2011年11月29日火曜日

賞典費引き上げ検討 県競馬組合議会で知事

県競馬組合議会(及川幸子議長、議員10人)は28日、盛岡市の盛岡競馬場で開かれた。2010年度一般会計決算を認定し、事業運営費を増額する11年度の補正予算案を可決。管理者の達増知事は全国最低水準の賞典費に関し、来年度以降に引き上げを検討する考えを示した。
 10年度決算は、震災による6日間の特別開催中止などで発売収入184億3600万円(最終計画比96・7%)。地方競馬全国協会や日本中央競馬会からの1億200万円分の支援金や交付金支払い猶予などがあり収支均衡を保った。
 11年度補正予算は発売収入を12億1千万円上方修正し、勝ち馬投票券発売機の導入・更新などを行う事業運営費を3億6700万円増額。当期利益は8400万円となる見込みだ。(岩手日報)

荒尾市:競馬の見舞金を計上 一般会計補正予算案を発表

荒尾市は28日、市議会定例会(12月5日開会)に提案する議案を発表した。12月に廃止する競馬事業で、関係者に支払う協力見舞金の一部5365万円を今年度一般会計補正予算案に計上した。

 市によると、9月から職種ごとに続けてきた金額交渉で、装蹄(そうてい)師(9人)と予想業者(2人と3社)との交渉が妥結。妥結は初めてで、この2職種とは近く調印式をする。見舞金の支払いは、馬主を除いた専門職で100人を超すが、調教師や騎手、厩務(きゅうむ)員らほとんどの職種で交渉は越年する見込み。

 今回の妥結額は、装蹄師1人当たり百数十万円、予想業者1人当たり数十万円、同1社当たり百数十万円。正確な額は調印式で明らかにするという。

 計上した金額には、厩務員62人に支払う一時金なども含まれている。市は、競馬廃止までに妥結できない職種に、当面の生活資金として一時金の支払いを提案した。これを厩務員組合以外は拒んだという。(毎日新聞)

2011年11月21日月曜日

道営ホッカイドウ競馬:馬券7年ぶりに計画額を上回る--今年度

道営ホッカイドウ競馬の今年度の馬券発売額は115億7138万円で、前年度よりも2・5%増加した。道が2013年度からの黒字化を目指して設定している計画額を2・7%上回り、7年ぶりに目標をクリアした。

 道競馬事業室によると、小年度の道営競馬は17日に80日間の全日程を終了。道内での発売額は前年度より6・5%減ったが、「楽天」などのネット販売が好調で、9・1%伸びた。レース回数も前年より62回多い914レースが実施され、販売増につながった。

 道営競馬の事業全体としては、ばんえい競馬や道外競馬の場外販売収入もあり、最終的な収支は年度末に確定する。(毎日新聞)

2011年11月19日土曜日

福山競馬 ブログで“裏話”

ネット利用ファンに情報発信 馬血統やレースの雑学など
 福山市競馬事務局は、市営競馬のホームページで、競馬をさらに楽しむための“裏話”などを紹介する公式ブログ「福山けいば編集部」を始めた。馬券販売でインターネット利用者の比重が高まっており、積極的な情報発信でファンを取り込むのが狙いだ。

 市営競馬では、2011年度上半期(4~9月)のネットでの馬券販売は約10億円で、前年同期の約5億円から倍増した。右肩上がりが続き、売り上げ全体の約4分の1を占めるまでになった。

 ブログは11日に開設、事務局職員が週1回程度、更新する。競走馬や騎手、重賞レースの結果などを、馬の血統関係、舞台の裏側、市営競馬にまつわるトリビア(雑学)を盛り込んで紹介。ただのお知らせではなく、読んで面白いものを目指すという。

 公式ブログの開設に合わせ、黒川知弘、周藤直樹の両騎手が続けているブログもホームページにリンクを張り、接続しやすくした。

 広安啓治・競馬事務局総務課長は「競馬の一番の売りは馬と騎手。しっかりと前面に出して魅力をPRしていきたい」と話している。(読売新聞)

2011年11月18日金曜日

道営競馬発売額 当初計画上回る

今年度、7年ぶり
 道営ホッカイドウ競馬は17日、今年度の全日程を終え、発売額は2004年度以来7年ぶりに当初計画を上回った。発売額は115億7138万円で、計画の102・7%。前年を上回る出走頭数やレース数を確保したほか、ネット発売が好調だった。
 道競馬事業室によると、今年度は門別競馬場で計80日間開催した。道内での発売額は36億9380万円と計画の97・4%にとどまったが、「楽天競馬」などのネットや電話での発売は60億5122万円で、計画を6・5%上回った。1日あたりの発売額は1億4464万円で、昨年度を2・5%上回る数字となった。(朝日新聞)

