2009年12月30日水曜日

高知競馬 “球児特別”今年も サイン色紙プレゼント

 今年国内最後のレースがある31日の高知競馬(高知市長浜宮田)で、第4、第6の2レースを高知市出身のプロ野球・阪神の藤川球児投手が個人協賛することになった。第4レースを「頑張れ高知競馬特別」、第6レースを高知ファイティングドッグス(FD)の独立リーグ日本一を祝い「おめでとうFD特別」と名付けて、盛り上げる。第5レース(午後3時10分発走)には、最多出走記録を更新中のダイナブロス号が300戦目に臨む予定で、〈熱い大みそか〉になりそうだ。

 同競馬では、個人なら1万円で好きなレース名が付けられる「個人協賛レース」を実施中。藤川投手は2005年から毎年、協賛している。今回は2レースを協賛するほか、背番号「22」にちなんで、直筆のサイン色紙を入場者の先着220人の中から、抽選で22人にプレゼントする。藤川投手は県競馬組合を通して「今年のペナントは優勝を逃したが、来年こそはV奪還する。頑張れ高知競馬」とコメントしている。

 また、第5レース後にダイナブロス号の記念セレモニーが行われ、第9レースで同競馬のグランプリレース「県知事賞」がある。(読売新聞)

福山競馬の名シーンがDVD


 福山市は、福山競馬場の開設60年を記念したDVDを制作した。全国交流レースにも参戦した福山競馬所属の名馬のレース映像などを収録している。非売品だが、市内の図書館で視聴できる。

 ローゼンホーマやアサリュウセンプー、スイグンなど29頭を「福山アラブ名馬列伝」として紹介。9月のアラブ系馬最後の単独レースや2005年に導入されたサラブレッドの重賞レースも盛り込んでいる。開設期ごろの観客席などを撮影した写真も収めた。

 DVDは約45分間で200枚制作。市内の8図書館で視聴できる。市競馬事務局は「過去の名馬の力強い走りっぷりを堪能してほしい」と話している。(中国新聞)

【写真説明】アラブ系馬のレース映像が収録してあるDVD

「ハート王子」集客作戦乗り出す…広島・福山市競馬


 広島県福山市営競馬場が、額に白いハート模様がある3歳の牡(ぼ)馬・ハマノバレンタイン=写真=に「ハート王子」の愛称を付け、集客作戦に乗り出している。
 11月末から女性やカップルに写真入りカードを配っているほか、来年のバレンタインデーまでの出走日に4度来場してスタンプを集めた人には使用済みの蹄鉄(ていてつ)をプレゼントする。次回の出走は1月2日の予定だ。
 ハマノバレンタインは今年2月に中央競馬でデビュー後、不振だったが、9月、福山に移ってから8戦2勝と調子は上向き。累積赤字20億円の福山競馬を救う切り札として、ファンの心をつかめるか。(読売新聞)

崖っぷちホッカイドウ競馬 札幌開催撤退でも厳しい存続「条件」 後編


売り上げが今年度並みに終われば、赤字1億円で廃止の公算。

 さまざまな経営改善策を講じ、今年度の赤字目標3億円を達成する見込みのホッカイドウ競馬。単年度赤字ゼロが存続の条件となる来年度は、全日程を門別開催(全ナイトレース)に集約し、生き残りを賭ける。

 中編で述べたように、今年度の発売総額は前年比1億5300万円(1.4%)増の115億円4500万円。来年度は、札幌開催の休止と札幌競馬場場外発売の中止で計2億円の経費削減を見込めるものの、売り上げが今年度と同様ならば、単純計算で1億円の赤字が生じ、廃止を余儀なくされる。

 赤字1億円を解消するために必要となる来年度の売り上げは、どの程度増やさなければならないのかーー。

 競馬事業は発売額の75%が払い戻しに充てられ、残り25%が主催者の収入となる。そのため、1億円を穴埋めするためには、4億円の売り上げを要する。

 しかし、発売額の25%が収入となるのは主催者直営の馬券売り場での発売のみ。インターネットや電話、南関東競馬の馬券売り場などで発売する場合は、主催者協力金としてマージンを支払うため、収入は25%のうち10~15%にとどまる。

 今年度の発売内訳は、道内発売43億6700万円、道外発売19億6700万円、インターネット・電話発売52億1200万円。道外発売とインターネット・電話発売は71億7900万円で、発売総額の約62%を占める。

 道の競馬事業室は「道内発売でも全19場外発売所のうち、5つの民活ミニ場外では賃料などを差し引くと収入は10~15%にとどまる。主催者や発売形式によってそれぞれマージンが異なる。現在、来年度の計画を作成中のため、売り上げに占める収入がどの程度になるか、算出していない」と説明する。

 ただ、三輪茂北海道軽種馬振興公社理事長(日高町長)は、今月15日に開かれた「北海道地方競馬運営委員会」で「道内、道外、ネットなどの割合をならすと実質17%程度」と収益構造を説明した。

 ホッカイドウ競馬が得る収入を売り上げの17%に設定した場合、来年度は5億8800万円の売り上げを増やさなければ、1億円の収益は生まれない。よって、来年度の売り上げは約121億3000万円必要となる。

 道は正念場となる来年度に向け、「全国の人に馬券を買ってもらえるようにしたい」(道競馬事業室)として、収入の柱となる道外発売やインターネット発売を伸ばしていく考え。南関東競馬以外の発売やスポーツ紙に掲載する競走情報の増加、インターネット会員募集の広告などの発売拡大策を講じる。

 また、門別競馬場や場外発売所でのファンサービスの強化や、旅行会社と提携した観戦ツアーなどを実施することで道内発売を確保するほか、魅力あるレースづくりのため、JRAの条件交流競走や地方競馬の牝馬シリーズへの参加、ハンデキャップ競走の拡充などを図る。

 景気が低迷する中、競馬場入場者数や客単価は全国的に減少傾向にある。景気の低迷によって道内発売が今年度よりも落ち込むことが予想される来年度は、どれだけ門別のナイトレースをPRできるかが、存続のカギとなる。(北海道365)
<写真>今年度から全レースがナイターに移行した門別競馬場(写真提供:北海道軽種馬振興公社)

2009年12月29日火曜日

3月1日から自己申告制「定期馬房貸し付け方法」

 JRAは28日、調教師への定期馬房貸し付け方法を10年3月1日から変更すると発表した。
 メリットシステムによる成績下位厩舎からの馬房削減を見合わせ、各調教師の自己申告によって馬房の加増、返還を行う。加増申告を行った調教師がメリット査定上位10位以内となった場合、加増される。加増は2馬房ずつで、上限は従来通り28馬房。下限は10馬房で、馬房削減となった調教師が査定での条件順位を満たした場合の馬房復活も継続される。(スポニチ)

2009年12月28日月曜日

福山競馬存続求め連合会発足 関係8団体が連携


競馬事業の存続を求めて発足した「福山競馬関係団体連合会」の初会合

 福山市が1月に市営競馬(同市千代田町)の存廃を考える検討委員会を設置する方針を示したことを受け、県調騎会、県馬主会、県厩(きゅう)務員会など8団体は27日、「福山競馬関係団体連合会」を設立。署名など存続に向けた活動を本格化することを申し合わせた。

 県馬主会館(同所)での初会合には、各団体の代表ら約20人が出席し、会長に渡辺貞夫県調騎会長を選出。「経営的には悪いが、何もしなければ何も始まらない。みんなの声を伝えていこう」と、競馬場周辺で市に存続を訴える署名活動をしたり、のぼりを掲げて競馬事業の必要性をアピールすることを確認。積極的なファンサービスなど振興策も提案された。

 競馬関係者は約1000人ともされ、仮に廃止となれば雇用面の影響は大きく、市も相応の生活支援策が求められる。渡辺会長は「競馬に関係する団体が連携することで、行政や市民に継続をアピールしたい」と話している。(山陽新聞)

福山競馬の存続求め連合会結成

 経営不振が続く福山市営競馬をめぐり、存廃を含めた運営方法のあり方を議論する同市の検討委員会が年明けに設置されるのを前に、県調騎会や県馬主会、県きゅう務員会など競馬従事者でつくる8団体が27日、競馬事業の存続を求める「福山競馬関係団体連合会」を結成した。市内であった初会合で、市民らを対象に存続に向けた署名運動やPR活動などに取り組む方針を確認した。

 初会合には、各団体の代表ら約20人が出席。連合会会長に選ばれた県調騎会の渡辺貞夫会長は「存続に向けて8団体が一致団結し、取り組んでいきたい」とあいさつ。県馬主会の八木徹会長も「競馬を何とかしようという現場の一生懸命な姿勢を市民に見せていきたい」と訴えた。

 出席者らは、存続を訴えるのぼりの競馬場周辺への設置や、市営競馬の魅力を高める活性化策などを議論。今後も会合を重ね、連携して存続策に取り組むとしている。

 市営競馬は昨秋からの不況などで収支が急激に悪化し、今年度上半期は約3800万円の赤字を計上。「単年度黒字の確保」を存続の条件としている市は検討委の議論や雇用への影響なども考慮し、事業の今後を判断する方針を示している。(毎日新聞)

2009年12月27日日曜日

栗東トレセン調教用 ゼッケン再利用 県内の2授産施設 「バッグ」ブランド化

 滋賀県内の2つの授産施設が連携し、栗東市の日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニング・センターの競走馬のゼッケンをリサイクルしたバッグの独自ブランドを立ち上げた。ブランド化で付加価値を高め、障害者の収入アップを図る。

 ■障害者の収入アップ期待

 作業所は、トレセンに近い草津市山寺町の身体障害者授産施設「若竹作業所」と、守山市水保町の聴覚障害者授産施設「びわこみみの里」。バッグは2006年、若竹作業所が、廃棄されていた調教用ゼッケンを無償で譲り受けて作り始めた。場外馬券場などで販売したところ、競馬ファンらに好評で話題になった。

 これまでは縫製作業を一般企業に任せていたが、障害者がすべての作業に当たれるようにデザインなどを見直し、びわこみみの里で縫製や包装を行うようにした。若竹作業所でゼッケンに付いた泥や汗の汚れを落とした後、同里で製品化する。

 これを機に英語で「優駿」を意味する「steed」という名前も付けブランド化した。製品は「パドック」や「ジョッキー」などユニークな名前を付けたショルダーバッグやトートバッグなど5種類があり、どの製品にも馬の顔をイメージしたブランドマークを刻印している。

 バッグ製作の橋渡しを務める県社会就労事業振興センター(草津市)の城貴志さん(32)は「一般ブランドとも勝負できるよう品質を高め、より多くの障害者の収入アップにつなげたい」と期待する。(京都新聞)

<写真>競走馬の調教用ゼッケンをリサイクルして作られたバッグのブランド「steed」(草津市・県社会就労事業振興センター)

 インターネット販売が中心で、アドレスはhttp://steed.jp/

地方出身で初、内田騎手が中央競馬年間最多勝

 今年の中央競馬は27日で全日程を終え、地方競馬出身騎手の内田博幸(39)(美浦、嶋田潤厩舎(きゅうしゃ))が146勝を挙げ、年間最多勝騎手となった。


 地方出身騎手が、中央で年間最多勝を獲得したのは史上初めて。

 中央ではトップジョッキーの武豊(40)(栗東、フリー)が、前年までの7年連続を含めて過去20年で18回最多勝を獲得し、長く王座を保っていた。

 しかし今年は、夏頃から内田が武をリードし、最後は6勝差で逃げ切った。1989年に東京・大井競馬の騎手としてデビューした内田は、長く地方の第一人者として活躍。

 2004年から4年連続で地方競馬の年間最多勝騎手となったほか、06年には年間524勝の日本記録も樹立。昨年中央に移籍した。(読売新聞)

2009年12月23日水曜日

馬主登録拒否は「違法」 JRAに取り消し命令 札幌地裁

 暴力団関係者との交際を理由に馬主登録の申請を拒否したのは不当だとして、日高管内新ひだか町の会社社長が、日本中央競馬会(JRA)に処分取り消しを求めた訴訟の判決が22日、札幌地裁であった。杉浦徳宏裁判長は「JRAの裁量権乱用で違法」とし、処分取り消しを命じた。

 判決によると、JRAは2007年、暴力団関係者との交際があり、競馬の公正を害する恐れがあるとして、会社社長の登録申請を拒否したが、杉浦裁判長は、交際は顔見知り程度の接触と認定。「反社会的勢力と接触があっても、その関係や程度を考慮するべきで、一律に公正を害する恐れがあると判断するのは妥当性を欠く」と判断した。

 JRA広報部は「主張が認められず残念。判決内容を見て対応したい」とコメントしている。(北海道新聞)

2009年12月22日火曜日

最多出走300戦あと1、13歳ダイナブロス…高知競馬

 最多出走記録の更新を続けている高知競馬(高知市)のダイナブロス(牡(おす)13歳)が、31日にも300戦を達成する。人間でいえば還暦前後で、全国の地方競馬を流れてここまで来たが、今年も1勝を挙げて通算成績は13勝に。運営する高知県競馬組合は「無事是(これ)名馬を地で行く」と大記録にあやかり、元日の来場者先着200人に、ダイナブロスのたてがみを「長寿と健康のお守り」として配る。

 ダイナブロスは1998年に新潟競馬でのデビュー後、岩手競馬などに参戦。2003年、所属先だった山形県・上山競馬が廃止となったものの、高知競馬の田中守調教師(41)に引き取られた。中央競馬の名馬・テイエムオペラオーや、負けても走り続けて高知競馬を有名にしたハルウララとは同い年になる。

 「天性の頑丈さが取りえ。見た目は5、6歳」(田中調教師)というダイナブロス。目立ったけがはなく、夏場にも大崩れしない。08年11月、地方競馬全国協会に記録が残る1969年以降で最多の267戦を達成。現在も2位の記録(268戦)を引き離す。出走回数の多い地方競馬でも、100戦までが一般的という。

 高知競馬も、県の「赤字即廃止」という方針を受け、ナイター開催など経営努力で何とか収支の均衡を保つ。

 いつも騎乗する森井美香騎手(25)は「気性はおだやかだが、精神力と負けん気の強さが元気の秘訣(ひけつ)。300戦目は勝たせてあげたい」と話す。
(読売新聞)

2009年12月21日月曜日

福山競馬 赤字脱却疾走できるか


 1949年9月に開設された福山市営競馬場(福山市千代田町)は今年、60周年を迎えた。戦後復興期から現在に至るまで、多くのファンに親しまれてきたが、約20億円の累積赤字を抱えるなど、経営を取り巻く環境は厳しい。今年は先行きに不透明感が増した1年となった。
 1月2~4日、1年で最も馬券が売れる正月競馬が行われたが、景気悪化の影響などで、売り上げは前年同期比のおよそ1割減となり、厳しいスタートとなった。2008年度の収支は、基金の取り崩しなどで677万円の黒字をなんとか確保したが、09年度上半期(4~9月)は3834万円の赤字となった。9月には、国内で唯一続いていたアラブ馬の単独レースが、ファンらに惜しまれながら幕を閉じた。
 厳しい状況を打開しようと、県馬主会は2月、専門家やファンを交えたシンポジウム「福山競馬再生会議」を初めて開催。福山市の景勝地、鞆の浦にゆかりのある幕末の志士・坂本龍馬が生まれた高知市の高知競馬との交流レース「海援隊シリーズ」が5月に開催されるなど、関係者一丸となって活性化に力を入れてきたが、光明はまだ見えない。
 市は12月、事業の存廃も含めて議論する、外部の有識者や専門家による「福山市営競馬検討委員会」を10年1月以降に設置する方針を示した。正念場を迎えている福山市営競馬場。来年以降も、疾走を続けることは出来るのだろうか。(読売新聞)

ジョッキー優勝金を積み立てて贈り物 水沢で騎手部会


 岩手競馬騎手部会は20日、盛岡市の児童養護施設「和光学園」の子どもたちを水沢競馬場(奥州市)に招き、クリスマスプレゼントを贈呈した。
 騎手部会の小林俊彦会長が「レースも見て、競馬場を楽しんでください」とあいさつ。サンタクロース姿や勝負服の騎手10人が、21人の子どもたち一人一人に野球道具やおもちゃなどを贈った。
 盛岡市青山小4年宇田詩織さん(9)が「騎手の皆さんも体に気を付けて活躍してください」と述べ、お礼にクリスマスカードを手渡した。
 子どもたちは引き続き、サラブレッドの乗馬を体験したり、レースを観戦したりして競馬場の雰囲気を楽しんだ。
 岩手競馬では毎年、年間1400レースで優勝した騎手が1レース100円ずつを積み立て、岩手県内の児童養護施設にクリスマスプレゼントを贈っている。(河北新報)
写真=騎手(中央)からプレゼントを渡され、大喜びする子どもたち

崖っぷちホッカイドウ競馬 札幌開催撤退でも厳しい存続「条件」 中編


「札幌撤退」は経費削減の"最後の拠り所"。存続の方策は門別での売上増のみ。

 前編で報じたように、239億円の累積赤字を抱えるホッカイドウ競馬は、来年度の単年度収支をゼロにしなければ、廃止を余儀なくされる。

 ホッカイドウ競馬は、1992年度から単年度赤字に転落した。バブル崩壊による長引く不況やレジャーの多様化などを要因に、売り上げ減少に歯止めが掛からず、94~01年度までは10~20億円台の単年度赤字が続いた。97年度に門別トレーニングセンターを改装して門別競馬場を開設、98年度から門別開催をスタートさせ、同時に売り上げが低迷していた帯広と岩見沢での開催を撤退した。

 累積赤字が100億円を超えた99年度にホッカイドウ競馬の存廃議論が浮上し、道は組織改編やミニ場外馬券場の設置などのコスト削減・発売拡大策を進めてきた。02年度以降は赤字額を縮減させているものの、依然として赤字体質は脱却できず、今年度も含め18年連続で赤字決算となる見込みだ。

 道は昨年度で旭川開催を終え、今年度からは開催業務を社団法人「北海道軽種馬振興公社」に委託、経費削減と効率化を図った。さらに発売拡大策として、初期投資や運営経費の負担が少ない民間活用型ミニ場外を道内4カ所に新設した。

 経営改善策により、今年度の発売額は札幌・門別開催(計81日間)で、前年比1億5300万円(1.4%)増の115億円4500万円となった。目標額に約2億5000万円(97.9%)足りなかったが、不足分はオフ期間も場外発売所で発売する南関東やばんえい競馬の主催者協力金で賄い、今年度の収支目標(赤字3億円)を達成する見通しだ。

 今年度のホッカイドウ競馬は、4~5月に実施された札幌開催(6日間)で、出走馬が集まらずレース数が減少、発売額は計画比11.5%減の7億2100万円にとどまった。

 道競馬事業室は「札幌開催に出走馬が集まらなかったのは、主戦を旭川から門別にシフトしたため。例年はオフ期間に門別競馬場をトレセンとして使用しているが、昨年度は門別集約に向けた競馬場の改修工事があり、使用が制限されたため、調教が遅れて札幌開催に間に合わない馬がいた。さらに、これまでは馬産地の門別から札幌、旭川、門別と馬を輸送しながら転戦するのが主流だったが、旭川開催がなくなったことで、門別に照準を合わせて調整する馬が増えた」と説明する。

