2008年12月27日土曜日

福山競馬 振興策を 対策委意見、市長に提出

現時点での廃止は求めず
 約20億2000万円の累積赤字を抱える福山市営競馬の経営健全化策などを協議する「福山地方競馬健全化対策推進委員会」(早川佳行会長、13人)の3回目の会合が26日、市役所であり、振興策などの意見をまとめ、羽田皓市長に提出した。
 競馬事業の存廃に関しては、「景気が後退しているこの時期に廃止すれば、関係者の生活や地域経済への影響が甚大」として、現時点での廃止は求めなかったが、引き続き新たな振興策を考えるなど、事業の再生に取り組むことを要求した。
 振興策については、2008年度当初で384頭の在籍馬について「430~450頭が望ましい」として馬確保の対策を求めたほか、他の競馬場と開催日が重ならないよう日程調整したり、団体客を誘致したりして、新たなファンの掘り起こしなどを提言した。
 今後の事業のあり方に関して、08年度全体で赤字になった場合は「市民理解が得られない」との認識を示し、「事業を継続するには明確な基準の検討が必要」とした。
 羽田市長は取材に対し、今回の意見を新年度予算に反映させる考えを表明。08年度通年で赤字になった場合、事業廃止に踏み込むかどうかについては「市営競馬には1000人近い雇用がある」と慎重な姿勢を示した。(読売新聞)

笠松競馬場訴訟で地元2商工会が存続要望書

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の土地明け渡し訴訟(控訴審)で、地元の2商工会が26日、「競馬場の廃止は地域経済に深刻な影響を及ぼす」などとして、それぞれ名古屋高裁あてに同競馬場の存続要望書を提出した。
 提出したのは同郡の笠松町商工会(山下定良会長)と岐南町商工会(近藤政美会長)。
 両要望書は、名高裁の係争の結果次第では競馬場の廃止が決定することに触れ、「競馬場内外の飲食店や厩(きゅう)舎への納入業者などが廃業に追い込まれ、800人超の競馬関係者(家族を含め3000人)が職を失う。それに伴い、周辺地域で消費されていた経済効果(年109億円)もゼロとなりかねない」と懸念。「経済情勢の激変で商工業者の経営や雇用の安定が厳しい中、競馬場の廃止は、企業の倒産や従業員の解雇に拍車を掛ける。競馬場が存続できるよう英断を」と求めている。(岐阜新聞)

2008年12月26日金曜日

ばんえい競馬:営業損益、赤字に 運営会社、今後の受託「未確定」

 ばんえい競馬の運営を受託するソフトバンク系列会社「オッズパーク・ばんえい・マネジメント」は25日、09年3月期の営業損益が赤字となる見通しを明らかにした。馬券発売額(今月15日時点)が、前年同期比約9%減の約76億4700万円と落ち込んでいることなどが影響した。
 市は来年度もばんえい競馬を継続して開催することを決めているが、今後の運営受託について藤井宏明社長は「やりたい意思はあるがまだ確定しておらず、市と協議入りした段階」と慎重な姿勢。砂川敏文市長は「危機感を持っている。競馬場は地域資源というとらえ方をしっかりしたい」と話した。
 同社は07年度から運営を受託し、初年度の営業損益は100万円の赤字だった。(毎日新聞)

2008年12月24日水曜日

英国BBC、競馬中継の規模縮小か

 スポーツを興行として考えた場合、メディアにどれだけ取り上げてもらえるかが成否のカギを握る重要なファクターであることは言うまでもない。中でも、広くて強い訴求力がある「テレビ媒体」における露出は、インターネットを通じてやりとりされる情報量がこれだけ莫大なものとなっている今日においても、絶大な影響力を持っていると言わざるをえまい。
 同じテレビ媒体でも、CSではなく地上波での露出があればそれに越したことはなく、更に言えば、乗っかる電波が民放ではなく国営放送ならば、そのスポーツを見る人々の目も様々な意味で違ってこようと言うものである。
 競馬発祥の地イギリスで今、国営放送のBBCにおける競馬中継が、議論の的となっている。イギリスでは、BBCと民放の「チャンネル4」が開催競馬場を上手に分け合いながら、地上波における中継を長らく行ってきたのだが、このうちBBCにおける中継本数が2009年から2010年にかけて大幅な減少となることが、今後の放映権利を巡る交渉過程において、明らかになったのである。 具体的には、現段階でBBCが2010年に予定している生中継は、障害のグランドナショナル、平地のオークス、ダービー、ロイヤスアスコット、キングジョージなど、年間で14日となっている。2008年は年間で29日の中継があったから、このまま新たな契約が結ばれると、中継数は半減することになるのだ。時計の針をもう少し戻すと、西暦2000年の段階でBBCの中継数は年間で79日もあった。つまり、ここ10年の間で65日もの中継が失われ、比率としては5分の1以下になるという、競馬産業にとってはまさに由々しき事態が進行しているのである。 中継を減らす理由に関してBBCは、グランドナショナルとダービーを除けば視聴率が稼げないこと、2012年のロンドン五輪へ向けて五輪種目の放映に力を注ぎたいこと、などを挙げているが、これはこれでもっともな話である。 もう20年以上前のことになるが、私は競馬中継を行っている在京民放キー局に勤務していたことがあって、現場で主に競馬中継の制作に携わっていたのだが、一方で営業セクションにいた時期もあり、競馬中継の扱いについてはおおいなるジレンマに陥った経験をもっている。言うまでもなく私は競馬好きだから、自分の勤める局で競馬中継が行われることは大歓迎であった。その一方で、残念ながら競馬中継というのは視聴率の稼げる番組ではない。局の営業的見地から捉えると、週末の午後という競馬中継が組まれている時間帯は、ゴールデンやプライムと呼ばれる夜の時間帯の次に高く売れるゾーンで、そういう「売れ筋」の時間帯に視聴率のとれない番組があると、営業的にははっきり言って邪魔であった。 また、五輪放送というのは局にとって4年に一度のビッグイベントで、自局で放送できる種目については、できるだけ盛り上げておきたいというのも、局としては非常にまっとうな方針である。ただし、それはあくまでも局の立場に立った見方である。競馬産業の見地から捉えると、繰り返しになるが、BBCを巡る今回の騒動は実に由々しき事態である。 BBCというのは国営放送である。国営放送といえども収支バランスは考えねばならないし、視聴率はおおいに意識しなくてはならないのだが、民放とはおおいに事情が異なってしかるべきだ。国営放送ならば、国技とも言える競馬にもっと理解があってよいはずだと、競馬ファンとしては切に思う。 ということで英国では今、競馬日刊紙のレイシングポストが音頭をとって、BBCの競馬中継削減方針に異を唱えるキャンペーンが行われている。果たして、競馬サークルの声は国営放送上層部に届くのか。推移を注意深く見守りたいと思う。(Netkeiba.com)

2008年12月23日火曜日

笠松競馬:「存続を前提に予算編成着手」--知事ら 

 古田肇知事と笠松町の広江正明町長、岐南町の松原秀安町長が22日、笠松競馬についての会議を開き、閉会後の会見で県地方競馬組合管理者の広江町長が「存続を前提に、来年度の予算編成に着手する」と述べた。
 同競馬の入場・利用者数は11月から落ち込み始め、現段階で赤字は600万円にのぼる。収益率の高い競馬場本場の発売落ち込みが響いているという。ただ、昨年同期の赤字1020万円よりは改善した。
 県は、同競馬が赤字になった場合は廃止する方針を表明している。古田知事はこの日、「赤字で即廃止ではない。税金で補てんはしないとの方針だ」と説明した。広江町長は「年末、年始の売り上げが見込めるので、(収支は)とんとんになる」と語った。(毎日新聞)

2008年12月22日月曜日

ばん馬の蹄鉄を記念品に加工 浦河の障害者施設 収益金、協賛レースに


 【帯広】ばんえい競馬を開催中の帯広競馬場で二十一日、ばん馬の使用済み蹄鉄(ていてつ)を磨いて記念品に加工している日高管内浦河町の知的障害者支援施設「浦河向陽園」の入所者らが、作業の収益十五万円を協賛レースに充当し、調教師らに賞金を手渡した。
 同園では、ばんえい競馬が帯広市の単独開催となった昨年四月、「馬産地として、ばんえいを支援したい」と、従来手がけていたサラブレッドの蹄鉄に加え、ばん馬の蹄鉄の加工も始めた。製品は、帯広のNPO法人「とかち馬文化を支える会」が同競馬場などで一本二千百円で販売。五百個を売り上げた。
 同園や支援する有志らは、「収益の一部を調教師らの賞金に」と積み立てを続け、十五万円に達した。これを二十一日に行われた九レースの協賛金に充て、入所者三人と有志ら計十四人が帯広競馬場を訪れ観戦した。
 入所者らはレースが終わる度に表彰台に上がり、調教師や騎手に「頑張ってください」と感慨深げに賞金を渡した。蹄鉄加工の橋渡し役を務めた浦河町内の和食店経営梶田晴之さん(49)は「ばんえいも道営競馬も厳しい現状だが、思いを一つにして応援の輪を広げられれば」と話している。

<写真>協賛レースの勝利騎手や調教師と一緒に記念撮影する浦河向陽園の入所者ら

2008年12月21日日曜日

地方競馬最多勝、エスケープハッチ(高知)が引退

 地方競馬最多勝、高知のエスケープハッチが引退高知県競馬組合の発表によると、地方競馬(平地)最多勝記録を持つエスケープハッチ(牡8 高知・田中譲二厩舎)の引退が決まった。エスケープハッチは父ミスタージョージ、母ウインザオール。高知競馬で2002年12月にデビュー後は勝ち星を積み重ね、2006年10月1日の高知10R・尾花特別で47勝目を挙げ、ニホンカイキャロルの持つ記録を更新して歴代最多勝馬(記録の統一が図られた1962年以降)となった。通算成績は83戦54勝、重賞は7勝。今年1月1日の高知市長賞(1着)以降はサラブレッドのレースに出走し、勝ち星を積み重ねていたが、7月20日の勝利以降は2着、2着と続き、12月13日のE級選抜で3着となったのがラストランとなった。引退式は来年1月1日(祝・木)、高知競馬場のスタンド前センターステージにて行われる。なお、引退式の詳細や今後の繋養先は後日発表される。管理する田中譲二調教師は「元気なうちに余生をおくらせてあげたい。エスケープハッチは自分(田中調教師)のことが大好きで、甘えてくる。いなくなると自分が一番寂しい」とコメントしている。(ラジオNIKKEI)

2008年12月20日土曜日

骨折の誘導馬が復帰…兵庫・園田競馬場 「ホワイトラマン」、地道なリハビリ実る


 兵庫県尼崎市の園田競馬場で3月に骨折した誘導馬のホワイトラマン(牡18歳)が、約9か月ぶりに復帰を果たした。
 人間ならおよそ70歳だが、地道なリハビリに励み、単独誘導できるまでに回復。調教担当の山名弥玲(みれい)騎手(28)は「足の骨折は致命傷になりかねず、当初復帰は難しいと思っていただけに、本当にうれしい」と喜んでいる。
 園田競馬場の誘導馬はホワイトラマンのほか、マコーリー(牡23歳)とロングマリーン(牡18歳)がいる。レースごとにパドックから馬場まで約200メートルの間、競走馬を先導している。
 ホワイトラマンは北海道生まれ。1993年から15年間、栃木県の地方競馬教養センターで騎手候補生の訓練馬を務め、昨年、同競馬場へやって来た。おとなしく人なつっこい性格で、白い馬体に淡いピンクの鼻先がチャームポイントだ。
 昨年12月からマコーリーの姿をまねて訓練を重ね、2月下旬にデビューしたが約1週間後、右後ろ脚の骨に亀裂が見つかった。3か月間、馬房から出られず、けがをかばうために左脚が腫れたことも。高齢のため回復が遅れたが、少しずつ歩く距離を延ばすよう練習して、足元を気にせず走れるようになった。山名さんは「動けない時もイライラせず、じっと回復を待ってくれた」と振り返る。
 11月25日の第8レースで復帰。雰囲気に慣れるまでロングマリーンと2頭で誘導していたが、今月3日に単独誘導を始めた。早朝に50分間走って体をほぐし、1日4レースで山名さんとともに堂々とした姿を見せている。
 県競馬組合の林三四和・企画広報課長は「年末年始はお客さんがたくさん集まる。3頭そろってレースを盛り上げてほしい」と期待している。(読売新聞)

良い年願い各地で迎春準備



 今年も残すところ10日余り。各地の神社などでは初詣での参拝客に備え、迎春準備が進められている。笠松競馬場にも門松が立てられ、正月ムードを漂わせている。 
◆門松を手作り、笠松競馬場
 笠松競馬場(笠松町若葉町)の職員や厩舎(きゅうしゃ)関係者ら20人が19日、競馬場の正門、東門にそれぞれ高さ約2メートルの門松を立てた。
 2004年秋に存廃問題が持ち上がってからは、主催者が予算を削減したため、毎年関係者が手弁当で用意している。
 馬の餌を入れる金属製の飼い葉おけにダートコースの砂を詰めて土台にした競馬場らしい門松。松竹梅に場内に生えるナンテンをあしらった。
 競馬場の市原修企画広報課長は「年始の馬券勝負はファンの皆さんも気合が入るはず。気分よく勝負できるよう、縁起物で迎えたい」と話した。年末年始の開催日は26日のほか、29-1日。(中日新聞)

<写真>飼い葉おけにダートコースの砂を詰めた土台。競馬場らしい手作りの門松を組み立てる厩舎関係者ら=笠松競馬場で

2008年12月19日金曜日

角田調教師(名古屋)、年間最多勝更新(18日)

 18日(木)に名古屋競馬場で行われた第7レースで角田輝也(つのだてるや)調教師の管理するスーパーガブリンが勝利した。角田調教師はこれで、年間205勝に達し、一昨年に自ら達成した日本記録(年間204勝)を更新した。
★角田調教師のコメント「日本記録を達成できてうれしい。良い馬主、良い馬、良いスタッフに恵まれて、一つ一つ積み重ねた結果だと思っています。これからも厩舎一丸となって馬を仕上げ、頑張っていきますので、応援してください。」(ラジオNIKKEI)

第3回地方競馬新規調教師・騎手免許試験合格者発表

●●今年度第3回地方競馬新規調教師・騎手免許試験合格者発表●●
 NAR地方競馬全国協会からきょう、平成20年度の第3回調教師・騎手免許試験の合格者が発表された。今回の合格者は調教師2名、騎手4名で、いずれも平成21年1月1日付の免許。
【調教師】
杉山結姿(すぎやま・ゆうし 35歳・現厩務員、北海道)
後藤正義(ごとう・まさよし 29歳・現厩務員、岐阜)
【騎手】
貝羽智生(かいわ・ともき 19歳・現厩務員、ばんえい)
菊地一樹(きくち・かずき 22歳・現厩務員、ばんえい)
長澤幸太(ながさわ・こうた 27歳・現厩務員、ばんえい)
林義直(はやし・よしなお 21歳・現厩務員、ばんえい)・・・・(ラジオNIKKEI)

2008年12月17日水曜日

労働組合員数1万4千人減、再びマイナスに転じる

 今年6月末時点の労働組合の組合員数は、前年比1万4791人減の1006万4823人だったことが16日、厚生労働省の調査で分かった。
 昨年は13年ぶりに組合員数が増加したが、今年は再び減少に転じた。雇用者数に占める組合員の割合を示す組織率は18・1%で、昨年と同じだった。
 連合などが組織化に力を入れているパート労働者の組合員数は約61万6000人で、同2万8000人増。産業別の増減では、「卸売業・小売業」が前年比約3万1000人増で最も増加幅が大きく、逆に最も減少したのは官公庁職員などの「公務」で同約4万4000人減だった。(読売新聞)

競馬場、女性の4割強が「行ってみたい」


 師走の一大レース、有馬記念の開催を目前とし、今から楽しみにしているファンも多いことだろう。この時期に合わせて「競馬に関する意識調査」を実施した。
 調査対象は20代から40代を中心とするネットユーザー男女456名。今年の馬券購入について聞いたところ、「購入した」と答えたのは全体の8.4%。男性12.3%に対し、女性は4.1%と3分の1程度だった。年代別では40代が最も多く、12.5%の回答があった。
 馬券を購入した人に、購入方法を複数回答で聞くと「競馬場」が41.0%で最も多かったが、「即PAT(インターネット投票サービス)」が35.9%でそれに続いた。
 女性では競馬場と同率の44.4%、20代では競馬場、WINS(場外勝馬投票券発売所)とならぶ50.0%がインターネットを利用して馬券を購入していた。
 さらに、出走馬や開催レース等の情報は何を参考にしているか(複数回答)との問いでは「インターネット」が66.7%でトップ。女性では88.9%にのぼり、男性(60.0%)を30ポイント近く上回った。
 以下、2位「競馬新聞(46.2%)」、3位「テレビ(28.2%)」と続き、情報収集、馬券購入ともにインターネットを利用する人が多いことがわかった。
 競馬場に行ったことがあると回答した36.8%に行った目的を聞いたところ、トップは「レース観戦」の63.2%、次いで「馬券購入」の55.6%となった。
 性別では「レース観戦」が目的の男性は66.3%、女性は少し低めの58.9%。「馬券購入」を目的としているのは男性65.3%に対し女性42.5%と差が見られた。また、女性では「付き添い(42.5%)」との回答が馬券購入目的と同率で2位となった。
 「競馬場に行ったことはない」と回答した63.2%に行ってみたいと思うかと聞いたところ、4.4%が「行ってみたい」、34.4%が「ちょっと行ってみたい」と回答。女性では、4.7%が「行ってみたい」、38.3%が「ちょっと行ってみたい」と回答し、合わせて43.0%が競馬場への興味を示した。
 JRA(日本中央競馬会)のデータによると、2007年度の開催競馬場の入場人員は753万2111名で、そのうちの13.0%、98万2415名が女性。競馬場に行ってみたいという女性の潜在ニーズが4割あることからすると、今後、女性来場者は増加していくのかもしれない。
 調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。(CNET JAPAN)

