2010年1月31日日曜日

女性最年少300勝


 高知競馬所属の女性騎手、別府真衣さん(22)が女性騎手として史上最年少で300勝を達成した。県競馬組合によると、女性騎手で300勝達成は全国で3人目だが、2700レースで達成した別府さんが最速だという。
 29日の第11レースでビクトリーハーブに騎乗。3コーナーから激しく追い上げ、2着に2馬身半の差をつけて制した。
 別府騎手は「300勝は通過点なのでこれからも400、500勝と勝ち鞍(くら)を増やしていきます」とコメントした。別府騎手は高知市出身。2007年5月に女性最年少で100勝を達成している。(朝日新聞)
【写真】300勝を達成した別府真衣さん=昨年12月、高知競馬場

2010年1月30日土曜日

笠松競馬の振興策提言 運営推進協が発足

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の経営改善や振興策などを関係者らが話し合う「笠松競馬運営推進協議会」が29日発足し、同町常盤町の笠松中央公民館で初会合が開かれた。

 競馬場を管理する県地方競馬組合の呼び掛けで発足。馬主や調教師、地権者などの競馬場関係者のほか、自治会や商工会の代表、弁護士、マスコミなど27人で構成され、同組合に提言していく。

 同組合管理者の広江正明笠松町長があいさつした後、構成団体を代表して古田肇県知事が「いろいろな立場から意見を頂き、存続・発展の道を探っていきたい」と述べた。

 委員からは「県の積極的な周辺整備が必要」「協賛レースやイベントを増やすべき」「女性や若者を集めるアイデアを」などの意見が出され、2月22日に開く2回目の協議会で具体的な課題を検討することになった。(岐阜新聞)

笠松競馬:ネット馬券など議題に 改善策話し合う--推進協第1回会合

 笠松競馬場(笠松町)は29日、同町内で「第1回笠松競馬運営推進協議会」を開催した。昨年、一部地主が運営者の県地方競馬組合に競馬場用地の明け渡しを求めた訴訟の和解で当面の存続が決まっており、今後の経営改善策や振興策を話し合った。

 協議会は、地主を含む競馬関係者、地域住民、弁護士、大学教授ら27人で構成する。初会合のこの日は、古田肇知事も出席した。

 同競馬場の昨年度の売上総額は122億円。しかし、和解により競馬場の賃料はこれまでより年間約3700万円増える見込み。また、来年度から地方競馬全国協会交付金の支払いが始まり、少なくとも毎年125億円の売り上げが必要になる。

 この日の会合では、インターネットでの馬券販売の拡充策について協議した。(毎日新聞)

2010年1月29日金曜日

メイダン競馬場に世界最大最長オーロラビジョン!


 アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ中心部に建設されたメイダン競馬場が28日、オープンした。
 スタンド全長1・6キロ、観客6万人を収容する大規模な競馬場で、ホテルなどが併設。昨年まで使用されていたナドアルシバ競馬場のおむすび型からトラック型に形状が変更され、芝コースの内側にオールウエザーコースが新設されたのが大きな特徴。メーンスタンド正面に三菱電機が設置した世界最大・最長のオーロラビジョンも注目を集めている。同競馬場では3月27日にウオッカが出走を予定しているドバイワールドCなどのドバイ国際競走が開催される。(スポニチ)

2010年1月27日水曜日

川崎競馬場がファンファーレをリニューアル

 川崎競馬場は開設60周年を記念し、重賞用ファンファーレ(ダートグレード、南関重賞)をリニューアル。作成した東京交響楽団からの贈呈式が27日の6R終了後、お披露目演奏が11R川崎記念発走前に実施される。また3号スタンド特設ステージではウェルカム演奏も。(スポニチ)

2010年1月25日月曜日

北から荒尾に競走馬 北海道と岩手の計50頭が参戦


 経営難からの脱出をめざす荒尾競馬(熊本県荒尾市)に岩手競馬の競走馬25頭が参戦した。昨年暮れの北海道競馬の25頭を加え、活気づいている。荒尾競馬組合は1日のレース開催を11回から12回に増やし、売り上げ増をめざす。3月まで。
 冬場は開催できない北海道や岩手からの競走馬を受け入れる交流競馬で、今年で3年目。北海道からは競走馬のみだが、岩手からは人気の高い皆川麻由美騎手ら2人と調教師1人、厩務員7人も荒尾入りした。
 2月9、10の両日には佐賀競馬の騎手を加えて「ウインターグランプリ」「ウインターカップ」「ウインタージョッキーズ」などの交流競走を計画している。
 荒尾競馬には最盛時、600頭を超す馬がいたが、売り上げ不振などで現在は約350頭。2008年度決算で累積赤字が約13億5千万円にのぼる。
 同競馬組合の井上教一・事務局長は「昨年は交流競馬で1割売り上げが増えた。今年も魅力のあるレースを組み、昨年以上の結果を残したい」と意気込む。 (朝日新聞)
【写真】頭数が増え白熱した交流レース=荒尾市の荒尾競馬場、荒尾競馬組合提供