 昨年度の札幌開催(8日間)は1日平均11レースが実施され、1レース平均10頭(計880頭)が出走した。対する今年度は、6日間で1日平均9.2レース、1レース平均9頭(計495頭)と落ち込んだ。1レース当たりの売り上げは前年並みだったものの、計画していた66レースのうち出走馬不足で11レースが組めず、その分の売り上げを失った。

 さらなるコスト削減を余儀なくされるホッカイドウ競馬は、来年度、札幌開催から撤退することが確定的だ。今年度限りでの札幌競馬場場外発売の中止も決めており、計2億円の経費削減を見込んでいる。

 ただ、経費を2億円を削減できたとしても、来年度の売り上げが今年度並みに終われば、単純計算で1億円の赤字が生じる。今後も大幅に経費を削減できる要素は残っておらず、ホッカイドウ競馬の存続に残された道は、来年度の売り上げアップしかない。以下、後編に続く。(北海道365)
<写真>写真・来年度のホッカイドウ競馬開催中止が濃厚となった札幌競馬場

2009年12月18日金曜日

日高町・門別競馬に白馬が来年デビューへ、活躍期待


 競走馬としては極めて珍しい白馬(サラブレット)が来年のホッカイドウ競馬にデビューすることになり、このほど日高町の門別競馬場で純白の姿が披露された。関係者らは新しいアイドルホース誕生への期待を膨らませている。
 白馬は埼玉県のヤナギスポーツ所有の「フラッシュリリーの2008」。日高町の山本通則さんが生産した白毛の1歳牝馬。これまで国内で競走馬として登録された白毛は22頭しかおらず、父馬の「ハクホウクン」は中央と地方両競馬を通じて日本で初めて白毛競走馬で勝利を挙げた。
 先月24日から同競馬場の米川伸也厩舎(きゅうしゃ)に入厩。現在は来年3月中旬からのデビュー前の能力検査に向けて調教が進められている。米川調教師(57)は「度胸もある。どんどん馬体も良くなってきている。調教中の事故が無く、無事に来年デビューしてほしい」と期待を込めて話している。(室蘭民報)
【写真=来年のホッカイドウ競馬で活躍が期待される白毛の競走馬】

2009年12月17日木曜日

公費投入に批判 帯広競馬場複合施設化説明会


オンブズマンの会 「行政はギャンブルでない」

 帯広競馬場の複合施設化で、帯広市は16、17の両日、市商店街振興組合連合会(夷石行夫理事長)の関係者、とかち市民オンブズマンの会(長谷川亮会長)と相次いで会合を開き、事業計画を説明した。中心街関係者は事業計画に一定の理解を示す一方、オンブズマン側からは公費投入や行政執行のあり方について批判が噴出した。(中津川甫、大谷健人)

中心街関係者は好意的意見

 市振連関係者への説明会は16日午後6時半から市内の坂本ビルで開かれ、約20人が参加した。出席者からは街なかのにぎわい創出に向けて、計画を好意的に受け止める意見が多かった。

 市側は「とかちむら」をコンセプトにした民間会社の事業提案をスライドや模型を使って説明。産直市場、レストラン、物産館などで十勝の魅力を発信し観光名所にする考えを伝えた。商店街側は「(商店街と競馬場の)両方にメリットがでるよう協力したい」などと応じていた。

 オンブズマンとの懇談会は17日午前10時、市役所で開かれ、オンブズマン側から10人が出席した。市商工観光部は民間会社への補助として、現時点で想定される2億円程度のほかに金利(2.5%)負担も発生すると説明。特別会計で支出している競馬場賃料1億5000万円のうち、複合施設の借地料は一般会計で負担する考えを説明したが、想定額は明言しなかった。

 オンブズマン側からは「あれだけの土地なら最低でも(借地料は年間)1000万円は要求される。競馬の負担を減らすためなら話が全然違う」「(競馬に対し)一般会計から持ち出さないとした市長の方針は撤回するのか」などの懸念が噴出した。総事業費や補助額についても「税金を使う事業でありながら、まちづくり懇談会では説明が一切なかった。行政はギャンブルではない」と述べ、説明不十分の場合は市民訴訟も示唆した。(ばんえい十勝劇場ブログ)
<写真>帯広競馬場の複合施設化で意見交換する市担当者とオンブズマンの会のメンバー

2009年12月16日水曜日

崖っぷちホッカイドウ競馬 札幌開催撤退でも厳しい存続「条件」 前編


すでに経費削減は限界、売り上げ増を達成できなければ、来年度で廃止。
 かつては札幌、旭川、帯広、岩見沢の道内4市を転戦、"ジプシー競馬"と揶揄されることもあったホッカイドウ競馬。
 道がそのホッカイドウ競馬の存廃を決める来年度からは、"ジプシー競馬"が解消され、日高管内日高町の「門別競馬場」で集中開催させることが確定的だ。
 道は昨年3月、08年度以降の3年間で赤字体質を脱却するため「北海道競馬改革ビジョン」を策定した。改革ビジョンには、08年度の赤字額を5億5000万円、09年度は3億円に縮減、10年度にゼロとする数値目標を掲げ、10年度に収支均衡化が図れなかった場合は競馬事業を廃止すると明記した。
 道は施設使用料や輸送費などの経費を削減するため、旭川開催を昨年度で終了させた。今年度は札幌(6日間)と門別(全ナイトレース76日間)の2カ所で開催することで、さらに数億円の経費を削減した。また、今年度限りで札幌競馬場の場外発売を終え、来年度からはJRA(日本中央競馬会)に支払っていた賃料や人件費、清掃費など約1億円を削減する。
 今月15日には、ホッカイドウ競馬のあり方を考える「北海道地方競馬運営委員会」(委員長・佐藤郁夫札幌大学教授)が開かれ、札幌開催を「現状の深刻さを考えた場合、来年度の休止はやむを得ない」と結論付けた。
 ホッカイドウ競馬は1948年、帯広開催を皮切りにスタート。道営競馬として、戦後復興期とともに発展し、53年度には札幌開催が始まった。その後、旭川・岩見沢開催も組み込まれ、ピークの91年度に454億円を売り上げた。初年度から91年度までは、一般会計に総額290億円を繰り入れ、道財政に貢献した。ところが、92年度以降はバブル崩壊による長引く不況やレジャーの多様化などを要因に単年度赤字に転落、08年度の累積赤字は239億円に達した。
 累積赤字が100億円を超えた99年度に存廃議論が浮上、前述したように来年度に存続の是非が決まる。以下、中編に続く。(北海道365)
<写真>門別競馬場のナイトレース(写真提供:北海道軽種馬振興公社)

2009年12月15日火曜日

札幌開催休止へ 地方競馬運営委がホッカイドウ競馬存続に向け「苦渋の決断」


道は競馬場使用料や馬の移送費などの削減効果を約1億円と試算。


 毎年4月から5月にかけて札幌競馬場で実施される「ホッカイドウ競馬(道営競馬)」の札幌開催が、来年度から休止される見通しとなった。

 巨額の累積赤字を抱える道営競馬は、来年度の単年度収支を赤字ゼロに改善しなければ、廃止を余儀なくされる。

 道営競馬の存廃議論は累積赤字が100億円を超えた1999年度に浮上。道は組織改編やミニ場外馬券場の設置などを進めてきたが、00~06年度も10~20億円台の単年度赤字が続き、08年度の累積赤字は約239億円に達している。

 道は今年度から主戦だった旭川開催を終了、門別開催(全ナイトレース76日間)にシフトするなど、さまざまな経費削減策を講じた。今年度の発売総額は前年比1.35%増の115億円4500万円。目標額の97.88%と健闘したが、赤字は3億円になる見込みだ。道はさらなるコスト削減のため、来年度の開催計画に札幌開催からの撤退を盛り込むことを検討している。

 道は15日、知事の付属機関で専門家らが道営競馬のあり方を考える「北海道地方競馬運営委員会」(委員長・佐藤郁夫札幌大学教授)を開き、来年度の札幌開催についての意見を聴取した。

 運営委員会で道は、発売総額の6割を道外発売やネット発売が占め、道内発売や競馬場での発売が年々減少している説明。札幌開催を中止した場合、札幌競馬場の使用料や馬の移送費など約1億円が削減できるとした。

 委員からは、「初めから中止ありきの報告ではないか」「来年度のみの中止にすべき」などの意見が出たが、最終的に「現状の深刻さを考えた場合、苦渋の決断として来年度の札幌開催の休止はやむを得ない」(佐藤委員長)と結論付けた。

 この結論により、来年度は全日程が門別競馬場のナイトレースで開催される見通しとなった。(北海道365)

写真・15日に開かれた第3回北海道地方競馬運営委員会の模様

2009年12月9日水曜日

年明けにも福山競馬検討委


 福山市は8日の市議会総務委員会で、福山競馬の存廃を考える「福山市営競馬検討委員会」を年明けにも設置する方針を明らかにした。委員会は市条例に基づいて設ける市長の諮問機関とし、検討委がまとめる答申を受けて、羽田皓市長が存廃を判断する。

 市財政局によると、委員は15人以内。経営状態を分析したり、契約関係の整理や金銭問題も想定されるため、法律や経理に明るい弁護士、会計士らも加える方針。初会合は1月以降の見通しで、開会中の市議会定例会に検討委の設置条例案を追加提出する。

 答申時期は現時点で未定という。村上博幸財政局長は「短期間で整理できる事案ではないので、年度内の答申は無理かと考えている」と述べるにとどめた。(中国新聞)


【写真説明】福山競馬の存廃を考える検討委員会を年明けに設置する方針が示された市議会総務委

2009年12月8日火曜日

「LJS2009、山本茜騎手(愛知)総合優勝」

 “女性騎手の華麗なる競演”レディースジョッキーズシリーズ(LJS)2009の最終戦となる高知ラウンドが、今日高知競馬(晴れ 稍重)で行われた。
 第1ラウンド(水沢)、第2ラウンド(荒尾)を戦い抜いた女性騎手10名が、南国土佐の高知競馬場を舞台に熱戦を展開した。シリーズ第5戦のイーバンク銀行賞(1400m)は別府真衣騎手(高知)騎乗のビクトリーハーブが、山本茜騎手(愛知)騎乗のフジヤマビュティーとの接戦を首差制して、1分37秒5の時計で勝った。
 また、シリーズ6戦目のオッズパーク賞(1400m)は池本徳子騎手(福山)騎乗のパブリッシャーが1分35秒3の時計で別府真衣騎手騎乗のリーディングアローとのハナ差の接戦を制した。
 この結果、2戦をそれぞれ1着、2着とし合計35ポイントを獲得した別府真衣騎手が地元の高知ラウンドを優勝した。また、シリーズでは全6戦を1着、7着、1着、3着、2着、4着とし総合85ポイントを獲得した山本茜騎手(愛知)が、2006年に次いで2度目となる総合優勝に輝き、LJS2009女王の座に就いた。なお、総合2位は別府真衣騎手(高知)、3位は平山真希騎手(浦和)となった。(ラジオNIKKEI) 

レディースJSは愛知の山本茜騎手が2度目の優勝

 10騎手による「レディースジョッキーズシリーズ09」の最終シリーズが7日、高知競馬場で行われ第2シリーズまでトップだった山本茜騎手(26)=愛知=が2、4着とまとめ計85ポイントを獲得し、06年に次ぐ2度目の優勝を果たした。2位は高知の別府真衣騎手(22)、3位は浦和の平山真希騎手(29)。JRAから参戦した西原玲奈騎手(28)は6位、増沢由貴子騎手(31)は9位に終わった。(zakzak)

2009年12月1日火曜日

馬券売り場計画 住民総会で反対多数

 須坂市高梨町に持ち上がっている地方競馬の場外馬券売り場計画をめぐり、高梨地区で11月29日夜に賛否を問う住民総会が開かれ、反対が多数を占めた。同地区は近く、事業を計画している民間業者「KNアドバンス」(静岡市)に計画への不同意を報告する。ただ、同社は賛否の決定経過に疑問を抱いており、結果を受け入れない考えを示している。
 住民総会は非公開。全398世帯のうち94世帯が出席し、委任状188世帯分と合わせた数が過半数となって成立。質疑を経て行った各世帯1票の無記名投票で、場外馬券売り場開設に「反対」が66票、「賛成」が27票、無効1票だった。(信濃毎日新聞)

笠松競馬場訴訟で和解成立 賃貸料など合意、事業継続

 オグリキャップを輩出した笠松競馬場(岐阜県笠松町)の一部地主が岐阜県地方競馬組合に土地の明け渡しを求めた訴訟は1日、名古屋高裁(西島幸夫裁判長)で正式に和解が成立した。賃貸契約と将来の土地明け渡しの条件について、双方が合意し、競馬事業は当面存続する。

 関係者によると、和解条項には(1)組合側が土地1坪当たり1200円の賃貸料を2010年度まで支払い、11年度以降は競馬場の売り上げに連動して決める(2)将来、事業が廃止された場合には組合側が競馬場の施設を撤去、原状回復した上で土地を明け渡す―などが盛り込まれている。

 昨年5月の岐阜地裁判決は、地主側の訴えを認めて土地明け渡しを命じたが、明け渡しの仮執行の請求は棄却。組合側が控訴し、土地の賃貸契約が結ばれないまま競馬事業が継続していた。

 原告側代理人は和解成立後に「競馬廃止後にどのように土地を返してもらえるのか、地主たちは不安を抱えていた。原状回復した上での土地明け渡しの確約ができたのでよかった」と話した。(47NEWS)

佐賀競馬:08年度決算、6年ぶり黒字 発売日数増などが実る

 佐賀競馬を運営する県競馬組合の定例議会が11月25日、鳥栖市江島町の同組合で開かれ、約3550万円の黒字となった08年度決算を認定した。決算の単年度黒字は02年度以来。累積赤字は約1950万円に減った。

 08年度は8月から地方場外馬券場での発売日数を75日間増やしたり、2月の中央と地方競馬の交流レース「佐賀記念」の売り上げが過去最高の約3億3270万円になったことが黒字につながった。

 しかし長引く不況の影響を受け、09年度は10月25日までの売り上げが約54億円と、前年度の約92%に落ち込んでいる。

 同組合の江崎保夫次長は「ボーナスの大幅カットが報道されたここ数週間で売り上げが落ち込んでいる。昨年度と同じように、地方場外馬券場での発売日数を増やすなどして、売り上げを伸ばしていきたい」と話している。(毎日新聞)

2009年11月30日月曜日

岩手競馬存続、再び暗雲 将来展望の議論必要

 岩手競馬の売り上げ減少に歯止めがかからない。赤字を出さない「収支均衡」を存続条件に再出発してから3年目。売り上げ減に応じて開催経費を削減するなど、計画の下方修正で収支均衡を図っているが、数字上のやりくりだけで根本的な解決策には至っていない。今季は職員の退職手当基金の積み立てを見送ったほか、老朽化する施設の設備更新費など財源不足も露呈。景気低迷で全国の地方競馬が苦境にあえぐ中、岩手競馬の事業継続に再び暗雲が立ち込めている。(報道部・宮川哲)

 「必要な基金を積まずに収支均衡と言えるのか」。25日の県競馬組合議会は、退職手当基金に積み立てる予定だった8千万円を全額コスト削減に振り向けたことに議論が集中した。

 ▽苦渋の決断

 県競馬組合は職員の退職金を確保するために毎年度8千万円を基金として積み立てる計画を立てているが、売り上げ不振で今季は積み立てを見送った。

 職員20人の退職金総額は約3億円に上る見通しだが、基金残高はわずか440万円。宮一夫副管理者は「積立金を確保するために、広告宣伝やファン優待バスをやめれば、さらに発売額が減りかねない」と苦渋の決断をにじませる。

 事業継続に必要な設備更新費の財源もめどが立っていない。県は、水沢競馬場に隣接する場外発売所の大型映像装置や勝馬投票券の自動販売払戻機の更新などに今後数年間で5億円以上が必要と試算している。

 しかし、組合が設備更新のために積み立てている施設等整備基金は約1億4千万円しかない。本来は競馬事業で得た収入で開催経費や設備更新費、退職金など、すべての支出を賄わなければならないが、自力再生の道筋は見えない。

 岩手競馬の売り上げは1991年度の689億円をピークに減少が続く。09年度当初は218億円の売り上げを見込んだが、今月に入り210億円に下方修正。ピーク時の3分の1以下に落ち込んでいる。

 ▽「負の連鎖」

 達増知事は「来年の日本経済はプラス成長との予測もある」と景気好転に期待を寄せるが、売り上げ回復につながるかは不透明だ。

 県民世論を二分した存廃論議からもうすぐ3年。民間企業への包括業務委託を08年度に見送った後、岩手競馬の将来ビジョンが十分に議論されてきたとは言えない。

 岩手競馬が廃止になれば、雇用や地域経済に大きな影響が出る。一方、今の状況が続けば、またも多額の税金投入が必要になることが予想され、県民理解を得られるか疑問だ。

 「滝つぼに向かって突き進んでいるようだ」。競馬関係者から将来を悲観する声が漏れる。「負の連鎖」をどう断ち切るのか。

 事業継続を最前提とするならば、盛岡、水沢の「二場体制」の見直しなどを含め、中途半端な改革ではもはや立ち行かなくなっている。県民負担の影響を最小限に抑えるための方策を議論し直す時期に来ている。(岩手日報)

2009年11月28日土曜日

浦和競馬  赤字解消 ゴール目前

■清掃、警備自前で/大井、川崎などと連携

 累積赤字が10年以上続いた「浦和競馬」(さいたま市南区)が今年度末に、赤字を解消できる見込みとなった。2001年度に過去最多の25億円を記録した後、経費節減や他競馬場との販売提携強化などで経営改善を図り、08年度末で3億7300万円まで縮小。今年度は4億円超の単年度黒字を確保できる見通しとなった。地方競馬の多くが経営難に陥る中、ファンを拡大できる「エンターテインメント施設」への脱皮を図る。

■魅力作りが課題

 浦和競馬は戦後間もない1947年設立。大井競馬(東京)、川崎競馬(神奈川)、船橋競馬(千葉)とともに、南関東四競馬と称され、77年度からは、県やさいたま市でつくる県浦和競馬組合が運営してきた。
 地方競馬全国協会などによると、バブル景気の崩壊後、地方競馬は急激に売り上げが落ち込み、88年度に26か所あった競馬場は、07年度までに10か所が閉鎖され、残った16か所のうち5か所は単年度赤字に陥った。
 浦和競馬も苦しい経営が続いてきた。92年度末時点には22億円の積立金があったが、徐々に目減りし、98年度から累積赤字に。01年度には13億3400万円もの単年度赤字を計上する事態となり、累積赤字は25億1800万円にまで拡大。県の主導による経営再建がスタートした。
 手始めに、外注してきた清掃や警備などの業務を職員が行い、3億5000万円超の経費を節減。さらに、南関東四競馬が連携、開催日のバッティングをなくして、馬券の相互販売も強化した。インターネット販売も導入するなどしたところ、売り上げは回復し、05年度以降は4年連続で単年度黒字を達成した。08年度からは、老朽化した観戦スタンドの建て替え工事に、計4億5000万円の事業費を投入する余裕も生まれた。
 今年度は長引く景気低迷で馬券の販売減が懸念されたが、4~9月期の1営業日あたり売上金は、前年同期比2・4%減の6億8200万円で推移しており、通年の売り上げは前年の341億円を数%下回る程度で踏みとどまれそう。利益は4億円以上が見込め、累積赤字からの脱出が現実味を帯びてきた。
 ただ、これまでの業績回復は、協力関係にある大井、川崎両競馬場の集客力に頼ってきた面が多く、浦和競馬場独自の魅力作りが今後の大きなポイントになる。
 組合では、場内清掃の徹底、周辺の花卉(かき)植栽、場内飲食店のメニュー見直しなど、目に見える場所から改善。地元のファンにも好評で、子ども連れでよく来るという30歳代の男性も「古い建物だけど、トイレなどの掃除をきちんとやるようになった気がする」と話した。
 レース開催日の場内で大道芸イベントを行う試みも始めており、組合では「ファミリー層も楽しめるエンターテインメント施設を目指す」としている。(読売新聞)

