2008年11月13日木曜日

笠松競馬存続を要望 訴訟不参加の地主80人

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の土地明け渡し訴訟(控訴審)で、訴訟に参加していない地主80人が12日までに、連名で名古屋高裁に笠松競馬存続の要望書を提出した。提訴している地主(83人)とほぼ同数で、「訴えは一部地主による権利の乱用」という県地方競馬組合の主張を裏付ける証拠として署名を取りまとめた。
 控訴審の和解協議は賃料の隔たりで事実上決裂。要望書は高裁で組合が敗訴した場合、競馬場廃止に直結し、原告以外の地主にも土地が返還されることを想定し、「他の用途に使えず、賃料収入がなくなり、固定資産税を支払っていかねばならなくなり大問題」と憂慮。
 その上で、「賃料交渉は原告を含む全地主組合が共同で合意形成して進めてきた経緯があるのに、全地主(249人)の3割ほどの原告がほかの地主の意見を聞かずに廃止に結び付く訴訟を起こしたのは遺憾」と存続への配慮を求めている。
 要望書の取りまとめには、存続を望む調教師や厩務(きゅうむ)員も協力した。(岐阜新聞)