩務(きゅうむ)員の給与に当たる賞典奨励費は、既に何度も削減されてきた。経営再建にはさらに削る必要がある。

 「市も経費削減に努める。市と現場が一丸となって事業を運営したい」と継続方針を歓迎するのは県馬主会の八木徹会長。調教師徳本慶一さん(53)は「猶予をもらった。入場者を増やせるかどうか、これからが正念場だ」と口元を引き締めた。

 赤字解消の道筋が見えないままの継続方針に、市中心部の買い物客たちの反応は複雑だ。南本庄の塚本弘さん(62)は「中国地方唯一の競馬場。かつてのように福山を活気づけてほしい」と期待。千代田町の美容師藤原久さん(28)は「赤字を抱えたまま続ける必要はないのではないか」と疑問を投げ掛ける。(中国新聞)

2011年1月19日水曜日

福山競馬、11年度も存続 羽田市長が19日方針表明

 広島県福山市の羽田皓市長は18日、存廃が焦点になっている市営競馬事業を2011年度も存続させる方針を固めた。レジャーの多様化や景気低迷で売り上げが減少、約20億円の累積赤字を抱えるなど経営が悪化しているが、競馬関係者の雇用などに配慮し存続を決めたようだ。19日の市議会臨時会で正式に方針を表明するとみられる。

 福山競馬は中国地方で唯一残る公営競馬事業。羽田市長は1月6日の定例会見で事業の存廃について「(11年度の)予算編成作業が本格化する今月中には判断したい」と述べていた。

 09年度に60周年の節目を迎えた福山競馬は長い間多くの市民やファンに親しまれ、市営住宅や小中学校建設など社会資本の整備にも大きく貢献してきた。ただ、レジャーの多様化などで経営が悪化、累積赤字は約20億円にのぼる。

 このままでは市の財政を圧迫しかねないとして、市は10年2月に有識者などで構成する検討委員会を設置して存廃を含めた今後の在り方について話し合ってきた。

 同年9月に委員会が提出した「速やかに廃止すべきだが、基金の繰り入れを行わずに実質単年度収支の黒字が確保できれば、11年度以降も継続が考えられる」とする答申に対し、羽田市長の最終判断が注目されていた。

 羽田市長は11年度の競馬事業の予算編成を検討。賞金を減らすなどコスト削減を進めることで基金の繰り入れをせずに済むめどが立ったため、存続の方針を固めたとみられる。(日本経済新聞)

2011年1月18日火曜日

競馬対策室を新設 荒尾市

室長などに辞令交付
 荒尾市は17日、総務部内に競馬対策室を新設。これに伴い、同日、前畑淳治市長が競馬対策室長(係長級)などに辞令を交付した。異動は休職中の一般職員の復職も含め3人。
 同市にとって累積赤字約14億円を抱える競馬事業の再建が最重要課題。昨年12月定例市議会に荒尾競馬組合の規約の一部変更を提案し、可決。これは、地方公営企業法を財務規定へ一部適用するもので、これにより資産、負債などの状況も明確化することで、経営状況の透明化を図るもの。
 現在、総務省に荒尾競馬組合への地方公営企業法の一部適用の申請を提出しており、2月上旬には許可が下りる見込みであることから、その前に準備を進めるため、新年度を待たず、この時期に競馬対策室を新設した。
 また、荒尾競馬あり方検討委員会が「短期自主健全化計画の終了年である平成23年度を待たず存続を断念することも視野に入れるべき」と提言していることから、これを受け、総務部は「22年度決算についても注視しているところ。競馬組合の経営状況の多角的な分析を行うため、対策室を設置した」と説明している。
 人事異動は次のとおり。係長級以上。敬称略。競馬対策室長(土木課用地登記係長)末永淳一、土木課用地登記係長(土木課参事)前崎利幸。(有明新報)

2011年1月7日金曜日

各馬ゴール前の直線、そこへ整備車が…笠松競馬


 岐阜県笠松町の笠松競馬で7日、競走馬が出走中に走路整備車2台が誤ってコースに進入し、レースが不成立になったことが分かった。

 同競馬を運営する県地方競馬組合によると、不成立となったのは第3レースの若竹特別(ダート1800メートル)。競走馬5頭がゴール前の直線にさしかかった際、2台の走路整備車が相次いでコースに入った。競走馬は整備車を避けたため馬や騎手にけがはなく、観客にも混乱はなかった。