競走馬気分で親子力走 笠松競馬場でマラソン


 羽島郡笠松町の笠松競馬場で24日、「新春ファミリーマラソン大会」(町体育協会主催)が開かれ、県内外の園児から70代までの555人が競馬場の走路を力走した。
 大会は32回目で、14年前からは普段は入れない走路で競走馬の気分を味わってもらおうと開催している。
 参加者らは馬の発走ゲートから勢い良くスタート。砂を敷き詰めたダートコースとあって、沈む足場に悪戦苦闘しながらもゴールを目指した。(岐阜新聞)
【写真】発走ゲートから元気よくスタートする参加者ら=羽島郡笠松町、笠松競馬場

名馬ディープの足跡見て 苫小牧・道の駅ウトナイ湖で特別展


】G1七冠馬ディープインパクトを紹介する特別展が、苫小牧市植苗の道の駅「ウトナイ湖」で31日まで開かれている。皐月賞や菊花賞の優勝トロフィーなど競馬ファン注目の品々が間近で見られる。

 優勝トロフィー4点のほか、天皇賞の優勝盾、中央競馬クラシック三冠を制した際に首にかけた優勝レイ、写真などを展示。

 ディープインパクトは2002年に胆振管内早来町(現・安平町)のノーザンファームで誕生。14戦12勝で2006年に引退、社台スタリオンステーション(安平)で種牡馬として暮らす。社台グループ、ノーザンホースパークが道の駅に出店するパン販売コーナー「ラポ・ラポラ」が縁となり、初の特別展が実現した。

 展示にちなんで「ラポ・ラポラ」では馬てい形クロワッサン、アンテナショップ「ミール」で関連商品を販売するほか、レストラン「一頭」でも特別メニューを提供している。(北海道新聞)
【写真】道の駅ウトナイ湖で開かれているディープインパクト展

2010年1月23日土曜日

福山競馬アイデア次々…払戻金最高2億円投票導入

携帯ストラップを発売 カップル向けイベント

人気を集める騎手の勝負服をデザインしたストラップ(広島県福山市千代田町で) 多額の累積赤字を抱え、厳しい経営状況が続く福山市営競馬場(広島県福山市千代田町)が年明け以降、集客や収入増を狙ったアイデアを矢継ぎ早に打ち出している。オリジナルの携帯電話ストラップを発売し、カップル向けに競馬の楽しみ方を紹介するイベントを初めて開催するほか、23日からは払戻金が最高2億円の新しい投票法式を導入する。競馬場存廃などを議論する市の検討委の設置を間近に控える中、1月の売り上げは前年を上回って推移しているといい、巻き返しに向けて、“力走”している。

 おしゃれな競馬グッズで若者や女性にアピールしようと、県調騎会騎手部会が2日、所属する17騎手の勝負服をデザインした携帯電話ストラップ(1個500円)を発売した。勝負服をかたどった合成樹脂製の飾り(縦約3センチ、横約2センチ)に、騎手によって赤地に黄色の「W」が入った柄や、緑地に星形をちりばめた柄などをプリント。競馬場内の総合案内所で、騎手ごとに15個ずつ売り出したところ、約150個が売れて、騎手によっては品切れも出る人気ぶりという。

 バレンタインデーの2月14日には、カップルで競馬場デートを楽しんでもらおうと、馬券購入などを体験するイベント「カップル集まれ。福山競馬にチャレンジ!」を開催。20歳以上の男女ペア、先着25組を募集している。参加者は、競馬場の来賓室で馬券の買い方やレース予想の仕方などを教わり、県馬主会から贈られる馬券購入券200円分を使ってレースを楽しむ。

 新投票方式は、開催日の後半5レースすべての1着を当てる「五重勝単勝式」で、1口100円。払戻金は、的中者がいなければ繰り越されて、最高2億円となる。購入には、地方競馬の馬券をネット販売する「オッズパーク」の会員になることが必要で、コンピューターが自動的に番号を抽出するため、各レースの勝ち馬を予想する必要がなく、初心者でも宝くじのような感覚で楽しめるという。

 市競馬事務局によると、1月の売り上げは、開催した6日間のうち、5日間で前年同時期を200万~1000万円上回る好調ぶり。市競馬事務局は、「今後も存続に向けて、様々な振興策を繰り出していきたい」としている。問い合わせは同事務局(084・953・0828)。(読売新聞)