2008年12月16日火曜日

岩美に場外馬券場 「バオー鳥取」来夏開設へ建設計画

 地方競馬の場外馬券売り場の管理・運営などを行う「日本レーシングサービス」(東京都江東区)が鳥取県岩美町大谷で、場外馬券売り場「BAOO(バオー)鳥取」の建設を計画していることが十五日、分かった。約一万平方メートルに約四百人が収容できる鉄骨平屋建て約五百八十平方メートルの建物を建設。地元で八人程度の雇用を見込んでおり、売り上げの0・5~1%が町の収入になる。来年八月の開設を目指している。
 関係者によると、地域振興のため同町商工会が誘致した。地元自治会はすでに同意しており、今月上旬、同社と商工会が合同で町に建設への同意を求める文書を提出した。
 これを受け、榎本武利町長と町議会の代表が島根県雲南市の「BAOO三刀屋」を視察。十八日の町議会全員協議会で議会としての意見を集約し、その意見を基に榎本町長が建設に同意するかどうかを最終的に判断するという。
 榎本町長は「公営ギャンブル施設が住民にどのような影響を与えるのか、しっかり勉強してから慎重に判断したい」と話している。
 同社は現在、群馬、広島、山口、島根の四県で場外馬券売り場を展開。岩美町での計画が実現すれば、五カ所目となる。
 計画地はJR大岩駅前の国道9号に面した民有地。建設には、地元自治会や町の同意が必要。(日本海新聞)

西条に場外馬券場構想 教育団体が反対署名

 西条市周布の今治小松自動車道東予丹原インターチェンジ(IC)近くに、高知競馬など地方競馬の場外馬券売り場を設置する構想が浮上している。開発業者は近隣住民ら関係者に説明会を開くなど意見集約を進めているが、一部住民は反対署名活動を始めた。  対象地は同IC北東で、同市三津屋東、イースト開発(森川勝利社長)が開発を予定。同社によると、約3万平方メートルに馬券売り場と小売店舗を構想しており、現在農地の地権者15人は計画に同意しているという。南には、同社が用地開発し2005年にオープンした大手スーパーや家電量販店などの大型商業施設(約5万4千平方メートル)が隣接する。  イースト開発は11月、近隣住民や自治会、PTA関係者らを招き徳島県藍住町の馬券売り場「パルス藍住」などへの見学会を実施。同月下旬の説明会で約40人の関係者から意見を聴いた。(愛媛新聞)

2008年12月14日日曜日

「大企業の非正規大量解雇、許されない」高木・連合会長


 世界的な不況を背景に、非正社員らを解雇する動きが止まらない。近年にない厳しい状況のなかで、働く人の雇用や暮らしを守るため、連合(組合員数675万人)は来春闘をどう戦うのか。高木剛会長に聞いた。
――非正規労働者の大量解雇に歯止めがかかりません。
 あってはならんことだ。一番頭に来ているのは、トヨタ自動車やキヤノンなど、中小に比べて体力のある大企業が、次々と非正規の人たちを大量に減らしていることだ。満期を待たずに中途解約する例も多い。数カ月の雇用すら継続できないほど、切迫しているのか。御手洗冨士夫・日本経団連会長は会見で「苦渋の選択」と言ったが、「苦渋」の中身が全く伝わってこない。
 仕事がないのに雇い続けろとまでは言わないが、在庫を持たないのと同じ感覚で人を安易に解雇していいのか。雇用全体の議論をしようと、2カ月以上前から経団連に申し入れている。「アメリカのせい」「あとは政府よろしく」じゃ許されない。
――非正規労働者はどう身を守ればいいのでしょうか?
 非正規の人に対しても、経営者が解雇回避の努力を尽くしたかどうかなど、正社員と同様な整理解雇の原則が適用されるべきだ。ただ、非正規の人たちに自分でそれを交渉せよというのは酷だ。企業の労働組合がそれは言っていかねばならない。自分たちが切られる立場になった時にも同じ武器で闘うのだから。
――派遣法などの規制緩和を許し、不安定雇用を増やした責任は連合にもあるのでは?
 規制緩和を止められなかったという批判は受けざるを得ない。不安定雇用の人を最小限に抑えねばならないという雇用の原則を、強く主張し続けられなかったことについては、ざんげしたい。ただ、製造業派遣を認めて派遣労働が急激に広がったころから、派遣法は「希代の悪法」になりかねないと、法改正を主張してきた。ようやくそれが実を結ぼうという矢先に、雇用危機が来てしまった。
――政府の雇用対策をどう評価しますか。
 雇用促進住宅の利用や、生活資金貸し付けなど、連合として要求したことはほぼ実現にこぎつけた。迅速に対応してもらいたい。ただ、今回の対策は、すりむいた後のばんそうこう。政府が企業に雇用調整を慎重にするよう申し入れても、残念ながら経営側に対して大きな影響力は発揮出来ていない。
――09年春闘方針で8年ぶりにベースアップ要求を盛り込みました。
 ベア要求の理由は、物価が上がったから。給料の目減り分を補うのは当然だ。今はベアを求める必然性の高い社会状況、経済状況ということだ。
 経営側は「賃上げよりも雇用安定を」と主張しているが、賃上げしないと需要は戻らず、操業率も上がらないし、雇用は減る。それに対するきちんとした反論は聞いたことがない。「賃上げも雇用も」が当然で、優先順位はつかない。
――各単組や産別労組には「ベア要求は厳しい」という声もあります。
 だから一生懸命に旗を振る。色々なところで経営側と接しているから冷まされている部分はある。ベアの必要性は我々が言い、産別が言い、単組がみんなに言わないといけない。回れというなら、全単組を回ってもいい。
――産別がまとまり闘争態勢をつくる五つの「共闘連絡会議」を立ち上げました。
 お互いを支え合うような関係になるには時間がかかるだろう。ただ、経営者は同じ業界内のことはとても気にしている。だから、お互いに「こっちは10という回答が出てくるまで頑張るから、そっちもそこまで頑張ってくれ」と下相談して交渉すると、だいぶ違う。
――労使協調路線の浸透で本当の意味で闘えるのでしょうか。
 今は経営側に「色々言っているが、突っぱねていれば息切れして妥結する」と高をくくられている。正社員がそこまで追い込まれていないのか、論理的にも経営側に飼いならされたのか。嫌がることもやらないのに組合の主張をのませることはできない。
――経営側への「拮抗(きっこう)力」を取り戻すには。
 要は会社が嫌がることをできるかどうかということ。例えば忙しい時、納期が迫っている時に残業を拒否したら会社には効く。(朝日新聞)

<写真>インタビューに答える連合の高木剛会長=11日、東京都千代田区、林正樹撮影

大きな満月、馬照らす 1年で地球に最も接近 帯広


 ばんえい競馬開催中の帯広競馬場で十三日、「一年で最も近い満月」が寒空に浮かび、疾走するばん馬たちを明るく照らした。
 十勝管内陸別町の銀河の森天文台などによると、月は楕円(だえん)軌道で周回するため、地球との距離が周期的に三十五万六千五百-四十万六千六百キロと変化する。この日は満月が今年最も接近し、大きく、明るく見える時期という。同競馬場では十二レースが行われ、夕方にはぽっかりと月が出現。会場のクリスマスイルミネーションと相まって幻想的な雰囲気をかもし出し、観衆は歓声を上げながらレースを楽しんでいた。
 ばんえい競馬は十四日に重賞レースのオークスを予定。三十日まで年内九日間開かれ、年の瀬を迎える。 (北海道新聞)

<写真>大きな満月を背に白い息を吐きながら走るばん馬=13日午後4時30分、帯広競馬場(金田淳撮影)

2008年12月13日土曜日

高知競馬の12歳ダイナブロス、最多出走更新中

 連戦連敗ながら懸命に走り続ける姿が話題となった牝馬「ハルウララ」を生んだ高知競馬(高知市)に、平地での最多出走記録を更新中の馬がいる。12歳の牡馬「ダイナブロス」(田中守厩舎)。デビューからの出走回数は268を数え、毎週のようにターフに姿を見せる。「無事これ名馬を体現するような馬」。関係者は口をそろえる。今のところ、ハルウララのようなブームとまではいかないが、ハルウララ同様にダイナブロスの毛が入ったお守りの配布も検討中。売り上げが低迷する同競馬のファン拡大につながるだろうか。

◆ひっそりと表彰式
 東京競馬場で国内外のトップホースが集ったJRAのG1レース「ジャパンカップ」が華々しく開催された11月30日、高知競馬場の正面スタンド前でひっそりと表彰式が行われた。ダイナブロスの最多出走記録樹立を祝うセレモニーだ。
 この日は出走しなかったダイナブロスが登場し、表彰台では馬主ら関係者に表彰状や花束を贈呈。数十人のファンが表彰台前に集まり拍手を送り、ダイナブロスには「これからもがんばれよ」といった声援が飛んだ。馬主が花束をファンにプレゼントするなどレースの合間にファンと関係者がふれあうイベントとなった。
 ある男性競馬ファンは「あれだけ走るとは立派。まだまだ走ってほしいね」と話した。

◆1着12回 勝率4.4%
 ダイナブロスは平成8年5月28日に北海道浦河町の牧場で誕生。父はフランス、米国で5勝をあげるなど短距離で活躍したエブロス。母は産駒が主に地方競馬で活躍しているユウワニート。平成10年に公営新潟競馬でデビューした。
 その後、岩手県内の盛岡、水沢競馬、上山競馬(山形県上山市)と地方競馬を転々とし、15年12月に上山競馬の廃止に伴い高知競馬の所属となった。
 高知競馬に移った時点ですでに出走回数は100を超えていたが、高知転入後も1カ月に2~4レースは出走するという元気のよさをみせている。ただ、戦績は出走268回中1着は12回。勝率は4.4%程度、獲得賞金は約860万円と強い馬とはいいがたい。11月24日に成績の芳しくない馬を集めた名物レース「一発逆転ファイナルレース」で12頭立の8番人気で1着となったが、実に2年3カ月ぶりの勝利。3連単の払戻金は60万680円という高配当を演出した。
 管理する田中守調教師(40)は「とにかく丈夫で元気がよい。年齢のわりには馬体が若々しい。性格も素直でおとなしいので騎手も乗りやすい」と評する。
 主戦の森井美香騎手(24)は「ゲートから出るときもお利口にしている。騎手4年目ですが、この馬に育ててもらった面もあります」という。

◆ハルウララに続け
 レジャーが多様化する中、地方競馬を含めた公営ギャンブルは「冬の時代」ともいわれる。高知競馬を運営する高知県競馬組合によると、年間売り上げも3年度の約220億円をピークに減少。19年度の本場開催の売り上げは約39億円にとどまった。
 売り上げ増に向けて、同組合は仕事帰りに競馬場に行ける薄暮開催や高配当が期待できるダイナブロスが勝った名物レース導入など多様な取り組みに力を入れている。
 一方で、話題づくりという点ではハルウララがブームとなった15、16年ごろから数年間、ハルウララの毛が入ったお守りを来場者に配ったことがある。「丈夫で長持ち」という意味を込めて、ダイナブロスの毛が入ったお守りの配布も検討している。
 同組合の担当者は「本当はもっと強い馬で話題が提供できたら」と苦笑する。
 地方競馬ではハルウララをはじめ、長らく平地の最多出走記録を持っていた益田競馬(島根県益田市、休止)のアイドルホース「ウズシオタロー」のような話題を呼ぶ馬が生まれることがある。ダイナブロスがこうした存在になれるかは分からないが、田中調教師は「(高知競馬の経営は厳しいという)こんな状況だが、とにかくいつまでも元気に走らせてやりたい」と話している。(msnニュース)

笠松競馬場廃止ならレースなし 古田知事見通し

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の一部地主が県地方競馬組合に土地の明け渡しを求めた訴訟をめぐり、古田肇知事は12日の県議会定例会で、原告の主張通り判決が確定した場合の対応について「組合構成団体が競馬の廃止を決め、その後は一定期間たりとも開催することにはならない」との見通しを示した。
 一般質問で田中勝士議員に答えた。
 借地については「原状回復して返すまでが組合の義務。その後は関知するところではなく、土地の権利関係の整理、確定などは地主の費用と責任で対応することになる」と説明。
 競馬廃止後の土地利用にも「県がかかわる考えは全くない」とした上で、大部分が市街化調整区域で原則、建物は建てられないことなどを挙げ、「そもそもどのような利用計画があり得るのか」と疑問を呈した。
 訴訟の控訴審は今月5日、和解協議の続行が決まった。古田知事は「引き続き競馬が持続可能な範囲内での和解に向けて、最大限の努力をしていきたい」と述べた。(岐阜新聞)

2008年12月4日木曜日

阪神・藤川、“高知競馬”今年も救援せよ

 阪神・藤川球児投手(28)が12月31日に高知競馬の冠レースに協賛する。残留明言から一夜明けた3日、明らかになったもので、2005年から4年連続の開催で、存亡危機に立たされる地元競馬場の危機を救う。
 『12・31』のレーシングプログラムに、ことしも「藤川球児」の4文字が刻まれる。
 「すでに快諾を頂いています。赤字を出した段階で廃止が決まる。予断を許さない状況は続いている。藤川投手には何とか盛り上げてほしい」
 高知競馬対策委員会の関係者が願いを込めた。すでに経営状態は底をついている。平日で観客数は約700人。土日祝日でも、1000人に満たないときもある。県議会は年度の累積赤字が発生した段階で廃止することを決めているが、これまでは連戦連敗で人気を集めたハルウララの効果で、何とか黒字を計上してきた。だが08年1月の段階でそれがゼロになり、振り出しに戻った。
 ことしは6月の時点で約2500万円の黒字だったが「景気に左右されやすい。寒い季節で、観客数も軒並み下がる。不安でいっぱいです」。幹部が頭を抱えない日はない。
 藤川が初めて冠レースを実施したとき、「高知は景気も良くないし、明るい話題になればいい」と誓った。今回予定しているレースは計2R。1R=1万円で自腹で2万円を払う。トラを救う前に地元を救済。そこから守護神球児の2009年が始まる。(SANSUPO.COM)

2008年12月3日水曜日

名古屋競馬調教師ら「笠松競馬の借地継続を」 

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の土地明け渡し訴訟(控訴審)で、交流提携している名古屋競馬場の調教師、騎手、厩務(きゅうむ)員、獣医師、装蹄(そうてい)師の団体と関連業者でつくる名古屋競馬振興協議会が2日までに、名古屋高裁に笠松競馬の借地継続への配慮を求める要望書を提出した。
 要望書は昨年、笠松開催の全出走頭数のうち名古屋所属馬が22・7%、名古屋開催の全出走頭数のうち笠松所属馬が8・7%に及んだこと。馬券も笠松開催の全売り上げのうち名古屋関連の場外発売が約30%、名古屋開催の全売り上げのうち笠松関連の場外発売が13%を占めたことを例に、「経営の依存度が非常に高く、利用者も一体のものとして利用している。笠松で開催できなくなった場合、名古屋の経営への影響は甚大で、協議会所属団体の構成員の生計が破たんする」と危ぐを表明。
 その上で「岐阜県地方競馬組合が借地を継続できれば名古屋への深刻な影響を回避できる。借地権を認め、原告側に借地料の譲歩で解決するよう強く促すべき」とし、「東海地区の公営競馬の全滅に直結する判決がなされぬよう」求めている。(岐阜新聞)

LJS荒尾R前夜祭、女性ジョッキー健闘を誓い合う


 2日(火)夜、熊本県荒尾市内のホテルにて、「レディースジョッキーズシリーズ2008(LJS2008)荒尾ラウンド前夜祭・ファンとの集い」が行われた。参加した女性ジョッキーは、3日(水)に荒尾競馬場で開催されるLJS2008第3ラウンド(最終ラウンド)に向けた意気込みを語り、健闘を誓い合った。各騎手のコメントは以下の通り(敬称略)。1位 岩永千明(26、荒尾)…54P「今回は荒尾が最終ラウンドということで、例年以上に張り切ってシリーズに臨みましたが、まさか1位で荒尾に帰ってくることができるとは思いませんでした。明日は地元での戦いということで、ファンのみなさんの声がいっぱい聴こえると思うので、ご期待に沿えるよう、総合優勝を目指して頑張ります!」2位 別府真衣(20、高知)…48P「女性だけのレースなのでいつも以上に燃えるし、勝ちたい気持ちがすごく強いです。去年も一昨年も総合2位で、悔しい想いをしました。出るからには優勝したいし、今年こそは頑張って優勝したいと思います!」3位 平山真希(28、浦和)…42P「LJSのレースではまだ勝ったことがないので、馬の力を信じて1勝を目指したいです。上位を目指して、精一杯頑張ります!」4位 皆川麻由美(26、岩手)…40P「競馬ファンのみなさんに『岩手競馬には、こういう女の騎手がいるんだぞ』とアピールできるような、見せ場のあるレースをしたいです。頑張ります!」5位 西原玲奈(27、JRA)…40P「全国各地で頑張っている女性ジョッキーと戦うことで刺激を受けますし、6戦することがきるこのシリーズは、自分のなかですごく大きいです。とにかく1勝できるように頑張りたいと思います!」6位 増沢由貴子(30、JRA)…40P「抽選で有力馬が当たっていますし、勝利を目指してがんばります。まだまだ逆転優勝のチャンスがあると思いますので、応援よろしくお願いします!」8位 笹木美典(26、北海道)…25P「去年は怪我で丸1年リハビリをしていたので、今年はLJSに出場することができて嬉しいです。現在のポイントは少ないんですけど、競馬はなにが起こるかわからないので、全力で頑張りたいと思います!」10位 森井美香(24、高知)…22P「最近はスタートに安定感が出てきたので、そのへんを武器にしていいレースができるように心がけています。荒尾ラウンドは最下位脱出を目指して、頑張って騎乗します!」※順位とポイントは第2ラウンド終了時のもの。7位の池本徳子(34、福山)と9位の宮下瞳(31、愛知)は、前夜祭のみ欠席。(Net.keiba.com)