 通常、コース整備は各レース終了後に行うが、委託業者が800メートルレースと勘違いして、整備車をコースに入れてしまったという。同組合は「単純なミスで、あってはならないこと。再発防止に努めたい」としている。(読売新聞)

福山競馬存廃 1月中に判断

 累積赤字が約20億円に上る福山競馬について、福山市の羽田皓市長は6日の記者会見で、2011年度も事業を実施するかどうかの判断を今月中に表明する方針を示した。

 会見では、(1)調教師や騎手たちの存続要望(2)速やかな廃止を前提とする市営競馬検討委員会の答申—を踏まえ「記者会見や議会説明などで発表する」と述べた。検討委が存続条件とする「基金からの繰入金ゼロでの黒字確保」を軸に、11年度の予算編成作業を続けているという。10年度は基金から約1億7千万円を繰り入れる。

 羽田市長は「予算編成作業の中で事業運営全般について検討、検証し、責任と覚悟を持って判断したい」としている。(中国新聞)

金沢競馬:県営収支、今年度の売上4億円減 赤字改善難しく

 金沢競馬(金沢市八田町)は5日で10年度のレースを終了し、県営分の成績(速報値)をまとめた。昨年4月から今月まで72日間790レースを開催し、入場者はほぼ09年度並みを保ったが、売上は09年度から4億円余り減り、赤字改善は難しい情勢だ。【近藤希実】

 県競馬事業局によると、入場者は22万1314人。1日平均では3074人で、09年度から1・6%減ったが、地方競馬全体(11%減)と比べると減少幅は小さめ。七尾市の物産直売や家族向けのポニーレース開催などの振興策で一定の効果が出たとみられる。

 一方、売上にあたる売得額は78億6004万円で、09年度比4億4553万円(同5・4%)の減。上半期で既に3000万円の赤字となっており、今後3月までの場外馬券の発売だけで挽回は厳しい見込み。

 金沢競馬を巡っては運営の在り方を議論する経営評価委員会が12月、12年度で収支均衡が見込めなければ、廃止も検討すべきとの報告をまとめている。(毎日新聞)

競馬場問題「今月中に判断」/福山

 約20億円の累積赤字を抱える福山市営競馬の存廃問題について、同市の羽田皓(あきら)市長は6日の定例会見で、「今月中には方向性を判断して議会や市民に示したい」と述べた。

 羽田市長は、2011年度も事業を継続するかどうかについて「10年度で約1億7千万円にのぼった基金繰り入れをゼロにして、実質収支を確保できる予算を作れるかがポイント」と指摘。騎手や調教師ら競馬関係者と、賞金や手当など運営経費の削減について協議を進めているとし、「いたずらに判断を先送りして競馬関係者の不安をあおるのは避けたい。見通しが立ち次第、市民や市議会に説明したい」と語った。

 市営競馬を巡っては昨年9月、専門家らでつくる検討委員会が、「速やかな廃止」を求める一方、実質単年度黒字が確保できる間は継続を認める答申を羽田市長に提出している。(朝日新聞)

2011年1月6日木曜日

福山市営競馬で奮闘 地方歴代最多勝目指す


 福山市営競馬(同市千代田町)の最年長競走馬モナクカバキチ(牡12歳)が、地方競馬(平地競走)の歴代最多勝記録(54勝)を目指して奮闘を続けている。今年が「年男」の“超ベテラン”で、これまでに52勝を積み重ねてきた。大記録まであと2勝。関係者の期待が集まっている。

 モナクカバキチは1999年4月生まれの卯年で、2001年10月に福山でデビュー。名古屋競馬(名古屋市)、荒尾競馬(熊本県荒尾市)で活躍し、08年から再び古巣に戻り、現在も月1~3回は出走する。これまで177戦で52勝し、地方競馬の現役最多勝を誇る。現在では珍しいアラブ系で、福山に在籍する12頭のうちの1頭。