2010年1月21日木曜日

地方8競馬場で2億円馬券登場 5重勝単勝式を導入

 岩手県競馬組合、兵庫県競馬組合など地方競馬の6主催者は21日、同じ日の指定された5レースの1着を当てると払戻金が最高2億円になる5重勝単勝式の新馬券を導入すると発表した。

 導入するのは岩手県の盛岡と水沢、兵庫県の園田と姫路、岐阜県の笠松、広島県福山市の福山、佐賀県の佐賀、熊本県荒尾市の荒尾の8競馬場。

 福山と佐賀は23日、園田は26日、荒尾は2月2日、笠松は同7日、岩手県は4月3日(競馬場未定)のレースから開始される。

 インターネットの専用サイトを使用し、佐賀と荒尾は購入者が予想するセレクト方式で、ほかはコンピューターの自動発番で選択。1票100円で不的中なら次回にキャリーオーバーされる。

 5重勝単勝式馬券はことし1月に、帯広ばんえい競馬が地方競馬で初めて発売。日本中央競馬会(JRA)も2011年から導入する予定。(47NEWS)

2010年1月20日水曜日

岩手競馬:発売額、計画1.9%下回る--09年度通常開催

 岩手競馬の09年度通常開催(4月4日~1月11日)の発売額が199億3600万円で、計画を1・9%下回ることが19日、分かった。県議会農林水産委員会で県が報告した。

 盛岡、水沢両競馬場と12場外馬券場を含めた自場発売額は、129億5600万円(計画比2・7%減)、広域委託発売は46億5000万円(同1・3%減)にとどまった。一方、インターネット発売は23億3000万円(同1・5%増)だった。景気の低迷や悪天候などの影響で年末年始の売り上げが伸びなかったという。

 競馬存続のためには収支均衡が条件になっており、県競馬改革推進室の浅沼浩競馬改革推進監は「今後コスト削減を実施する方向になるだろう」と話した。(毎日新聞)

2010年1月16日土曜日

地方競馬を支えて<6>障害馬術大会出場 勝負の厳しさ知る 夢に向かい日々訓練


 「こんなはずでは…」。首をかしげながら、馬上の騎手候補生が次々と障害コースを引き上げていった。

 昨年11月29日、那須塩原市寺子の「那須トレーニングファーム」で開かれた障害馬術大会に、地方競馬教養センターの89期入所生8人が挑戦した。真剣勝負を肌で感じることを目的に、初めてエントリーした。

 出場したのはAクラスジャンプと呼ばれる高さ1メートルの9障害10飛越をこなす競技。アマチュア部門は89期生のほか、乗馬クラブの高校生や社会人ら男女約20人が出場した。

 89期生のトップを切って登場したのは川島拓君(18)=福岡県久留米市出身。順調にスタートしたかに思えたが、途中、同一障害で連続して失敗し、失格に終わった。川島君は「焦ってしまった。飛ぶことに必死で」と肩を落とした。

 その後も入所生らは失格や障害のバーを落として大きく減点するケースが相次いだ。終わってみると、完走を果たしたのは8人中2人だけ。その2人も上位からは大きく離された成績に終わった。

 何とか完走を果たした山崎良君(17)=東京都八王子市出身=は「思い通りに行かず悔しい。内心、優勝を狙っていたが」と唇をかんだ。一方で「悔しさを向上のきっかけにしたい」と力を込めた。

 8人の騎乗を注視した清水目稔養成課長は「いい経験になったと思う。普段できることが本番ではなかなかできない、それが分かっただけでも収穫」と笑みを見せた。

 1月には日本中央競馬会(JRA)の騎手候補生との対抗戦が千葉県白井市のJRA競馬学校で行われる。清水目課長は「去年の88期生はJRAに勝っている。89期生も今度は舞い上がらないはず」と期待する。

 間もなく1年目を終える89期生たち。あこがれの騎手を目指し、試練の日々が続く。(下野新聞)

2010年1月15日金曜日

荒尾競馬:岩手から25頭が参戦 レース増、売り上げ期待--19日から

 荒尾市の荒尾競馬は19日から、雪やコース凍結でレースを休止している岩手競馬(岩手県)の競走馬を借り受け、出走させる。昨年12月から北海道競馬の競走馬も出走しており、荒尾競馬組合は「これで出走馬やレース数が増え、ファンに喜んでもらえる」としている。