景気に不安も 連合、ベア要求決定

 連合は2日、都内で中央委員会を開き、2009年春闘の闘争方針を正式に決定した。デフレから脱したとの認識のもと、物価上昇率に見合う1%台半ばのベースアップ(ベア)を8年ぶりに要求するほか、定期昇給の維持や業績に応じた成果配分の実現などを求める。 高木剛会長は冒頭のあいさつで、1997年からの10年間のうち9年間は賃金が減少しており、07年度水準は97年比で6.4%も低下したと述べ、賃上げの必要性を強調。「09年春闘に労働者の生活と権利、日本の景気回復がかかっている」と、傘下労組に強い姿勢で交渉に臨むよう訴えた。闘争方針では、格差是正に向け、非正規労働者などの賃金水準引き上げや処遇改善に向けた取り組みを強化する方針も明記した。 だが、景気後退により賃上げ余力は乏しい。トヨタ自動車が通期業績予想で営業利益を約1兆円下方修正し、期間従業員を3000人に半減させるほか、日産自動車も派遣社員を4分の1に削減。電機メーカーでもシャープや東芝が非正規従業員の削減を打ち出すなど、有力企業でも業績悪化や雇用調整が進んでおり、産業界からは「賃上げはおろか、雇用維持すらままならない」との声が強い。 こうした状況に対し、同日の会合では労組側からも「経験したことのない非常に厳しい交渉になる」(電機連合)、「月例賃金の引き上げは困難を極めると思う」(私鉄総連)との声もあがった。 09年春闘の賃上げについては麻生太郎首相が1日、日本経団連の御手洗冨士夫会長、日本商工会議所の岡村正会頭ら財界首脳に対し、「雇用と賃金は生活に直結している」と異例の賃上げ要請を行っている。(Fuji-sannkei )

2008年12月2日火曜日

道競馬事務所1137万円不正経理

 北海道の出先機関の道競馬事務所が2007年度に総額1137万円の不正経理を行っていたとして、道監査委員が是正を勧告していたことがわかった。業者に架空発注して裏金をプールする「預け」も行われていた。
 同事務所の不正経理は、道監査委員の07年度定期監査で判明した。「預け」は計63万円で、前年度に余った予算を、実際より過大に物品を発注した形にして業者に支払い、裏金としてプールしていた。預け金は騎手用の洗濯機などの購入代に充てられたという。
 888万円については、物品購入の際、事前に作成する購入決定書を納品後に作成する道の内規違反だった。また、職員による横領も見つかり、道はすでに担当職員について懲戒免職などの処分を行っている。
 共産党道議団は、開会中の定例道議会で全庁的な監査を求める方針。これに対し同事務所では、「緊急に予算が必要になったときに備えるため、『預け』をしていた」としている。(読売新聞)

2008年11月28日金曜日

美浦トレセン厩舎を改築/乗馬センター移築,2010年以降着手/JRA

 日本中央競馬会(JRA)は、茨城県美浦村にある美浦トレーニング・センターの厩(きゅう)舎の改築を2010年以降に着手する。09年度に乗馬センターの移設工事に入り、空いた敷地を活用して厩舎の整備に乗り出す考えだ。今後、改築に向けたスケジュールや施工計画などの検討を具体化させる見通し。JRAは、他の調教施設で厩舎の改築を複数の工期に分けて発注しており、改築が始まれば長期間にわたるプロジェクトが始動することにになりそうだ。
 美浦トレーニング・センター(茨城県美浦村大字美駒2500)は、1978年に開設した調教施設で、厩舎や馬場のほか、関係者の宿舎や競走馬診療所などがある。東京競馬場(東京都府中市)や中山競馬場(千葉県船橋市)への競走馬の輸送拠点としての機能も担う。敷地面積は約223.4haで、このうち、約85.7haに調教馬場が2カ所整備されているほか、関係者の住居スペース(1500世帯分)などに約82ha、厩舎に約55.7haが充てられている。
 厩舎は、敷地の中央から西側にかけて配置されており、123棟が立地している。競走馬の収容可能頭数は2304頭。建設後30年が経過し、老朽化している。JRAは、同センターのほかの施設とともに計画的な改築や改善が必要と認識している。
 厩舎の改築は、まず用地の確保に向けて、北調教馬場の北側にある乗馬センターを南調教馬場の東側に移設する予定だ。09年中に着工する。ただ、跡地は厩舎から北調教馬場をはさんだ位置で離れていることもあり、跡地を厩舎の改築用地に充てるかは未定。別の施設を跡地に整備した上で厩舎に近い敷地を空け、その敷地を活用して厩舎の改築を進める可能性もある。整備手法は、今後の検討課題となる。
 JRAは03年から、栗東トレーニング・センター(滋賀県栗東市)で厩舎の改築工事を進めている。毎年15棟前後の改築を進めており、09年も15棟の改築工事(第6期工事)を完成させて第7期工事に着手する予定(施工=6・7期とも安藤建設)。美浦でも、同様な手法で整備することも見込まれる。(建設ニュース)

麻生首相、労働者賃金の引き上げを要請

  麻生首相が日本財界の代表者らに「来年の労働者の賃金引き上げを要請する」と発表した。 共同通信は27日、「首相が賃金交渉の本格化する春闘を前に、財界に賃金引き上げを要請するのは異例のこと」だと伝えた。日本政府は10月末、27兆円規模の景気浮揚策を出した際にも家計を支援するために、財界の賃金引き上げを促した。 麻生首相は12月1日に財界トップとの会合の席で賃金引き上げを貫徹すると、発表された。しかし展望は不透明のままだ。福田康夫前首相らも「企業が賃金引き上げを行ってほしい」と要請したが、一度も実現しなかった。首相官邸の関係者は「2002年から昨年にかけて企業実績が改善されただけに、企業は利益を家計に還元して消費促進を率先していくべきだ」と話している。 労働組合側はこれを歓迎している。労働組合体は「2000年から9年間にわたり、賃金は横ばいを続けてきた」とし「今年に入り物価も大幅に上昇したことから、賃金を物価に合わせて引き上げる必要がある」と主張している。日本は先月まで12カ月連続で物価が上昇している。 しかし財界は経営環境の悪化を挙げて難色を示している。財界は景気の低迷により、非正規職以外に正規職も削減しようとしている状況だけに、‘賃金アップよりも雇用の安定が先決’の立場にある。大企業は2002年以降、毎年約1%ずつ増やして支給してきた年末の賞与金も、今年は支給額を削減する予定だ。 来月の会議には日本経済団体連合会の御手洗冨士夫会長や日本商工会議所の岡村正会頭らが出席し、春闘や雇用状況などについて閣僚と意見交換する。財界は人員削減を最大限に自制するものの、賃金引き上げの要求は慎重に処理する立場を伝えることが明らかになった。 (中央日報)

2008年11月26日水曜日

原告の訴え取り下げ相次ぐ 笠松競馬場訴訟

◆一審勝訴も足並み乱れ
 笠松競馬場(岐阜県笠松町)をめぐって一部の地主が土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、11月に入って11人の原告が相次いで訴えの取り下げ申請をしていたことが分かった。被告の県地方競馬組合による名古屋高裁への控訴後、取り下げた原告は計14人に上っており、足並みが大きく乱れてきた。
 訴訟は一部地主が2006年6月に岐阜地裁に提訴した。今年5月の地裁判決時点での原告は86人。このうち8月に2人が、9月には1人が一審で勝訴しながら、提訴を取り下げた。
 11月11日には、一部の原告を含む地主約80人が、請求棄却を求める要望書を名高裁に提出。同時期に競馬関係者が原告の説得を始め、17日に4人が一度に取り下げて以降、連日のように取り下げ申請が名高裁に届いている状態だ。
 新たに訴えを取り下げた原告の1人は「原告代表者の説明では、地代を上げる訴訟だったはず。しかし、岐阜地裁の判決や報道で、明け渡し請求と知り、取り下げを決めた」と話す。
 原告代理人の異相武憲弁護士は「取り下げによって大勢に影響はない。原告には説明しており、提訴から何年もたって(訴訟の趣旨を)知らないと言うのは大人げない」としている。
 【笠松競馬場訴訟】 岐阜地裁は5月、土地の明け渡しと賃料の増額を命じ、6月に競馬組合側が控訴。名古屋高裁は9月、和解を勧告し、協議が続くがめどは立っていない。敷地28・9ヘクタールの競馬場のうち訴訟対象は走路を含む約30%。大部分が開発の規制された市街化調整区域のため、廃止となれば跡地利用は難しい。訴訟に参加していない地主や競馬関係者の生活を破たんさせるとして、土地明け渡し請求が権利の乱用かどうかが争点の一つとなっている。(中日新聞)

2008年11月23日日曜日

福山競馬の再生探り議論

 福山市は22日、福山競馬の健全化対策推進委員会を福山市役所で開いた。2005年9月のサラブレッド導入時以来、開催は約3年ぶりになる。福山競馬は売り上げ減に歯止めが掛からず、今回は具体的な競馬振興策を探る一方で、1949年から続く競馬事業の廃止も視野に入れた議論をする。
 この日の会合には、八木徹・広島県馬主会会長や小嶺英喜・県調騎会会長、福山商工会議所の石井耕二専務理事など13委員が出席。開原算彦副市長が「競馬事業の継続が窮地に陥っている。市民の理解と支援を得られる振興策と方向性を議論してほしい」と述べた後、会長に早川佳行・市議会競馬事業特別委員長を選んだ。
 委員からは「競馬場内にサッカー場などを設け、幅広い活用を図る」などの意見も出たが「単独開催では大赤字。巻き返すのは非常に厳しいのでは」という指摘もあった。対策委は年内をめどに意見をとりまとめる。(中国新聞)
【写真説明】福山競馬のあり方を話し合う委員会で「市民の理解を得られる振興策を期待したい」とあいさつする開原副市長(左)

2008年11月22日土曜日

道営競馬閉幕、前年より売り上げ減

 道営ホッカイドウ競馬は20日、門別開催が閉幕し、今年度の全日程(82日間)を終えた。年間の売り上げは目標の92・9%、前年比95・6%の約113億9150万円にとどまった。道は10年度までに収支均衡を達成しなければ道営競馬を廃止する「改革ビジョン」を本年度からスタート。2年目となる来年度は旭川開催をやめて経費節減を図るほか、門別競馬場のナイター化やミニ場外馬券売り場の新設などを進めてファン獲得と売り上げ増を目指す。(毎日新聞)

馬券売り上げ好調 赤字幅を2億円縮小--07年度競馬決算

 県競馬組合(管理者・坂井浩毅副知事)の07年度決算が発表された。馬券の売り上げは06年度を6・9%上回る好調ぶりだった。06年度に2億3000万円だった単年度収支の赤字は、2億500万円縮小して2500万円となった。一方、08年度をみると、原油価格上昇や米国発の経済危機などの影響が出ており、先行きは不透明だ。
 組合によると、歳入総額は133億8000万円で、歳出総額は134億3500万円。累積赤字は5490万円となった。
 売り上げが伸びたのは、インターネット投票を含めた佐賀競馬場以外での委託発売分が32・9%増と大きく伸びたことが影響した。
 特に、馬券の発売システムを共同化した荒尾競馬場(熊本県荒尾市)での売り上げは、10億5400万円から21億5500万円に倍増した。
 組合は「発売する所を増やすことで売り上げを伸ばせた」と07年度決算を総括。今年度についても「他競馬の受託発売日を増やすなどして増収を図り、何とか収支均衡は取れそうだ」とみる。
 だが、ガソリン価格高騰などが影響し、10月までの売り上げが前年同期比で4・8%減と苦戦中。世界的な景気減速も相まって、組合の皮算用通りとなるかどうかは不透明だ。(毎日新聞)

2008年11月17日月曜日

高知競馬に今度は「おじさんの星」

 高知競馬の今度の目玉は「鉄人おじさん」。16日の高知競馬場2Rに出走したダイナブロス(牡12、田中守)がデビューからの通算出走数を「267」に伸ばし、NAR(地方競馬全国協会)の成績書が整備された69年以降の国内最多出走記録を樹立した。
 1着は11回。これまでの記録は同競馬場に所属していたヒカルサザンクロス(08年3月引退)。レースの合計走破距離だけで、東京-仙台間にあたる約360キロを走り抜けたことになる。ちなみに中央競馬のサラブレッド最多出走記録はハートランドヒリュの127戦。
 高知競馬といえば連戦連敗のハルウララが「負け組の星」としてブームを起こし、武豊騎手がまたがった04年3月22日は高知競馬史上最多の1万3000人が来場した。この日の来場者は通常とほぼ変わらない1000人程度で、全国的な知名度はいまひとつ。同競馬場広報は「これからは走るたびに新記録。いろんな人に知ってもらって、ぜひ見に来てもらいたい」とPRした。守るべき場所のために頑張り続ける同馬が、同じ境遇のおじさんの心をつかむか。(日刊スポーツ)

2008年11月14日金曜日

36年ぶり美浦で元日調教復活

 09年の中央競馬は1973年以来36年ぶりに、1月4日から開幕する。それに伴い、日本調教師会関東本部(尾形充弘本部長)は各労組に元日の馬場開場を提案。13日、最大の関東労は執行代議員会を開き提案への同意を議決、元日調教の復活が決まった。
 佐藤全弘副本部長は「関東が地盤沈下している中、労組の方も積極的に動き、我々の提案に同意してくれた。労使間のいい関係ができてうれしい。馬主さんにもご理解いただきたい」と話した。元日が全休だと、馬のチェックができないまま2日に出馬投票。競馬の公正に反するという声があった。その問題はクリアできることになった。
 中央競馬は68年まで1月3日、69~73年は4日開幕で、当時は元日調教が行われていた。5日開幕が定着した74年から元日は全休日となっていた。一方、栗東は元日調教への反対意見が強く、東西の足並みがそろわない可能性も出てきた。(中日スポーツ)

2008年11月13日木曜日

笠松競馬存続を要望 訴訟不参加の地主80人

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の土地明け渡し訴訟(控訴審)で、訴訟に参加していない地主80人が12日までに、連名で名古屋高裁に笠松競馬存続の要望書を提出した。提訴している地主(83人)とほぼ同数で、「訴えは一部地主による権利の乱用」という県地方競馬組合の主張を裏付ける証拠として署名を取りまとめた。
 控訴審の和解協議は賃料の隔たりで事実上決裂。要望書は高裁で組合が敗訴した場合、競馬場廃止に直結し、原告以外の地主にも土地が返還されることを想定し、「他の用途に使えず、賃料収入がなくなり、固定資産税を支払っていかねばならなくなり大問題」と憂慮。
 その上で、「賃料交渉は原告を含む全地主組合が共同で合意形成して進めてきた経緯があるのに、全地主(249人)の3割ほどの原告がほかの地主の意見を聞かずに廃止に結び付く訴訟を起こしたのは遺憾」と存続への配慮を求めている。
 要望書の取りまとめには、存続を望む調教師や厩務(きゅうむ)員も協力した。(岐阜新聞)

2008年11月12日水曜日

ホッカイドウ競馬場外馬券所がウインズ室蘭から撤退

 室蘭市本輪西町のJRA・ウインズ室蘭内に開設しているホッカイドウ競馬室蘭場外馬券所が、来年3月末で撤退することが10日までに明らかになった。発売額が年々減少し、採算が悪化していることから道が判断したとみられる。来年度以降は室蘭地区内にミニ場外馬券所を開設し、発売機能を移転する方向で検討を進めている。JRAによる中央競馬馬券発売は継続する。
 同発売所は平成元年4月、ウインズ室蘭のオープンと同時に施設内の一角、28カ所の窓口をJRAから借りて開設。発売額はピークの平成3年度に1日当たり3000万円を超えていたが、その後年々減少し続け、19年度は約400万円に落ち込んでいた。 JRAは、土地、建物を所有する栗林商会と、元年度から本年度までの20年間の賃貸契約を締結。ホッカイドウ競馬は、契約更新期の本年度末に合わせて撤退する形となる。 ホッカイドウ競馬全体でも平成4年度から赤字が続いており、今年3月には道が22年度までの赤字脱却を掲げた北海道競馬改革ビジョンを策定。場外馬券所18カ所のうち、現在までに11カ所を窓口数が10以下の「ミニ場外」に移行させるなどスリム化を進めている。 新たなミニ場外馬券所について、道は室蘭近郊に開設する方向で検討している。(室蘭民法)

2008年11月11日火曜日

アジア会議が東京で開幕

 20の国と地域の競馬統括団体で構成したアジア競馬連盟の機関会議「第32回アジア競馬会議」の部門会議が10日、東京・千代田区のホテルニューオータニで開幕した。日本での開催は23年ぶり4度目。開会式ではJRA土川健之理事長が「競馬の価値を高め、ファンにアピールできるものにするため積極的に国際協調をしていきましょう」と開会を宣言した。同会議は13日まで行われ、国内外850人の競馬関係者がさまざまなテーマで討論する。(スポニチ)

2008年11月8日土曜日

ネット発売好調 黒字見通し 岩手県競馬

 岩手県競馬組合は6日、盛岡競馬場(盛岡市)であった運営協議会で、本年度の収支見通しについて「計画通りに進めば、4200万円の黒字になる」との見通しを明らかにした。組合によると、3日までの売り上げは162億7600万円で、計画を1.5%上回った。好調なインターネット発売(17.4%増の13億5600万円)に加え、これまで計画を割り込んでいた自場発売も0.1%増の111億4500万円に達した。 10月27日の第3期終了時点でみると、第1期(5月26日まで)に4600万円の赤字となった収支実績は、コスト削減効果もあり、1500万円の赤字まで回復。残りの第4、5期分の利益見通し(計5700万円)を加えると、「黒字達成は確実」という。 運営協議会では民間委託拡大を見送ったことに伴い、来年度は組合直営の現行方式で行うことになったことも説明。会長の高前田寿幸県農林水産部長は「来年度も厳しい状況になるが、競馬事業の存続に全力で取り組みたい」と話した。 12月下旬までに農林水産省に報告する来年度の開催日数については、組合の千葉英寛副管理者が「日数が多い方が(施設など)固定費をまかなえる」と述べ、大幅な削減は考えていないことを明らかにした。(河北新報)

高知のダイナブロスが国内最多出走タイ記録へ

 デビューからこれまで265戦に出走しているダイナブロス(牡12、高知・田中守厩舎)が、9日(日)の高知7Rに森井美香騎手騎乗で出走予定。同じく高知競馬に所属し、今年3月に引退したヒカルサザンクロスが打ち立てた266戦の最多出走記録に並ぶことになる。 ダイナブロスは、父エブロス、母ユウワニート(その父パーソナリティ)という血統。アドマイヤベガ、テイエムオペラオー、ナリタトップロードらと同世代で、98年6月に公営・新潟でデビュー。その後、岩手や上山などを経て03年12月に高知へ転入した。これまでに長期の休養はほとんどなく、総レース走行距離は高知~新大阪間のJR営業キロ数とほぼ同じ360.350kmに達する。(Netkeiba.com)