2009年11月27日金曜日

対象広がった褒賞金 外国馬後押し

 クィーンスプマンテの逃げ切り勝ちで、ファンをアッと驚かせたエリザベス女王杯でフランスから遠征のシャラナヤが4着に健闘した。シャラナヤはあと一歩のところで新制度の恩恵を逃した。
 日本中央競馬会(JRA)は今年5月、外国馬に対する褒賞金の制度を変更した。昨年までも制度はあったが、優勝した場合に限られていた。今年、この支給範囲を3着までに広げた。世界の一流馬を少しでも多く勧誘しようという狙いだった。
 ジャパンカップ(JC)の外国馬のうち褒賞金獲得の権利を持つのはコンデュイット(英)。米国のブリーダーズカップ(BC)ターフなどの大レースを制し、有資格馬となった。
 コンデュイットがJCで優勝すれば、2億5千万円の本賞金のほかに褒賞金1億3千万円が与えられる。2着でも褒賞金は5200万円(賞金1億円)、3着でも3250万円(賞金6300万円)を手にすることができる。
 外国馬が日本のレースに出走する際にてこずるのは、タイムの速い芝コースだ。しかしコンデュイットはこの点もクリアしている。昨年と今年、BCターフを2連覇し、いずれも芝2400メートルで2分23秒台という速いタイムをマークしている。最近10年間で2勝と劣勢の外国馬だが、今年は例年とは違う戦いを見せてくれそうだ。(朝日新聞)

福山競馬存廃で検討委設置へ

 福山市の羽田皓市長は26日の記者会見で、福山競馬について存続と廃止の両方を視野に意見を聞く市民参加の検討委員会を近く設置する方針を示した。福山競馬は本年度上半期に4千万円近い赤字となっている。
 羽田市長は(1)市議会から存廃を検討する機関の早期設置を求める意見が出た(2)来年度予算の編成時期に差し掛かっている―ことを理由に、競馬事業を継続するかどうか「一定の判断をしなければならない時期に来ている」と説明した。
 廃止は約1千人と見込まれる競馬事業関係者の雇用問題にも直結するため、最終判断を下す前段として検討委で「市民の方々のいろいろな意見を聞きたい」と述べた。(中国新聞)

八代の場外馬券場 11年春オープンへ

 八代市は26日、日本中央競馬会(JRA)が同市日奈久平成町の埋め立て地に建設する場外馬券売り場「ウインズ八代」が2011年春にオープンするとの見通しを明らかにした。福島和敏市長が17日に東京でJRAの担当理事と面会し、説明を受けたという。
 市によると、JRAは年内に場外馬券売り場の設置認可を農相に申請。年明けにも認可を受け、来年5月ごろにも着工する見通しだという。(西日本新聞)

2009年11月25日水曜日

佐賀競馬6年ぶり黒字 08年度決算 売得金は3.6%減

 佐賀競馬組合議会の定例会が25日、鳥栖市で開かれ、2008年度決算を承認した。勝ち馬投票券(馬券)の売上金から返還金を引いた売得金は前年度より3・6%減ったが、人件費や賞金などを削減した結果、単年度事業収支は約3500万円のプラスを計上、6年ぶりの黒字となった。
 歳入は約128億6000万円で、歳出は約128億8000万円。形式収支額は約2000万円の赤字だが、07年度の赤字分(約5500万円)を今年度予算から繰上充用しており、その分を除いた単年度の事業収支は黒字になった。
 売得金は、約117億8600万円。佐賀競馬場と県内外5か所の場外発売所での売得金は12・5%減ったが、他の競馬場が主催するレースを扱う日数を2倍以上に増やしたことや、インターネットによる在宅投票が好調だったことなどが全体の落ち込み幅を小さくした。
 ただ、宮崎市にある田野場外発売所は06年の開設以来、業績が不振で、来年2月には同市内に中央競馬の場外発売所ができることから、監査委員は「廃止を含め対応策を検討する必要がある」と指摘した。(読売新聞)

福山競馬60周年で記念式


 福山市営競馬の開設60周年を祝う記念式が24日、福山市東桜町の市役所であり、羽田皓市長が競馬事業に携わっている団体を表彰して長年の苦労をねぎらった。
 主催者の市や競馬関係者ら約30人が出席。羽田市長は「競馬事業が戦後復興、都市基盤整備に貢献した。多くの名馬も輩出した」などと述べ、広島県馬主会や県調騎会、西日本装蹄(そうてい)師会福山支部など8団体を表彰した。
 福山競馬は1949年に開設。ピーク時の91年には345億円の売り上げがあり、市財政を長らく潤わせた。しかし、最近は売り上げ減が続き、在籍馬も急減。アラブ系競走馬の単独レースも9月で終了するなど、羽田市長が存続条件に挙げる単年度黒字確保が厳しい状況になっている。
 表彰を受けた県厩務員会の世良吉正会長(62)は「状況は厳しいが、この状況をなんとか乗り越えて70周年、80周年につなげたい」と話した。(中国新聞)

【写真説明】羽田市長(右)から表彰状を受け取る県厩務員会の世良会長(中央)たち

調教師:八木正雄氏が死去 国内最年長92歳

 川崎競馬調教師の八木正雄(やぎ・まさお)氏が24日午前0時33分、腹膜炎のため川崎市内の病院で死去した。92歳だった。
 通夜は27日午後7時、葬儀・告別式は28日正午から、いずれも川崎市川崎区夜光3の2の7、かわさき南部斎苑=(電)044(277)8146=で。喪主は妻ヤスさん、長男仁(ひとし)氏。
 記録が残っている73年以降、通算5163戦437勝。05年東京プリンセス賞、関東オークスのテンセイフジなどで重賞を制覇。国内最年長の調教師だった。(スポニチ)

2009年11月24日火曜日

ゴールなき競走馬不況 アイルランド 買い手激減でレース中止

 米金融大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)からわずか2週間後の昨年9月月末、アイルランドで競走馬セリ最大手のゴフスは毎年恒例の「ゴフス・ミリオンセール」を例年通り開いたが、今年はできず、それが最後の開催になってしまった。
 ゴフスのヘンリー・ビービー最高経営責任者(CEO)は、ダブリン近郊の同社本社で、「競走馬は金があってこそ買えるもの。去年の時だって、そういうものを取引する時期じゃなかった」と振り返った。
 アイルランド・サラブレッド生産者協会(ITBA)が出した今月4日付のリポートによると、アイルランド産競走馬の落札頭数はこの2年で65%減少し、種牡馬の種付け料も急落。今年、英国クラシック2冠と仏凱旋(がいせん)門賞を制し、すでに引退して種牡馬となったシーザスターズの種付け料も、好況時に見込める額の4分の3近くにまで引き下げられている。
 国営の競走馬生産牧場、アイリッシュ・ナショナルスタッドのジュリー・リンチ氏は、競走馬市場が落ち込みから脱するまであと3年はかかると見込んでいる。
 ITBAによれば、競走馬取引の市場規模は年間総額11億ユーロ(約1469億円)以上で、アイルランドのブリーダーは欧州の競走馬の42%を生産している。だが過去10年間アイルランドの経済成長を後押ししてきた不動産市場が低迷し、アイルランドの今年の国内総生産(GDP)は前年比7.5%縮小する見通し。競走馬などに手を出す余裕はだれにもないのだ。
 「顧客のかなり多くはアイルランドの高度成長に乗っていた人たちだった」とリンチ氏。馬主になるのはITや不動産開発業界の人が多かったといい、それらの業界が不振なだけに先行きへの不安を口にした。
 シーザスターズは今年、英2000ギニー、英ダービー、凱旋門賞を史上初めてワンシーズンで制し、欧州年度代表馬を決定する09年度カルティエ賞にも選出された。種付け料は8万5000ユーロだが、調教師のジョン・オックス氏は引退時期がもう少し早ければ10~12万ユーロにはなっただろうと述べ「世界でトップクラスの種牡馬が引退するには間が悪かった」と話す。
 ゴフス・ミリオンセールは05年から毎年秋に開かれており、同セール出身馬は1年後、セール同日に開催される1着賞金100万ユーロの「ミリオンレース」に出走することができる。
 アイリッシュ・ダービーに次ぐ大規模な競馬イベントであるゴフス・ミリオンレースには、毎年1万人以上の観客が集まり、会場の「一番オシャレな女性」に2万ユーロの賞金が贈られるファッション・コンテストまで行われていた。後援は仏高級ブランドのエルメス・インターナショナルだ。
 しかしリーマン破綻直後の08年9月に開かれたゴフス・ミリオンセールでは、落札総額が3240万ユーロと前年から40%も落ち込み、1頭あたりの平均落札価格も7万2652ユーロと3分の1以上下落。ゴフスは3月31日までの1年間で、310万ユーロの赤字を計上している。
 この情勢を受け、ゴフスは今年からミリオンセールとレースの開催を断念。同社のエイミア・マルハーン氏は年次報告書で「馬を買おうという意気込みが市場にそれほど感じられなくなった」ためだと説明している。
 競馬情報サイトのアイルランド・サラブレッド・マーケティングによると、アイルランドの競走馬の落札総額は02年総計1億1200万ユーロ、06年には1億9100万ユーロに達したが、その後の08年には9950万ユーロでほぼ半減している。
 ゴフスのビービーCEOは「競走馬業界は昔から景気とともに浮き沈みしてきた。昨年は劇的に下落したということだ」と語った。(ビジネス・アイ)

2009年11月22日日曜日

笠松競馬場開設75周年祝う感謝祭


 羽島郡笠松町の笠松競馬場で、22日に開設75周年祝う感謝祭と、本場開催初日の23日にアメリカの西部劇時代をテーマにしたイベントが開催される。

 22日は、名古屋大学和式馬術部が槍(やり)術などの演武や走路での流鏑馬(やぶさめ)を披露。地元NPO法人「元気きそがわ」が蹄鉄(ていてつ)型のハンバーガーやクッキーを販売するほか、騎手のサイン会なども行われる。

 また、23日はカントリーダンスやバンド演奏がレースの合間に会場を盛り上げるほか、ロデオマシンの体験や台湾スイーツの販売などイベントが盛りだくさん。ミツアキタービン号の引退式や笠松競馬出身のJRA騎手柴山雄一さんのトークショーも開かれる。(岐阜新聞)
<写真>イベントをPRする現役最高齢誘導馬ハクリュウボーイ

馬のゼッケン、バッグに変身! 人気集める 滋賀・栗東トレセン


 日本中央競馬会(JRA)の栗東トレーニングセンター(栗東市)の競走馬が使用した帆布ゼッケンを、県内の障害者施設がバッグのブランドに変身させた。名前は「優駿」を意味する「steed」。06年に限定販売した試作品が競馬ファンに好評だったため、デザイナーの協力を得て品質を高めた。インターネット販売が中心で、若い女性からも「可愛くて使いやすい」と人気を集めているという。【安部拓輝】

 ◇JRAトレセンと福祉施設がコラボ
 栗東トレセンはJRA初の調教場として1969(昭和44)年に設立され、オグリキャップやディープインパクトなどの名馬も育ててきた。従来、馬のゼッケンは流出して売買されるのを防ぐため廃棄していた。

 施設の清掃作業で障害者らと一緒に出入りしていた県社会就労事業振興センターの城貴志さん(32)が再利用を発案してトレセンに持ち掛けたところ、「福祉のためなら」と快諾を得た。数百枚を無償で譲り受けてバッグを試作しホームページや阪神競馬場(兵庫県宝塚市)で販売すると引き合いが相次いだ。

 今年に入って改良を加え、バッグ(税込み7500~9000円)、ウエストポーチ(同4000円)、セカンドバッグ(同3500円)の3種類を用意。栗東トレセンが開設40周年を迎えた今月からネット上で本格販売を始めた。

 馬の汗や油で汚れたゼッケンは草津市内の若竹作業所で手洗いし、守山市の聴覚障害者施設「びわこみみの里」で縫製。帆布に縫い込まれた厩舎(きゅうしゃ)と馬番号は原型のまま、完成品には焼き印で製造番号を入れた。

 城さんは「参画する施設を増やし、福祉施設のイメージを塗り替えるようなブランドに育てたい」と意気込んでいる。(毎日新聞)
<写真>ゼッケンを生かしたバッグは3種類。びわこみみの里のメンバーが丁寧に縫い上げている。

2009年11月21日土曜日

一宮の場外馬券売り場建設:住民から反対相次ぐ

 一宮市篭屋の閉鎖中のスロット店を改築して場外馬券売り場建設を計画している県競馬組合(管理者・神田真秋知事)は20日夜、同市開明東屋敷の高野島公民館で地元住民への説明会を開いた。
 説明会には住民約40人が訪れた。県競馬組合の若松文男副管理者ら5人が出席し、今田幹雄主幹が計画の概要を説明し、理解と協力を求めた。
 住民からは「学校教育や青少年への悪影響」「交通渋滞の発生」を心配する意見があり、開設に反対する声が相次いだ。今田主幹は「警察に協力を要請したい」と述べるにとどまった。
 計画によると、場外馬券売り場は全国15競馬場の馬券を発売する予定。2階建てで1、2階に大型モニターを置き、有料観覧席などを配置して観戦できるようにする。
 県競馬組合は21日午後6時半から、一宮市東五城備前、一宮市役所尾西庁舎の生涯学習センターでも説明会を開く。(毎日新聞)

2009年11月20日金曜日

発売額115億4570万円 一息ホッカイドウ競馬

 道営ホッカイドウ競馬の今季のレースが19日に門別競馬場で終えた。発売額115億4570万円。前年比101.4%と健闘した。累積赤字約240億円を抱え、存続の危機の中、売り上げ増で一息ついた格好だ。
 道営競馬は4月に札幌競馬場で幕開けした。今季は旭川競馬場のナイター競馬を門別競馬場に集約したほか、門別競馬場も観客スタンドを新設し、存続に向け「背水の陣で臨んだ」(北海道軽種馬振興公社)。
 結果は前年発売額を上回った。計画比でも97.9%に達した。1日当たりの発売額は1億4254万円で、前年比2.6%増だった。
 開催は門別競馬場に集中させ74日間、札幌競馬場は6日間だった。発売額は札幌競馬7億2000万円、門別競馬場はナイター競馬などが奏功して108億2000万円。
 軽種馬振興公社は来季の開催を、札幌開催を取り止め門別競馬場に全て集約させる方向で検討している。
(苫小牧民報)

「存廃」の土俵際 赤字解消期限まで残り1年のホッカイドウ競馬


今年度の売り上げは目標に届かなかったが、収支は計画達成の見込み。
4月29日に札幌でスタートした今年度の「ホッカイドウ競馬」(道営競馬)は、今月19日の門別開催で全日程を終えた。
 巨額の累積赤字を抱え、存亡の岐路に立つ道営競馬。累積赤字が100億円を超えた1999年度に存廃議論が浮上し、道は組織改編やミニ場外馬券場の設置などを進めてきた。それでも、00~06年度までは10~20億円台の単年度赤字が続き、08年度までの累積赤字は239億円に達している。
 こうした事情を背景に道は昨年3月、08年度からの3年間で単年度収支を均衡化し、赤字体質からの脱却を目指す「北海道競馬改革ビジョン」を策定した。改革ビジョンには、見通し(10年度の赤字ゼロ)が破綻した場合は競馬事業を廃止すると明記した。
 道は今年度から、開催業務を社団法人「北海道軽種馬振興公社」に委託し、経費の削減と効率化を図った。また、主戦だった旭川開催を終了、門別開催(全ナイトレース76日間)にシフトすることで、施設賃貸料や出走馬の移送経費など数億円を削減した。さらに、発売拡大策として、初期投資や運営経費の負担が少ない民間活用型ミニ場外を道内4カ所に新設した。
 今年度の赤字目標は、昨年度比1億3000万円減の3億円。発売目標は前年度比4億円増の117億9000万円を見込んでいた。今年度の発売総額は、前年比1.35%増の115億円4500万円。目標額の97.88%だった。
 道競馬事業室は「前年よりも発売が増加した要因は、門別開催をすべてナイトレースで実施できたこと。目標には届かなかったが、レジャーの多様化や景気の低迷で、全国的にも客単価が下がっている中で、健闘したと言える。道営競馬は終了したが、場外発売所で引き続き南関東やばんえい競馬を発売することで各主催者から協力金を得られるため、赤字目標は計画通り達成できるのではないかと期待している。来年度以降もある程度の購買単価があれば続けられる自信はある」と語る。
 改革が功を奏し、今年度は目標額を達成できそうな道営競馬だが、赤字ゼロを掲げる来年度が本当の正念場になる。
 道はさらなるコスト減を図るため、今年度限りで札幌競馬場の場外発売を終了した。これにより、来年度はJRA(日本中央競馬会)に支払っていた賃料や人件費、清掃費など年間1億5000万円程度が削減できる。さらに札幌開催をやめた場合は、開催経費や馬の移送費などを軽減できるため、道は来月から札幌撤退も含めた来年度の開催計画を検討する。(北海道365)

道営競馬に継続の兆し? 本年度終了売上高、計画の98%

 道営ホッカイドウ競馬は19日、門別競馬場(日高管内日高町)で本年度の開催を終えた。本年度の総売り上げは08年度比1・4%増の115億4600万円、計画比でも98%と健闘した。道は、道営競馬の経営再建で2010年度の収支均衡を存続の条件としている。本年度の売り上げについて道競馬事業室は「不況の中、売上高は比較的順調に伸び、来年へつながる結果となった」と話している。
 今季のレースは、4、5月の札幌開催(6日間)の売り上げが計画比89%の7億2100万円。5~11月の門別開催(75日間)は、7月8日に豪雨で中止もあったが、計画比99%の108億2400万円と善戦した。
 同事業室は「昨年は15日間、昼間のレースだった門別開催を今年はすべてナイトレースにしたことが大きかった」と分析している。(北海道新聞)

2009年11月19日木曜日

100円がイッキ2億円!JRAスーパードリーム馬券!