 岩手競馬からは競走馬25頭と騎手2人、調教師1人、きゅう務員6人が15日に荒尾入りして19日から3月上旬まで、北海道競馬の競走馬25頭は3月いっぱい出走する。2月9日~3月3日は、北海道と岩手、佐賀、荒尾4競馬場の代表騎手招待レースなど冬季交流戦が企画されている。

 岩手競馬からの参戦は今年で3回目で、皆川麻由美騎手が昨年に続き出場する。

 荒尾競馬組合は「1レース8頭以上が出走して1日11レースを12レースに増やせる」とし「昨年同様、売り上げ増につなげたい」と期待している。

 荒尾競馬は08年度決算で累積赤字13億5000万円を抱え厳しい経営状況が続き、所属馬も最盛期の半分の350頭近くになって、1レースの出走馬が6頭~7頭になるなど魅力を落としていた。(毎日新聞)

笠松競馬で愛を叫ぶ

 「祝! 真史・知子結婚記念」「さちこ三十路記念」……。笠松競馬場(笠松町)で実際にあったレースの名前だ。個人や企業が自由に名付けられる協賛レースを同競馬場が始めたのは2005年。申し込みの手軽さが人気を呼び、結婚や誕生日のお祝い、社員旅行の記念や婚活にまで使われている。
 協賛金は個人1万円、企業なら5万円から。企業の場合、相当額のビールやハムなど現物で支払うこともできる。協賛になると、競馬の専門紙にレース名が載るほか、実際のレースでは実況が何度もレース名を伝える。レース後はバスで待機所へ行って勝利騎手や1着馬と記念撮影。記念のサインをもらい、バスで馬場を1周できる。
 協賛レースで一番多いのは、新郎新婦の名前を冠した結婚記念。「結婚式2次会で使いたい」という要望もあったため、去年からは希望者に協賛レースの模様を撮影したDVDを有料で贈ることも始めた。名前の入った外れ馬券を引き出物にしようと、実際のレース時に単勝、複勝、枠連、馬連など100種類以上を買う幹事もいたという。
 今月中には、独身の知人男性が結婚できるようにと、「量栄様婚活記念」と冠したレースも行われることになった。ただ、実際に効果があるかはわからないという。
 一方で、プロポーズや告白に使うのは難しいようだ。これまでに、「『○○、愛してる』というレースをしたい」と問い合わせが何度かあったが、実現したものはない。相手方の同意が必要なためだ。担当者も「面白いとは思うのですが……。思いが一方的だった場合は大問題ですから」と慎重だ。
 存廃問題に揺れた関係者を慰労する意味もあり、収入はすべて馬主、騎手、調教師、厩務員に4等分する。
 今年度は不況の影響もあって97件(09年12月現在)にとどまるが、これまで毎年度の応募は150件以上にのぼった。担当者は「一生の記念になる協賛レース。色々な機会に利用して、笠松競馬場に足を運んでください」と話している。 (朝日新聞)



■実際にあったレース名
・旨(うま)い! 卵かけご飯推進記念
・第3回笠松競馬参拝記念
・そうだ! 笠松に行こまい盃(はい)
・パク&ペ 笠松が誇る誘導馬
・祝! 尾関取締役記念
・頑張れ花本正三! 中高年の星
・男の離婚本出版記念
・藤原幹生騎手恋人募集記念
・公営競技はどこへ行く賞
・厄年は飛躍記念
・未勝利限定「めざせ一笑」賞
・共栄50年会旅打ち記念

笠松競馬の分割納付期間延長「前向きに」 赤松農水相が言及


 赤松広隆農林水産相は14日、笠松競馬を主催する県地方競馬組合が2010年度から地方競馬全国協会に分割納付する3億2000万円について、納付期間を現行の10年間から13年間に延長することを「前向きに考えたい」と述べた。視察先の羽島市内で記者会見した。

 地方競馬の主催者は毎年、売り上げの一部を同協会に納めるが、組合は05~09年度の支払いを猶予してもらっていた。分割納付するのは、この猶予分。延長には農水相の同意が必要で、認められると納付額は年740万円軽減される。

 笠松競馬は単年度で1億~2億円の黒字をやっと確保する綱渡りの経営が続いており、競馬存続には納付額の軽減が欠かせない。古田肇知事がこの日、農水相に会い、延長を認めるよう要望していた。

 赤松農水相は「雇用確保の観点からも(笠松競馬を)頑張って続けてほしい。経営にゆとりが出るならいいと思う」と述べた。

 一方、小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体による土地購入をめぐる問題について、赤松農水相は「少しでも疑惑を晴らすために誰かに言われてではなく、自分の責任としてできるだけ説明し、潔白ならそれを証明していくことに尽きる」と話した。