騎手合格者に高校ボクシング王者原隆二も

 09年度の競馬学校騎手課程(28期生)合格者が7日、決まった。JRAが発表した。合格者の中には、高校ボクシング軽量級王者の原隆二(18、飛龍高=静岡)がいる。JOCからロンドン五輪のユースエリート指定を受けるホープで、10月3日に大分国体の少年男子ライトフライ級で優勝したばかり。高校総体モスキート級(45キロ以下)2連覇など、リングでは無敵。連勝を25まで伸ばしていた。高卒の入学者は93年細江純子以来。
 ほかに8年ぶりの女性合格者・小沢桃子(16、埼玉)、高野舜(15、滋賀)、中井裕二(15、京都)、長岡禎仁(15、和歌山)、原田和真(14、大阪)、山崎亮誠(14、高知)の計7人が合格。順調に3年で卒業すれば12年にデビューする。(日刊スポーツ)

2008年11月7日金曜日

収支均衡、確実な情勢 岩手競馬第3期

 県競馬組合運営協議会は6日、盛岡市新庄の盛岡競馬場で開かれ、第3期(7月26日-10月27日)の実績を報告した。4月の開幕から第3期終了までの発売額は158億4500万円(前年比8・6%減)で、下方修正後の計画比1億9500万円、1・2%プラス。売り上げの落ち幅が小さくなってきた傾向もあり、組合は「年間の収支均衡が確実と見込まれる」との見通しを示した。
 競馬組合によると、第3期の発売額は75億3900万円で下方修正後の計画比7800万円、1・0%プラス。6月に4億3千万円のコスト削減を行ったことで累計発売額も計画値を上回った。
 今季の発売動向を対前年比でみると、開幕当初は85%前後だったが、8月ごろから88-91%前後で推移。競馬組合は「売り上げの落ち幅がやや小さくなっている」と説明した。
 この理由として▽開催時間を1時間遅らせる薄暮競馬の実施▽3連単発売レースの拡大▽CMキャラクター東幹久さんの来場-などの振興策が効果を挙げたと分析。10月中旬の南部杯も計画値を4千万円上回る6億2千万円の売り上げだった。
 こうした状況から、競馬組合は今季に見込む経常損益を1200万円増の4200万円に見直した。
 組合の宮一夫事務局長は「このまま行けば年間の収支均衡を達成できる」と述べた。(岩手日報)

2008年11月5日水曜日

JRA、1月4日スタートに元日出勤問題

 来年の中央競馬は例年より1日早く、1月4日からスタートする予定だ。70年以来実に39年ぶりのこととあって、サークル内でもまだ調整が必要なことが多い。ひとつは元日の仕事をどうするか。基本的に元日はトレセン全休日だが、関東調教師会は調教実施の方向で調整にあたっている。
 元日を休んだ場合は(1)有馬記念翌日の12月29日(月)と元日(木)の週2日休むローテで馬のコンディション維持は? (2)出馬投票は1月2日午前中、つまり調教時間中に行われる予定。元日、2日と丸2日間も馬の状態を確認できないまま出馬投票しなければならないケースが出てくる、などの弊害が予想される。
 関東調教師会の幹部は「元旦に馬を動かした方が調整しやすいし、4日の出馬投票に責任を負う意味でも、馬場を開けたい。東西で足並みがそろわなければ関東だけでもやる方向で進めたい」と、元日出勤に前向きな姿勢を見せる。一方で、関西では「元旦は特別な休日だから休ませたい」という意見も根強いという。
 結論が出るまで、まだ話し合いは続きそうだが、各馬が開幕日をベストの状態で迎えられる方法が求められる。(日刊スポーツ)

2008年11月4日火曜日

駒の里、望月で草競馬大会 県内外から50頭余が出走


 「佐久市望月駒の里草競馬大会」が3日、同市望月の望月総合グラウンドであった。県内外から競走馬や農耕馬など計50頭余が出走。大勢の観衆が詰め掛け、色づいた木々に囲まれたコースでのレースを楽しんだ。 決勝は馬の種類などで分けた全13レース。白旗の合図に合わせてスタートし、1周400メートルのダートコースを最大8周して競った。 砂煙を上げて激しく競り合う競走馬に対し、ポニーのレースでは騎手が必死にむちを打っても、お構いなしに悠然と走る馬も。コースの外側に設けた柵には観客がずらりと並び、身を乗り出しながら「頑張れー」と声援を送ったり、雄姿を写真に収めたりした。同市内山の男性(52)は「間近で見ると迫力がありますね」と楽しんでいた。 一部のレースでは、優勝馬を予想して抽選で賞品が当たる「勝ち馬当てクイズ」もあり、人気を集めていた。 大会は地元の畜産関係者らでつくる「望月駒の里愛馬会」が主催。かつて周辺に朝廷直轄の馬の牧場があった歴史にちなんで開いており、旧北佐久郡望月町時代から数えると20回目になる。(信濃毎日新聞)

<写真>砂煙を上げてコーナーを疾走する草競馬大会の出走馬

2008年11月3日月曜日

決裂の波紋:岩手競馬の行方/2 「負」押しつけ、民間に重く /岩手

◇組合「リスク取れぬ」
 「民間と組合の最大の違いはリスクを取るところだと思う。ある程度の損は覚悟で、うまくやれば利益が得られる時に我々はリスクを取れない」
 達増拓也知事は1日の県競馬組合議会で、民間企業と組合との考え方の違いを述べた。この見解が企業の参入ハードルを高くしているとの見方もある。
 組合は負債を整理するために構成団体である県や奥州、盛岡両市から融資を受けた330億円を返済する義務がある。そのため包括的な民間委託に向けて公募した際、売り上げに応じて組合に支払う「収益保証率」を委託条件に盛り込んだ。組合が作った借金を委託先企業に「肩代わり」させようというのだ。
 日本ユニシスは公募時に収益保証率を0・25%とした。構成団体への返済は利益が1億円を超えた場合、超えた分の半分を充てる取り決めがある。ユニシスの案だと、1億円の利益を出すには、今季の売り上げ見込みの1・8倍に当たる400億円の売り上げが必要になる。組合はユニシスの設定が低いと難色。達増知事は9月県議会で「少なくとも07年度より売り上げが伸びた場合は、返済してもらいたい」との考えを示した。当の組合は昨年度4900万円の黒字だったが、元本返済はしていない。
 委託条件には、他にも岩手競馬の負の部分を民間に背負わせようという考え方がみられる。「先取り方式」もその一つだ。
 全体の事業予算からあらかじめ組合の費用を確保するこの方式は、売り上げが低迷しても赤字を背負うのは委託先企業で、組合は黒字を確保できる。
 ばんえい競馬は対照的な方法で民間委託を行った。委託にあたって62億円の累積赤字や職員の退職金などの精算金を、当時の構成団体がすべて負担。さらに単年度で赤字が出ても、まずは主催者の北海道帯広市の積立金を取り崩すという方法で、委託先企業に負担をかけさせないようにした。
 業務受託するソフトバンク系列の関連会社、オッズパーク・ばんえい・マネジメントの広報は「岩手のような状況ではないため、判断できる立場にない」としながらも「累積赤字を清算し、まっさらな状態から始めるということもあって参入を判断した」と説明する。帯広市は「委託なしにばんえいの将来はないという危機感があった。収益保証などは民間企業にとって厳しいと思う。岩手競馬は、委託できなくても組合の運営でできると考えているのでは」と推測する。
 ノーリスクの組合とハイリスクの民間という考え方がある限り、民間委託には困難が伴いそうだ。(毎日新聞)

2008年11月2日日曜日

決裂の波紋:岩手競馬の行方/1 築けなかった信頼 /岩手

◇守秘義務で平行線
 盛岡競馬場内の県競馬組合事務所に10月14日夕、宅配便が届いた。組合が民間委託交渉の相手である日本ユニシス(東京)に求めていた、競走体系や収支計画など3項目の回答だった。だが、届いた文書はA4判1枚のみ。枚数もさることながら収支計画が示されていない内容に、組合幹部は「これしか出してくれなかったか」とつぶやいた。5月下旬から協議を開始して以降、最初で最後の文書。信頼関係を築けなかった両者を物語っていた。
 両者で協議を始めた直後の5月末に秘密保持(守秘義務)契約が問題になった。ユニシスは民間のノウハウが漏れることを防ぐため、構成団体である県や盛岡、奥州両市へ開示する場合は、ユニシスへの事前の承諾を得るよう求めた。しかし、組合は構成団体の議会などへの説明責任を理由に拒否。この問題が尾を引き、具体的な協議にはほとんど入れなかった。
 全国の競馬で初めて運営に民間会社が参加したばんえい競馬。主催者の北海道帯広市とソフトバンク系列の関連会社との間で守秘義務契約を結んだ。それを巡り協議が難航することはなかった。同市ばんえい振興室は「存続のために相手の意向に合わせる形で進めた」と市が歩み寄ったことを明かす。
 両者はわずか3カ月間で民間委託を締結。初の試みにもかかわらず、短期間で締結できた背景には、同市や旭川市など4市などによるプロジェクトチームが、競馬事業の規模縮小による体制の見直しなどをあらかじめ検討したことが大きいという。その「青写真」を基に民間委託に向けて協議をしていった。
 岩手競馬では、両者に歩み寄りはみられなかった。9月末には県競馬組合議会から組合に対し、知事によるトップ交渉などを行うよう要請文を出したが実現せず、委託への気持ちがあるのか不信を強めた。一方で、守秘義務にこだわって具体案を出さなかったり、一部報道に出た内容を会議の場で否定するユニシスの姿勢に、厩舎(きゅうしゃ)関係者らは「発言が信用できない」(熊谷昇・県調騎会会長)などと不信を募らせ、そのままタイムリミットを迎えた。
 ある競馬関係者は冷ややかだ。「最終期限が近づいてからは、互いに決裂した場合の責任のなすり合い。岩手競馬のことを本当に考えているのか疑いたくなる」=つづく
    ◇
 「来年度からの民間委託は実施しない」。県競馬組合は日本ユニシスへの包括的な民間委託を見送り、来季は現行方式で実施することを決めた。1月の公募に始まり、有識者らによる選定委員会を経て5月下旬から半年間協議したが、不完全燃焼のまま幕を閉じた。約10カ月に及ぶ“民間委託騒動”で浮き彫りとなった民間委託の課題や競馬再生への可能性などを探った。(毎日新聞)

2008年11月1日土曜日

民間委託拡大見送りで八方ふさがり 岩手競馬

 岩手競馬の民間委託拡大が31日、岩手県競馬組合の管理者・副管理者会議で見送られ、来季も単年度収支均衡を図る現行方式を続けることになった。数字の上では決して赤字にならないやり方だが、不況で売り上げが落ち込む中、再生への道のりは依然として厳しい状況にある。競馬関係者からは「今のままではいずれ廃止だ」との声も上がる。
<コスト削減限界>
 奥州市の水沢競馬場で働く厩務員の男性(58)は、落ち着かない日々を送っている。「現行方式と民間委託のどちらがいいのかは分からない」。最大の関心事は競馬が存続できるかどうかだ。
 今季、岩手競馬は売り上げに応じてコスト削減するやり方を昨年度に続いて実施した。競馬組合は2年連続の黒字達成に自信を見せるが、現場は限界に近づいてきていると感じている。
 コスト削減に伴い、500万円以上あった男性の年収は今、300万円にも届かない。辞める人も多く、担当する馬は3頭から5頭になり、収入は減っても仕事が増える悪循環に。 「できるのはレースを面白くする良い馬を育てることだ」と自分に言い聞かせるように話す男性。「自分の馬が勝つと賞金を手に飲みに行くのが楽しみだった。もうそんな余裕はない」 現場の苦悩は競馬組合も承知している。幹部は「売り上げが下がり続ければ、あと5年も持つかどうか」と現行方式の限界を認めた上で「だからこそ、民間委託拡大が必要だった」と話す。 委託交渉先にソフトウエア大手日本ユニシス(東京)が決まる前、競馬組合は大手情報技術(IT)企業に委託を打診した。相手側は乗り気だったが、「現場スタッフを確保できない」との理由で立ち消えになった。 赤字覚悟で200億円以上の競馬事業を引き受ける企業は多くない。競馬組合管理者の達増拓也知事も最終判断直前の23日の記者会見で「企業が赤字でも取り組むというのは甘い考え。事業参入は有名企業でも難しい」と漏らしている。
 ユニシスは今回、最終判断直前に提出した事業計画で、売り上げが伸びない土曜日の開催に見切りをつけ、出走手当を減らして1着賞金を上げる方針を掲げた。
 組合幹部は「出走手当引き下げで馬が集まらず、開催そのものが危ぶまれる」と実現性を疑問視するが、「岩手競馬に欠けている発想だ」とその攻めの姿勢を評価する競馬関係者もいる。
<冒険はできない>
 岩手競馬は単年度で黒字を維持し続けることが存続条件。賞金配分などを大きく見直し、攻めた結果が赤字であればその時点で廃止になる。かといって、現行方式で守りの経営を続けても、レースを続けられる保証はない。そこに岩手競馬の経営の難しさがある。 ある競馬組合の男性職員は「冒険することはできないが、もっと自分たちでアイデアを出す必要がある」と話す。
 存廃騒ぎなどに揺れた昨季と違い、今季の岩手競馬には明るい話題もある。有名タレントのイメージキャラクターへの起用や帰宅途中の会社員をターゲットにした薄暮開催などの取り組みは、まだまだ増収の余地があることを示した。 民間委託について競馬組合は今後、すべての業務内容などを検証し、包括的な委託拡大にこだわらず、最善の方策を協議していくとみられる。
 31日、達増知事は「県民に信頼され、ファンの期待に応えられる岩手競馬を経営していきたい」と意気込みを語った。 (河北新報)

2008年10月31日金曜日

連合との懇談会開催

-今後の日本経済の見通し、雇用・働き方等で意見を交換
 日本経団連は20日、東京・大手町の経団連会館で日本労働組合総連合会(連合、高木剛会長)との懇談会を開催した。日本経団連からは御手洗冨士夫会長をはじめ、三村明夫副会長、渡文明副会長、大橋洋治副会長、岩沙弘道副会長、清水正孝副会長、鈴木正一郎評議員会副議長、三浦惺評議員会副議長、指田禎一労使関係委員会共同委員長、市野紀生労使関係委員会共同委員長らが、連合からは高木会長をはじめ、会長代行、11名の副会長や事務局長ら、あわせて35名が参加した。今回の会合では、(1)景気の動向と今後の日本経済の見通し(2)雇用・働き方等について(3)少子化対策、税・社会保障について――をテーマに自由な意見交換を行った。
会合の冒頭、御手洗会長は、「アメリカに端を発した金融危機で世界経済が減速傾向を強める中、日本経済も停滞の色を濃くしている」との認識を示すとともに、懇談のテーマである少子化対策、税・社会保障について触れ、「日本の将来にかかわる大変重要なテーマであり、理想的なあるべき姿、望ましい制度について率直な意見交換をしたい」と述べ、同会合が労使双方の相互理解の場となり、有意義な意見交換となることへの期待を表明した。
続いてあいさつした連合の高木会長は、「国際金融問題だけでなく、各国の実体経済の悪化も踏まえた国際協調が今求められているのではないか」と述べた上で、労働組合の国際組織とグローバル企業が社会的責任に関する条項を締結するグローバル枠組み協定(GFA)などに取り組む必要があるとの見解を示した。
■ 景気の動向と今後の日本経済の見通し
両会長のあいさつの後、まず「景気の動向と今後の日本経済の見通し」について意見交換を行った。
連合からは、(1)物価高により実質所得が低下すれば、個人消費はさらに落ち込み、日本経済はますます悪くなる可能性がある(2)配分構造の是正に視点を当てながら、内需の拡大に向け政労使が最大限の努力をする状況にある(3)中小企業の資金繰りについては信用保証枠、信用保証額の増額を用意する必要がある(4)投機ファンドの透明性ならびに制御機能を確保すべきである(5)中小企業の労働条件を引き上げていくことが求められており、そのためには公正取引が基本である――などの意見が出された。
一方、日本経団連からは、(1)金融危機が発生して以降、状況は一変している(2)実体経済の減速懸念が著しく高まっており、わが国政府、金融当局に対しても、各国政府当局との緊密な連携の下、適切に対処するよう求めたい(3)世界経済全体が悪い中で、日本経済をどのように回復させていけばよいのか極めて難しい命題であり、このような時期においては、労使が痛みを分かち合いながら、日本経済の体質強化を図っていくことが必要である(4)中小企業の資金繰り支援の拡充や、低所得者への減税など、緊急かつ思い切った対策の実行を求めていかねばならない――などの発言があった。
■ 雇用・働き方等
「雇用・働き方等」については、連合から、(1)雇用労働の改善は社会の安定につながり、生産性向上、消費の拡大に寄与すると確信している(2)管理職増産の時代は終わったという認識を労使が共有化し、管理監督者の範囲について具体的な改善を進めることが重要である――などの意見のほか、ワーク・ライフ・バランスをさらに推進するため数値目標を活用すべきとの意見が出された。
これに対して日本経団連からは、(1)各企業では既にワーク・ライフ・バランスの推進に向けたさまざまな取り組みを始めており、それぞれの業種・業態などに応じた多くの好事例、先進事例が出てきている。今後、こうした事例を企業間で情報共有し合い、より積極的に推進していきたい(2)新卒一括採用のデメリットを補完するために、将来を背負って立つ若年者に対して、学校教育の段階から職業観を醸成し、意欲や希望、能力、適性に応じて、適切な職に導いていく努力が、引き続き重要である(3)全員参加型社会の実現をめざして、パートタイム労働者が働きがいを感じながら勤めることができるよう、雇用管理改善の取り組みをさらに進めていきたい――などの発言があった。
■ 少子化対策、税・社会保障
「少子化対策、税・社会保障」については、連合から、(1)子育て環境の整備で最も恩恵を受けるのは企業であり、企業が財政面でも積極的な役割を担うべきである(2)中低所得者に対する減税が必要であるとともに、単年度ではなく恒久的な税制とすることが重要である――などの意見が出された。
一方、日本経団連からは、(1)超高齢化社会が目前に迫る中、世代間扶養のシステムから国民全体で支える公費負担中心へと軸足を移していくなど、将来を見据えた改革に着手しなければならない(2)社会保障制度の将来像を示し、税制・財政と一体となった改革の中で、消費税によって増大する社会保障費用を賄うことへ理解を得ていくことが不可欠である(3)将来の社会の担い手を育成するというわが国の重要課題に向け、必要となる安定財源を確保し、少子化対策への公費投入を拡充すべきである――などの意見があった。
会合の最後、総括のあいさつの中で高木会長は、「日本の経済・社会の状況を改善するために、日本経団連と連合で何か一緒に取り組めることはないか」と述べ、今後も継続して議論を深めたいとの考えを示した。これに対し御手洗会長は、「方法論では違いがあるかもしれないが、日本の経済を立て直さなければならないということに対する認識は全く共通である」と述べ、定期会合のほかに、高木会長から提案のあった見直しの取り組みのあり方について、事務局ベースで議論を行うこととしたいとの見解を示した。(日本経団連タイムス)