 夢の2億馬券が飛び出すか!? 日本中央競馬会(JRA)は18日、東京・港区の六本木事務所で経営委員会を開き、11年度から新たな投票方式として「5重勝単勝式」を導入すると発表した。指定した5レースの1着をすべて的中させるという、現在主流の3連単に比べても難解な馬券。だが、その分、超高額配当が飛び出すことは確実で払戻金の上限は2億円。破壊力抜群のドリーム馬券が誕生する。

 世界的不況の影響とレジャーの多様化で、売り上げ減少に歯止めが利かない中央競馬が、新たな夢馬券の導入に踏み切る。18日のJRA経営委員会で承認された新馬券は「5重勝単勝式」。指定された5レースの1着を、すべて的中させる投票法だ。具体的な導入時期、指定レース等の詳細は未定のままだが、JRAは再来年の11年度からの導入を目指し、馬券発売のシステム構築に入るとしている。まずはパソコン、携帯電話等を利用したインターネット投票に限定して発売する予定。発売単位は現行の馬券と同じ100円で、払戻金の上限は100円につき2億円。1日1回の発売で、的中者不在の場合、売上金は次回の発売へ繰り越し(キャリーオーバー)が発生する。

 同様の重勝式馬券は米国のピック6(指定6レースの単勝)、英国のジャックポットなど、海外ではすでに導入されている競馬場も多い。国内の公営競技では競輪が08年4月から「チャリロト」を導入。同年6月の平塚競輪場で、後半7レースの1着をコンピューターが自動的に選ぶクイックピック方式で、公営競技史上最高となる7969万8600円の高額配当が飛び出している。競輪よりも発売規模の大きい中央競馬では、これを上回る億単位の払い戻しが確実視される。

 JRAでは過去に、国営競馬時代の1951年(昭26)から重勝式馬券を発売。土曜午前中の1~3Rの1着を的中させる3重勝式だったが、射幸心を嫌う当時の世相と、売り上げが全馬券の1%にも満たなかったことから61年2月に発売を中止している。

 現在は宝くじのロト6やサッカーくじのtotoBIGなど、億を超える高額払い戻しが当たり前。JRAでも昨夏から本格導入した3連単(1~3着を着順通りに的中)が、馬券売り上げの約4割を占めており、より高額配当を生み出す重勝式の導入で、他の高額配当商品との競争力を高め、馬券売り上げの減少を食い止める狙いがある。

 JRAの小畠薫理事(広報担当)は「海外の競馬主要国では一般的に発売されている方式。こうした投票法を導入することで競馬の話題性の喚起と、新規ファンの参加意欲向上を図りたい」と導入決定の経緯を説明。100円が最大2億円に化ける夢馬券が、ファン離れの進む中央競馬の救世主となれるか注目だ。(

2009年11月17日火曜日

一宮に場外馬券売り場 愛知県競馬組合が初の公設民営型


 名古屋競馬(名古屋市港区)を運営する愛知県競馬組合が、同県一宮市籠屋2のパチンコスロット店跡地に、地方競馬の場外馬券売り場の開設を計画していることが分かった。農林水産省は開設前に地元住民らの同意を得るよう求めており、説明会を20、21の両日に開く。
 同組合専用の場外売り場は、県内ではサンアール大須(名古屋市中区)などに続いて4カ所目。
 組合が設置して民間会社に運営を任せる「公設民営」型を目指す。公設民営型は同組合では初めて。
 組合によると、売り場を運営するのは、一宮市内でパチンコ店などを経営する琥珀(こはく)観光(一宮市)。開設予定地では夏までパチスロ店を営業していた。
 組合は名古屋競馬の振興策の一つとして売り場を増やそうと、場外のオーナーを募集しており、琥珀観光が名乗り出たという。
 計画では場外売り場は2階建てで、延べ床面積約600平方メートル。収容人数は180人を見込む。名古屋競馬場のほか笠松(岐阜県笠松町)、金沢(金沢市)などの地方競馬のレースも扱う。開業時期は決まっていない。
 地元向け説明会は、20日午後6時半から、一宮市開明の高野島公民館で、21日午後6時半から、同市東五城の市生涯学習センターでそれぞれ開く。(中日新聞)

笠松競馬場・土地明け渡し訴訟:県地方競馬組合、和解案を承認

 笠松競馬場(笠松町)の一部地主が運営者の県地方競馬組合に競馬場用地の明け渡しを求めた控訴審について、同組合の議会は16日、定例会を開き、和解案を承認することを議決した。12月1日に名古屋高裁で正式和解が成立し、同競馬場の当面の存続が決まる。

 同組合によると、和解案は10年度までの年間用地賃貸料を1坪1200円(一部1100円)とし、11年度以降は、前年度の売り上げに応じ、1000万円について0・4%の割合で変動させる。土地の固定資産税の1・5%を最低額とし、契約終了後は3年以内に原状回復して明け渡すとしている。

 同訴訟は、地主253人のうち86人が06年に土地明け渡しを求めて提訴。岐阜地裁は08年5月、明け渡しを命じた。組合側は控訴したが、高裁でも組合が敗訴すれば、競馬場廃止の可能性があった。

 組合管理者の広江正明・笠松町長は「経営はいまだに厳しい状況であるが、3年半、裁判に使っていた神経を競馬場運営に転換し、関係者が一丸となって努力したい」と話した。【石山絵歩】

愛知県競馬組合:一宮の場外馬券場計画で住民説明会--20日

 愛知県競馬組合(管理者・神田真秋知事)が、一宮市篭屋の閉鎖したスロット店を改築して場外馬券場開設を計画している。20日に地元住民説明会を開く。開設されれば県内で四つ目となる。

 全国15競馬場の馬券を発売する予定で、年間約320日開き、土・日曜日は基本的に休む。建物は2階建てにして1、2階に大型モニターを置き、有料観覧席などを配置して観戦できるようにする。1日平均約180人の入場者を予想し、駐車場は既存の600台分を利用する予定。設置の許可を出すのは農林水産省で、前提として「地元住民の同意」が必要となる。(毎日新聞)

2009年11月13日金曜日

福山競馬 存続か廃止検討へ


 本年度上半期に4千万円近い赤字を計上した福山競馬について、福山市は近く、存続と廃止の両方を視野に入れた検討を始める方針を示した。12日の市議会決算特別委員会で開原算彦副市長が明らかにした。

 開原副市長は本年度分の賞典奨励費を約5500万円圧縮したことを踏まえ「これ以上の経費削減は不可能」との見方を示した。

 一方、耐震基準を満たしていないスタンドや老朽化した大型ビジョンなど機器の更新を施設整備基金(約7億3千万円)で賄うのは困難とも指摘。「今後の在り方を検討せざるを得ない状況に追い込まれている」とした。

 市によると、検討するステージはまだ未定という。「議会からの指摘を整理し、市民の意見を聞く必要もある」とし、専門機関を設置するかどうかも含めて総合的に判断して方針を決めるという。

 市議会側からは、1998年以降、一般会計への事業収益の繰り入れがないことを理由に「公営競馬としての役割は終わっている」「基金があるうちにピリオドを打つべきだ」などとの指摘がある半面、「高知競馬など他場との連携を強化し、赤字の解消を図るべきだ」との意見も出た。

 羽田皓市長は競馬事業存続の条件として、単年度の黒字確保が必要との認識を表明している。(中国新聞)

【写真説明】福山競馬の存廃について、近く検討に入る考えを示す開原副市長(奥)

上半期赤字 福山競馬あり方検討へ 市、市民の意見聞く場設置も

 福山市議会の決算特別委員会が12日、開かれ、2009年度上半期(4~9月)の収支が赤字に転落した福山市営競馬について、市側は「総合的な状況を踏まえ、今後のあり方を検討せざるをえない」として、今後、市民の意見を聞く場を設けることを検討する意向を示した。同市営競馬は、単年度収支の黒字確保が事業継続の前提とされ、市はこれまで「事業の継続が基本」としてきただけに、今後の動向が注目される。

 市の競馬事業特別会計は、バブル崩壊後の1992年度以降、収入の減少傾向が続いており、20億1400万円の累積赤字が重くのしかかっている。08年度は基金を取り崩すなどして677万円の黒字を確保したが、09年度の上半期は3834万円の赤字と厳しさを増している。市は下半期に向け、高知競馬との交流レースなどで売り上げ増を目指すとしてきた。

 同委員会では、委員から「在籍する競走馬が減り、レースの魅力も下がって悪循環」「基金を繰り入れて単年度収支で黒字を確保しても市民の理解は得られない」などの声が相次ぎ、「早く結論を出し、幕を閉じるべきでは」と廃止を迫る意見も出された。

 これに対し、開原算彦副市長は、「下半期に期待しているが、これ以上の経費削減は不可能で、施設の老朽化も進んでいる」と厳しい経営状況を認め、「これまでの経過や将来の展望を含め総合的な検討が必要」とした。(読売新聞)

来年G2以下の賞金ダウン 格差明確、2歳G1はアップ

 2010年の競走事業費に関するJRAと馬主側の協議がこのほど決着、本紙の取材で概要が明らかになった。売り上げの長期低落傾向が続いている(11月8日現在で昨年比94・8%)ことを反映し、予算規模も縮小を余儀なくされた。09年度比では97・7%だ。

 競走事業費の中核である本賞金が、レースのメンバーに見合う格、重要性によって格差が広がる。3歳以上G1は現状維持だが、G2、G3重賞の一部は1着本賞金が100万円から200万円のダウン。障害の1着本賞金はG1、G2が500万円、G3は300万円の大幅減だ。

 一方、クラシックに直結する2歳のG1は増額される。朝日杯FSの1着本賞金は6300万円から7000万円に、阪神JFは6000万円から6500万円にアップ。また、JCダートのステップ戦として京都にG3の都S(現オープン特別のトパーズSを昇格)を新設する。

 除外馬が多いダート競馬の距離増し手当や、他の各種手当ても削減。本賞金全体の減額は約4億円にとどまった。10年度の開催日程、番組、予算や事業計画については、18日に開催される経営委員会にはかられた上で承認される。(中日新聞)

2009年11月12日木曜日

今季2度目コスト削減 県競馬組合

 岩手競馬の売り上げ低迷を受け、県競馬組合(管理者・達増知事)が今季2回目となるコスト削減を検討していることが11日分かった。削減額は1億円程度と見込まれ、関係業者と協議した上で、24日に開く競馬組合運営協議会に提案する。今季は「ハンデ戦」の導入など新たな増収策を展開しているが、地域経済の冷え込みなどで売り上げの減少に歯止めがかからず、安定経営に向けた道筋は依然として見えない。
 岩手競馬の開幕から第3期まで(4月4日~10月26日)の発売額は約151億円(前年比4・7%減)。計画値を2億6700万円、1・7%下回った。
 競馬組合は売り上げが低迷する中、存続条件の収支均衡を図るために開催経費の削減が必要と判断。ただ、出走手当や賞金、ファンサービスに要する経費の削減は、売り上げの減少や競走馬の流出につながる恐れがあるため、最小限に抑えたい考えだ。(岩手日報)

2009年11月4日水曜日

第9回JBC、入場売り上げ13.5%減

 第9回JBCデーの3日、名古屋競馬場には1万4979人が来場。名古屋開催だった第5回JBCデーの05年(1万9085人)に比べると21%の減少。急激な寒さと強い木枯らしで客足が鈍ったか。この日1日の総売り上げは16億1975万6600円で、4年前より13.5%ほどダウン。なお、来年のJBCは船橋競馬場で開催される。(SANSPO)

個室で迫力レース観戦 門別競馬場に「プチハウス」


 再建に向けて正念場を迎えているホッカイドウ競馬の門別競馬場(日高管内日高町)に3日、貸し切り用のミニコテージ「プチハウス」3棟がオープンした。競馬場のコースを一望できるプライベート空間で、グループや友人同士で訪れたファンがさっそく利用し、ゆったりと観戦を楽しんだ。

 1棟の広さは5・6平方メートルで外観は厩舎(きゅうしゃ)をイメージ。円卓を囲むように六角形にベンチが配置され、10人程度まで利用可能。オッズなどを確認できる小モニターや投票券も。利用料は1棟1日3千円で予約制。申し込みは同競馬場(電)01456・2・2501へ。(北海道新聞)
<写真>プチハウスの中からレースを楽しむファン

道営競馬 魅力高める工夫ほしい

 多額な累積赤字を抱える道営ホッカイドウ競馬について、道が札幌競馬場でのレース開催から撤退する方向で検討に入った。

 道は昨年、旭川での開催を取りやめた。札幌からも撤退となれば、来年度は門別競馬場での開催だけとなる。

 札幌でのレースは道営競馬のシンボルになっている。残念に思うファンも多いのではないか。

 馬産地からは影響を心配する声も出ている。道はぎりぎりまで札幌開催の継続策を探ってもらいたい。

 道営競馬は1992年度以降、赤字が毎年続き、累積赤字額は約240億円に達している。

 財政が悪化している中だが、道は赤字分を一般会計から穴埋めしている。このため、2010年度に単年度赤字を解消できなければ、競馬事業を廃止する方針も打ち出した。

 札幌競馬場では例年春に4~6日開催され、今年は6日間行われた。売上額は約7億2千万円で、道の計画を約1割下回った。

 道は、札幌でレースをやめれば、約1億5千万円の経費が節減できると試算している。

 赤字体質の改善が急務だが、道営競馬には、馬産地の振興という重要な役割があることを見落としてはならない。

 道内には、日高管内を中心に約千の軽種馬生産牧場があり、全国の競走馬の9割を供給している。

 年間生産頭数は約7千頭で、約4千頭が中央競馬へ、約2千頭が地方競馬でデビューする。このうち道営競馬には約600頭が行き、別の地方競馬に回る馬も多い。

 中央競馬の盛り上がりも、道内馬産地の下支えがあってこそだといえる。競馬界全体の活性化のためにも道営競馬の魅力をさらに高め、存続を図ることが重要になる。

 例えば、道は3年前、南関東にある4競馬場と提携し、本州ファンが道営競馬の馬券をインターネットで買えるシステムを導入した。

 この利用が急速に増え、本年度は馬券販売額の3割強を占めるまでになっている。道内販売が低迷しているだけに、突出した成果といえる。

 道は、首都圏のファンに道営競馬に関する情報を提供し、道外での馬券販売にさらに力を入れるべきだ。

 レースの数や出走馬が少ないというファンの不満もある。馬主らと調整し、要望に応えてもらいたい。

 好きな馬のオーナー気分が味わえるサポーターズクラブなどのファンサービスの充実も求められる。

 馬産地で競馬場を持つ地域は、北海道以外にはない。競馬見学を観光ルートに加えるなど、地元の努力も欠かせない。(北海道新聞社説)

地方競馬の祭典「JBC」 ネット投票システム相次ぎダウン

競馬の馬券をネット上で買うことは、すっかり一般的になったが、思わぬトラブルが発生した。「地方競馬の祭典」とも称されるレースで、人気のあまり取引システムにアクセスが殺到。ネット投票サービスを提供している会社は3社あるのだが、そのうち2社では接続しにくい状態が続き、競馬ファンからは「予想は当たっていたのに投票できなかった」などと、落胆や怒りの声があがっている。
トラブルが起こったのは、2009年11月3日に名古屋競馬場で行われた「JBCクラシック」「JBCスプリント」と呼ばれるレース。同レースは、「地方競馬の最大の祭典」としても知られている。

アクセス殺到して処理が大幅遅れ
「クラシック」では武豊騎手が騎乗する「ヴァーミリアン」が3連覇を、「スプリント」では、1番人気の「スーニ」が優勝を果たし、プレゼンターとしてイリュージョニストのプリンセス・テンコーさんも登場、レースに華を添えた。
ところが、華やかなレースの裏で、思わぬ問題が起きていた。JBCの馬券は、競馬場や場外発売所で直接購入したり、電話やインターネットで購入したりすることが可能なのだが、インターネットの購入システムにアクセスが殺到。つながりにくい状態になり、「馬券が買えなかった」といった声が続出したのだ。

JBCの馬券をネット上で販売しているのは、「楽天競馬」とソフトバンク系の「オッズパーク」、「SPAT4」の3つのサービス。このうち「楽天競馬」と「オッズパーク」が、午前10時の発売直後からつながりにくい状態になった。「楽天競馬」では、レース後に説明文を掲載し、「発売開始直後より発生しておりました、入金・精算処理の遅延ですが、データベースの負荷軽減の為に一度、入金処理を停止しておりました。受付済みの入金処理の処理状況をみつつ、データベースの負荷軽減策を検討し、入金・精算処理停止中にメンテナンスを実施しました」などと説明。アクセスが殺到して処理が大幅に遅れ、この状態を解消するために、馬券の販売を一時的に停止していたことを明らかにしている。

アクセス増加予想をウェブサイト上で告知
ただし、楽天競馬では、JBC期間中は「購入金額の15.5%の楽天スーパーポイントを還元」というキャンペーンを行っており、これがアクセス増加につながった可能性もありそうだ。

一方のオッズパークでは、「ただいま、アクセスが集中していてご迷惑をお掛けしております。恐れ入りますが、D-net投票、もしくはARS投票をご利用頂きますようお願い申し上げます」との画面が表示され、電話投票や、予備のウェブサイトを使って購入するように呼びかけた。

ただし、オッズパークが楽天と対照的なのが、レース前日の11月2日の段階で、アクセス増加が予想されることをウェブサイト上で告知していたことだ。さらに、告知の中では、アクセス集中によるシステムへの負荷を下げるために、(1)出馬表や競走成績へのリンクを切る(2)騎手・調教師の検索機能を停止する(3)「マイページ」への利用を停止する、といった対策を講じることをうたっている。それでも、アクセス殺到による影響は避けられなかった様子だ。

両サイトの機能低下は決して初めてではないようで、JBCを話題にしたブログでは、「そろそろ改善してもらいたい」との声もあがっている。(JCAST-NEWS)

2009年11月2日月曜日

雨の中迫力疾走 綾町で綾競馬


  毎秋恒例となっている綾競馬(同運営委主催)は1日、綾町馬事公苑内の錦原競馬場であった。
 サラブレッド30頭、ポニー27頭が出走して計12レースを実施。競走馬の疾走が県内外から詰め掛けた約7千人(主催者発表)のファンを沸かせた。
 雨の影響で馬場の状態は良くなかったが、地響きを立てて駆け抜ける馬の雄姿は迫力十分。順位予想が的中すると町の特産品や日用品が当たる「お楽しみ券」もあり、目当ての馬に応援を送る光景も見られた。

【写真】サラブレッドの疾走が観衆を沸かせた綾競馬=1日午前、綾町

2009年10月30日金曜日

入場無料!11/7は大井競馬場で『TWお客様感謝デー』

 11月7日(土)の大井競馬場では、馬主、調教師、ジョッキー、きゅう務員や施設会社など、多くの関係者・団体が協力して『TW(トゥインクル)お客様感謝デー』を実施する。

 当日は入場無料。通常よりも早い13時に開門し、レースを開始するまでの間に、ジョッキーとの交流や、馬とのふれあいなどが楽しめる。また、スターティングゲートなど普段触れることのできない機器の展示等も実施される。主なイベントは以下の通り。

◆ジョッキーゾーン
◎ジョッキーと騎乗対決!
ジョッキーとバーチャル競馬ゲームで夢の対戦ができるイベントを実施。君はジョッキーよりも先にゴールできるか!? 対戦の模様は大画面のTCKビジョンに映し出されます。

◎TCKジョッキーTシャツ限定販売
◎賞典台撮影会

◆馬場ゾーン
◎馬とのふれあい ~クライズデールの心音を聞こう!~
獣医さんに聴診器でクライズデールの心臓の音を聞かせてもらおう。クライズデール種はおとなしくて力持ち。スタークルージングで馬車をひく、お馴染みの「アル」9歳と「ウエス」9歳が皆様をお待ちしております。また、おなじみのポニー乗馬・ミニチュアホースとのふれあいも、開門から実施します