2011年11月17日木曜日

福山競馬、上半期6537万円黒字 ネット購入など寄与

福山市は16日、福山競馬の本年度上半期収支が6537万円の黒字だったと発表した。東日本大震災に伴って東北、関東地方のレース中止が相次ぎ、福山競馬の馬券をインターネットで購入する在宅投票が大幅に増えた。

 4~9月に計48日間開催した。費用45億561万円に対し、収益は45億7099万円だった。売り上げは1日平均8701万円で、前年度同期比4・2%の増。うち、ネット販売は2099万円で、前年度同期と比べ76・1%増えた。(中国新聞)

荒尾競馬 武騎手来場へ 12月1日 83年の歴史終幕に花

廃止が決まった荒尾競馬(熊本県荒尾市)を運営する荒尾競馬組合は16日、日本中央競馬会(JRA)を代表する武豊騎手(42)を招き、12月1日にファン感謝イベントを開催することを明らかにした。荒尾競馬は同23日が最終レース。現存する地方競馬では最も古い83年の歴史の終幕に、トップジョッキーが花を添える。
 武騎手が10月中旬、自身の付き人を通じて知人でもある荒尾競馬所属の杉村一樹騎手(33)に「最後に力になれれば」と持ち掛けて実現した。当日、武騎手が騎乗するかは決まっておらず、具体的な内容は今後調整するという。
 荒尾競馬組合は「廃止される競馬場に有名騎手が来てくれるのは異例。大勢のファンに来場してほしい」としている。(西日本新聞)

福山競馬 上半期6537万円黒字

事業継続、収支均衡がカギ
 福山市は、16日の市議会競馬事業特別委員会で、存廃が問題になっている市営競馬の2011年度上半期(4~9月)の収支が6537万円の黒字になったと報告した。下半期(10月~12年3月)を合わせた1年間でも、当初予算以上の売上高となる見通し。ただ、12年度も事業を継続するかどうかは、年明けにかけて本格化する12年度予算の編成作業で、収支均衡を見込めるかが焦点となる。(石原敦之)

 市によると、4242万円の黒字だった第1四半期(4~6月)に続き、第2四半期(7~9月)も2295万円の黒字となった。4月以降に賞金など賞典奨励費を10年度当初に比べて約6%削減したことに加え、インターネットでの馬券販売が前年上半期に比べて約2倍に増えたことなどが要因という。

 委員会で、佐藤彰三・財政局長は、「年度を通じて売上高も予算を上回る見通しで、明るいことだ」と述べたが、12年度の事業存続については、「今後の運営状況や予算編成作業を見極めて判断する」とした。

 12年度の存続について市側が慎重な姿勢をとる背景には、第2四半期の売上高が前年同期より悪化していることがある。入場客数も、上半期は前年同期比16・4%減と減少が続いている。

 さらに、競馬場では施設老朽化が進んでいるが、大型映像装置を更新するだけでも5億円以上が必要で、改修も難しい。馬主は、廃止される可能性がある中で新馬を購入するのをためらうため、開催が可能なだけの競走馬の頭数を維持することが課題となる。

 福山競馬関係団体連合会の徳本慶一会長(54)は「上半期の黒字は、東日本大震災の影響でネット販売が好調だった結果で、ほっとしたというよりこれからが心配。市は早く継続の方針を示し、12年度に向けて頑張れる態勢を整えてほしい」と話していた。(読売新聞)

2011年11月10日木曜日

園田競馬ナイター問題 知事が地元と交渉継続の意向 

 県競馬組合が園田競馬場(尼崎市)で検討しているナイター開催をめぐり、一部地元の反対で導入時期を延期したことについて、井戸敏三知事は9日の会見で「開催を断念すれば競馬20+ 件存続の危機につながる。理解が得られる努力を続ける期間として延ばした」と、交渉を続ける意向を示した。
 同組合は収支改善策として、来年4月からのナイター開催を予定していたが、競馬場の周辺12地区のうち、3地区が治安面の不安などで反対を表明。予定通りの開催は「事実上困難」として延期を発表した。
 井戸知事はナイター開催について「組合の事業は存続できるかどうかという状況に追い込まれており、顧客を増やす狙いがある」と説明した。
 その上で「競馬はすそ野が広く、事業の関係者も非常に多いため、『やめました』で済むような話ではない」と強調。今後の交渉は「反対の理由が合理的なのかということも含めて、十分に議論を尽くす必要がある」との考えを示した。(神戸新聞)

2011年11月8日火曜日

園田競馬:夜間営業計画「住民合意が不十分」 県組合、予算案の提出見送りへ

 ◇来年4月のスタート困難に
 尼崎市の園田競馬場で計画中のナイター営業について、県競馬組合は7日記者会見し、「地域住民の合意が十分ではない」として、22日開催の県競馬組合議会へは、設備工事費などの予算案の提出を見送る方針を明らかにした。このため、当初予定していた来年4月の営業開始は困難となった。