2008年10月30日木曜日

連合8年ぶり「ベア」復活 業績悪化で賃上げ苦戦は必至

 平成21年春闘をめぐり、労働組合側の連合は29日、定期昇給の維持と物価上昇分に応じたベースアップ(ベア)を求めていく春闘方針を決めた。連合は平成13年春闘以降、「ベア」という言葉を封印し、「賃金改善」という表現を使ってきたが、8年ぶりに復活させた。値上げラッシュなどで物価が上昇し家計を圧迫しており、賃金水準の底上げを目指し強い姿勢で交渉に臨む必要があると判断したためだ。ただ、金融危機による景気後退で企業業績が急速に悪化しており、経営側の財布のひもがきつく締まるのは確実で、例年以上に厳しい交渉となりそうだ。
 連合の團野久茂副事務局長は29日の会見で、景気悪化に歯止めをかけるためにも、「消費拡大につながる賃上げが不可欠」と指摘。その上で、来春闘の基本方針として、「
定期昇給と物価上昇に見合うベアの獲得を目指す」と強調した。
 ベアを実現するため、連合としては初めて、業種や企業規模ごとに賃金水準を集計した「
連合指標」を策定。指標と自社の賃金水準を比較することで、各労組が、春闘での目標を設定しやすくした。
 さらに、各労組が目標設定や交渉について情報交換などを行うための「
共闘連絡会議」を新設し、連携の強化も図る。
平成20年春闘は、3年連続の賃上げを実現したが、要求段階から前年並みの要求にとどまる労組が多く、連合の高木剛会長は「全体的な意思統一の仕方について議論をしたい」と総括していた。連絡会議の設置は、労組側の足並みをそろえ、交渉力を高めるのが狙いだ。
 連合は30日の中央討論集会で具体的な議論を始め、12月2日に春闘の闘争方針を正式決定する。
 ただ、企業の業績は平成21年3月期決算の予想の下方修正が相次ぐなど、急速に悪化しており、経営側が賃上げ抑制に動くのは確実。
日本経団連は、春闘基本方針となる「経営労働委員会報告」を12月に策定する方針。すでに議論に着手しており、「賃上げは余力のある企業が個別に判断する」という従来の方針を踏襲する見通しだ。
 経営側からは「足元の経営環境を考えれば、賃上げは厳しいところが多くなる」との声が早くも上がっている。
 「ベア」復活を掲げた連合だが、その思惑とは裏腹に、多くの企業が賃上げを見送る「
ベアゼロ」に逆戻りしかねない。 (産経ニュース)

2008年10月28日火曜日

09年度の運営を協議 競馬議会調査特別委

 県競馬組合議会の調査特別委員会(新居田弘文委員長)は27日、盛岡市新庄の盛岡競馬場で開かれた。日本ユニシス(東京)への民間委託拡大が困難となる中、交渉経過や来年度の事業運営について協議した。
 委員と県競馬組合職員ら約20人が出席。県競馬組合は日本ユニシスと6月から9回にわたって協議してきたが、売り上げ拡大や業務効率化策など具体的な協議に入れなかったことを説明した。
 今月上旬に日本ユニシスと競馬組合、県、盛岡市、奥州市の5者による守秘義務契約の締結に、いったんは大筋で合意したことも明らかにしたが、組合の大友宏司経営管理部長は「組合側が求めていた収支見通しが日本ユニシスから示されず守秘義務契約締結を断念した」と経緯を報告した。
 随意契約が大半を占める現在の業務委託状況も示され、委員からは「委託料にメスを入れないと収支均衡は厳しい」「現行方式では、いずれ行き詰まる。来年度の民間委託拡大はどうするのか」などの意見が出た。
 組合の千葉英寛副管理者は「民間委託拡大は安定経営の大切な選択肢。引き続き検討していく」と述べた。
 4月開幕から26日までの発売額は、156億4400万円(前年比8・7%減)。下方修正後の計画比は1億9100万円、1・2%プラス。(岩手日報)

高知競馬・禁止薬物問題:元厩務員ら処分、2年間関与停止に

 ◇競走馬からカフェイン
 高知競馬で今年1月に開催されたレースに出走した競走馬2頭から禁止薬物のカフェインが検出された問題で、県競馬組合は27日、元厩務員(きゅうむいん)の男性(65)に対し、競馬への関与を2年停止する処分を下した。また、「馬の管理に怠慢、放任が認められた」などとして2頭の調教師の男性(37)を戒告と賞典停止60日の処分とした。
 同組合によると、元厩務員は1月1~2日に2頭の競走馬に競馬法で禁止薬物に指定されているカフェインを含むビタミン剤を飼い葉に混ぜて食べさせた。男性は3月に競馬法違反(禁止薬物の使用)容疑で高知地検に書類送検され、8月に高知地裁から罰金20万円の略式命令を受けている。(毎日新聞)

2008年10月25日土曜日

笠松競馬場・土地明け渡し訴訟:和解協議は事実上決裂--説明会

◇「敗訴すれば門前払いも」
 県地方競馬組合は23日夜、笠松町中央公民館で、用地の明け渡しを命じる判決を岐阜地裁が出し、現在は名古屋高裁で控訴審が行われている地方競馬「笠松競馬」(笠松町)の現状について、説明会を開いた。
 高裁での和解協議は事実上決裂している。参加した約200人の地主や馬主に対して、端元博保弁護士らが、控訴審では、「使用目的がない土地を明け渡すのは権利乱用だ」とする主張と、借地人を保護する借地法の適用を求めていると説明した。
 12月に予定されている次回の和解協議で和解できない場合は、来年以降に判決が出る見通し。一審に続いて敗訴した場合、最高裁に上告しても門前払いとなる可能性があるという見解も示した。
 参加者からは「明け渡されても困る」「納得できないので、きちんと事のいきさつを説明してほしい」などの声が上がった。広江正明・笠松町長は「笠松競馬を存続しようと気持ちでやっている。力添えいただきたい」と話した。(毎日新聞)

2008年10月23日木曜日

「賃上げが最大の景気対策」 来春闘へ連合が基本方針

 連合(高木剛会長)は23日、来春闘に向けた基本方針をまとめた。賃金カーブの維持を前提に、生活必需品の値上げが相次ぐなか、「物価上昇に見合うベア」の獲得を前面に打ち出し、労働者の生活の維持、確保を目指す。
 高木会長は会見で、「景気が下降局面にあるが、賃金を上げることが最大の景気対策だ」とし、来春闘では、(1)賃金カーブの維持(2)物価上昇による賃金の目減り分を取り返す、などの方針を示した。
 物価上昇分の確保については、例えば30万円の給与の人の場合、物価上昇約2%分、約6千円の要求になるとした上で、「近年そういう額の要求はしたことがない組合も多いが、目減り分の回復を目指すのは常識中の常識だ。そうでないと、高い組合費を払っている組合員は許してくれない」と強調した。
 非正社員の待遇改善、長時間労働の是正なども昨年に引き続き求めていく。30日の中央討論集会で基本方針を討議し、12月2日の中央委員会で闘争方針を決定する。(朝日新聞)

2008年10月20日月曜日

秋空の下、44頭駆ける 南相馬で草競馬


 スピード感あふれるレースが展開された秋季競馬大会 相馬野馬追の振興を図る草競馬「秋季競馬大会」が19日、福島県南相馬市原町区の雲雀ケ原祭場地で開かれ、土煙を上げて力走するサラブレッドに大きな声援が送られた。 大会には中ノ郷(原町区)などから44頭が出走した。カラフルな勝負服に身を包んだ騎手たちが手綱を取り、秋のさわやかな馬場を駆け抜けた。 今大会では初の試みとして、対象レースの一着馬を当てる「お楽しみ券」が発行された。詰め掛けた約3000人の観客は、お目当ての馬に大きな声援を送り、競馬気分を味わった。 レースは中ノ郷のジェイストーム(西康志さん騎乗)が優勝を飾った。 (河北新報)

2008年10月19日日曜日

国の還付金2億円廃止 岩手競馬

 日本ユニシス(東京)への民間委託拡大が困難になった岩手競馬は来シーズン、今季よりも厳しい経営が待ち受ける。国の制度改正により公営企業金融公庫からの還付金(2008年度・約2億円)がなくなるためだ。来年度も現行方式での運営が確実な状況となっている中、県競馬組合は「来年度の収支計画は相当厳しく見積もらないといけない」と危機感を募らせ、一層の業務効率化を図る考えだ。
 県競馬組合によると、08年度は公営企業金融公庫から公営競技納付金として1億9900万円が還付された。この還付金を開催経費に充てるなどして存続条件の「収支均衡」を図っている。
 しかし、今年4月の地方財政法施行令の改正により、09年度から還付金がなくなる。このため、来年度の運営は本年度に比べ、マイナス2億円からのスタートとなる。
 開会中の県議会9月定例会の一般質問では、佐々木博氏(民主・県民会議)が「本年度よりもさらに厳しい状況と認識して計画をつくるべきだ」、工藤大輔氏(同)も「2億円の不足分をどう確保するのか」と、来季の運営を懸念する声が相次いだ。
 厳しい状況を打開しようと、県競馬組合が「切り札」に考えていた民間委託拡大は、交渉先の日本ユニシスとの協議が事実上、打ち切りとなり、組合管理者の達増知事は今月末に、来年度の運営を「現行方式」とする方針を示すとみられる。
 しかし、売り上げの減少に応じてコストを削減し、収支均衡を保つ現行方式は、競馬関係者から「限界が近い」との声も聞かれる。
 達増知事は「競馬関係者や取引先企業と共通の認識に立ち、収入拡大に向けた方策とともに、経費の見直しや業務の効率化をさらに徹底する」と話す。(岩手日報)

2008年10月17日金曜日

民間委託拡大白紙へ 岩手競馬がユニシスと協議断念

 岩手競馬の民間委託拡大で、県競馬組合管理者の達増知事は16日、交渉先の日本ユニシス(東京)が示した提案について「今回の提案では判断が難しい」と述べ、事実上、同社との協議を打ち切る意向を示した。日本ユニシスは同日、盛岡市内で記者会見し、組合側に回答した提案内容を説明したが、委託判断の基本となる収支見通しは示さなかった。組合側は同社の提案と現行方式を比較した上で最終判断する方針だが、ユニシスの提案は判断材料に乏しく、来年度も現行方式での運営が確実な情勢だ。
 日本ユニシスの矢島洋一産業機構研究所長、山下良一法務部長ら3人が盛岡市内丸の県公会堂で会見し、14日に県競馬組合に示した事業計画案について説明した。
 主な内容は、出走手当を地方競馬では全国最低クラスの一律5万円に引き下げる一方、1着賞金を南関東に次ぐ水準まで引き上げ、最低1着賞金は現行の14万円から35万円に増額。現在、5着までが対象の賞金を4着までとし、賞金比率を現行より高い方式に引き上げる―など。
 競走関係は▽年間の開催日数を現行の131日から88日に減らす▽1日最低9レースとし日曜、月曜に開催▽現行5クラスの格付け区分を3クラスに変更する―とした。
 しかし、組合側が求めていた収支見通しについては示さなかった。その理由について矢島所長は「今の段階では、過去の数字を基に売り上げを算出するのは意味がない」とし、「現在、組合と随意契約している業者との交渉もしていないので、収支見通しは示せない」と説明した。
 ユニシス側の提案について、組合副管理者の谷藤裕明盛岡市長は「具体的な収支見通しが示されず残念だ。発売額や馬資源の確保などに懸念される点もある」、奥州市の岩井憲男副市長は「収支見通しなど具体のデータがないのであれば、厳しい局面にきたと見ざるを得ない」と否定的な見解を示した。
 達増知事は「今まで求め続けて出てきたのが今回の提案。組合としては、この提案で契約交渉に入るか判断するしかない」と、これ以上、ユニシス側に具体案を求めることはしない考えを示し、今回の提案についても「レース数を減らして、(大幅に)1レース当たりの売り上げを高めることが可能かは疑問だ」と述べた。
 県競馬組合は、今回の提案を厩舎(きゅうしゃ)関係者らに提示し、意見を聞いた上で正副管理者会議を開き、来年度の運営方式について月内に最終判断する。

ファンしんみり 旭川競馬60年の歴史に幕

 日本最北の競馬場・旭川。16日は特別な日だった。1948年にスタートし75年新設の現競馬場まで、60年間におよぶ旭川での競馬の歴史に幕が下りたのだ。道営競馬存続へ向けた経営改善策の一環で旭川開催は今年度限り。午後1時40分の開門前から行列ができた。関係者は「こんなのは見たことがないね」と言う。開門後25分で500人が入場した。94年から実施のナイター(大井に次ぐ国内2番目)。ラストレース・エーデルワイス賞後、ファンが馬場の砂を踏みしめる。場内で別れを惜しんだ観客は4000人を超え今季最多となった。
 「2人でよく来た。最後なので写真をたくさん撮ろうと思って…」と旭川市の68歳と61歳の夫婦。同市内の男性ファン(29)は「競馬は馬を見ながらやるのが一番。やっぱり寂しいです」。東京から駆けつけた女性ファン(23)は「年に1度来るのを楽しみにしていました。競馬を続けるためでしょう?仕方ないですね…」と話した。地元であれ、遠方であれ、競馬にかかわる人にとって競馬場がなくなるのは悲しいことだ。しかし、この日の場内に悲壮な雰囲気は感じられなかった。来年度から門別ナイターを主体(札幌でも開催)に行われる馬産地競馬。前進あるのみだ。(スポニチ)

2008年10月15日水曜日

岩手競馬禁止薬物 調教師ら処分

 岩手競馬の競走馬から禁止薬物の気管支拡張剤が検出された問題で、岩手県競馬組合は14日、治療薬として馬に薬物を投与したとして、水沢競馬場(奥州市)の佐々木修一厩舎(きゅうしゃ)の管理調教師と担当厩務員をともに戒告とし、開催日数で調教師を50日間、厩務員を30日間の賞金支給停止とする処分を発表した。担当獣医師も指定獣医師の承認を30日間取り消す。 厩舎は今年4月、気管支拡張剤が1月に禁止薬物に指定されたのを知らずに、飼料に混ぜて与えた。厩務員が競馬法違反容疑で書類送検され、9月に起訴猶予処分になった。県競馬組合は「禁止薬物を与えた責任は重大。薬物に関する研修や立ち入り検査を徹底し、再発を防止したい」と話している。(河北新報)

2008年10月9日木曜日

組合提示額を地主側が拒否 笠松競馬場訴訟

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の一部地主が運営先の県地方競馬組合に土地の明け渡しなどを求めた控訴審の和解協議が8日、名古屋高裁(西島幸夫裁判長)で開かれた。組合側は1坪当たり年間1200円の賃料を提示したが、地主側の合意が得られず、和解協議は事実上決裂した。次回の12月5日の和解協議で両者が合意しなければ再び弁論に移行する。
 組合側の提示案は▽Aランクは1坪当たり年間1200円▽Bランクは固定資産税相当額の1.2倍▽期間は2008(平成20)―12年度とし、13年度以降の単価は12年度に協議する―など。
 組合によると、この提示額で試算した場合、年間3700万円の負担増。08年度から実質単年度収支は赤字に転落し、基金などで補てんしても2014年度限りで底を突く見通し。
 組合幹部は「5年以上の存続を視野に経営の許す範囲内で最大限誠意を持って提示した額。これ以上は絶対に出せず、あとは相手の理解を仰ぐしかない」と話した。
 一方、地主側は当初から一審の和解案の年額1300円を最低ラインと定めており、代理人は「一審の和解案以上のものが出てくると期待していたので失望した」などと受け入れを拒否。次回の和解協議が決裂すれば、その場で弁論が終結する見通し。
 また地主の1人が9月16日に訴えの取り下げ書を名高裁に提出、同20日付で受理されており、地主側は83人となった。(岐阜新聞)

2008年10月8日水曜日

ユニシスへ不信増幅 岩手競馬民間委託交渉

 岩手競馬の民間委託拡大をめぐり、競馬関係者らの間で、交渉先のソフトウエア大手日本ユニシス(東京)に対し不信感が募っている。
 交渉期限が迫る中、具体的な事業計画を示さないばかりか、担当者が長期出張するなど、真意を推し量れないからだ。県競馬組合との協議は今後も難航が予想され、時間切れとなる可能性も出てきた。 
 「生活にかかわる重要なことなのに一言の説明もない。パートナーとして信頼関係が築けるわけがない」。県調騎会の幹部は、来季の事業計画を明かさないユニシスに怒りを隠さない。
 これまでに示された計画は、賞典費の大幅削減などを盛り込んだ企画提案だけ。厩務員の男性(55)は「当初の計画のままでは厩舎の半分以上がつぶれる。ユニシスには来てほしくない」と話す。
 ユニシスは6月の協議開始前から、一貫して守秘義務の契約を求めている。これに対し、競馬組合は「原則公開」を主張し、協議は入り口で止まっている。
 関係者が疑問視するのは、ユニシスの窓口を務める産業機構研究所の矢島洋一所長の対応だ。矢島所長は9月中旬―下旬、競馬組合の協議の申し出を「長期出張」を理由に固辞。守秘扱いとならない範囲での協議にも一切応じず、関係者の多くは「熱意が感じられない」と感じている。
 ユニシスの姿勢について、奥州市選出の県議は「交渉過程で岩手競馬への興味を失ったのでないか。時間切れを待っているかのようだ」と分析。同市で飲食店を経営する岩手競馬ファンの男性(44)は「時間の無駄遣いだ」と協議の打ち切りを求める。 競馬組合は2日、都内で矢島所長と協議し、守秘義務契約とは別に、情報管理のあり方について構成団体の県、奥州、盛岡両市を含めた5者間で契約を結ぶ方向で調整に入った。協議進展の可能性が出てきたが、残された時間は多くない。 今月の民間委託拡大の最終判断を前に、競馬組合管理者の達増拓也知事は県議会で協議継続の意向を説明。一方で「日程的に非常に厳しい」との見方を示した。 ユニシス広報部は「担当者の対応が誤解を招いたかもしれないが、会社として民間委託の受託に取り組む姿勢に変わりはない」と話している。(河北新報)