◎本馬場ウォーク
◎スターター体験
◎スターティングゲート・ハロー展示
◎パドック・地下馬道開放

◆正門・ステージゾーン
◎トゥインクルステージ
調教師バンド「コパカバーナ」や、トゥインクルレースの名物、発走生ファンファーレを実施しているTCKファンファーレ隊によるミニコンサートを始め、地域団体などのステージを実施します。

◎とん汁無料サービス(先着1000名様)

◆縁日・ゲームゾーン
◎縁日コーナー・ゲームコーナー
◎TOKYO MX 販売促進ブース
◎週刊Gallop 販売促進ブース
◎大道芸
(NETKEIBA。COM)

荒尾競馬「廃止も視野」 経営再建 単年度大幅赤字なら 検討会、市長に提言

 「荒尾競馬あり方検討会」(会長=荒井勝彦・熊本学園大教授)は29日、荒尾市の前畑淳治市長に提言書を提出した。市は2011年度まで3カ年の経営健全化計画に取り組んでいるが、提言書は今後大幅な単年度赤字が出た場合、「11年度を待たず存続を断念せざるを得ない」としている。

 同競馬は01年度以降、累積赤字が膨らみ続け、2009年3月末現在で約13億5千万円に上っている。荒尾競馬組合は人件費や業務委託料の削減などを盛り込んだ経営健全化計画を策定し、本年度の単年度黒字化を目指している。

 提言書は存廃について、基本的には「11年度までの収支状況、将来の見通しをもって判断することが妥当」と指摘。その上で、経営環境がさらに悪化した場合、前倒しでの廃止検討も「視野に入れるべきだ」とした。

 改善への重点項目としてインターネットでの馬券販売の拡充などを挙げ、売り上げ目標額を設定し、経過を公表するよう求めている。

 前畑市長は「提言書を重く受け止め、県とも協議しながら、再建に向けて背水の陣で取り組みたい」と述べた。(西日本新聞)

荒尾競馬「2011年度収支で存廃判断」 検討会が市長に提言書

 多額の累積赤字を抱える荒尾競馬(荒尾市)のあり方を考える検討会(会長=荒井勝彦熊本学園大教授、7人)は29日、単年度収支の黒字化を求め、2011年度までの収支状況をみた上で存廃の結論を出すべきとする提言書を前畑淳治市長に提出した。ただ、改善の見込みがない場合は、「11年度を待たずに存続を断念せざるをえないことも視野に入れるべき」との内容も盛り込んでいる。

 荒尾競馬は1998年度以降、赤字が続き、2008年度末の累積赤字は13億5000万円に達している。検討会は5月、有識者らを委員に設置され、存廃を含めた今後の方向性について5回にわたって協議した。

 提言書では、売り上げ増加対策として、新たなファンの獲得、平均購買額の増加、他の競馬場やインターネット上での馬券販売の拡充などを挙げた。経費節減策として、支出を収入の一定割合内に抑えることを目標にすべき、などとした。

 前畑市長は「提言を重く受け止め、最大限尊重させてもらう。関係者一丸となって、再建に向け背水の陣で取り組む」と述べ、存廃を問われる状況になった場合は、「県とも十分協議して方針を決める」と話した。(読売新聞)

2009年10月29日木曜日

道営競馬が札幌撤退へ 来年度 門別単独開催に

 単年度赤字の解消を目指す道営ホッカイドウ競馬について、道は29日、本年度限りで札幌競馬場(札幌市中央区)でのレース開催から撤退する方向で調整に入った。札幌競馬場での場外馬券発売を本年度で終了することも既に決まっており、道営競馬は同競馬場から完全撤退となる。

 道は今後、同競馬場を所有する日本中央競馬会(JRA)など関係機関と最終調整する。

 札幌競馬場では例年4月下旬から5月上旬にレースを4~6日間開催。今年の6日間のレース総売上額は、計画比11・5%減の7億2100万円にとどまった。

 また、同競馬場での場外馬券発売の本年度の売り上げは1日平均525万円(10月27日現在)と、5年前に比べて8割減少している。道は札幌競馬場からの撤退で、道営競馬全体で1億5千万円の経費削減になると試算している。

 本年度までの道営競馬全体の累積赤字は239億4千万円に上り、道は本年度、道営競馬運営に一般会計から3億円を繰り入れている。

 経費節減のため、既に昨年を最後に旭川開催から撤退し、メーン開催場の門別競馬場(日高管内日高町)への集約を進めており、札幌撤退もその一環となる。道の経営再建計画では、2010年度に単年度赤字が解消できない場合、競馬事業を廃止することにしている。札幌市内には札幌競馬場以外に、9月に開設した「Aiba琴似」など3カ所の場外馬券場があり、これらは今後も営業を続ける。(北海道新聞)

ホッカイドウ競馬、来月で札幌競馬場の場外発売を終了

JRAへの賃料など約1億5000万円を削減、札幌開催の撤退も検討。

 北海道軽種馬振興公社は28日、札幌競馬場でのホッカイドウ競馬(道営競馬)場外発売を今年度の最終開催(11月19日)で終了することを明らかにした。
 239億円の累積赤字を抱える道営競馬は、来年度の単年度収支を赤字ゼロに改善しなければ、廃止を余儀なくされる。
 道は今年度からの開催業務を振興公社に委託。昨年度で旭川開催を終え、主戦を門別開催(全ナイトレース76日間)にシフトし、施設賃貸料や出走馬の移送費用など数億円を削減した。また、初期投資や運営経費の負担が少ない民間活用型のミニ場外を道内4カ所に開設させるなど、コスト削減と効率化を図っている。
 道営競馬の10月28日(累計72日間)までの売り上げは約99億7900万円。このうち札幌競馬場の場外発売額は約3億4000万円、前年同期より約34%減少した。
 振興公社は「景気の低迷により、札幌圏全体の売り上げが落ちている。札幌競馬場の場外発売の運営には、JRA(日本中央競馬会)への賃料や人件費、清掃費など年間1億5000万円程度の費用が掛かっている。また、ほかの場外発売所とは違って、道営のオフ期間に南関東の馬券も発売できないので、冬には人が来ない。競馬場に近いJR琴似駅前に民活ミニ場外を開設したことによって、札幌競馬場での場外発売を終了しても、利用していたファンに迷惑が掛からないと判断した」と説明する。
 4月に開幕した札幌開催(6日間)の売り上げは、計画比88.5%(約7億2100万円)にとどまった。主戦を門別に移した影響で、門別のレースに照準を合わせて調整する馬が増え、出走馬が集まらずに計画のレース数を消化できなかったためだ。
 こうした経緯から、道や振興公社は今後、札幌開催からの撤退も視野に来年度の開催計画を策定する。ただ、道競馬事業室は「札幌から撤退すれば開催経費や馬の移送費などは軽減されるものの、人口の多い札幌で多くの人が競馬を生で見る機会が減り、新たなファンの掘り起こしという点ではデメリットとなる」と慎重な姿勢だ。(北海道365)

最低人気馬Vで3連単的中者なし/笠松・岐阜金賞

 29日、笠松競馬場で行われた第33回岐阜金賞(3歳、ダート1900m、1着賞金320万円、10頭立て)は、尾島徹騎手騎乗の最低人気(単勝49.2倍)トウホクビジン(牝3、笠松・山中輝久厩舎)が2分02秒8(良)のタイムで優勝。2馬身差の2着に6番人気ディアボロス、さらに1.1/2馬身差の3着に9番人気ニュースターガールが入り、3連単は的中者なしで特払いとなった。

 勝ったトウホクビジンは、父スマートボーイ、母はJRA1勝のミリョク(その父Riverman)という血統。今年3月の若草賞(福山)を制しているほか、JRAや他地区へも数多く遠征しており、前走は大井のTCKディスタフ(南関東G3)で12着だった。通算成績30戦6勝(うちJRA5戦0勝、重賞2勝)。(NETKEIBA.COM)

2009年10月28日水曜日

肥ゆる秋、人馬晴れ舞台 遠野で11月1日乗用競り市


 本州唯一の乗用馬競り市・第36回遠野市乗用馬市場(市畜産振興公社など主催)は11月1日午後1時から、同市松崎町の遠野馬の里で開かれる。市内外の生産者16人が27頭を上場。国際大会での上位入賞など遠野産馬の活躍が注目を集めており、全国の乗馬クラブなどから買い手が集まる予定。関係者は上場馬の最終調整などに汗を流している。

 上場されるのは3歳馬2頭、2歳馬10頭、1歳馬15頭。遠野馬の里で調教を受けた遠野産馬で、日本中央競馬会所属のハリーベイ号(雄7歳)が6月に欧州で開かれた障害馬術競技の国際大会で優勝。遠野産馬の評価は年々高まっており、高額取引馬も出そうだ。

 当日は関係者以外でも自由に見学できる。遠野馬の里5年目の厩務(きゅうむ)員、大滝明日香(あすか)さん(23)は今回が「市場デビュー」。生産者から預かり、約半年間調教を手掛けたリピシルキオヒメ号(雌2歳)に騎乗して会場を周回する予定で、「馬と別れるのは少し寂しいが、将来の活躍がとても楽しみ」と話す。

 午前10時から「馬っこまつり2009」も同時開催。馬車運行、引き馬体験のほか、もちつき(午前11時半)、ポニーの演技ショー(正午)、乗馬スポーツ少年団の実演(午後0時半)などのイベントが行われる。問い合わせは遠野馬の里(0198・62・5561)へ。(岩手日報)

【写真=今回の乗用馬市場で初めて上場馬に騎乗する大滝明日香さん。晴れの舞台に胸を躍らせる】

2009年10月18日日曜日

機械が選ぶ馬券初日で95万円配当も記事を印刷する


 馬券投票機が無作為にフォーカスを選ぶ新馬券「クイックピック」の試験発売が17日の京都競馬場で初めて行われた。合計発売金額は249万円(4838枚)で、利用者は約2400人。中には東京9Rの3連単を各100円ずつ10点(合計1000円)購入し、95万9650円の配当を的中した人がいるという。「思った以上に多くの皆さんに利用していただいた。今後もニーズを検証していきたい」とJRA。この新馬券は今後もG1レースを行う競馬場で、当該週のみ発売される。(Nikkan-SPORTS)

2009年10月16日金曜日

額にハートの競走馬


 額に白いハート模様があるハマノバレンタイン(牡3歳)が福山競馬場(福山市千代田町)に転籍、話題を呼んでいる。福山競馬3戦目になる18日のレースで初勝利を目指す。

 額に縦6センチほどの白いハートマークがくっきり浮かぶ青毛。父はGI馬のマイネルラヴ。今年2月のバレンタインデーに京都競馬場でデビューしたが中央では4戦未勝利で、福山競馬に転籍した。

 9月下旬の福山初戦は1番人気で落馬したが、今月4日の第2戦で2着に入り、初勝利が見えてきた。

 管理する外山清彦調教師(54)は「調子は上向き。早く勝たせてやりたい」と話し、18日からはハート形を確認できる馬具を取り付けるという。市競馬事務局も「カップルでぜひ初勝利を見届けて」とPRしている。(中国新聞)

【写真説明】額にハートマークが浮かぶハマノバレンタイン

ウインズ塩釜断念 JRA、採算を不安視 構想13年


 日本中央競馬会(JRA)は、塩釜市新浜町に計画していた場外馬券売り場「ウインズ」の開設を断念することを決め15日、塩釜市の関係者らに伝えた。JRAは断念理由として「売り上げが低迷している上、ウインズよりもインターネットなどで馬券を買う電話投票の割合が多くなり、開設しても赤字になる」と採算上の問題を挙げている。

 JRAの担当者らが同日、塩釜市水産物仲卸市場を訪れ、組合員約150人に開設断念の理由を説明し、謝罪した。

 ウインズは、仲卸市場が市場北側の駐車場など約5000平方メートルの敷地に、集客の目玉として計画、1999年8月にJRAに誘致申請書を提出した。JRAは仙台市にも近く有望な立地場所と判断して、直営での開設を計画。地元6町内会から同意書を集め、県警と交通対策についての協議を進めていた。

 一方で、市民団体から交通渋滞悪化や青少年への悪影響を理由に開設反対の声もあった。

 誘致の先頭に立ってきた仲卸市場の八木良之理事長は「構想を含めると足かけ13年目。規模を縮小しても開設してもらいたかった。残念だが、今後は市と協議して独自の活性化策を探りたい」と肩を落とす。

 市関係者は「開設が先延ばしになり、仲卸市場の活性化も足踏み状態だった。JRAにはもう少し早く判断してほしかった」と不満を漏らす。

 JRAウインズ開発室の高橋敦樹上席調査役は「駐車場確保などで時間がかかった。そんな中で売り上げも、ウインズの販売割合も減り、開設しても赤字は必至。期待に応えられず申し訳ない」と話した。(河北新報)
<写真>ウインズの進出計画があった塩釜水産物仲卸市場の北側駐車場

2009年10月13日火曜日

ミニチュアホース2頭の愛称募集


 笠松競馬場(羽島郡笠松町)を運営する県地方競馬組合は、名古屋競馬の関係者でつくる名古屋競馬振興協議会から2頭のミニチュアホースの寄贈を受けた。同組合は「ファンとの触れ合いに役立てたい」として、2頭の愛称を募集している。

 2頭は、黒鹿毛(くろかげ)の3歳牝馬と、茶色と白色のぶち毛の去勢された10歳牡馬。体高は約80センチで、小学生程度なら乗ることが可能という。

 同組合は、開催日に競馬場内を2頭で回り来場者と慣れ親しんでもらったり、子ども向けの乗馬体験などを計画したいとしている。

 贈呈式では、同協議会の藤ケ崎一男会長が「東海地区の競馬場を盛り上げるために寄付します」とあいさつ。同組合管理者の広江正明笠松町長が「多くのファンにかわいがってもらえるようにしたい」とお礼を述べた。

 愛称は、25日までにはがきかメールで申し込む。名付け親には1万円分の商品券などが贈られる。

 はがきは〒501―6191、羽島郡笠松町若葉町12、岐阜県地方競馬組合企画広報課「愛称募集」係へ。メールはkikaku‐k@kasamatsu‐keiba.comまで。問い合わせは同課、電話058(387)9079。(岐阜新聞)

2009年10月10日土曜日

笠松競馬場が高山に「ミニ場外」建設計画

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)を運営する県地方競馬組合が、高山市匠ケ丘町に直営の場外馬券売り場の建設を計画していることが分かった。同組合は本年度中の開設を目標に地元と協議している。

 同組合の資料によると、通称「ミニ場外」と呼ばれる小規模な売り場を計画しており、予定地は同町の工業団地の一角で、倉庫として使用されている建物を利用。敷地約6500平方メートル、うち建物は鉄骨平屋約1千平方メートルで自動発券・支払機を3台を設置。同競馬のほか、名古屋や広域場外の馬券を販売する。

 駐車場約200台分を計画。1日当たりの来場者100~150人、年間の売り上げ約4億円を見込んでおり、その0・5%を同市に交付するなどとしている。

 設置には、地元町内会と市の同意が必要。今年7月から市などへ申し入れ、今月6日に一部の地元説明会を開いた。同組合管理者の広江正明笠松町長は「まずは地元の理解が第一。設置に向け十分説明をしていく」としている。

 設置予定場所のある高山市新宮地区連合町内会は、町内会長会議で反対の意向を確認。上清水信男会長は「観光地・飛騨高山のイメージ、学校が近いという教育、道が狭いための交通安全など、さまざまな面から設置は受け入れられない」としている。 (岐阜新聞)

2009年10月9日金曜日

ナイター競馬効果、電話・ネットの馬券販売3倍…高知

高齢客帰り 場内は3割減

 高知市の高知競馬で行っている全国初の通年ナイターレース「夜(よ)さ恋(こい)ナイター」によって、電話やインターネットでの馬券の売り上げが前年の3倍に増えていることが、県競馬対策課のまとめで分かった。ナイターを行っている競馬場が全国的に珍しいため。場内販売所の売り上げは3割減ったものの、売り上げ全体では4割近く増えており、同課は「これまで通りのやり方ではだめ。冬場のナイターは全国唯一になるので、さらにPRをしていきたい」と意気込んでいる。
 ナイターが始まった7月24日から9月27日までを集計。電話とインターネットによる売り上げは1日平均で約2400万円で、ナイターがなかった前年同期(約800万円)の3倍となった。
 ただ、場内販売所での売り上げは約1800万円で、前年同期より3割減った。開催時間が夜にずれ込み、来場者の主力だった高齢の客が途中で帰るケースが増えたためと見られる。
 一方、4月から10月10日までの高知競馬で開催した分の売り上げ(一部推計額)は21億8300万円で、年度当初計画の82%にとどまった。
 ナイター設備は18基の照明を新設するなど約1億5000万円かけて整備。半額は地方競馬全国協会の補助を充てる。(読売新聞)

2009年9月29日火曜日

馬駆る姿 魅せられて

 起床は午前2時。まだ外が真っ暗なうちに馬場に出て、馬を疾走させる。「どんな馬でも乗りこなせる騎手になりたい」。半年後のプロ試験に向け、金沢競馬場の高橋道雄厩舎で調教に打ち込む。
  「かっこいいな」。小学生の頃、親に連れられて訪れた京都競馬場で、馬を駆る騎手の姿に魅せられた。中学卒業を控え、将来の進路を真剣に考え始めた時、騎手になるには0・8以上の視力が必要と知った。「0・1の視力しか無い自分では無理」。普通高校へ進学せざるを得なかった。
  しかし、夢への情熱は抑えることができなかった。乗馬クラブに通いながらアルバイトでお金をため、目の手術を受けて視力を回復させた。高校を2年で中退すると地方競馬教養センター(栃木県)に入所し、騎手になるための2年間の養成生活に入った。
  馬の世話や馬小屋の掃除に追われるセンターの生活は、さっそうと馬を操る騎手のイメージからかけ離れていた。調教も最初は単調なものばかり。「何でこんな所に来てしまったのだろう」。理想と現実の違いに戸惑った。
  さらに、体重調整の負担ものしかかる。168センチの身長は、騎手の世界ではかなり大柄だ。馬具を含めて50キロという体重制限を守るため、ストレッチや5キロのランニングなど、日々のトレーニングは欠かせない。
  それでも、「やっぱり馬に乗ることは楽しくて、もっと努力しなければと思う」。金沢競馬場へは同センターのカリキュラムの一環として8月に来た。騎手候補生として来年1月まで、あこがれの先輩騎手や調教師、厩務員に指導を受けながら競馬の世界を学ぶ。来春の試験に合格すれば、4月からプロデビュー。夢をかなえる“ゲートイン”まで残りわずかだ。(読売新聞)
<写真>糸井拓哉さん19歳 金沢競馬騎手候補生
京都府向日市出身。趣味は音楽鑑賞で、人気グループ「GReeeeN」がお気に入り。

2009年9月28日月曜日

アラブ系競走馬、ラストラン


 戦後の日本競馬の主力だったアラブ系競走馬の単独レースが27日、福山競馬場(福山市千代田町)の「レジェンド賞」で幕を閉じた。競馬場には全国各地からファンが詰め掛け、アラ系馬のラストレースを見守った。
 この日の第10レースとなったレジェンド賞には7頭が出走。競り合いを、ザラストアラビアンが制した。来場者は通常より約1割多い約2550人で、レース後は、馬に拍手を送ったり、「ありがとう」と叫んだりするファンもいた。
 観戦のため、10年ぶりに福山競馬場を訪れた岩手県北上市の会社員高橋健さん(42)は「息長く活躍するアラ系馬には思い入れを込めやすかった。単独レースが終わるのは寂しい」と残念がっていた。(中国新聞)