 同組合によると、先月開催した地元自治会の代表者でつくる「周辺改善委員会」では、全12地区のうち6地区が賛成、2地区が反対、4地区が保留していた。7日までに保留地区が態度を明らかにし、9地区が賛成、3地区が反対となった。

 この結果を受けて記者会見した南向明博・組合副管理者は「かなりの地区で賛成してくれたが、ナイター営業の実施に踏み切れるには至ってない」と説明。ただ「(実施を判断する)明確な基準はない。反対地区と調整、話し合いを続ける」としている。

 県競馬組合は尼崎、姫路の両市と県で構成。ナイター問題を巡っては、営業に反対する地元住民らが署名活動をしたり、稲村和美市長に要望書を提出するなどしている。(毎日新聞)

道営競馬、20年ぶり黒字も…ネット販売好調

 道営ホッカイドウ競馬の売り上げが好調を維持している。北海道軽種馬振興公社によると、7日時点の売り上げは約105億7000万円。前年同期比0.8%の微増だが、大幅な収益が見込めるレース「北海道2歳優駿」(10日)が残っており、関係者は黒字化に向けてゴール前の“末脚”に期待している。
 同公社によると、好調の理由はレース数の増加と、ネットでの馬券販売。出走馬が増え、レースは7日までに昨年同期より約60レース多い844レースが開催できた。道営競馬の主催者である道競馬事業室は「全出走頭数の約4割を占める2歳馬のレースで、賞金を増やしたことが影響しているのでは」と分析する。
 ネット販売も前年同期比6.3%増の約54億9600万円と好調。09年から道が提携を結んだインターネット大手「楽天」の運営する馬券購入サイトを通じた販売が伸びているという。
 累積赤字が約242億円まで拡大した道営競馬は、存廃の岐路に立たされた昨年度、約6500万円の赤字となったが、前年度の繰越金を補充して収支を均衡させた。
 今年の開催は残り6日間で、最終日の17日には、人気馬が集まるレース「道営記念」もある。単年度収支で黒字となれば1991年度以来20年ぶりとなるが、ネット販売にかかる経費増などもあるため収支は年度末まで確定できず、同公社総務課は「2大レースでさらなる売り上げ増を達成し、黒字化にこぎつけたい」と意気込んでいる。(読売新聞)

荒尾所属 騎手目指す小山さん 佐賀競馬でデビューへ


 荒尾競馬で騎手を目指し、廃止決定後も研修を続けている小山紗知伽(さちか)さん(17)が佐賀競馬(佐賀県鳥栖市)でデビューすることになった。7日、来年1月の移籍が確定した。「途切れかけた夢がつながった」。荒尾市の廃止表明から2カ月、小山さんに笑顔が戻った。

 「あの日がずっと昔に感じる」。あの日とは荒尾廃止が報じられた8月末のこと。競走馬の調教の途中、朝刊の内容を知らされ、またがっていた馬の背で泣き崩れた。

 大の動物好き。2年前、進路を考える参考のために訪れた荒尾競馬で、紅一点の岩永千明騎手(29)にあこがれを抱いた。熊本市の中学卒業後、栃木県の養成所に入り、馬の世話と騎乗に明け暮れた。午前4時から夜まで、同期生の半数が脱落する厳しい訓練に耐え、今年8月、養成課程を締めくくる荒尾での実地研修にたどり着いた。

 来春、デビューするはずだった夢の舞台は突然奪われた。「しばらく何も考えられなかった」という当時を、「あの日」と穏やかに振り返ることができるのは「馬に助けられた」からだという。

 馬は毎日、小山さんの泣き腫らした目をのぞき込み、慰めるように顔をなめた。「私だけくよくよしていても何も始まらない」。前を向く気持ちが少しずつ生まれた。

 佐賀へは研修先の幣旗(へいはた)吉昭厩舎(きゅうしゃ)の一員として移る。家族同然の幣旗調教師や厩務(きゅうむ)員たち。小山さんは「人見知りの私がすぐにうち解けることができた。荒尾の人たちがいれば大丈夫」と笑顔を浮かべる。荒尾からはほかに二つの厩舎が移籍する。

 古里でデビューするという目標は断たれたが、馬が支えてくれた。「馬の気性に合わせた騎乗ができる“馬と話せるジョッキー”になる」。この2カ月で見つけた新たな目標だ。(西日本新聞)
【写真】佐賀競馬への移籍が決まり、笑顔で騎乗する小山紗知伽さん