 赤松農水相はこの日、羽島市と海津市を訪れ、園芸団地などを視察。知事や農林業関係者らと意見交換した。(中日新聞)
【写真】視察後に記者会見する赤松広隆農水相=羽島市文化センターで

地方競馬を支えて<5>厩務員候補生 大学中退し門たたく 苦労続くが変わらぬ志


 「馬のことをまったく知らない状態で来たので苦労した」

 地方競馬教養センター厩務員養成課程の湧田裕介さん(21)=浜松市出身。同センターは騎手だけでなく厩務員も養成しており、現在は同課程唯一の入所生だ。

 子どものころから動物が好きで、獣医師を目指したこともあったが、「学力や経済的な面で断念した」という。東京都内の理工系私大に進学するも、授業や実験など、目指すものとの違いを感じ2年生の途中で退学。昨年8月、同センターの門をたたいた。

 学費など約60万円はカラオケ店や飲食店などアルバイトの掛け持ちでためた。「両親に相談せず大学を辞めたので、かなり反対された。特にサラリーマンの父はなかなか許してくれなかった」と苦笑する。

 厩務員課程は8月から1月までの半年間。騎手候補生同様、早朝の厩舎作業に始まり、騎乗訓練や競馬に関する法規、馬の健康状態などの授業を受ける。

 入所前まで乗馬経験はおろか、馬に触ったこともなかった。「苦労の連続。馬は日によって全然違う。思い通りに動いてくれたり、言うことをきかなかったり…」

 夢は地方競馬最大規模を誇る大井競馬(東京都)の厩務員。昨年11月に見学に行き、あこがれが一層強くなった。しかし厩務員の枠は決して多くはなく、中でも大井は中央競馬に次ぐ狭き門。指導教官からは卒業後、競走馬の育成牧場で経験を積んでからの就職も勧められている。

 馬とともに過ごす日々の中、厩務員の楽しい部分、厳しい部分とも見えてきた。それでも志が揺らぐことはないという。「最近、ようやく馬が懐いてくれるようになった。疲れはあるが、やりがいを感じる」。その目は充実感にあふれていた。(下野新聞)

 [写真説明]訓練馬を丹念に手入れする湧田さん

2010年1月14日木曜日

騎手の勝負服をストラップに


福山競馬場のジョッキーでつくる広島県調騎会騎手部会(黒川知弘部会長)は、勝負服をデザインした携帯電話ストラップを作成、福山競馬場内で販売を始めた。騎手関連のグッズ販売は初めてという。

 福山競馬に所属する全騎手分の17種類。縦2・5センチ、横2センチの革に青、水色を組み合わせたのこぎり歯模様や、青と白の縦じまなどの勝負服がそれぞれあしらってある。

 1個500円。それぞれ20個作り、2日から場内の総合案内所で販売を始めた。すでに完売し、追加注文したものもあるという。

 福山競馬の入場者は昨年は前年より約9300人少ない約18万2700人。入場者、売り上げにも歯止めが掛からない中、グッズ人気で入場者も売り上げも回復させる狙いがある。(中国新聞)

【写真説明】所属騎手の勝負服がデザインされた携帯電話ストラップ

地方競馬を支えて<4>後進指導 元騎手の目 無事デビューを願う 求められる心構えも強調


 「今の子たちは幸せ。これだけの施設があり実戦的な練習も積める。ただハングリーさがちょっと足りないかな」

 地方競馬教養センター参与の佐々木竹見さん(68)は川崎競馬の元騎手で、42年の騎手生活で通算7153勝の日本記録を持つ。現役を引退した2001年から同センターで定期的に後進の指導に当たっている。

 昨年11月26日、ダートコースを見渡す審判塔に佐々木さんの姿があった。89期入所生の騎乗を見るのはこの日が初めて。午前中、コースを騎乗する一人一人を双眼鏡でチェック。午後の授業では騎乗時に指導教官が撮影したビデオを交え、各自の問題点を指摘した。

 「もっとスピードを出さないと」「馬に引っ張られちゃってる。まだまだだな」。厳しい言葉が並ぶ。候補生らはメモをとったり、真剣な表情で聴き入る。 

 スタート時に悲鳴を上げて注意された日野太一さん(19)=福岡県久留米市出身=は「思った以上にスピードが出て、まずいと思って…」。日野君とは逆に十分に加速できなかった山頭信義君(16)=千葉県習志野市出身=は「いつもより速く走ったつもりだったが、不十分だった。次は怖がらずに乗りたい」と反省した。

 騎手に求められる心構えについて佐々木さんは「まずは素直な心」と強調する。「まじめに厩舎の掃除をし、馬の世話をする。周囲に信用してもらうことで、いい馬にも乗せてもらえるようになる」