高知競馬:第2四半期も382万円黒字、年間収支上方修正 「予断許さぬ」

 県は6日、高知競馬の今年度第2四半期(6月30日~10月5日)、382万円の黒字となる収支見込みを明らかにした。1690万円赤字と見込んでいた計画比で見ると、約2000万円の黒字となる。収支ゼロとした年間の収支見込みを約4700万円の黒字と上方修正したが、県は「景気後退の影響もあり、予断を許さない状況」と話している。
 県競馬対策課によると、入場料などの収入は約11億6400万円、賞典奨励費や従業員の賃金などの支出は約11億6000万円となる見通し。
 黒字要因は第1四半期で好調だった、全国的に少ない金曜日の薄暮レースを8月末まで延長したこと。一方で、自場分の売り上げが9億4700万円で計画比95・8%となる。
 薄暮レースは既に終了し、毎年売り上げが落ち込む秋期を迎える。物価も高騰しており、同課は「他場での販売やユニークなレースを開催することで、利益を少しずつ積み上げたい」と話している。
 高知競馬については、尾崎正直知事が昨年12月、新たな県民負担が発生しないことを条件に存続する方針を示している。(毎日新聞)

2008年10月7日火曜日

JRAが外国人向けのサービスを発表

 JRAは、外国人向けに英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)版『How to bet』 及び『マークカード支援ツール』を制作し、JRAの全ての競馬場やウインズのインフォメーションに用意することを発表した。 また、海外からの外国人を対象としたJRAオフィシャルツアーを、今週11日(土)からの第4回東京競馬から、東京競馬開催中の毎週土曜日に実施することも発表された。※『How to bet』とは、勝馬投票券の購入に関する説明書であり、また『マークカード支援ツール』とは、外国人が簡単にマークカードの記入ができるように考案されたマークカードを入れておく簡易フォルダーのこと。(ラジオNIKKEI)

09年度も民間委託探る 岩手競馬で知事

 県議会9月定例会は6日、本会議を再開。嵯峨壱朗(自民クラブ)、工藤大輔(民主・県民会議)、新居田弘文(同)の3氏が一般質問した。岩手競馬の民間委託拡大を断念した場合の2009年度以降の対応について、達増知事は「現状の形態で運営し、引き続き民間委託拡大の可能性を探っていく」と説明。協議が難航する交渉先の日本ユニシス(東京)とは「日程的に厳しいが、もうしばらく協議する」と述べた。
 岩手競馬の民間委託拡大で、委託するかを判断するタイムリミットが今月末に迫る中、工藤氏は「次なる展開を考えるべきではないか」とただした。
 達増知事は「抜本的な改革の有力な選択肢となり得る民間委託拡大について、仮に09年度から実施しない場合でも、その可能性を探っていく」と答弁。
 日本ユニシスとの約4カ月にわたる協議を踏まえ「これまでの検討や経験を生かしつつスピード感を持って検討しないといけない」と述べた。
 本年度の岩手競馬について、達増知事は「売り上げの減少に下げ止まりの傾向があり、このまま推移すれば本年度の収支均衡の達成は可能だ」との見通しを示した。(岩手日報)

2008年10月1日水曜日

民間委託拡大が難航 岩手競馬

 売り上げ低迷が続く岩手競馬の民間委託拡大をめぐる交渉が難航している。県競馬組合(管理者・達増拓也知事)が交渉相手に選んだIT関連会社が、具体的な事業計画の提示を拒んでいるためだ。30日の組合臨時議会で達増知事は、交渉がまとまらなければ現行方式で来年度の競馬事業を運営する考えを示した。
 「岩手競馬は毎年10%ずつ売り上げが落ちている。危機感はあるのか」「事務方で無理なら、トップが交渉するべきではないか」
 交渉の行き詰まりを説明する達増知事に、議員から厳しい質問が浴びせられた。民間企業のノウハウを取り入れるため、日本ユニシス(本社・東京都江東区)との交渉に一層努力をすべきだとの指摘だが、知事は「企画提案の中身が分からないまま、本当にすべてを任せていいのか」と反論。10月末までに交渉がまとまらなかった場合、売上高を踏まえたコスト調整で黒字を確保する今の方式(07年度に採用)で09年度も運営していく方針を示した。
 臨時議会は、議会側が組合に「積極的かつ早急に正常な交渉を進めるよう強く要請する」との異例の要請文を突きつけて閉会。議論は最後まで平行線をたどった。
     ◇
 組合が模索しているのは、馬券の発売・払い戻しやファンサービスを民間企業に委託する運営方式。売り上げ低迷の続く岩手競馬を、民間の知恵を活用して活性化する狙いで、今年5月末、日本ユニシスが交渉先に選ばれた。
 それから4カ月。組合によると8月末までに7回の協議が持たれたが、具体的な交渉は進まない。危機感を募らせた達増知事が同社の社長に手紙で交渉を求めたが、これも不調だという。
 なぜ交渉が進まないのか。
 組合は「日本ユニシス側から具体的な事業計画の提案がなく、共同作業に入れない」(千葉英寛・副管理者)と不満を募らせる。交渉先を決める委員会で、同社は民間視点の経営管理手法の導入や、インターネットを活用した事業展開が高く評価された一方、賞典費の大幅削減や、組合への収益保証の割合(0、25%)の低さなどが課題として指摘された。しかし、当初の企画提案の内容を超える具体的な計画は同社側から示されないという。
 一方の日本ユニシス側にも言い分はある。組合の説明によると、同社側は「民間のノウハウは金(と同じ)」と秘密保持契約を要求。県、盛岡市、奥州市など組合の構成団体にも計画を明かさないよう求めている。県民への説明が必要な県競馬組合にはのめない条件だ。
 県と盛岡、奥州両市から計330億円の融資を受け「収支均衡」を条件に存続が決まった岩手競馬。よりよい経営のあり方を探るために始めた民間委託拡大の検討が、交渉の入り口でもたついている。(朝日新聞)

2008年9月28日日曜日

信州の山を競走馬の名に 白馬岳・霧ケ峰…次々登場

 北アルプスなど県内の山々や高原の名前が付いた競走馬が、中央競馬で次々とデビューしている。
 神戸市の証券会社会長で、阪神馬主協会副会長の森中蕃(しげる)さん(73)が、所有する2歳馬に「山シリーズ」と銘打って名前を付けているためだ。
 森中さん所有馬は名前にちなんで「シゲル」の冠名が付く。6月から始まった新馬戦でこれまでにデビューしたのは、シゲルシロウマダケ(白馬岳)をはじめ、シゲルキリガミネ(霧ケ峰)、シゲルコマガタケ(駒ケ岳)など。北ア・烏帽子岳から付けたシゲルエボシダケは今月21日の3戦目で初勝利を挙げた。
 森中さんはこれまで、外国語の「希望」や「ありがとう」を集めて馬名に取り入れ、それぞれシリーズ化。希望シリーズのシゲルフセルト(フセルトはモンゴル語で「望み」)は10月26日の菊花賞への参戦を目指す。「外国語だとピンとこない人もいるので『今年は山でいこか』と決めて、スタッフに山の名を選んでもらった」と話す。
 森中さん所有の2歳馬は46頭。シゲルフジサン(富士山)、シゲルダイセン(大山)など、県外の名峰の名が付いた馬も。3歳馬の日本一を決める来年のダービーで「頂上」に登り詰める馬は現れるか。(信濃毎日新聞)

2008年9月24日水曜日

馬の気持ち、わかった? 京都競馬場で初の大運動会

 競走馬のコースを人が走った。第1回JRA京都競馬場大運動会が23日、京都市伏見区のJRA京都競馬場で開かれた。砂を敷き詰めたコースで、リレー競技や駕篭(かご)かきレースが繰り広げられた。
 「走って挑戦!馬の気持ちがよくわかる」と銘打って、競馬中継番組を制作するKBS京都が初めて開いた。「ダート」と呼ばれる砂を厚く敷き詰めた1周約1800メートルのコースを使用した。1200メートルと1000メートルのリレー競技、300メートルの駕篭かきレースに、京阪神一円から大学生や社会人399人が参加した。
 ファンファーレが流れ、競馬中継さながらに、実況放送も行われた。走者が砂に足をとられて転倒したり、よろける場面も大画面に映し出された。  鳥取砂丘で走ってから出場した山科区の自営業浜名厚志さん(42)=山科区=も「予想以上に足がふらついた。サラブレッドがどんな困難なコースを走っているか実感した」と話した。 <写真:競馬中継さながら大画面にレースの状況が映し出され、砂地のコースを走る参加者(京都市伏見区・JRA京都競馬場)>(京都新聞)

門別競馬場:照明設備工事で60人が安全祈願 道営競馬開催へ

 来年度から道営ホッカイドウ競馬の主要開催地となる門別競馬場(日高管内日高町)で23日、ナイター競馬用の照明設備の整備工事の安全祈願祭が行われた。道などから約60人が出席し、工事の安全を祈った。
 経営難に悩む道営競馬は来年度から、経費削減のため旭川開催から撤退し門別開催に振り替えることが決まっている。これまで旭川で行っていたナイター競馬も門別に移るため、新たに照明設備が必要となった。ほかに800人収容可能のスタンドも新設し、集客力の向上をはかる。総工費は約12億円で、来年3月の完成を目指す。
 祈願祭では北海道軽種馬振興公社の三輪茂理事長(日高町長)が「競馬場を馬産地・日高の活性化の起爆剤にしたい」とあいさつ。高橋はるみ知事は「馬産地と力を合わせて道営競馬の活性化に向けて努力したい」と述べた。
 道営競馬は07年度末時点の累積赤字が約230億円に上り、10年度までに単年度収支均衡を達成できなければ廃止する方針が決まっている。(毎日新聞)

2008年9月18日木曜日

2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)


●開催主旨
「世界で唯一のばんえい競馬を応援しよう!」と昨年開催した『とかちばん馬まつり』。そのメイン事業として『十勝19市町村対抗人間ばん馬レース』を実施し、多くの来場者にお楽しみいただきました。2回目を迎える今年の『とかちばん馬まつり』は、10月18日(土)、19日(日)の2日間に渡り開催します。『人間ばん馬レース』もバージョンアップし、1日目は昨年同様の十勝管内市町村対抗『第2回とかち人間ばん馬レース(とかち大会)』を開催、2日目は広く出場チームを募り『2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)』として実施します。世界で唯一の馬競技であり、帯広・十勝の農耕の歴史を伝える「ばんえい競馬」を後世に残すべく、馬を人間に置き換えた「人間ばん馬レース」が、地域の新しい魅力となること、また、「帯広・十勝のばんえい競馬」が世界に羽ばたくことを願っています。
●開催概要
(1)タ イ ト ル:2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)
(2)開催日時:平成20年10月19日(日) 11時30分~16時[雨天決行]
         (出場チーム集合10時30分、開会式11時30分、競技開始12時45分)
(3)開催場所:帯広競馬場(北海道帯広市西13条南9丁目)
(4)主   催:ばん馬と共に地域振興をはかる会
(5)運営主体:帯広商工会議所青年部(帯広YEG)
(6)参加対象:国籍・居住地に関係なく広く募集した20チーム
(7)事 務 局 :帯広商工会議所産業振興部商工観光課 0155-25-7121

2008年9月17日水曜日

サムソンの強敵ズラリ…凱旋門賞の前哨戦

パリのロンシャン競馬場では14日午後(日本時間同日深夜)、凱旋門賞(10月5日、GI)の前哨戦が本番と同じ芝2400メートルを舞台に3レース行われた。
4Rヴェルメイユ賞(GI、3歳上牝馬、12頭、1着賞金17万1420ユーロ=約2623万円、創設1897年)は、C・スミヨン騎乗のザルカヴァ(愛国産、仏=A・ドゥ・ロワイユデュプレ、3、父ザミンダー)が2分26秒0(稍重)で1番人気に応えた。6戦全勝、GIはマルセルブーサック賞、仏1000ギニー、仏オークスに次ぐ4勝目。2馬身差2着にヨークシャーオークス2着馬ダルレミ。
5Rニエル賞(GII、3歳、せん馬不可、7頭、1着賞金7万4100ユーロ=約1138万円、創設1952年)は、I・マンディザバル騎乗の仏ダービー馬ヴィジオンデタ(フランス産、仏=E・リボー、牡、父チチカステナンゴ)が2分27秒4(稍重)で1番人気に応えた。GIは1勝だが、6戦全勝。ハナ差2着にアイディールワールド。
6Rフォワ賞(GII、4歳上、せん馬不可、6頭、1着賞金7万4100ユーロ、創設1955年)は、S・パスキエ騎乗の1番人気ザンベジサン(英国産、仏=P・バリー、牡4、父ダンジリ)が優勝した。2分28秒8(稍重)。10戦4勝、GI勝ちは昨年のパリ大賞典があり、凱旋門賞は8着だった。’06独ダービーなどGI4勝のスキアパレリが1/2馬身差2着だった。
 3レースの結果などを受け、英国ブックメーカーは凱旋門賞のオッズを変更。ウィリアムヒル社では1番人気のザルカヴァを4倍から2・75倍にした。2番人気は昨年の愛ダービー馬ソルジャーフォーチュン(愛=A・オブライエン、牡4)で5倍。3番人気はKジョージなどGI5勝のデュークオブマーマレード(愛=A・オブライエン、牡4)で6倍。メイショウサムソン(栗東・高橋成厩舎、牡5)は20倍と評価が低い。(Gallop)

2008年9月16日火曜日

3日間の変則開催の売り上げ大幅アップ

 3日間の変則開催の売り上げは大幅増。4回阪神、4回中山、2回札幌の1、2日目の総売り上げは567億9705万4200円で、前年比133.2%。昨年の秋競馬の第1節(1、2日目)は土日で1日3場の通常開催だったが、今年は1日2場の3日間開催とあって売り上げがアップした。(サンスポ)

2008年9月15日月曜日

騎手は戦国武将 JRA福島競馬場で相馬野馬追


 風になびく旗の音と舞い上がる土ぼこりが迫力を増した甲冑競馬 毎年7月に福島県南相馬市で開催される相馬野馬追が14日、福島市のJRA福島競馬場に見参、甲冑(かっちゅう)に身を固めた戦国武将が甲冑競馬や神旗争奪戦を繰り広げた。 ダートコースで行われた甲冑競馬では、16騎の馬が2組に分かれ疾走。騎馬武者が近づくと、風になびく旗の音が響き、けり上げた土ぼこりが舞い上がった。 神旗争奪戦では、御神旗を目がけて騎馬武者たちが縦横無尽に駆け回り、レース場で戦国絵巻の一幕を繰り広げた。 詰め掛けた7000人を超す観客らは、競馬とはひと味違う迫力ある雰囲気を楽しんだ。(河北新報)

人間の長寿にも通じる 日本最高齢の誘導馬、元気の秘訣は?


 笠松競馬場(笠松町)に日本最高齢の誘導馬がいる。サラブレッドのハクリュウボーイ。芦毛(あしげ)の25歳だ。馬と人では成長の具合や生殖可能な年齢幅が異なり単純な換算は難しいが、およそ人間の80代半ばにあたる。15日は敬老の日。なお現役を貫く「おじいちゃんのホシ」。その元気の秘訣(ひけつ)に迫った。
 「ハクリュウ」の名前通りの白い毛、そして年齢から、足しげく通うファンは「パクじい」と呼ぶ。場内のグッズ売店には、オグリキャップなど名馬たちのグッズに交じって、関係者やファンが手作りで寄せた「パクじいグッズ」も並ぶ。
 誘導馬は、出走馬の隊列を厩舎地区から下見所(パドック)、そしてコースまで先導する。誘導馬騎手の塚本幸典さん(52)を乗せて1レース当たり約1キロを歩く。通常1日10レースで計10キロ。残暑が厳しくても雨が降っても競馬はあるため骨の折れる肉体労働だ。
 祖父は1962年米国最優秀2歳牡馬のネヴァーベンド。おいには北海道営競馬で重賞5勝のクラキングオーがいる良血馬だ。
 ハクリュウボーイは1985年に笠松で競走馬デビュー。89年まで50戦して12勝を挙げた。88年12月には、中央競馬移籍前のオグリキャップと同じレースに出走、最終4コーナーまで先頭を走っている。7歳で競走馬を引退し、10歳で誘導馬デビュー。以来、キャリア16年だ。

 競走馬の平均寿命は20-25歳といわれる。愛馬とともに「生涯現役」を掲げる塚本さんは元気の秘密を「やっぱり毎日の運動と粗食じゃないでしょうか」と推測する。
 競馬開催のない日も主に午前中、塚本さんが乗ったり引いたりして、厩舎の周りを歩く。食事も「誘導馬になってからは麦や配合飼料などの高カロリー食を避けて、干し草中心です」
 好物は草を固めた粗飼料。塚本さんは「硬いものをぼりぼり食べるからあごの力が衰えない。獣医師に『歯のかみ合わせがきれい』と言われた」と話す。
 馬は臼歯が発達している。干し草や穀物をすりつぶす臼歯は年とともにすり減る。かみ合わせが悪く、すり減った臼歯が鋭く変形すると、高齢馬はしばしば口内炎になる。馬はストレスに弱く、口内炎のように食欲があるのに食べられない状態は体全体への負担が大きい。歯のきれいなハクリュウボーイはそんな病気とは無縁だ。
 適度な運動、そしてきれいな歯を保って質素な食事。長生きと健康の秘密は馬も人間も共通のようだ。体重90キロで体脂肪率30%。歯磨きが面倒な30歳の記者には耳が痛いお話で…。(中日新聞)
<写真>出走馬の列を誘導するハクリュウボーイと塚本幸典騎手(中)