【写真】多くのファンが見守った国内最後のアラ系馬単独レース「レジェンド賞」

2009年9月24日木曜日

競馬場で徒競走 60周年記念


 福山市競馬事務局は22日、福山市千代田町の福山競馬場で、子どもの徒競走やリレーを催した。20日から開催する開設60周年のファン感謝イベントの一環。場内は多くの親子連れでにぎわった。

 競馬のレース用ゲートを使い、ダート上を走る徒競走には子ども約100人が参加。小雨の中、観客席前の約50メートルを懸命に駆け抜けた。

 600メートルを6人で走るリレーは、大学生や会社員、騎手の10チーム60人が競った。本番さながらに出走時のファンファーレと実況放送があり、観客席から大きな歓声が上がった。(中国新聞)

【写真】徒競走でゲートから一斉に駆け出す子どもたち

2009年9月23日水曜日

重馬場を子どもら力走、福山の競馬場で「馬場徒競走」

 広島県福山市千代田町の福山市営競馬場で22日、普段は馬が走るコース上を子どもたちが走る「馬場徒競走」が行われ、つまずきながらも懸命に走る愛らしい姿に、保護者や競馬ファンらが温かな声援を送っていた。

 「福山競馬60周年記念 ファン感謝祭」のイベントの一つで、3年ぶりに企画。競馬レースの終了後、約100人の子どもらが計12レースに参加した。子どもらは馬と同様にゲートに並び、競馬場職員らの合図で出走。小雨の中、約50メートルのコースを元気よく駆け抜けた。砂に足を取られて転んだり、保護者に付き添われてよちよち走ったりする子どももいて、「頑張って」などの声が飛んでいた。

 福山市立引野小2年、尼子千風優(ちふゆ)さん(7)は「馬場が柔らかくて足が埋もれそうだったよ。今度は馬に乗って走りたい」と声を弾ませていた。(読売新聞)

福山での騎手交流戦は、園田の大山真吾騎手が優勝

 福山競馬場では「解説60周年記念 近畿・中国・四国連携スタージョッキー」が行われ、10人の騎手が2競走のポイントで順位を競った。
 総合優勝は初戦4着、2戦目2着で総合26ポイントを獲得した園田の大山真吾騎手。2位は初戦3着、2戦目4着の24ポイントだった福山の楢崎功祐騎手、3位は初戦優勝、2戦目10着だった高知の中西達也と、初戦が10着で、2戦目に優勝した園田の川原正一騎手が23ポイントで並んだ。(ラジオNIKKEI)

「アンカツ」に大歓声 笠松競馬場で75周年記念イベント


 笠松町の笠松競馬場で22日、2日間の日程で開設75周年を記念して戦国時代がテーマのイベントが始まった。同競馬出身で中央競馬で活躍し、「アンカツ」の愛称で親しまれる安藤勝己騎手(49)らのトークショーもあり、家族連れなどでにぎわった。
 安藤騎手は笠松競馬で活躍し、2003年に中央競馬に移籍した人気騎手。安藤騎手が登場すると、200人を超える観客から「アンカツ」と歓声が上がった。安藤騎手は「中央はすごい馬が多い。負けてもしょうがないという気持ちでやった方が馬にもプレシャーが伝わらない」と話し、観客を笑わせた。
 馬が活躍した戦国時代をテーマにしたイベントもあり、この日は関ケ原の合戦にちなんだTシャツなどのグッズを販売した。
 23日には、手裏剣を投げる忍者教室や、甲冑(かっちゅう)を着ての記念写真撮影、火縄銃の模擬演武など戦国時代にちなんだイベントを予定している。入場料100円。(中日新聞)
<写真>観客から熱烈なエールを受けた笠松競馬出身の安藤勝己騎手(右)=笠松町の笠松競馬場で

2009年9月19日土曜日

馬主会が競馬存廃で要望書

 広島県馬主会(八木徹会長、約240人)が、福山競馬の存廃について早急に結論を出すよう福山市議会競馬事業特別委員会(小川勝己委員長)に要望書を出していたことが18日、分かった。来年度以降の事業継続が不透明なままでは購入時期をまもなく迎える新馬の確保に本気で取り組めないとの思いが背景にある。

 要望書は、羽田皓市長が事業継続の条件とする単年度の黒字確保を「現在の社会経済状況では大変困難」と指摘。一方で、市が収支均衡の手段としている出走奨励金やレース賞金をこれ以上切り詰めることに強い抵抗感を示している。

 仮に実行されれば、10月下旬にも始まる1歳馬のセールでも福山競馬の馬主が買い控えする事態が起きかねないとし「事業は非常に困難になることは明らか」と懸念している。

 福山競馬は、年々落ち込む売り上げに対応するようにレース賞金などを大幅削減。2005年度からなんとか4年連続で単年度黒字を確保してきたが、昨秋からの不況のあおりもあって本年度第1四半期(4~6月)は約2500万円の赤字。8月の競馬事業特別委で市側は(単年度黒字の維持は)このままでは大変厳しい状況」と認め、一層の経費節減で収支均衡を目指す方針を打ち出している。(中国新聞)

2009年9月16日水曜日

収入見込み0.6%下方修正 岩手県競馬組合 本年度

 岩手県競馬組合は15日、経営再建計画を検討する運営協議会を開き、本年度の収入見込み額を0.6%下方修正し、経費を1億9300万円削減することを決めた。存続条件の単年度収支均衡を達成するため、本年度初めてのコスト調整に踏み切る。

 競馬組合は当初、年間収入を235億6000万円と試算。売り上げが振るわず、6月に0.4%下方修正し事務経費の削減だけで乗り切った。だが、その後も営業成績は落ち込み、2度目の下方修正で収入を232億8600万円にした。

 コスト調整は、競走関係費から1着賞金や出走手当など6200万円を削る。人件費からは退職手当基金の積立額を見直す。ファンサービスにも手をつけ、土日のファン優待バスを現在の30分ごとから1時間ごとにする。
 県競馬組合の宮一夫副管理者は「目の前のコストカットと同時に中長期的な構造改革も考えていきたい」と話した。

 また、県競馬組合はJTB東北(仙台市)と協力し、10月10日と同24日にJR仙台駅など発着の競馬観戦ツアーを企画。盛岡競馬場や韓国の人気俳優ペ・ヨンジュンさんを名誉館長に迎えた漆芸美術館(盛岡市)などを日帰りで回る。(河北新報)

2009年9月9日水曜日

姫路競馬場に洪水調節池 15年度の完成目指す 


 2004年の台風23号による豪雨で、姫路市中心部を流れる船場川(2級河川、11・6キロ)があふれ、179戸の浸水被害が出たのを受け、県は姫路競馬場(同市広峰)に貯水容量12万トンの洪水調節池を造ることを決めた。レーストラック内側の芝生広場2・5ヘクタールを深さ8メートル(最大水深7メートル)まで掘り下げる。本年度から概略の設計に入っており、都市型のゲリラ豪雨に威力を発揮しそうだ。15年度の完成を目指している。

 河川工学や生物の専門家、流域住民ら18人でつくる船場川河川整備計画検討委(委員長=藤田一郎・神戸大大学院工学研究科教授)が当時の雨量を安全に流れさせることを目標に検討した。

 調節池は船場川の水位が一定程度上昇したときに使用。当時の流量(毎秒35トン)だと、新設する堰を毎秒16トンの水が越えると考えられ、これを導水路(580メートル)を通じ調節池に流し、洪水被害を防ぐ。掘り下げた地面にも芝生を植え、普段はスポーツなどに利用できる。

 県は10年度に本格設計し、11年度末の着工を目指す。事業費は約63億円(半額は国庫補助)。

 県によると、船場川と支流の大野川(3・9キロ)では04年の台風23号で約30ヘクタールが浸水。床上浸水12戸、床下浸水167戸の被害が出た。(神戸新聞)
<写真>芝生広場を掘り下げた姫路競馬場調節池のイメージ図。洪水時に船場川の水をためる(県姫路土木事務所提供)

アラブ馬単独レース幕 27日 福山競馬場 在籍わずか40頭に

 27日で幕を閉じる(6日、福山市千代田町の市営福山競馬場で) 福山市営競馬場(福山市千代田町)で開催している、国内で唯一のアラブ馬だけの単独レースが27日、幕を閉じる。在籍頭数がピーク時の10分の1以下の40頭となったためで、同競馬場の開設から60年間、支え続けてきたアラブ馬レースの終了を、関係者やファンらが惜しんでいる。

 同競馬場は1949年9月の開設時から、すべてのレースをアラブ馬のみで開催。85年から約3年間で1億5000万円以上の賞金を獲得した、最強のアラブ馬と言われた「ローゼンホーマ」を輩出するなど、80年代には700頭以上のアラブ馬が在籍していた。

 だが、全国的に競走馬がスピードのあるサラブレッドへ切り替えられるようになる中、アラブ馬の生産が激減。福山市競馬事務局によると、05年にサラブレッドを導入して以降も、力強い走りを見せるアラブ馬の単独レースは根強い人気を保っていたが、40頭では1日4レースが限界で、単独レースを組んでいくのが難しくなったのだという。今後はサラブレッドとの混合レースなどを企画する。

 ローゼンホーマの騎手を務め、現在も調教師として同競馬場で働く那俄性(ながせ)哲也さん(48)は「時代の流れなので仕方ないが、長年アラブ馬を見てきたのでさみしい」と話していた。

 同競馬場では27日、最後の単独レース「開設60周年記念アラブ特別レジェンド賞」を開催する。同事務局の菅原行雄業務課長は「日本でアラブ馬だけのレースが見られるのはこの日が最後。多くのファンに、最後の雄姿を見てほしい」と呼び掛けている。(読売新聞)

笠松競馬場:土地明け渡し訴訟…高裁案受け入れ和解へ

 笠松競馬場(岐阜県笠松町)の一部地主が運営者の県地方競馬組合に競馬場用地の明け渡しを求めた訴訟で、名古屋高裁が示した和解案を両者が受け入れる方針を決めたことが8日分かった。11日の和解協議で基本合意を確認する。組合議会の議決などの手続きを経て、10月中にも笠松競馬の当面の存続が正式決定する見通し。組合関係者によると、和解案は、用地賃貸料を10年度まで1坪(約3.3平方メートル)年間1200円とし、11年度以降は前年度の売り上げに応じて変動させるとの内容。(毎日新聞)

2009年9月7日月曜日

迫力の走りに大興奮 川崎競馬場で『ばんえい競馬』


 川崎競馬場(川崎区富士見)に六日、北海道・帯広競馬場から世界唯一の鉄そりレース「ばんえい競馬」の大型馬「ばん馬」がやってきた。重量感あふれる走りに、ファンも大興奮で声援を送っていた。

 ばん馬は、開催が日曜日に重なる「オープンデー」のイベントで登場。川崎に来たのは「ばんえい競馬」所属のシクノヘプリンスとトカチダケの二頭。いずれもサラブレッドの二倍にあたる一トン近い体重で、騎手が乗った三百キロ近い鉄製のそりを軽々と引いていた。

 川崎競馬場では、二〇〇七年度から毎年一回、オープンデーにばん馬を呼んでいる。東京都渋谷区から来た主婦平野栄子さん(65)は「ばん馬を見られると聞いて初めて来た。とても大きく迫力があった」と声を弾ませていた。(東京新聞)
<写真>重量感あふれる走りをみせたばん馬=川崎区で

2009年9月4日金曜日

笠松競馬盛り上げに一役 名物予想師のブログ、アクセス50万件超


 笠松町の笠松競馬でレースの結果予想を売る予想師一岡浩司さん(48)=三重県名張市=のインターネット・ブログ「場立ちの予想師『大黒社』です!」が開設以来、50万アクセスを突破した。一岡さんは「競馬場でも読んでいると言われるとやりがいを感じる。笠松競馬とファンをつなぐ存在になれれば」と喜びを語る。

 予想師とは、地方競馬独自の存在。競馬場の認可を得て、場内でファンにレース予想を書いた紙を1レース100円で販売する。一岡さんは「大黒社」の屋号で、予想師を営む。

 一岡さんは小学生のころから競馬中継を熱心に見る馬好き。近鉄に入社し、運転士として勤務したため、平日休みが多く、平日開催の笠松競馬などに通うようになった。

 転機が訪れたのは、2002年。よく結果を当てていたため、先輩予想師に目を付けられ、「減りつつある予想師になって盛り上げてほしい」と頼まれた。

 「好きな競馬で飯が食える」(一岡さん)と、予想師の世界に飛び込み、翌年、特例で見習いなしでデビュー。初めは客は友人しかいなかったが、自ら馬券を買うことで予想に説得力を持たせ、次第に常連客が増えていった。同競馬場で日本唯一の女性予想師として有名だった「なでしこ」の師匠も務め、笠松競馬の名物予想師になっていった。

 笠松競馬の情報を広く発信したいと、2006年夏にブログを開設。1日のアクセス数は当初50件ぐらいだったが、現在は500件に増え、3年で50万件を突破した。

 ブログはほぼ毎日更新し、レースの開催情報や見どころ、馬場の状態などを解説。過去の名馬や名勝負にも触れる。一岡さんは「地方競馬の過去の情報は少ないので、特に反響がある」と語る。内容は自宅から競馬場まで通う電車の中で考えるという。

 笠松競馬の魅力は「間近でレースを見られ、迫力があること」(一岡さん)。一部地主による土地明け渡し請求訴訟に揺れる笠松競馬だが、「多くのお客さんに集まってもらい、笠松競馬がにぎわえば、売り上げも伸びる」と希望は捨てていない。

 一岡さんは「ブログを見た人が集まるオフ会を開きたい。過去の名馬のビデオ鑑賞できたら盛り上がる」と、ブログを生かした笠松競馬の盛り上げも提案している。

 ブログのURLは、http://plaza.rakuten.co.jp/daikokusya/へ。(中日スポーツ)
<写真>ブログのアクセスが50万件を突破した名物予想師の一岡さん=笠松町の笠松競馬場前で

2009年8月11日火曜日

福山競馬2544万円赤字 09年度第1四半期 不況で売り上げ減


 福山市営競馬の2009年度第1四半期(4~6月)の収支が2544万円の赤字となったことが10日、市議会競馬事業特別委員会(小川勝己委員長)で報告された。四半期ごとの収支を公表し始めた05年度以降、第3四半期での赤字(08年度)はあったが、第1四半期が赤字となるのは初めてで、景気後退に伴う馬券の売り上げ減少が主な要因とみられる。市競馬事務局は、売り上げが現状のまま推移すれば、事業継続の前提としている単年度黒字の確保が困難になるとみており、巻き返しを図っている。

 市競馬事務局によると、第1四半期の1日平均の売り上げは8240万円で、前年同期(9217万円)と比べ約1割減。1日平均の入場客も2118人と、前年同期(2263人)から約150人減った。

 同市営競馬の馬券の発売収入は、1991年度の345億2923万円をピークに年々減少。05年度には100億円を切り、08年度には秋以降の急激な景気後退の影響で、38年ぶりに80億円を下回った。09年度も、1人当たりの購買単価が低くなっているとみられ、仮に第1四半期の売り上げのペースが続けば、08年度を更に下回るとみられる。

 高知競馬と連携したレースのPRなどに努めている市競馬事務局は「予想以上に厳しい結果だが、更なる経費削減や魅力的なレースの提供で、何とか持ちこたえたい」としている。(読売新聞)

2009年8月10日月曜日

宮下瞳騎手、韓国女性騎手招待競走で優勝


 現地時間9日、韓国・釜山慶南競馬場(プサン・キョンナム競馬公園)で、世界7カ国(韓・日・米・愛・豪・新・南アフリカ)11名の女性騎手による国際騎手招待競走『第1回 KRA国際女性騎手招待競走』が行われた。

 同競走には、地方競馬から宮下瞳騎手(愛知)、岩永千明騎手(荒尾)、別府真衣騎手(高知)の3ジョッキーが出場。各国から招待された女性騎手たちと激しい熱戦が繰り広げられ、後方一気の豪快な競馬を見せた宮下騎手騎乗のIma Firecracker(6番人気)が見事に優勝。また、岩永騎手が3着、別府騎手も7着に入り、海外という慣れない舞台ながら、各騎手とも日本代表の名に恥じないレースぶりで、韓国の競馬ファンにその存在感を強烈にアピールした。

 なお、日本人騎手3名は、明日(10日)釜山から帰国の途に就く予定となっている。

【宮下騎手のコメント】
「めっちゃ嬉しい! 最高です! (調教師から)前に行く馬が多いと言われていたので、後ろからの作戦で、4コーナーでは厳しいとも思いましたが、直線で手前をかえたらよく伸びて、差し切ってくれました。このような機会を与えて頂いて光栄です。是非また来たいと思います!」

【岩永騎手のコメント】
「ゲートも良く、位置取りも良かったのですが、直線で追い出すところが反省点。まだ馬に力があったのに、私の未熟さを感じました。悔しいです。日本代表としてアピールできて良かったです。もっと頑張って、また来たいです!」

【別府騎手のコメント】
「道中2番手は指示どおりでいい感じでしたが、少しペースが速かったですね。直線でもう少し我慢すれば良かったかもしれませんが、プレッシャーに負けてしまいました。(日本人騎手の騎乗馬の中では一番人気が高かっただけに)とても悔しいので、ここ(韓国)の競馬をもっと勉強したいです」(Net-keiba.com)
<写真>左から岩永騎手、宮下騎手、ローラ・シェシレ騎手(豪)

2009年8月8日土曜日

「夜さ恋ナイター」が開幕=全国初の通年開催−高知競馬


 売り上げ低下に苦しむ高知競馬で、全国初の通年でのナイター開催を実施する「夜さ恋(よさこい)ナイター」が始まった。運営する高知県競馬組合は「ナイターに失敗すれば後がない」と背水の陣で臨んでいる。
 高知競馬では売り上げの減少傾向に歯止めがかからず、経費削減や、夕方に開催する「薄暮競馬」などの策を講じてきたが、「経費カットの手法は既に限界」。打開策として、唯一右肩上がりとなっているインターネットでの馬券販売に活路を求め、他の公営競技と競合しない時間帯が望ましいとして、ナイター開催に踏み切った。
 照明設置には地方競馬全国協会から5割の補助を受けた上で、財政調整基金のほとんどを投入。公営競馬では大井(東京)などが春から秋にかけてナイターを実施しているが、高知競馬では比較的温暖な気候を生かし、通年開催とした。
 ナイター初日の7月24日、仕事帰りに訪れた高知市の沖野勝さん(32)は、普段はあまり競馬場に行かないというが、「この時間ならふらっと来てふらっと帰れる。楽しいね」と話す。
 ナイター開催以外にも、「来場者数、自場売り上げの下げ止まりを」と、県内で発行されているフリーペーパーに女性騎手の連載記事を掲載するなどして盛んにPR。かつて高知競馬で連敗してもひたむきに走る牝馬ハルウララが全国的な人気を集めたように、話題性のある馬の出現もファンは待ち望んでいる。(時事ニュース)