 現役時代は南関東リーディング通算17回獲得の栄光だけでなく、けがの連続だった。骨折した左足には今も金具が入っている。それだけに「入所中とにかくけがをしないで。全員が無事に卒業しデビューしてほしい」と願っている。(下野新聞)

 [写真説明]89期生の騎乗をチェックする佐々木さん。厳しい言葉とは裏腹にその目はどこか優しげだ

2010年1月13日水曜日

地方競馬を支えて<3>騎手候補生たち(2) 技術習得へ厳しい訓練 南関東デビュー狭き門


 周辺の木々が紅葉を始めた昨年11月下旬。地方競馬教養センターでは角馬場での基本練習に加え、ダートコースを使った走路練習が始まった。

 「あんなにスピードを出すつもりじゃなかったが…」。89期入所生の柿元量平君(18)=千葉県習志野市出身=が肩を落とした。抑えがきかず、馬任せで走ってしまった。

 父親は船橋競馬の元騎手で現在は調教師。卒業後は父親の厩舎の所属騎手としてのデビューが内定している。しかし同期の中でも訓練は遅れがちで、教官に叱責されることも多い。

 騎手の道を選んだことで、父親の偉大さを改めて実感するという。「簡単そうに騎乗していたので自分もできるかと思ったが、見るとするのは大違いだった」。この数日前、両親が面会に来た。父親は騎乗のアドバイスに加え「頑張れよ」と励まされた。

 「自分の技術はまだまだ未熟。同期に置いて行かれないよう、何とか食らいついていきたい」と力を込める。

 「最初の1カ月は辞めたい、帰りたいとばかり思っていたが、もう大丈夫」。青森県八戸市出身の下村瑠衣さん(16)は89期生唯一の女性。同センターにとっても5年ぶりの女性入所生となる。

 3歳から乗馬クラブでポニーに乗り、物心ついたころには騎手を目指していた。中学時代は部活動よりも、乗馬クラブでの騎乗練習がメーンだった。

 乗馬経験の豊富さもあって技術は同期の中でも高い方だが、入所当初は男性との体力差から訓練の進み具合が遅れがちだった。「何で自分だけできないのか」と悩むことも多かった。それでも訓練後の自由時間に自主的に筋力トレーニングに取り組んだ効果が徐々に現れ、引けをとらないようになってきた。

 川崎競馬にあこがれがあるが、地方競馬の中で比較的賞金の高い南関東地区は新人騎手には狭き門。「教官からは『川崎は難しい』と言われた。実家に近い岩手競馬も考えているが…」と複雑な胸中をのぞかせる。 (下野新聞)

 [写真説明]角馬場で基礎練習に取り組む89期生

2010年1月12日火曜日

新人王争覇戦 西森騎手5位

 デビュー3年未満の騎手らが腕前を競う「第24回全日本新人王争覇戦競走」が12日、高知市長浜宮田の高知競馬場で開かれ=写真=、日本中央競馬会(JRA)の伊藤工真騎手が優勝した。高知競馬の西森将司騎手は5位だった。

 2レースの合計ポイントで勝敗を決める方式で、伊藤騎手は連続2着で1位となった。2位は船橋競馬(千葉)の沢田龍哉騎手、3位は園田競馬(兵庫)の大柿一真騎手。2008年に新人の年間最多勝記録を樹立し、活躍が期待された三浦皇成騎手は6位だった。

 若手の活躍を一目見ようと県外からも多くのファンが駆け付け、声援を送った。神戸市灘区の女性(30)は「交流レースをたくさん開いて、地方競馬を盛り上げてほしい」と話していた。奈良県大淀町から応援に駆け付けた大柿騎手の弟恒也君(8)は「JRAの騎手になって、色んな競馬場でレースをしたい」と笑顔だった。(読売新聞)

地方競馬を支えて<2>騎手候補生たち(1) 寮生活、早朝から厩舎へ 外出は2週間に1度


 「おはようございます」。午前9時、訓練馬にまたがった騎手候補生らが元気なあいさつとともに現れた。

 昨年4月に入所した89期生は16~19歳の男女8人。卒業までの2年間を同センターの寮で過ごす。1年先輩の88期生は昨年8月から各地方競馬の調教師の下での厩舎実習に出ているため、現在、同センターで訓練に取り組むのは8人のみだ。

 入所生の朝は早い。午前5時半に起床し、訓練馬の手入れや厩舎の清掃に取り組む。朝食後、午前中いっぱいは騎乗訓練。午後は英語や一般教養、競馬に関する法規などの授業を受けた後、再び夕方まで厩舎作業に従事する。神奈川県相模原市出身の田中涼君(16)は「時間ごとにてきぱき動かなければならないので、慣れるまでは大変だった」と話す。