2011年11月6日日曜日

県競馬組合 年間収支を上方修正

今年度計画見直し 発売収入12億円増の130億円
 県競馬組合は、2011年度の年間収支計画の見直しを行った。第2期(5月14日~9月26日)までの収支実績を踏まえたもので、収入面では発売収入を12億1000万円増の130億6500万円に上方修正。一方、支出面では、販売費・管理費を3億3700万円増の42億8000万円とした。販売関連機材の更新など、12年度以降に予定していた計画を前倒しするもので、これにより組合側は後年度の運営費を削減するなど収支改善を図りたい考えだ。

 同組合の運営協議会で了承された見直し計画によると、収入の大きな柱となる岩手競馬の発売収入は、変更前の118億5500万円から上積みした。第2期までの実績が計画額を上回るなど顕著に推移したことが要因。ただし、第3期以降の発売額については、今後の降雪などのリスクも勘案しており、これまで通り当初計画額をベースに1日当たりの発売額を前年度比80%とするなど堅く見積もった。

 また、日本中央競馬会(JRA)から岩手競馬に拠出する特別支援金(南部杯発売額の5%)が確定したことに伴い、その他収入を18億700万円から19億1300万円と1億円ほど増やした。

 対する支出の販売費および管理費では、競走関係費が出走頭数の減少により、当初計画の12億700万円から11億7700万円となった半面、事業運営費は27億3600万円から31億300万円と3億6700万円増額した。当初計画より収益の増加が見込まれることを受け、今年8月に策定した同組合の事業収支改善計画に基づく収支改善策を前倒しで実施しようとするもの。

 具体的には勝ち馬投票券発売機の導入や老朽設備の更新を図るほか、支払期限を来年度まで延長する予定だった現行のトータリゼータシステムのリース料を支払うことにより、翌年度以降の事業運営費を削減する。

 この結果、変更前の計画では当期利益を9400万円と見込んでいたが、一連の見直しにより1000万円減額し、8400万円の黒字と修正している。(岩手日日新聞)

2011年11月5日土曜日

園田競馬:ナイター計画 尼崎住民らの会、中止求め市長に要望書と署名

 県競馬組合が園田競馬場(尼崎市)のナイター営業を計画している問題で、地元住民でつくる「園田の未来を考える会」は4日、稲村和美市長に対し、計画の中止を求める要望書を3075人の署名を添えて提出した。

 考える会は先月、計画に反対する地域住民の署名を集めた。森村さやか代表は反対する主な理由として、治安の悪化▽ナイター営業は節電を進める社会の流れに逆行▽経営効果が期待できない--などを挙げた。

 同組合は尼崎、姫路の両市、県で構成。来年4月のナイター営業実現に向け、地元住民との話し合いを続けている。(毎日新聞)

福山競馬、上半期は黒字

 福山市の羽田皓市長は4日の記者会見で、福山競馬の本年度上半期収支が黒字になる見通しを明らかにした。実質単年度収支の黒字を条件にする来年度以降の事業継続については、「もうしばらく慎重に見極めたい」と述べた。

 羽田市長は、年間売り上げについて、本年度当初予算で計上した約79億円を上回る見通しを示した。一方、月曜日開催や東日本大震災で相次いだ東北、関東地方のレース中止に伴いインターネットによる在宅投票が増えたことを説明し、「例年と異なる運営状況がある」と指摘した。事業継続の判断は見送ったが、来年度予算の編成作業は進める。

 市によると、上半期の売り上げは41億7600万円で、前年同期に比べ19%増えた。より詳しい収支の内容は16日の市議会競馬事業特別委員会で報告する。(中国新聞)

2011年11月3日木曜日

県競馬組合運営協:年間で黒字見通し 9月26日まで、計画達成率は116% /岩手

 県競馬組合運営協議会が2日、盛岡市内で開かれ、今年度の開幕から9月末までの発売額と、年間の収支見通しが報告された。発売額は計画額を上回り、年間を通して黒字を確保できる見通しで、岩手競馬存続の条件である「収支均衡ルール」は保てるとしている。

 県競馬組合は、東日本大震災で一部施設が被災し、開催期間も短縮したため、1日あたりの発売額を前年度比20%減と見積もり今年度の計画額を決めた。開幕した5月14日~9月26日の発売額は86億5500万円で、計画額74億4500万円に対する達成率は116・2%。損益は2億8700万円の黒字となった。

 しかし冬に入ると降雪で開催中止となるなどのリスクがあることから、今後も計画額は前年度比20%減を基本とする。さらに勝馬投票券発売機の自動化など、設備投資の支出が増える見込みのため、年間の損益は最終的に8400万円の黒字と予想している。

 今年度の発売額は、前年度の開幕から同じ開催日数分に比べると94・7%。広域委託発売とインターネット発売は前年度並みであるものの、場外発売所が発売を中止したり発売開始時期が遅れたりしたことで10・2%減少した。(毎日新聞)