高知競馬の女性騎手、韓国の国際レースに9日出走

「見たもの全部吸収したい」21歳、別府真衣騎手
日本代表に選ばれ初海外戦

 高知競馬(高知市長浜宮田)所属の別府真衣騎手(21)が、9日に韓国・釜山(プサン)で開かれる「第1回KRA(韓国馬事会)国際女性騎手招待競走」に日本代表として出場する。国内での遠征経験は豊富だが、海外でのレースは初めて。別府騎手は「見てきたものは全部、吸収したい。目標はもちろん優勝です」と張り切っている。(大舘司)

 レースには別府騎手のほか、名古屋競馬の宮下瞳騎手(32)と荒尾競馬の岩永千明騎手(27)、韓国の3人、アメリカ、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカから各1人の計11人の女性騎手が出場する。

 別府騎手は2005年10月のデビュー以降、めきめきと実力をつけ、全国の女性騎手が競うレディースジョッキーズシリーズで06、07年に連続2位になり、08年には念願の初制覇を達成。これまでの実績が評価され、日本代表の座を勝ち取った。

 遠征レースでは、短期間にコースと騎乗馬の特徴を的確に把握できるかが鍵となる。国内なら現地の騎手や調教師らにアドバイスを受けることができるが、今回は騎乗馬の特徴や体調をつかむ機会は、レース前の調教時などに限られる。

 別府騎手は遠征を重ねたことで、初めて乗る馬の特徴をつかめるようになってきたと言い「高知の代表として転戦してきた成果を試してきたい」と活躍を誓う。

 別府騎手は「競うだけでなく、海外の女性騎手の実情を聞いて、国内で参考にしたい」と、外国人騎手との交流を楽しみにしている。(読売新聞)

笠松競馬存続へ売り上げ向上策検討

 笠松競馬(羽島郡笠松町)の存続に向け、同競馬関係者が売り上げ向上策などを考える「笠松競馬向上協議会」が7日発足し、同郡岐南町薬師寺の厩務(きゅうむ)員会館で発足総会が開かれた。

 同協議会は、同競馬場の調教師や騎手でつくる県調騎会や県馬主会、獣医、マスコミなどの関係者約200人で構成。年数回の役員会や年1回の定期総会などで外部の学識経験者らと意見を交わしながら、主催者の県地方競馬組合へ活性化策を提案していく。

 総会には関係者約70人が出席。田中勝士県議が独自の試算で2018年度までの収支予想を基に、厳しい経営状態を説明した後、顧問に田中県議、会長に後藤保県調騎会会長を選んだ。後藤会長は「会員のさまざまな意見を聞き、競馬発展につなげたい」と語った。(岐阜新聞)

2009年8月1日土曜日

道営競馬ミニ場外「Aiba登別室蘭」が18日オープン


 北海道軽種馬振興公社が、登別市若草町に開設する道営ホッカイドウ競馬のミニ場外勝馬投票券発売所「Aiba登別室蘭」は、オープンが8月18日に決まった。建物の外壁にはレースの看板が掲げられるなど、場外発売所の様相を呈してきた。

 Aiba登別室蘭は、若草町4・23にある旧パチンコ店を活用。鉄骨造平屋建で、面積は1164平方メートル。自動発売機・払戻機を6台、有人の払戻窓口を一つ置く。施設の運営は北海道競馬株式会社(本社札幌)。

 建物の外壁には「ホッカイドウ競馬場外発売所Aiba登別室蘭」の表記や、競馬場の馬場を疾走する競走馬の写真が飾られており、場外発売所の雰囲気を出している。

 発売する投票券は、道営競馬(火、水、木曜日)、ばんえい競馬(土、日、月曜日)、南関東競馬など(道営・ばんえいの発売がない日)で、1年を通じての発売となる。日本中央競馬会(JRA)主催の中央競馬は扱わない。営業時間は、昼間開催時が午前10時~午後5時、ナイター開催時が午後2時~同9時。

 オープンは8月18日の午後2時。関係者による開所式やファンサービスが予定されている。<室蘭新報>

【写真=看板などが取り付けられたAiba登別室蘭】

2009年7月31日金曜日

馬券ネット販売が好調 岩手競馬の売り上げ1.5倍


 岩手競馬の勝馬投票券(馬券)をインターネットで購入するネット販売が好調だ。自宅のパソコンや携帯電話から手軽に購入できるため、利用者が年々増加。今季も開幕から7月末までで前年同期の約1・5倍に上る9億9600万円を売り上げた。一方、全体の売り上げは86億2788万円と前年同期と比べ2・3%減少。盛岡、水沢両競馬場の売り上げ減少が影響しており、来場者をいかに増やすかが課題となっている。


 「自宅に居ながら全国の競馬が楽しめる」。仙台市の会社員久我宙志(ひろし)さん(28)はネットで馬券を買う常連だ。本当は競馬場に行きたいが、時間的な余裕もない。こうしたネット志向の若者が全国で増えている。

 ネット上で出走馬情報、オッズ、レース映像などが生中継で視聴できるほか、ネットバンク決済で馬券購入や払戻金の受け取りも簡単。地方競馬全国協会によると、2008年度は4人に1人が自宅で馬券を購入する在宅投票を利用している。

 岩手競馬は06年度からソフトバンクグループ、楽天と業務提携しネット販売を始めた。

 発売額は06年度が9億円(構成比3・1%)、07年度が12億5800万円(同5・3%)、08年度が18億6500万円(同8・4%)。ネット販売は2年で2倍に伸びた。

 県競馬組合もネット販売に力を入れる。スポーツ紙への馬柱掲載や日本中央競馬会(JRA)との競合を避けるためにレース時間を遅らせる薄暮開催を増やすなど全国に岩手競馬を売り込む。

 課題は収益性だ。競馬事業は馬券の的中者に発売収入の75%を払い戻すため、残る25%で開催経費を賄う。しかし、ネット販売は業務提携するネット事業者に12%程度を支払うため、競馬組合の取り分は約半分の13%程度に減る。

 競馬場の今季の売り上げは開幕から7月末までで、自場発売が56億1337万円(前年同期比9・2%減)、他場での広域委託発売が20億1849万円(同2・4%増)と盛岡、水沢両競馬場での発売が伸び悩んでいる。

 競馬組合の宮一夫事務局長は「ネットと自場の両にらみで取り組むが、県内のファンはできるだけ収益率の高い競馬場で買ってほしい」と呼び掛ける。<岩手日報>


【写真=厳しい経営が続く岩手競馬。インターネットで馬券を購入する「ネット販売」は好調だ=盛岡市・盛岡競馬場】

2009年7月29日水曜日

「場外舟券発売場」是非で揺れる地元 地域振興か環境悪影響か 31日開票


岐南町上印食南地区 自治会主導で住民投票

 羽島郡岐南町上印食南地区で民間会社が計画している競艇場外舟券発売場(ボートピア)建設の賛否を、地元自治会の住民に問う投票が始まった。賛否両論がある中、自治会が住民の総意を投票で確かめることにした。地域活性化の起爆剤にと期待する賛成派に対し、生活環境への影響を懸念する反対派。31日の開票を前に小さな自治会が揺れている。 同発売場の設置は国土交通省が許可する。許可には▽地元自治会の同意▽町議会が反対決議をしない▽町長の同意―の3条件が必要。自治会は同地区の約80世帯を対象に賛否を問う投票で、過半数を得た方を地元の意思とすることを決めた。

 同地区はパチンコ店や飲食店が集中する商業拠点だが、現在は沈滞気味。そうした中で持ち上がった同発売場建設計画を地域の活性化につなげようとしているのが賛成派だ。

 計画では1日の来場者数1900人、年間100億円の売上金を見込んでおり、その1%を環境整備費として町に交付するという。賛成派はメリットを前面に出し、建設の賛否に関心の薄い、いわゆる“無党派”へ戸別訪問などを行っている。賛成派の60代男性は「このままでは、この地区は何も変わらない。建設によって街灯や道路の整備、雇用などが期待できる」と歓迎する。

 一方、反対派は「ボートピア岐南(仮称)設置に反対する会」を結成し、各世帯に反対を求めるチラシを配布。同会の60代男性は建設予定地近くに小学校があり、通学路にもなることから「子どもたちの育成や交通問題など将来に不安を残すことはいけない」とし「環境整備費は町の財源になるが、迷惑を被る地区へ有効に使われるとは限らない」と強調する。

 隣接する同郡笠松町にある笠松競馬場の運営に影響を与えるとして、6月町議会で建設反対を表明した松原秀安町長は「賛成、反対いずれにせよ、住民同士に遺恨が残らなければいいが…」と困惑。「地元住民の同意はもちろんだが、町議会と競馬関係者の三者すべてが理解をしない限り、賛成はできない」と同競馬場副管理者の立場を崩していない。

 同地区外の町民は「町の財政が潤うなら賛成」「ギャンブルに頼ったまちづくりはいかがなものか」など意見はさまざまだが、関心は低くまだ“対岸の火事”といったところ。同自治会の中里耕治会長は「小さな自治会だけで考える問題なのか疑問だが、早く公正に意思を示したい」と、過熱した論争の収束を願っている。

(佐竹直人)

【岐南町の競艇場外舟券発売場(ボートピア)】
建設計画 民間の施設運営会社(岐南町)が上印食南地区で、延べ約4500平方メートルの建物と約600台分の施設駐車場約1万4千平方メートルの整備を計画。1日の来場者数1900人、年間100億円の売上金を見込んでいるという。ボートピアは現在全国32カ所で運営されており、県内での設置はない。(岐阜新聞)

<写真>羽島郡岐南町上印食南地区で計画されている競艇の場外舟券発売場建設予定地

2009年7月25日土曜日

夏駆ける戦国絵巻 相馬野馬追


 東北に夏祭りの訪れを告げる国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は24日、福島県南相馬市原町区の雲雀ケ原祭場地で甲冑(かっちゅう)競馬と神旗争奪戦が行われ、戦国絵巻の盛り上がりは最高潮に達した。

 旧相馬藩の五つの郷から集まった481騎の騎馬武者らは午前9時半、原町区小川町を出発。沿道に号令とひづめの音を響かせながら、祭場地までの道のりを進んだ。

 甲冑競馬では81頭が9レースに疾走。よろいに身を包んだ武者が旗指し物を翻しながら競った。神旗争奪戦では、煙火とともに打ち上げられた神旗を目指し、緑の祭場地を駆け回っていた。

 野馬追2日目のこの日、相馬地方は曇り空に時折日が差す絶好の見物日和。祭場地には約2万7000人(相馬野馬追執行委調べ)の見物客が訪れ、勇壮な騎馬武者に見入った。(河北新報)

<写真>旗指し物をなびかせ、ぬかるんだ馬場を勇ましく駆け抜けた甲冑競馬=南相馬市の雲雀ケ原祭場地

闇夜に浮かぶ競走馬


 高知市長浜宮田の高知競馬で24日、全国初の通年ナイターレース「夜(よ)さ恋(こい)ナイター」が始まった。経営難に苦しむ同競馬にとって収益改善の切り札と期待され、関係者は「高知の新たなナイトスポットに」と意気込んでいる。

 午後6時50分からセレモニーが開かれ、尾崎知事が「地方競馬がどんどんなくなっているが、高知競馬を何としても守っていきたい」とあいさつ。開催に合わせて作られたオリジナルソングが披露され、餅投げを行ってナイターレースの開始を祝った。同市横浜西町の会社員岡田登さん(58)は「会社帰りに訪ねやすいので、次は夕涼みがてらに仲間と一緒に来てみたい」と話していた。

 地方競馬(平地)では現在、大井(東京)など計3か所でナイターレースを開催。高知競馬は温暖な気候を利用し、他競馬場が開催していない冬にもレースを行い、収益増を狙う。(読売新聞)

<写真>照明を点灯して行われたナイターレース(高知市の高知競馬場で)

2009年7月24日金曜日

商工会や町内会が競馬を応援する会


 日高町内の商工業者や自治会など民間有志をメンバーに、ホッカイドウ競馬を応援する会が旗揚げした。応援第一弾として、門別競馬場を訪れる競馬ファンを歓迎する、のぼり400本を町内の国道沿いに立てた。

 門別ライオンズクラブ役員の呼び掛けに、平成工業テナント会、富川軽種馬生産振興会、大町、栄町商店街振興会、元町振興会、門別プロパンガス事業組合、日高町建設協会、北海産業富川営業所、富川自治区連合会、表町第3町内会が呼応し、日高町商工会に事務局を置いた。

 のぼりには「歓迎 ようこそホッカイドウ競馬へ」のほか交通安全の文字もあり、日高自動車道富川インターから門別競馬場へ向かう国道沿線を中心に厚賀、本町、富川間に立てた。

 初代会長の門別ライオンズクラブ会長の秋田勝之さんは「少なくても1億円と推測される経済効果があり、町内はもとより管内、近隣の軽種馬生産者の命運が懸かっている。民間の視点でできることから始めたい」と話し、同会の発案者で建設会社、居酒屋、パチンコ店社長の湯村勝、半田邦雄、金子将士さんら役員も「願わくば平取、新冠、新ひだか、浦河、えりもまで私たちの熱い思いが届いて、支援の輪が広がるきっかけになってくれれば」と期待している。

 近く沙流川橋たもとの交差点に競馬場への歓迎案内看板も設置する予定という。(苫小牧民報)
<写真>歓迎のぼりを手に応援する会メンバー

481騎いざ出陣 相馬野馬追が開幕


 東北の夏祭りの先陣を切って、国指定重要無形民俗文化財の「相馬野馬追」が23日開幕した。初日は旧相馬藩の五つの郷ごとに出陣式が行われ、先祖伝来の甲冑(かっちゅう)に身を固めた481騎の騎馬武者が街を勇ましく進んだ。

 総大将を擁する宇多郷(相馬市)では出陣を前に、相馬中村城跡北三の丸にある相馬氏邸宅で、「三献の儀」が執り行われた。

 総大将である相馬家第33代当主・相馬和胤さんの長男、行胤(みちたね)さん(35)らは、かつての相馬藩の歌と言われる民謡「相馬流れ山」を斉唱して、士気を高めた。

 午前9時半、相馬中村城跡の大手門が開くと、総大将をはじめとする騎馬武者が次々と出陣。沿道には大勢の観客が並び、色鮮やかな旗指し物を翻して進む姿に声援を送った。

 午後には騎馬武者が雲雀ケ原祭場地(南相馬市)に集い、宵乗り競馬が行われた。(河北新報)
<写真>沿道から盛んな声援を受けた騎馬武者=23日午前9時30分ごろ、相馬市の相馬中村城跡前

高知競馬の大勝負!ナイター競馬開幕

 西日本で初めてのナイター競馬、高知「夜さ恋(よさこい)ナイター」が、24日に開幕を迎える。初日は重賞「トレノ賞」を含む2競走が大井など全国各地でも場外発売される。温暖な気候を生かしてナイター通年開催は史上初。売り上げ低迷が続き、存続の危ぐもある状況での施策。28基の照明灯の新設費用は約1億7000万円。財源は県や市ではなく競馬組合主体。昼開催に比べて開催コストも当然上がる。売り上げ増を至上目的とした大きな勝負だ。

 高知競馬の年間売上額は06年度約43億円、07年度約39億8000万円、08年度38億8000万円。一方、インターネット主体の電話投票売り上げは、06年度から前年度比で131・4%、142・7%、152%、さらに、今年度4~6月は163・1%と伸びている。電話投票の占有率も06年度8・38%だったのが08年度は20・16%。高知県内のみならず、全国への、特に大都市圏への浸透が目標となる。

 10日にはゲートやゴール前での試走、18日には模擬レースが2競走行われた。「角度調整するなど、18日のレース時は照明状態が改善されていた。大井と同じ…とは言えないけど、暗いということはないし、乗っていて違和感はありません」と高知リーディングの赤岡騎手。注目の新ナイターの様子は、来週の当コラムでお伝えしようと思う。 (スポニチ)

2009年7月15日水曜日

高知競馬5年ぶり黒字

 県競馬対策課は14日、高知競馬(高知市長浜宮田)の2008年度決算が5年ぶりに黒字となり、約5700万円の剰余金が生じる見込みとなったと発表した。ただ、年度当初に約2億5000万円の財源対策を行った効果が大きく、不況の影響で売り上げは減少するなど運営は引き続き厳しく、高知競馬の存続は24日から始める「ナイター競馬」の成否にかかっている。

 08年度の売上金は、自場開催分が38億8091万円、他場開催分が39億5391万円。他場分のうち、高知競馬の収入は事業協力費の6億7574万円。経費などを除いて自場分は2億8304万円の赤字、他場分が3億3988万円の黒字で、差し引き5684万円の黒字となった。売り上げは、07年度と比べ、自場分が約1億円、他場分は約7000万円減少した。

 09年度は、事務局の人員体制見直しなどで約1億5000万円の財源対策をとっており、第1四半期(4~6月)は当初計画より約1600万円好転したものの、1191万円の赤字となった。しかし、第2四半期以降は、ナイター競馬「夜さ恋ナイター」を実施することから、計画では黒字の見通しで、年度末で約1600万円の黒字を見込んでいる。(読売新聞)

菜の花横目 ばん馬ゆく 帯広競馬場に6万本花畑


】帯広競馬場の調教用馬場に約6万本の菜の花畑が出来上がり、朝方の調教で、そりを引くばん馬が畑の周囲を行き交うのどかな風景が広がっている。

 まちを黄色い花で飾ろうと活動する帯広の市民グループ「とかちイエローリボンプロジェクト」が5月中旬、約1ヘクタールの馬場の中央に種をまいた。同プロジェクトは、帯広市の単独開催になったばんえい競馬の活性化にも取り組んでおり、菜の花で競馬場の新しい景観をつくろうと考えた。

 鮮やかな黄色い畑は本コース越しにスタンドからも観賞でき、見ごろは8月中旬まで。秋には花から油を採取し、1口2千円で畑づくりに協力してくれた全国の「一坪オーナー」に送る。 (北海道新聞)
<写真>菜の花畑の周囲で調教を受けるばん馬=14日、帯広競馬場(富田茂樹撮影)

2009年7月14日火曜日

日本産馬がシンガポールダービー制覇

 現地時間12日、シンガポール・クランジ競馬場で行われたシンガポールダービー(4歳、星LG1・芝2000m)に、高岡秀行調教師が管理する日本産馬ジョリーズシンジュ Jolie's Shinju(牝4)がR.スチュアート騎手騎乗の1番人気で出走。好スタートから先手を取ると、直線に向いてリードを広げ、2着のビッグマーベリック Big Maverickに5馬身差をつけて圧勝した。勝ちタイムは2分00秒20(良)。

 ジョリーズシンジュは、父ジョリーズヘイロー、母インディアリングクオリティ(その父Danzig)という血統。05年4月22日に北海道浦河町の丸幸小林牧場で産まれ、06年HBAオータムセール1歳にてK.C.タン氏に300万円(税抜)で落札されている。

 シンガポール4歳チャレンジの初戦となる5月31日のパトロンズボウル(星LG1)を制すと、シリーズ2戦目である6月21日のシンガポールダービートライアル(星LG2)も5馬身差で圧勝。シリーズ最終戦となる今回の勝利で3冠を達成した。通算成績19戦9勝(重賞3勝)。なお、今後は10月のコックスプレート(豪G1)参戦も視野に入れて調整される見通し。

 高岡調教師は、ホッカイドウ競馬の調教師を経て03年にシンガポールで厩舎を開業。昨年11月のシンガポールゴールドC(星LG1)をステイゴールド産駒の日本産馬エルドラド El Doradoで制し、シンガポールG1初制覇を飾っていた。(Netkeiba.com)