 騎乗技術だけでなく、騎手につきものの体重制限も厳しい課題の一つ。16歳以下は45キロ以下、17歳以上は46キロ以下を保たなければならない。

 食事は煮魚、ビーフシチュー、鶏もつの煮込みなど、朝昼夕3食とも専属栄養士がカロリー計算をしたメニューが並ぶ。体重が気になる入所生は全部は食べなかったり、夕食後にセンター内をランニングするなど自己節制が求められる。丸山真一君(19)=長野県生坂村出身=は「体重制限はあまり苦にならないが、たまに甘いものが欲しくなる」と笑う。

 2週間に1回の外出日は入所生の数少ない楽しみの一つ。1人2千円の小遣いが与えられ、自由に買い物ができるが、帰寮時に必ずレシートの提出が求められる。買ったものと金額が合わないと、次回の外出禁止などペナルティーが課される。指導教官の1人は「騎手になったときのため、若いうちから金銭出納の意識を持たせる目的もある」と話す。 (下野新聞)

 [写真説明]訓練馬の世話をする89期生

2010年1月11日月曜日

地方競馬を支えて<1>岐路 売り上げ落ち志願者減 すそ野拡大へ乗馬教室も


 長い長いダート(砂)コースを、まだあどけなさも残る馬上の騎手候補生らが列をなして進んでいく。

 地方競馬の騎手、厩務員らを養成する那須塩原市接骨木の地方競馬教養センター。約30万平方メートルの広大な敷地に1周1100メートルのダートコースや馬房、騎手候補生らが生活する寮などが点在する。

 「かつては100人以上の志願者から定員の15人を選んでいたが今は定員割れ」。同センターの上田毅所長が苦笑する。

 地方競馬全体の売り上げはピーク時の1991年度は9862億円あったが、2007年度は4割弱の3804億円まで減少。レースの賞金額も削減され騎手に経済的魅力がなくなったこともあり、同センターの騎手志願者も減少していった。

 現在、地方競馬騎手は全国に約350人いる。騎手の稼働年数は平均20年といわれ、年十数人が引退する計算となる。上田所長は「需給バランスを考えれば、年15人の騎手養成は不可欠」と説明する。

 入所試験は12種目の運動機能検査と、中学卒業程度の筆記試験。本来ならある程度、資質のある入所生を選ばなければならないが、最近は多少、運動能力に難があっても、採らざるを得ない状況だという。

 以前は4、10月の年2回募集だったが、05年度からは4月のみの募集に。130頭いた訓練馬も現在は45頭に減った。

 訓練馬が減ったことで余剰馬房が生じた。使われない馬房は劣化するため、対策として06年から地方競馬の調教師への馬房貸付制度をスタートさせた。馬の育成機能強化のため、08年には坂路コースを設置。最近は日本中央競馬会(JRA)所属の競走馬も利用している。

 地方競馬愛好者を増やす試みも行われている。年1回開催する女性限定の乗馬教室「レディース乗馬イン那須」は昨年20回目を迎えた。昨年は21人の定員に対し県内外から90人の応募があった。

 清水目稔養成課長は「センターの意義はあくまで騎手養成だが、すそ野を広げる取り組みも必要」と強調する。今後は地元の小学生を対象にした乗馬クラブの立ち上げも検討している。

  ◇   ◇

 地方競馬教養センターは1964年に東京都八王子市から現在地に移転し、45年が経過した。次回からは騎手、厩務員を目指す入所生や、後進の指導に力を尽くす指導者らの姿を紹介する。(下野新聞)

2010年1月10日日曜日

福山競馬:11日に新成人イベント

 経営改善に向けて取り組む福山競馬(福山市)は成人の日の11日、新成人を対象に競馬体験イベントを開催する。
 元エフエムふくやま競馬コメンテーターのゴッド岡本さんを講師に招き、馬券購入方法や当日のレース展望について説明。200円分の馬券購入券を贈り、当日行われる3レースの1着を連続で的中させる「3重勝単勝式」に挑戦してもらう。1~5位にはオリジナルグッズをプレゼントする。
 また10、11の両日は「新春成人まつり」と称した感謝祭を開く。競馬場周辺に露店やポニーの体験乗馬コーナーを設けるほか、11日は腕相撲大会、花火大会も予定されている。
 競馬体験の対象は11日の時点で20歳の誕生日を迎えた新成人(身分証明書が必要)。先着50人。11日午後1時半に同競馬場総合案内所に集合。問い合わせは事務局(084・953・0828)。(毎日新聞)