 2010年は29戦2勝。8月14日以降は勝ちに恵まれていないが、多くのレースで掲示板(5着以内)を確保する走りを見せている。まだまだ元気で、けががなければ今年中の記録更新が視野に入る。

 記録が整理された1962年以降の地方競馬の歴代最多勝記録54勝は、高知競馬(高知市)のエスケープハッチ(アラブ系、牡、2008年引退)が持っている。

 福山市営競馬は多額の累積赤字を抱え、存廃の岐路に立つ。記録更新で沈滞ムードを吹き飛ばしたいと、関係者の期待は大きい。(山陽新聞)
【写真】最多勝記録を目指して奮闘するモナクカバキチ

2011年1月5日水曜日

佐賀競馬 山口騎手が全国リーディングジョッキーに


 佐賀競馬の山口勲騎手(40)=山下清きゅう舎所属=が2010年の年間勝利数を294勝とし、地方競馬の全騎手334人の中でナンバーワンに輝いた。佐賀競馬としては初の全国リーディングジョッキーとなった。
 地方競馬全国協会によると、記録が残る1974年以降、九州の騎手が全国ナンバーワンになるのは85年の中津競馬(当時)の有馬澄男騎手(現在・園田競馬場)以来。これまでは開催日数の多い南関東や兵庫などの騎手が制してきた。
 記録は中央競馬の勝利数を除く地方競馬のランキング。2位は大井競馬場の戸崎圭太騎手の288勝だった。山口騎手は佐賀競馬の開催を終えた昨年12月27日時点で2位の戸崎騎手に13勝差。大井競馬は31日まで5日間開催されたが、山口騎手は30、31日の荒尾競馬で計2勝を挙げ、6勝差でトップを守りきった。
 25年ぶりの快挙で九州競馬の意地を見せた山口騎手は「とてもうれしい。滅多にないことだし、佐賀競馬所属で獲得できたことはよかった。ファンと関係者のみなさんのおかげです」とコメントした。 (佐賀新聞)

福山競馬の総売り上げ減少


 福山市は4日、福山競馬の本年度第1〜3四半期(昨年4〜12月)の開催成績をまとめた。総売り上げは51億4111万円で、前年度同期より1日当たり約4・4%減った。

 4月10日〜12月26日の開催63日間について、同市千代田町の本場や場外馬券売り場などでの売り上げを集計した。1日当たり8160万円で、開催日数が2日少ない前年度同期の8532万円(総売り上げ52億463万円)を372万円下回った。入場者数は11万7622人で1日当たり212人減った。

 年間で最もにぎわう正月競馬(2、3日)も前年度より約1900万円の減収だった。市によると「このままでは、基金からの繰り入れなしでは通年での黒字確保は困難」という。

 羽田皓市長は、(1)「速やかに廃止」を前提とする市営競馬検討委員会の答申(2)調教師や騎手たちの存続要望(3)2011年度の予算編成—などを踏まえ、競馬事業を続けるかどうかの決断を近く表明する見通し。(中国新聞)

【写真説明】減収が続く中で開催された正月競馬のレース(3日)

2011年1月4日火曜日

荒尾競馬:12年連続の赤字決算 累積赤字は14億200万円に

 荒尾市の荒尾競馬組合(管理者=前畑淳治同市長)は、12年連続の赤字となる09年度決算を発表した。単年度収支は4500万円の赤字で、累積赤字額は14億200万円となった。

 決算は、競馬事業収入が48億7700万円と前年度比2・5%(1億2200万円)減となるなど総収入は55億5800万円で、同比3・3%も減少した。これに対し、支出は経費節減や競馬開催日数減などで前年比2・1%減の69億6000万円に押さえたものの、14億円を超す累積赤字となった。

 決算は先月27日開いた組合会議で認定された。また、競馬事業の存廃に影響する10年度決算予想について組合側は「出走手当の削減などで単年度収支の赤字幅を縮減し、さらに地方競馬全国協会の馬事畜産振興事業基金を活用できれば収支均衡できるのでは」と期待感を示した。(毎日新聞)