2008年9月13日土曜日

韓国:「国民の4%が潜在的な中毒者」 ギャンブル中毒、8年間で5倍に

 金某氏(32)は、節句になると、花札を楽しんでいた。初めのうちは遊びのつもりでやったが、ある瞬間から夢中になり競馬など、大もうけができるギャンブルにはまってしまった。お金を失う回数が増えたことで、彼は数千万ウォンの借金を抱えるようになった。ギャンブルをやめようと軍隊に入ったが、除隊して6ヵ月後に再びギャンブルに手を出し始めた。彼は最近、病院を訪れた。
この8年間で金氏のようにギャンブル中毒で病院を訪れる人が5倍も増加したことと調査された。東亜(トンア)日報が国民健康保険公団から入手した「病的賭博疾患診療人員現況報告書」によると、病的賭博と診断された患者は、00年108人から02年170人、05年216人、06年475人、07年519人で、8年間で5倍近く膨らんだ。
病的賭博とは、賭博に対する欲求が強く、自ら賭博を節制できない精神障害で、賭博をしないと不安になり、賭博をしている時だけに心が安定して賭博をやめられなくなる。
年齢代別の病的賭博の患者は、00年37人から07年169人へ増えた30代と、00年33人から07年151人へ増えた40代が最も多かった。20代は00年の7人から07年74人へ10倍ぐらい増加した。
性別では男性が00年91人から昨年481人へ引き続き増加傾向を示した反面、女性は00年17人、03年21人、07年38人など、30人前後の水準を維持した。
ギャンブル中毒者はほとんど病気を隠すため、表に出ない患者の数がはるかに多いと、専門家は口を揃える。国内の場合、全体国民の4%以上が賭博中毒の症状を持っていると推定される。これは米国や欧州に比べて2倍以上多い数値だ。
専門家らは、最近、ギャンブルをネタにするドラマや漫画が人気を得ていることで、ギャンブルを軽い娯楽ぐらいに思う社会ムードに懸念を示した。会社員の金ヨンフン氏(35)は、「以前はギャンブルをすると、周りの人に後ろ指を指されたが、最近は映画などでギャンブルの上手な人が華やかなイメージで描かれたりして、ギャンブルを悪いとばかり思わなくなった」と話した。
江北三星(カンブク・サムスン)病院のシン・ヨンチョル精神科教授は、「一人がギャンブル中毒になると、本人は勿論、親や親類、子ども、会社の仲間など、多くの人に被害が及ぶ」とし、「病的賭博は深刻な『疾病』なので、賭博に対する美化を警戒し、賭博中毒治療に対する支援を拡大しなければならない」と指摘した。(東亜日報)

2008年9月11日木曜日

ユニシスとの交渉暗礁 岩手競馬の民間委託

 岩手競馬の民間委託拡大で、県競馬組合(管理者・達増知事)と日本ユニシス(東京)の交渉が暗礁に乗り上げている。同社は具体的な協議に入る前に「守秘義務契約」を結ぶよう組合側に求めているが、組合の「三役」となる達増知事、谷藤裕明盛岡市長、相原正明奥州市長が相次いで異論を表明。
 交渉先に決めてから3カ月以上がたっても、具体的な協議に入れない事態が続いており、決裂の可能性も出ている。
 日本ユニシスは県競馬組合と守秘義務契約を交わした上で、組合側と具体的な協議に入りたい考え。同社が出した情報を、外部に示す場合は、ユニシス側の事前承諾を得る-とする内容だ。
 背景には、民間のノウハウが詰まった再建案の外部流出の懸念と、再建案を示した上で委託を断られる「情報の無償提供」を避けたいとの考えがあり、民間企業が交渉する際の原則-との姿勢を崩していない。
 日本ユニシス産業機構研究所の矢島洋一所長は「機密情報を出す時は、守秘義務契約を結ぶのが民間の当たり前のルール。契約を交わせば原案は出す」と理解を求める。
 しかし、組合側は厩舎(きゅうしゃ)関係者や県民への情報開示を理由に守秘義務契約に難色を示す。
 達増知事は「管理者として知ったことを構成団体に相談できない、議会にも答えられないでは機能しない」とし、谷藤盛岡市長は「中身が出せないような状態では説明のしようがない。われわれには説明責任がある」と強調。相原奥州市長も「(組合に対して県、盛岡、奥州の構成団体が)330億円を貸した状態の中、情報公開せずに新たな展開は困難だ」と語る。
 組合は10月をめどに2009年度から包括的な業務委託をするか判断するが、残された時間は少ない。仮に日本ユニシスとの交渉が決裂した場合、09年度移行の民間委託拡大は白紙に戻る形となり、岩手競馬再建に向けた戦略は再構築が迫られる。(岩手日報)

ゼンセン同盟:物価上昇含む大幅賃上げ求める方針

 民間最大労組のUIゼンセン同盟(落合清四会長、103万人)の定期大会が10日、東京都内で開かれた。食料品など生活関連物資の値上がりが続く中、落合会長は、来春闘で物価上昇分を含んだ大幅賃上げを求める方針を表明した。
 UIゼンセンは繊維、化学、流通などを中心に中小企業やパート労働者を多く組織する。落合会長は、物価は組合員だけでなく生活者全体に響くとして「労組は物価上昇分の確保を(国民)全体に波及させる義務がある」と連合の強いリーダーシップを求めた。(毎日新聞)

2008年9月9日火曜日

活性化図る市 賛否割れる市民 焦点 木更津駅前に場外馬券場

 JR木更津駅西口前の商業ビル「アクア木更津」に、船橋競馬場の場外馬券売り場が開設されることになった。ビル所有者でもある木更津市は「中心市街地の活性化につなげたい」と期待を寄せる。一方で、ギャンブル場の誘致は市のイメージ悪化を招くとして、反対派住民約70人が「連絡会」を結成。街頭での署名活動を通じて事業撤回を求めるなど、反発を強めている。
 場外馬券売り場の開設は、市から同ビルの管理運営を委託されている「日本総合企画」(本社・東京)が、2005年から計画。完全会員制で、1万2000人の利用、年間約20億円の収入を目標にしている。船橋、大井、浦和、川崎の南関東4競馬(開催日数274日)を扱う予定だ。
 オープン時期は未定だが、同社が、船橋競馬を主催する県、船橋市、習志野市でつくる県競馬組合(管理者・堂本知事)から業務を受託して営業する。今後、地元・木更津署との協議がまとまり次第、監督官庁の農水省へ承認申請を行う。組合は「場外馬券場は県内で初。最近はインターネットでの馬券購入者が増えているが、少しでも売り上げを伸ばしたい」と、年度内の開設を目指している。
 計画の背景には、05年1月の競馬法改正がある。これにより、競馬実施に関する事務も民間委託できるようになった。またアクア木更津は、延べ床面積(地上9階、地下1階)計約4万2000平方メートルのうち、約25%の地下1階部分が空いたままの状態で、テナントの誘致が課題となっていた。
 同社の計画・要請を受けた組合は昨年8月から、開設に必要となる近隣11町内会長に対して同意の要請を開始。今年4月までに、全11町内会長の同意にこぎ着けた。計画が浮上した05年以降、「住民の意見などを参考に総合的に判断したい」と慎重な姿勢を見せていた木更津市も、今年6月12日に同意。今月3日の市議会一般質問で、市議に同意の理由を尋ねられた市側は「11町内会の意見を尊重したい」と強調した。
 ただ、市民の間には「木更津を訪れる人が増えれば」と早期開設を望む声もある一方、反対意見も聞かれる。「反対連絡会」事務局は「『町内会長の同意』が、住民の意見を反映していない」と主張。また、市所有のビルは市民全体の財産であり、一部町内会で決定されるのは納得できない――としている。同会は8月から、木更津駅周辺で署名活動を展開し、集めた約1700人分の反対署名を9月議会に提出している。組合と連絡会は8月中旬に協議の場を設けたが、それぞれの主張は平行線のままだ。
 農水省競馬監督課は「場外馬券場の開設には反対意見が付きもの。住民の意見をどうまとめるかが重要」としている。(読売新聞)

2008年9月5日金曜日

外国人馬主09年JRA参入、国内には配慮

 中央競馬参入を熱望するダーレーなど海外の有力馬主に、来年から門戸が開かれる。JRAは4日、都内で行われた生産者代表との会合で、国内非居住者の馬主資格を条件付きで認める案を提示。理解を得た。早ければ09年秋から出走可能となるが、5頭につき4頭は内国産馬所有が義務付けられるなど、生産者や馬主に最大限まで配慮した形でスタートする。
 来年から海外に居住する外国人馬主にも中央競馬の門戸が開かれる。JRAが8月上旬に作成した開放案が生産者代表に提示され、承認された。8月27日に行われた日本馬主協会連合会との会合でも議論の末に合意に達している。国内非居住馬主の参入によって最も影響を受ける生産者と馬主の理解が得られたことで、開放策は大きく前進した。今後は競馬施行規程等の整備を経て、来春にも国内非居住者の馬主登録申請が受け付けられ、早ければ09年11月から出走可能となる。
 ダーレーを筆頭に中央参戦を熱望する海外有力馬主には待望の「開国」だが、当面は生産者や馬主が受ける打撃を最小限に抑えるため、国内に配慮した厳しい制限が設けられる。
 (1)内国産馬の所有義務付け 最初の4頭は内国産馬でなければならず、5頭目で外国産馬が認められる。すなわち、外国産馬の所有割合は5頭に1頭。
 (2)入厩頭数制限 導入初年度は上限10頭、2年目15頭、3年目20頭。国内居住馬主の上限100頭より大幅に低く設定される。
 (3)共有不可 100%自己所有でなければならず、共有は認められない。
 これらの制限策は3年後をめどに検証され、制限緩和等の見直しが行われる。
 国内非居住馬主への市場開放は、日本のパート1国昇格(07年)以前から検討されてきた重要課題。オーストラリアとニュージーランドが94年に日本政府OTO(市場開放問題苦情受付窓口)に馬主登録受け入れを訴え、米国やEUからも強い要望が出されていた。(日刊スポーツ)

2008年9月4日木曜日

藤沢和師が預託頭数上限変更に危惧訴える

 来年3月1日から1調教師あたりの預託可能頭数の上限が変更される旨の告知が3日、東西トレセンで掲示された。現在、各厩舎の管理馬頭数は一律に管理馬房の3倍までとなっているが、メリットシステムにより20馬房を超える分に関しては2倍として計算する。成績上位厩舎のみが対象となる制限は、近年JRAが推し進めてきた「規制緩和」「競争促進」と反する性質のもので、戸惑う関係者は多い。
 現在24馬房で、管理可能頭数が72頭から68頭に減ることになる藤沢和雄師(56)は「一部の者に規制をかけるのはアンフェアではないか。競馬界の方針にのっとって強い馬づくりを目指しているのに、方針がころころ変わるのは怖いこと。急に減らすと言われても、既に来年の馬は用意してしまっている」と、危惧(きぐ)を訴えていた。(日刊スポーツ)

社保庁ヤミ専従で41人を懲戒処分 関与者は140人に

 社会保険庁は3日、給与をもらいながら組合活動に専念するヤミ専従問題に何らかの責任のある職員が、平成9~19年の10年間で黙認した管理職などを含め140人で、不正受給した給与総額が約8億3000万円に上ると発表した。このうち現役職員41人を同日付で減給(2割)2~3カ月の懲戒処分とした。
 退職者99人には減給相当額の自主返納を要請するほか、ヤミ専従の実行者30人には不正受給した給与の返納を求めることを決めた。社保庁によると、国家公務員法に基づきヤミ専従職員を懲戒処分にするのは今回が初めて。
 処分を受けた41人は、社保庁の年金部門を引き継ぐ日本年金機構には採用されない。政府管掌健康保険部門を引き継ぐ全国健康保険協会の内定者はいなかった。
 140人の内訳は、(1)東京、大阪、京都の3社会保険事務局の実行者30人(うち退職者2人)(2)ヤミ専従に誘った職員2人(同1人)(3)ヤミ専従を見逃してきた直属の管理職69人(同59人)(4)監督責任を問われた社保庁長官や本庁の職員課長ら41人(同39人)。うち、(3)と(4)で退職者2人が重複。
 不正給与が最も多額なケースは7年3カ月分の約6500万円。最少は1年3カ月分の約900万円だった。
 社保庁は、勤務評定や給与支給事務を担当した職員の責任の有無についても調査する予定。厚労相直属の「服務違反調査委員会」は全職員を対象に再調査を進めており、懲戒処分者は今後増える可能性もある。
 最大労組で連合傘下の全国社会保険職員労働組合(旧自治労国費評議会)は3月に組合員27人分の全額返納を表明。残る3人が所属する全労連系の全厚生労働組合は「社保庁の説明を受けてから対応を決める」としているが、1人が事実関係を認めておらず、訴訟に発展する可能性もある。(産経新聞)

岩手競馬前半売り上げ 計画を0.7%上回る

 再生を目指す岩手競馬は、6日に始まる盛岡競馬場での開催から、今季の後半に入る。前半66日間の売り上げは114億7800万円で、下方修正した計画値をやや上回っており、赤字回避に向け、現状のペース維持が至上命令になっている。 岩手競馬の今季日程は計131日間。売り上げ低迷を受け、収入見込みを8.0%下方修正した計画値との比較では0.7%の微増となった。 内訳は盛岡、水沢(奥州市)の両競馬場やテレトラック(場外馬券売り場)での自場発売が80億5100万円で、計画比0.4%減にとどまった。他の地方競馬に馬券を売ってもらう広域委託は0.7%増の25億1400万円、インターネット発売は11.3%増の9億1300万円に達した。 前年同期比では、自場、広域委託ともに落ち込み、総売り上げは11.8%減。入場者も83万6711人で前年比6.7%減となった。インターネットだけが33.0%増と大きく伸びた。 県競馬組合の千葉英寛副管理者は「3連単馬券の発売を全レースに拡大した効果などもあり、売り上げは安定してきている。今後は競馬場でのイベントの積み重ねなどで、売り上げ増を目指したい」と話している。(河北新報)

2008年9月3日水曜日

名高裁が和解勧告 笠松競馬場の土地明け渡し訴訟

 笠松競馬場(岐阜県笠松町)を主催する同県地方競馬組合に、競馬場の一部地主が土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、控訴審の第1回口頭弁論が2日、名古屋高裁であった。西島幸夫裁判長は和解を勧告し、10月8日に次回期日を指定した。
 同裁判長は、一審の和解勧告時に示された、(1)賃貸借契約は2013年3月末まで継続(2)賃料は1坪あたり年額1300円-を基準に双方の意見を聞いた。組合側は賃料について難色を示しており、和解成立の見通しは立っていない。
 地主側は「年額1300円は最低ライン」としており、組合側が次回までに歩み寄るかどうかが焦点となる。
 一審の岐阜地裁は、賃貸借契約は2005年度で終了したとして、組合側に土地の明け渡しと賃料の増額を命じたため、組合側が控訴。弁論で、組合側は「賃貸借契約は競馬開催が終了するまで自動的に更新、継続する」と一審と同様に主張した。地主側は控訴棄却を求めた。(中日新聞)

競馬民間委託で聞き取り


 岩手競馬の民間委託をめぐって、県競馬組合とIT関連大手・日本ユニシスの交渉が続いていますが、きょうの競馬組合議会の調査特別委員会で組合とユニシス、両者の間に大きな溝があることが浮き彫りになりました。奥州市役所で行われた委員会には、委託交渉先である日本ユニシス産業機構研究所の矢島洋一所長と県馬主会、県調騎会の代表、あわせて7人が参考人として招かれました。競馬組合と日本ユニシスはこれまで7回の協議を行なってきましたが依然、具体的な実行計画の調整には至っていません。組合側は問題点として「賞典費」の大幅削減で今年度計画の240億円より40億円引き下げた売上規模や、さらに競馬組合に支払う収益保証が売上の0.25%に留まる点をあげています。しかし、ユニシスの矢島所長は「これまでの7回は率直にいって協議といえない」と組合への不信感を明らかにし、新聞紙上での自身の発言をめぐって、組合から「現行方式で困難は無い」「ユニシスに再生を頼んではいない」などの意見書が寄せられたことに「愕然とした」と述べました。民間委託決定のタイムリミットが来月に迫る中両者の間に大きな溝があることが浮き彫りになった形です。(岩手放送)

2008年9月2日火曜日

福山競馬を東京でPR

 福山市競馬事務局は9月3―5日、東京都の大井競馬場で、観光物産フェアを兼ねた福山競馬のキャンペーンを行う。福山競馬場本場での売り上げ減をカバーするため、大井で福山のレースの売り上げ増を図るのが狙い。
 競馬事務局の職員や福山物産協会の計8人が、大井競馬場正門近くのブースで、開催リーフレット2000部やブドウ、げた、鯛塩(たいしお)ラーメンなど福山の特産品を配布。11月に大井など南関東4場の騎手を招いて福山競馬場で開く南関東ファンタジスタカップなどのPRをする。(中国新聞)

京都馬主協元会長を詐欺容疑で逮捕…購入費だまし取る

 競走馬の共同購入を持ちかけ、750万円をだまし取ったとして、京都府警は1日、京都馬主協会(京都市)の元会長理事、藤本龍也容疑者(71)(京都市南区)を詐欺容疑で逮捕した。藤本容疑者は「だますつもりはなかった」と犯意を否認しているという。
 発表では、藤本容疑者は2003年2月、京都市の会社役員の男性(50)に、実際は230万円で買った馬2頭について、「共同所有しないか。1500万円なので半額を出して」と偽り、金を詐取した疑い。藤本容疑者は、2頭の馬主に自分1人しか登録していなかったが、中央競馬などに出走させて得た賞金の一部を男性に支払い、共同馬主と信じ込ませていたという。
 男性は昨年秋、牧場関係者に2頭の価値を聞かされ、今年2月、府警に告訴。別の馬の共同購入費名目でも約600万円を払っており、府警は関連を調べる。
 藤本容疑者は、これまで100頭以上の競走馬を所有し、1995年には香港の重賞レースで勝利。会長理事に05年2月に就任したが、昨年末、経費の私的流用などを理由に除名された。(読売新聞)