応募は今月22日まで。


 ホッカイドウ競馬の開催業務を担う社団法人・北海道軽種馬振興公社は、今季、デビューを予定している白毛の競走馬の名前を公募している。

 名前を募集しているのは、日高管内日高町の山本通則さんが生産した牝馬(2歳、父・ハクホウクン、母・フラッシュリリー)。埼玉県在住の柳田清さんが馬主で、ホッカイドウ競馬でのデビューに向け、昨年11月に門別競馬場の米川伸也厩舎へ入厩し、注目を集めている。

 白毛のサラブレッドは極めて珍しく、これまで全国で19頭しか生産されていない。近年は、中央競馬出身のユキチャンが重賞レースで活躍して人気を博すなど、白毛のサラブレッドはアイドルホースとなる可能性を秘めている。ホッカイドウ競馬では昨年6月まで所属していたマルマツライブに次いで2頭目の白毛で、関係者はアイドル誕生に期待を寄せている。

 応募はホッカイドウ競馬HPの応募フォームから。名前はカタカナ2文字以上9文字以内。有名な馬と同じ馬名や紛らわしいもの、現在登録されているものなどは無効となる。締め切りは1月22日。

 馬名は馬主が選考し、2月上旬にホッカイドウ競馬HPで発表する予定。採用された人には、馬名認定証を発行し、門別競馬場の貸し切りコテージ「プチハウス」の1日優待券を贈呈する。また、応募者のうち抽選で10人にホッカイドウ競馬オリジナルグッズをプレゼントする。(北海道365)
【写真】門別競馬場の米川伸也厩舎へ入厩した純白の
サラブレッド(写真提供:北海道軽種馬振興公社)

2010年1月9日土曜日

笠松競馬を応援、蹄鉄形バーガー


蹄鉄形のハンバーガー

 笠松競馬を応援するハンバーガー「DA GYU(ダ・ギュー)」は、蹄鉄(ていてつ)形の自家製ライ麦パンで飛騨牛100%のパテ(約130グラム)を挟んだ逸品。ライ麦パンの歯応えとパテからあふれる肉汁、特製バーベキューソースが口いっぱいに広がる。770円。
 「北海道から食べに来た競馬ファンもいた」と店主の青井克樹さん(42)。レタスにトマト、チーズ、目玉焼き、ベーコンも挟まれ、高さは10センチ以上。フライドポテト付きで食べ応え十分だ。
 レタスと目玉焼き、ベーコンを抜いたスタンダードは550円。ランチタイムの正午から午後2時まではドリンク付きで1000円。
 <メモ>▽営業時間 午前7時30分~午後5時ラストオーダー▽火曜定休▽電話058(387)4534
(岐阜新聞)【写真】◆A.O.i KissA(アオイ喫茶)=笠松町下本町

2010年1月8日金曜日

「ウインズ八代」着工へ 農相が設置承認 来春開業目指す

 日本中央競馬会(JRA)は7日、八代市日奈久平成町の埋め立て地で建設を計画している場外馬券売り場「ウインズ八代」の施設設置について、農相の承認を受けたと発表した。新年度着工、来春オープンを目指す。

 JRAによると、八代市が整備した臨海公園「シー・湯(ユー)・遊(ユー)」すぐ近くにある市有地約3・5ヘクタールを買収し、鉄骨造りの平屋(床面積2857平方メートル)の施設と駐車場(約760台収容)を建設する。来場者数は1日平均約2800人を目標にしている。

 市は市有地を売り渡す関連議案を3月定例議会に提出し、議決を受けてJRAと売買契約を締結する方針。(西日本新聞)

2010年1月3日日曜日

新春レース盛況 金沢競馬場


 金沢競馬場で2日、正月競馬が始まり、今年初めてのレースを待ちわびたファンや家族連れでにぎわった。金沢競馬は3、4日も開催され、それぞれ11レースを予定している。
 会場では新春ファン感謝祭として、来場者に甘酒が振る舞われたほか、JR忘れ物市も開かれた。第7レース終了後には表彰式が行われ、同競馬場歴代2位の通算2800勝を記録している山中利夫騎手を大勢のファンがたたえた。
 県競馬事業局によると、2日の来場者数は2602人だった。(北國新聞)
【写真】正月競馬に沸く金沢競馬場=金沢市八田町

2010年1月1日金曜日

雑賀正光調教師、元日から1日8勝の固め勝ち

 高知競馬の雑賀正光(さいかまさみつ)調教師は、今日行われた高知競馬で1Rから4Rまで連続して管理馬が勝利。後半の8R~11Rも管理馬が勝利し、合計8勝を挙げた。
 今日の高知競馬では赤岡修次騎手も5勝を挙げている。(ラジオNIKKEI)