笠松競馬継続の考え、「検討する会」で組合示す

 笠松競馬場土地明け渡し訴訟の1審判決を受け、今後の笠松競馬の経営方針や将来展望などについて話し合う「笠松競馬を検討する会」の3回目の会合が1日、笠松町中央公民館で開かれた。県地方競馬組合は当初、今回で会合を終了する予定だったが、「競馬存続のため様々な意見、課題が出た」とし、今後も継続していく考えを示した。
 会合では、土地の明け渡しを求めている原告側が勝訴した1審判決が確定した場合、想定される経費が初めて示された。県地方競馬組合は、建物撤去など借地の原状回復として約19億円、原告に対する損害金約2億円、起債償還経費約4億円の計約25億円と試算。
 さらに、馬主、調教師や騎手ら約440人に対する退職金、慰労金の支給などが必要としている。県が19分の15を負担し、笠松、岐南町が残る額を負担する。
 参加した調教師から「原告側の地主と和解で解決してほしい。競馬をぜひ存続させてもらいたい」と存続を願う声が出たほか、「馬を増やしたくても、来年度やるか分からない状態では増やせない」と現状を訴える馬主もいた。
 一方、原告の四つの地主組合代表は、3回の会合にすべて欠席した。参加したほかの地主らからは「原告の地主が出席しないと何も進歩がない。県地方競馬組合は、引っ張り出すように努力してほしい」などと批判の声が相次いだ。
 1審判決では、競馬組合側に土地の明け渡しと、2006年4月以降から明け渡しまでの賃料の支払いを命じた。競馬組合側は判決を不服として控訴し、3日に名古屋高裁で第1回口頭弁論が開かれる。1審で勝訴した原告86人のうち2人は訴えを取り下げた。(読売新聞)

2008年8月31日日曜日

坂路馬場が完成 地方競馬教養センター

 栃木・那須塩原市  那須塩原市の地方競馬教養センターに新しい調教施設「坂路馬場」が完成し30日、式典などが行われた。 坂路馬場は競馬の活性化に欠かせない強い馬作りに向け、同センターが整備した。全長755メートルで、幅員5メートル。助走路、登り坂路などがあり、調教施設として全国の厩舎(きゅうしゃ)関係者も利用することができる。 この日は神事やテープカットなどの後、ポニーを先導に関係者がウッドチップが敷きつめられた新しい馬場を歩き、完成を祝った。 地方競馬全国協会の仲田和雄理事長は「この坂路で鍛えられた馬が全国に羽ばたいていってほしい」と話していた。(産経ニュース)

2008年8月30日土曜日

笠松競馬の厩舎が冠水 排水路の水が流れ込む


 28日夜から29日未明の大雨で、笠松競馬の所属馬を飼う羽島郡笠松町の円城寺厩(きゅう)舎の一部では、排水路の水が流れ込み、馬房や住居の床下が浸水した。
 現場は約20棟が建ち並ぶ東側の一画。境川支川への薬師寺排水路があふれ出し、道路の水深は3、40センチに達し、8棟が床下浸水した。水は一部の馬房にも流れ込み、馬は肩身が狭そうに水を避けていた。
 厩務員の高田久司さん(41)は「水が引いたら、わらや土の交換をしてやらねば」と話していた。
 この日は競馬開催日だが、この地区の馬10頭は予定通り出走するという。

<写真>冠水した円城寺厩舎の一角=29日午前9時25分、羽島郡笠松町円城寺

2008年8月29日金曜日

自治労:伝統の名が消える 組織統合で名称変更へ

 自治労(全日本自治団体労組・岡部謙治委員長、94万6000人)は29日に千葉市で開いた定期大会で、全水道(全日本水道労組・佐藤幸雄委員長、2万8000人)、都市交(日本都市交通労組・武田茂委員長、3万1000人)との組織統合にあたり、新組織に「自治労」の名前を使わないことを決めた。1954年に結成され、戦後労働運動を担ってきた伝統労組の名が消える。
 大会では「自治労以外の新たな産別名称を選択する」とした議案が出され、採決の結果、代議員892人中579人が賛成した。新たな名称は来年中にも決め、10年秋の組織統合を目指す。
 自治労は、公共サービスを担うすべての労働者が参加する組織を目指し、自治体の水道や交通部門を組織する両労組との組織統合を協議してきた。07年9月に3労組で地域公共サービス労連を結成し、連合への加盟も一本化している。

2008年8月27日水曜日

福山競馬、2472万円余の黒字

 福山競馬の2008年度4―6月期の決算は、収入21億8928万4000円に対し、支出が21億6455万6000円となり、2472万8000円の黒字を確保した。市が25日、市議会競馬事業特別委員会で報告した。
 市によると、開催日数は21日間で前年と同じだったが、馬券売り上げを中心にした収入は前年の23億1343万円から大幅減。特に福山競馬場本場の売り上げが約13億2000万円と1億5000万円近く落ち込み、前年比で11.4%のマイナスになった。この売り上げ減をカバーするため、無料シャトルバスの減便などをしてコストを圧縮。在籍頭数の落ち込みから章典奨励費も目減りしたために、黒字をかろうじて維持した。
 福山競馬の在籍馬は現在385頭。章典奨励費の大幅減から過去最少レベルに減り、レース編成にも支障をきたしている。市は8月から出走奨励金を6万5000円から7万5000円に増額したが抜本的な解決策にはなっていない。

「勝訴は自分に不利」 笠松競馬地主2人取り下げ

 笠松競馬場(岐阜県笠松町)を主催する同県地方競馬組合に、競馬場の一部地主が土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、1審で勝訴した原告地主86人のうち2人が訴えを取り下げていたことが分かった。「勝訴すると自分で自分の首を絞める結果になる」のが理由という。勝訴した原告が訴えを取り下げるのは異例。取り下げは名古屋高裁に13日付で受理された。
 訴えを取り下げた地主の1人は、馬場に約360平方メートルの土地を所有。2006年の提訴時、「地代が上がるなら」と訴訟に参加した。
 しかし今年5月の岐阜地裁での勝訴後、勝訴が確定すると競馬場を廃止に追い込み、地主には固定資産税の支払い義務だけが残ることに気付いたという。
 競馬場の敷地は開発が大幅に制限された市街化調整区域にあり、住宅を含め新たな建物は建てられない。
 このため、競馬場の跡地利用の見通しが全く立たず、事実上、競馬場以外では地主に財産収入を生み出さない。
 訴訟では、ほかにも2人の地主が控訴審の代理人を選任していない。
 原告側代理人の異相武憲弁護士は「提訴時には説明不足や理解不足があったかもしれない」と釈明。「勝訴すれば、増額された賃料が明け渡しまでの期間支払われるし、跡地利用についても夢を持っている」とし、今回の取り下げは訴訟に影響ないとしている。
 <笠松競馬場訴訟> 原告は地主253人のうち86人。1審岐阜地裁判決は、組合と原告地主側が結んでいた土地賃貸借契約は05年度で終了したとして、組合側に土地の明け渡しと賃料の増額を命じ、6月に組合側が控訴。控訴審第1回口頭弁論が来月3日、名古屋高裁で開かれる。競馬場は敷地28・9ヘクタールで、訴訟の対象は走路などを含む約30%。

2008年8月24日日曜日

地方競馬応援Nが岩手県庁で義援金受け渡し


 競馬好きな学生の為の会として今年4月に設立された「全国学生愛馬会」と、各地で地方競馬の楽しさを伝えている競馬ブロガーがコラボレーションして誕生した「地方競馬応援ネットワーク」。 「岩手・宮城内陸地震」で被災した東北地区への災害復興支援として、7月21日に行った岩手競馬を通じた馬券購入による義援金の受け渡しが、21日に岩手県庁にて行われた。 受け渡しの際、知事は「普段から応援して頂いて今回は二重にお礼申し上げます。しっかり利用させて頂きます」、「岩手競馬を盛り上げる新しい世代が現れ期待しています」とコメントした。【地元岩手代表・斉藤氏のコメント】「まずは今回の義援金贈呈式を無事に終えることが出来てとてもホッとしております。多くの報道陣の方々もいらっしゃり、注目度の高さを肌で感じました。今後、競馬ファンが出来ることとして、自分たちで楽しむだけではなく、競馬の魅力を他の皆さんにも伝えていきたいと考えています。また、これをきっかけに、ともに岩手競馬を盛り上げてくれる仲間が増えていくことを願っています。本日はありがとうございました」 なお、地方競馬応援ネットワークでは、10月13日に行われる岩手競馬最大のGIレースである南部杯で、今回と同じように義援金企画を行う予定となっている。※重賞の格付けは当面、従来の表記を使用致します。<写真>岩手県庁での義援金受け渡しの模様(netkeiba.com )

2008年8月23日土曜日

トヨタ製造系労組、ベア千円以上が6割 販売系は1割

 トヨタ自動車グループの労組でつくる全トヨタ労働組合連合会は22日、08年春闘の最終的な回答状況を明らかにした。製造系労組の約6割がトヨタ本体の回答額(千円)以上の実質的なベースアップ(ベア)を確保した一方、販売系労組は約1割にとどまり、国内販売の低迷を背景に「製高販低」の傾向が続いている。(木村裕明)
 販売系労組(179組合)は7月末までにすべての交渉が決着した。実質ベアにあたる「賃金是正分」を獲得したのは、全体の45%にあたる81組合。有額回答が全体の約3割だった前年実績を上回った。実質ベアを獲得した組合の平均獲得額も723円と前年より126円増えた。
 販売系労組の実質ベアの要求額は平均1297円。前年の872円から大幅に上積みする強気の要求をしたが、要求と回答との開きは前年より広がった。
 トヨタ本体の08年春闘の実質ベアの回答額は3年連続の千円。製造系労組(107組合)では、前年より19組合多い65組合が千円以上の実質ベアを獲得し、うち36組合が千円を超えた。これに対し、販売系労組で千円以上を獲得したのは全体の1割強の22組合。前年の12組合より増えたものの、製造系労組との開きは依然として大きい。
 製造系労組のうち実質ベアを獲得したのは103組合。その平均獲得額は992円で、前年を100円上回った。獲得額でも販売系労組を上回っている。(朝日新聞)

地方競馬トップ騎手レース、笠松競馬で初開催

 羽島郡笠松町の笠松競馬で9月26日、全国14の地方競馬のトップ騎手が競う「スーパージョッキーズトライアル(SJT)2008」が行われる。日本中央競馬会が12月に阪神競馬で開く国際騎手招待競走「ワールド・スーパー・ジョッキーズ」に出場する地方競馬代表の騎手1人を選ぶレースで、笠松での開催は初めて。
 県地方競馬組合が、魅力ある番組を編成しようと誘致した。笠松は1987(昭和62)年まで、北海道や南関東などブロック代表の騎手の招待競走は開いていたが、各場からの招待は初めて。SJTは第1ステージを笠松、第2ステージを10月に大井競馬(東京都)で開催。地方競馬全国協会が推薦する今年の勝利数トップの騎手計14人が、各ステージ2回ずつ騎乗、着順得点の合計を競う。
 「ワールド―」では97年、当時笠松に所属していた川原正一騎手(園田競馬に移籍)が優勝、県民栄誉賞を受けた。同組合は「笠松を全国にPRでき、地の利のある地元騎手の活躍も期待できる。本場で楽しんで」と話す。SJTは第9、10、11レースに行う予定。 (岐阜新聞)

2008年8月22日金曜日

笠松競馬、黒字見込み 本年度は4000万円

 「笠松競馬を検討する会」の第2回会合は21日、羽島郡笠松町役場で開かれ、県地方競馬組合が経営の見通しを説明。実質単年度収支は、土地借地料を昨年度並みと仮定した上で本年度は4000万円、来年度は2400万円の黒字が見込まれると報告した。
 競馬関係者と地元自治会、商工会の代表ら19人が出席、土地明け渡し訴訟の原告側の地主は前回に続き欠席した。
 3―5年間の継続開催について、組合管理者の広江正明町長は「税金で赤字補てんをしない大前提の中、2010(平成22)年度以降は返済や償還の問題が起きてくる。先行きに確固たる見通しが立たないと、現時点で明言するのは困難」と述べた。
 組合側は、昨年度の笠松競馬の地域経済波及効果は約101億円と試算。関係者の要望の高いナイター開催は、他場が設備投資に3億円から30億円を投じた例を挙げ「当初は馬券発売が増加するが、数年でダウンする傾向があり、抜本的な収支改善は望めない」と慎重姿勢を示した。
 意見交換では、騎手の代表が「笠松の騎手は8カ月乗って賞金の取り分は平均50万円ほど。3年のうちに辞める人が続出する」と切実な現状を訴えた。次回は9月1日に笠松中央公民館で開かれる。(岐阜新聞)

2008年8月20日水曜日

シンデレラ・白雪姫らに手錠、ディズニーに抗議した従業員32人逮捕 労使交渉のもつれで


 カリフォルニア州アナハイム(AP) カリフォルニア州のディズニーランド直営ホテルで働く従業員が14日、労使紛争のもつれからパーク前で座り込みを行い、警察に逮捕された。シンデレラ、白雪姫、ティンカーベルなどディズニーの人気キャラクターの格好をした女性も手錠をはめられ警察車両に乗せられた。 逮捕されたのはディズニー直営の3ホテルで働く従業員32人。「ディズニーは不誠実」「ミッキーの恥」などと書いたプラカードを持って抗議活動を行い、ホテルからディズニーランド前までデモ行進。人通りの多いゲート前で輪になって手をつなぎ座り込んだ。 アナハイム警察によると、逮捕容疑は公務執行妨害と交通違反の軽罪。事情聴取後に釈放された。 労使紛争の焦点になっているのはディズニー直営のパラダイスピア、グランドカリフォルニア、ディズニーランドホテルの3ホテルで働く部屋係、ベルボーイ、調理師など2300人。労働組合によると、2月に雇用契約が切れた後、ディズニー側が新たに提案してきた労働条件では、医療保険の保険料が払えない従業員が続出し、不公正な二段階の賃金制度が導入されるという。 組合側によれば、ディズニーはこれまでホテル従業員向けに医療保険を無料で提供してきたが、今後の新規雇用者には無料制度を廃止。また、福利厚生を大幅に減らし、有給休暇や病欠を認めないパートタイム契約の導入も提案してきたという。 ディズニーの広報は、労働組合とは交渉中でまだ決着していないと説明。組合側は14回も抗議活動を行ったが、交渉の席に就いたのは過去半年で11回のみだったとして、「(組合側が)抗議の方に時間をかけているのは残念だ。スタンドプレーは非生産的で、リゾートエリアでは極めて破壊的な行為だ」と話している。(AP通信)

サムソン仏へ出発 福島で2週間の出国検疫終了

 10月5日の「第87回凱旋門賞」(G1・仏ロンシャン競馬場・芝二千四百メートル)に日本から挑戦するメイショウサムソン(牡5歳、栗東・高橋成)が19日、福島競馬場での2週間の出国検疫を終えた。日付が変わった20日午前0時、成田へ向けて出発。同8時15分発JL6461便で、僚馬ファンドリコンドル(牡5歳)とともにフランスへ旅立つ。前哨戦のフォワ賞は使わず、本番に向かう公算が大きい。 2年越しの夢がかなう。メイショウサムソンは旅支度を整え、あとはフライトを待つばかりだ。昨年は出国検疫を受けるため美浦トレセンに入った。その直後、馬インフルエンザが大流行。サムソン自身も陽性が出て、断念を余儀なくされた経緯がある。 遠征スタッフは丸山雅夫助手、高橋義忠助手、中田征男きゅう務員。あの時の憔悴(しょうすい)しきった表情とは対照的に、誰もが明るい。福島で検疫を受けたのは正解だった。中京競馬場という選択肢もあったが、今年の名古屋の暑さは異常だからだ。 調教パートナーの丸山助手は「栗東を出る前は夏バテがきかけていた。福島は昼は暑くても朝晩が過ごしやすかった。ここ数日は秋のような気候。カイ食いも戻り、日一日良くなっている。この感じでいけば、向こうの環境に慣れるのも早いと思う」と話す。 シャンティー調教場ではミケル・デルザングきゅう舎に預託する。現在の管理頭数は28頭と少ないが、リーディング27位につけている。将来を嘱望される気鋭の調教師。この7月、日本人で初めて仏調教師試験に合格した小林智(さとし)さんも手伝ってくれる。サポート態勢は万全だ。 「天皇賞、宝塚記念とも2着だが内容はいい。海外で仕事するのは初めて。いろいろ不安はあるが、馬さえ元気でいてくれれば」と丸山助手。陣営は心一つになって世界最高峰の舞台に挑む。(中日新聞)

2008年8月19日火曜日

三浦には負けん!公営の大型新人が史上初快挙!

 交流重賞「第13回クラスターC」が18日、水沢競馬場で行われ、8番人気の船橋プライドキムがレコード勝ち。5月5日が初騎乗の川島正太郎(17)は父・正行師(60)の管理馬で重賞初騎乗(南関含む)初勝利を達成した。新人のダートグレード初騎乗Vは史上初だ。 道中3番手、3角で仕掛ける。「手応えが良く、内田さん(逃げたタイセイアトム)に並んだ時も十分。気を緩めず、とにかくガムシャラに追いました」と川島。直線で外から迫る岩田フェラーリピサを1馬身半封じた。デビューから106日目。通算78戦18勝目での快挙に「凄くうれしい。三浦皇成(JRAの新人)が重賞を勝った(10日の函館2歳S)ので意識はしていました」。“公営の大物ルーキー”は、さわやかな笑顔を見せた。 ▼プライドキム 父アフリート 母ステファーナ(母の父リアルシャダイ)牡6歳 船橋・川島正行厩舎所属 馬主・深見富朗氏 生産者・北海道日高町ヤナガワ牧場 戦績24戦7勝 総獲得賞金1億6334万円。重賞は兵庫ジュニアGP、全日本2歳優駿=04年、船橋記念、報知GC=07年に続き5勝目。 ▼川島 正太郎 (かわしま・しょうたろう)1990年10月26日、千葉県出身の17歳。厩舎で育ち、幼いころから身近に馬がいるのが当たり前。自然とジョッキーにあこがれる。目標の騎手はデットーリ。趣味は音楽鑑賞。1メートル61、46キロ(スポニチ)

有給の裁判員休暇、労働協約締結は6%

 連合まとめ  来年から始まる裁判員制度に向け、連合は有給の「裁判員休暇」に関する労働協約の締結を2008年春闘の方針に加えたものの、協約締結を妥結したのは傘下の単位組合約1万2000のうち、約6%に当たる741組合だけだったことが16日、連合の集計で分かった。 企業側に協約締結を要求した組合も10%未満にとどまり、連合は最高裁などに対し、裁判員休暇の創設を各企業に周知するよう要請している。 労働基準法は労働者が公務のために必要な時間を請求した場合、企業側は拒めないと規定。裁判員法も労働者が裁判員を務めるために休んだ場合などの不利益な扱いを禁じているが、休暇を有給とするのかどうかは法律に定められていない。 裁判員を務めた場合の日当は1万円以内、裁判員候補者として地裁に出向いた場合の日当は8000円以内とされる。1日当たりの賃金が各日当より高い人が無給で仕事を休めば収入減となる。(日経新聞)