アドマイヤムーン半弟に1億4500万円


「セレクトセール2009」(13~15日)が、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開幕。初日は1歳馬のセリが行われ、注目のアドマイヤムーンの半弟マイケイティーズの08(父ロックオブジブラルタル)は、1億4500万でマイネル軍団・ビッグレッドファームの総帥である岡田繁幸氏が落札した。この日は3頭の1億円ホースが誕生。落札総額、売却率でも昨年を上回り、不景気を感じさせない盛況ぶりだった。

 大方の予想を裏切る結末に場内はどよめいた。初日の目玉マイケイティーズの08は、言わずと知れた07年のドバイデューティフリーを制したアドマイヤムーンの半弟。同年のセレクトセールでは近藤氏がマイケイティーズ06、07をそれぞれ2億5000万円、3億円と問答無用で落札していたが、今年は(有)ビッグレッドファームが奮起した。

 5000万円からスタートし、500万円刻みでテンポ良く値段がつり上がる。1億を超えてからはアドマイヤ軍団とマイネル軍団の一騎打ち。間髪入れずに応酬した近藤氏が態勢有利に思われたが、1億4500万円の声がかかると沈黙。あっけない形で、ハンマーが振り落とされた。

 マイネル軍団の熱意は誰にも負けなかった。総帥の岡田繁幸氏は血統背景ではなく、何よりも馬体にひかれたという。「ロックオブジブラルタルの子は走らないけど、この馬は(母の父の)サンデーサイレンスの血が入っていて粘りとバネがある。ロックの子とは思えない。世界中のセリに行っているけど、筋肉が柔らかくて収縮する、これだけの馬はいない。すごい光沢だよ」。競馬界屈指の相馬眼を持つ岡田氏の言葉だけに重みがある。
<写真>1億4500万円で落札されたマイケイティーズの08=北海道苫小牧のノーザンホースパーク

 世界でも最上級の馬体が躍動する舞台には海外がふさわしい。「種馬として成功しないのなら買わなかったよ。今は海外で勝たないと種馬としての価値が上がらない。この馬は日本を代表する馬になる」と活躍の場が国内にとどまらない器であることを強調。「当歳は分からないけど、1歳なら外すことはない」。確信に満ちた眼には、既に海外制覇の夢が鮮明に描かれている。(デイリースポーツ)

2009年7月7日火曜日

装蹄師6人 腕前競う 競馬場で活躍 福山の倉間さん総合V

 馬のひづめを守るてい鉄作りの技術などを競う「県装削蹄(てい)競技大会」(林田守雄会長)が6日、福山市神辺町の福山ホースクラブで行われ、福山競馬場などで働いている28~56歳の装蹄師6人が、腕前を披露した。

 大会は、近年、アルミやチタン製の既製品のてい鉄が増える中、馬に合わせて手作りされる鉄製てい鉄の技術向上を目的に1991年から毎年行われている。これまで牛と馬の競技を合同で行っていたが、今年は別々に行うことになり、馬の競技のみ競馬場のある福山市で初めて開催された。

 種目は〈1〉馬の四肢の故障などを見極める装蹄判断〈2〉鉄棒(長さ約30センチ)からてい鉄を作る造鉄〈3〉馬にてい鉄を付ける実馬装蹄――の三つ。装蹄師らは、汗だくになりながら1本の鉄棒をガスバーナーで赤く熱し、金づちでたたいてU字型のてい鉄を作ったり、馬のひづめを少しずつ削っててい鉄を付け替えたりしていった。

 総合優勝した福山市曙町の倉間正夫さん(44)は「緊張したが、いつも通りにやろうと心掛けた。これからも馬に喜ばれる装蹄をしていきたい」と喜んでいた。(読売新聞)

2009年7月6日月曜日

ホッカイドウ競馬:競走馬をデザイン オリジナルビール限定販売


 赤字に悩む道営ホッカイドウ競馬を盛り上げようと、サッポロビール北海道本部(札幌市中央区)は、競走馬をあしらったオリジナルデザインのサッポロ生ビール黒ラベル(350ミリリットル)を発売した。

 日高地方の牧場風景に、今年から門別競馬場で始まった「グランシャリオナイター」のシンボル・北斗七星を描いたデザインで、道内の酒店やコンビニエンスストアなどで限定販売中。同社は「北海道ならではの馬文化を応援したい」とPRする。

 門別競馬場の来場者数は前年比1・5倍だが、馬券発売額は当初計画の98・6%とふるわない。この夏はビールを片手に優駿にも酔ってみては?(毎日新聞)
<写真>道内限定発売のサッポロ生ビール黒ラベル「ホッカイドウ競馬オリジナル缶」=道軽種馬振興公社提供

2009年7月1日水曜日

笠松競馬にニンジン1.5トン寄贈 オグリキャップ以来大ファンの81歳女性


 笠松町の無職女性(81)が30日、笠松競馬の競走馬に食べさせてほしいと各務原特産のニンジン1.5トン(15万円分)を笠松競馬の競走馬に寄贈した。女性は「愛馬に好物を食べて頑張って生きてほしい。来年も贈りたい」と話している。

 女性は笠松競馬出身の名馬「オグリキャップ」に魅せられ、引退後、北海道まで見に行く大ファン。競走馬は「命を懸けて人間のために働く誠実さと純粋さが魅力」と語る。

 女性は中日新聞で笠松競馬の記事を読み「馬においしいニンジンを味わってほしい」との思いをつづった手紙と寄付金を笠松町に贈った。町が各務原特産のニンジンを用意し、出荷時期の6月と11月の2回に分けて競馬場にいる約400頭の競走馬に与える。

 広江正明町長がニンジンを持って、競馬場を訪問。国内現役最高齢の誘導馬ハクリュウボーイ(26歳、雄)と、エクスペルテ(5歳、雄)にニンジンを食べさせた。

 女性もこの日、同競馬場を訪れて、2頭にニンジンを与えた。「ぱくぱくと食べてくれて、うれしかった」と感想を語る。

 誘導馬を飼育する塚本幸典さんは「馬への愛情が広がるのはうれしい。競馬への理解にもつながる」と喜んでいる。(中日新聞)
<写真>女性から寄付されたニンジンを食べるハクリュウボーイ=笠松町の笠松競馬で

2009年6月30日火曜日

全国ポニー競馬JRA夏に開催

 JRAは29日、この夏に全国ポニー競馬選手権「ジョッキーベイビーズ」を開催することを発表した。今回の企画は、北海道でポニー競馬を行っている小学生からの「札幌競馬場の芝コースで競馬をしたい」という声にJRAが応えたもの。

 北海道地区(7月25、26日)、長野地区(8月1日)、宮崎・鹿児島地区(同30日)、関東地区(9月23日)の4ブロックに分け、各地区で予選を開催(小学生及び中学1年生まで)。そこで2人ずつを代表に選考。その8人による決勝レースを「第1回ジョッキーベイビーズ」(直線芝400メートル)として11月8日の東京競馬場で行う。(スポーツ報知)

阪神競馬場に大型ターフビジョンが12月に登場!


◆ レース情報&迫力“2倍” ◆

 迫力満点の大画面で熱戦を堪能しよう!JRAは29日、大阪市内で定例記者会見を開き、12月の第5回開催でお目見えする阪神競馬場の新ターフビジョンの詳細を発表した。大きさは縦11.2メートル、横46.4メートル、表示面積は519.68平方メートルで従来のおよそ2倍となる。東京(11.2メートル×66.4メートル)や京都(10.8メートル×64.0メートル)のものに及ばないものの、同じくハイビジョン対応の高輝度フルカラーLEDを使用する。また2面マルチ画面となり、パドック映像やオッズ画面など情報量が充実。かつレース中は横長のクリアな画面で直線の攻防をワイドに確認できる。芝外回りコースで横いっぱいに広がっての追い比べでもカバーできるというわけだ。

 また宝塚記念の28日終了時点で売得金は1兆3460億2233万8700円(前年比94.6%)、競馬場入場人員は386万9149人(前年比100%)となった。土川理事長は「新型インフルエンザの影響や昨今の経済状況から経営環境は厳しいものがあります。それでもヴィクトリアマイルとダービーをのぞくGIでは入場人員が昨年より増加しました。これからも、お客さまに夢と感動を提供していきたい」と上半期を総括した。(スポニチ)

ホッカイドウ競馬売上額 門別は計画比28%増 ナイター効果来場者1・5倍に

 【日高】再建に向けて正念場を迎えている、本年度のホッカイドウ競馬が始まって2カ月。新たにメーン会場となった門別競馬場での売り上げは好調だが、札幌開催分と場外販売を含めた総計では計画比5%以上のマイナスで、苦しいスタートとなっている。(舘山国敏)

 本年度から運営を委託されている北海道軽種馬振興公社(日高町)によると、いずれも場外発売分を含め、4月29~5月14日の札幌開催(計6日間)の売り上げは計画比88・5%、5月20~6月25日の門別開催(計14日間)は同96・7%。総計では同94・4%の約26億9000万円。

 スタンド新設などのリニューアルを行い、全レースを夕方から夜間にかけての開催とした門別競馬場での売り上げは、計画比128%の約9500万円と健闘。一日平均500人を見込んでいた来場者数も、1・5倍の約750人をキープしている。前年度と比べても来場者数は55%増で、同公社は「若者も多く、ナイター効果がはっきり現れている」とする。

 しかし、売り上げ全体の約90%を占める場外での売り上げ増なしに、全体での収支改善は難しい。今後は、道内16カ所の場外馬券発売所を増やすなどの発売拡大策に特に力を入れる。8月には登別に場外発売所がオープンするほか、釧路にもできるだけ早い時期に開きたい考え。また、他の地方競馬との連携発売も拡充を図る。

 同公社の井村勝昭専務は「道内経済が低迷し厳しい環境の中だが、本年度の単年度赤字を3億円に圧縮するという計画を何としても達成したい」と話している。(北海道新聞)

2009年6月25日木曜日

船橋競馬、組合議員に報酬100万円…年4日の議会出席だけ

 船橋競馬を運営する千葉県競馬組合(管理者・森田健作知事)の議員が、年4日程度の議会出席で118万~99万円の報酬を受けていることがわかった。
 船橋競馬から地元自治体への分配金はストップしたまま。地方競馬を主催する全国11の組合の中でも報酬額は突出、県議の中からも「高すぎる」との声が出ており、県競馬組合は見直しを検討する。
 県競馬組合によると、組合議会は、県議3、船橋、習志野市議各1の計5人で構成されている。
 報酬は県競馬組合条例で定められ、2008年度は議長118万8180円、副議長108万4860円、議員99万8760円。1991年10月から、ほぼこの水準となっている。
 組合議員の仕事は、予算を審議する年4回の定例会の出席で、他の業務はほとんどないという。定例会はほとんど半日で終わるという。組合議員を務めた県議は、「定例会は1時間ほどで終了する。県議の名誉職との位置づけだ」と話している。
 組合議員はそれぞれの議会が選挙で決めることになっているが、県議枠の3は、県議会で過半数を占める自民党の県議の持ち回りになっている。自民党県連は、「船橋、習志野市と周辺の選挙区の自民県議が、持ち回りで務めている」としている。
 千葉県競馬組合は08年度決算で赤字が解消できる見通しだが、一時は約19億円に上る累積赤字を抱え、1992年度から県や船橋、習志野市への分配金は出ていない。
 全国で2番目に報酬が高い愛知県競馬組合は、年2回の定例会と臨時会で議長54万円、副議長44万4000円、議員37万2000円で、千葉の半分以下。(読売新聞)

2009年6月24日水曜日

名古屋高裁、新和解案提示へ 笠松競馬場訴訟

 笠松競馬場(羽島郡笠松町)の一部地主が運営先の県地方競馬組合に土地の明け渡しなどを求めた控訴審の和解協議が23日、名古屋高裁であった。高裁は次回期日の9月11日までに新たな和解案を示し、組合側、地主側がそれぞれ検討した上、次回の和解協議で回答することが決まった。

 この日は、組合側が高裁と地主側に、同競馬の厳しい経営状況を説明。売り上げの落ち込みや地方競馬全国協会への交付金の返済などで、1坪あたり年1200円の賃料の支払いが続けば、赤字になる可能性を示した。争点になっていた2011年以降の賃料の算定方法については、両者で相談することを提案した。

 地主側は、10年まで年1200円の賃料を前提に、11年以降の賃料の算定方法を「客観的な基準が必要」と従来の主張を述べた。

 高裁は、両者の意見を基に、次回期日までに和解案を両者に伝える。それぞれの代理人は次回期日の前に事前協議する予定で、事前協議の話し合いが不調に終われば、次回に結審する可能性もある。(岐阜新聞)

2009年6月19日金曜日

岐南に舟券売り場計画 競馬組合が反対決議採択 「笠松の収益に影響」

 岐南町上印食南で民間会社が競艇の場外舟券売り場「ボートピア岐南(仮称)」を建設する計画が浮上し、笠松競馬場(笠松町)を運営する県地方競馬組合は18日の臨時議会で、笠松競馬の売り上げに影響するとして、建設計画に反対する決議を全会一致で採択した。(天野雄介)
 計画は、同町内の施設運営会社「イレブンナイン」が5月、建設計画を地元関係者に伝えた。建物面積は約4500平方メートルで、発売窓口数は約30か所。年間営業日数を360日とし、1日あたりの来場人員は約1900人、年間売上高は約100億円を見込んでいる。
 決議では、「ボートピアの建設予定地が笠松競馬場から2・5キロしか離れておらず、収益悪化を招く」と指摘。組合議員13人が「今以上に収益が悪化すれば、笠松競馬の存続が困難となり、競馬場関係者約3000人の生活に影響が出る」と建設反対を求めた。
 同組合管理者の広江正明・笠松町長も「競馬関係者が一丸となって経営再建に取り組んでいる途中であり、認められない」と反対の立場を強調した。副管理者の松原秀安・岐南町長は「管理者の立場としては反対だが、町として笠松競馬への影響などを調査したい」と述べた。地元の町や町議会が反対した場合、建設は困難な状況になる。
 また、笠松競馬場の上半期の経営状況も公表され、4月1日から今月12日までの5期間(22日間)の入場者数は前年同期比20%増の約27万7000人で、売上高は同7%増の27億2800万円だった。(読売新聞)

2009年6月17日水曜日

騎手たちが病院に車いす贈呈

 岩手競馬の騎手たちが盛岡市内の病院に車いすを贈りました。岩手を代表する騎手がレースで着ている服をデザインした車いすです。
 車いすを贈ったのは、岩手競馬に所属する騎手たちの集まりである岩手県調騎会騎手部会と、競馬グッズを製作している会社です。今日は騎手部会会長の小林俊彦騎手から盛岡市立病院の加藤章信院長に車いすが引き渡されました。車いすは、騎手関連の競馬グッズが発売される際に騎手部会に支払われる著作権料で作られたもので、病院の患者さんにも岩手競馬を身近に感じてもらおうと、背もたれの部分は岩手のトップジョッキー、菅原勲騎手がレースで着る服と同じデザインです。騎手部会はほかにも施設の子どもたちを競馬場に招待するなど様々な福祉活動をしていますが、車いすの贈呈は今回が初めてで、小林騎手は「これからも続けていきたい」と話していました。(岩手放送)

2009年6月16日火曜日

迫力レース再現、世界最大級巨大モニター


 川崎競馬場(川崎市川崎区)で15日、世界最大という映像モニター「川崎ドリームビジョン」の使用が始まった。大きさは幅72メートル、高さ16メートル、1152平方メートル。飛行機のスーパージャンボがすっぽり入る幅だ。レースの迫力ある映像が映し出された。
 従来の同競馬場のモニターの左右にさらにモニターをつなげ、面積比で約2.2倍にした。LED方式でハイビジョン映像が映し出せる。世界最大としてギネスブックにも載った東京競馬場(東京都府中市)のモニター「ターフビジョン」(幅66.4メートル、高さ11.2メートル)の約1.5倍の大きさ。神奈川県川崎競馬組合がギネスへ申請している。(朝日新聞)

2009年6月14日日曜日

「蹄鉄クッキー」を笠松の名物に 8店で量産へ


 笠松競馬を抱える笠松町の中学生が発案した蹄鉄(ていてつ)形のクッキーを町の名物に―。笠松菓子組合(葛谷徳三組合長)は、今年3月に限定販売した「蹄鉄クッキー」を、14日から町内の菓子製造8店で再び販売する。
 「蹄鉄クッキー」は今年1月、活気あるまちづくりのアイデアを考えてきた笠松中3年生が校内発表会で提案、広江正明町長に認められた。同組合が名鉄笠松駅の情報発信拠点「ふらっと笠松」で限定販売したところ、好評を得たため各店での量産化を検討してきた。
 発案から約5カ月。8店は味と大きさの統一を図るため、これまで材料の配分や焼き加減などの研究を重ね、クッキーが量産できる共通レシピの完成にこぎつけた。葛谷組合長は「(8店には)和菓子店も洋菓子店もいるが、アイデアを結集したクッキーが完成した」と胸を張る。
 クッキーは、蹄鉄の釘穴をイメージして赤と緑の甘いドレンチェリーが置かれており、素朴な風合いにうまくマッチ。縦約10センチ、横約9センチ、厚さ1センチ余りと大きく食べ応えがあるが、価格は一つ120円と抑えた設定。包装に「人生 馬(うま)く行きますように」とのメッセージカードを同封するといった粋な計らいも。
 葛谷組合長は「基本的なレシピに加えて8店それぞれがオリジナリティーを出し、ココア味や抹茶味などレパートリーが増えるのでは」と期待する。
 「ふらっと笠松」だけでなく、販路の拡大も重要な課題。土産用のパック販売や結婚式でのプレゼントなど、組合員らは次のアイデアを結集させている。(岐阜新聞)
<写真>蹄鉄(ていてつ)クッキーを作り意見を交わす笠松菓子組合のメンバー=笠松町下本町、伊住屋本店

2009年6月13日土曜日

道営競馬存続へ、改善運営策を報告

 北海道は12日の道地方競馬運営委員会で、赤字経営が続き存廃の岐路に立つ道営「ホッカイドウ競馬」について、平成22年度までの収支改善に向けた具体的な運営策を報告した。
 道営競馬は昨年10月、旭川から撤退。今年から(1)ナイター設備を整えた門別競馬場(日高町)で9割以上開催する「馬産地競馬」に移行(2)新設した公社に開催業務を全面委託-など、経営合理化を進めている。
 委員会では「経費削減が行き過ぎて賞金を抑えることが、出走馬の減少につながっている」「マスコミやファンへの情報発信力が弱い」などの意見や要望が相次いだ。
 道営競馬は約239億円の累積赤字(20年度末)を抱え、道が昨年3月に「北海道競馬改革ビジョン」を公表。高橋はるみ知事は存続条件に「段階的に赤字を減らし、22年度までに単年度収支均衡の見通しを得ること」を挙げている。(産経ニュース)

2009年6月11日木曜日

29頭のサラブレッド出品 鹿児島県 大崎町で1歳馬の競り市


 九州では唯一となるサラブレッドの1歳馬(2008年産)の競り市が8日、鹿児島県大崎町野方の日本軽種馬協会九州種馬場で開かれた。熊本、宮崎、鹿児島の3県から牡、牝計29頭が出品。生産者ら約100人が見守る中、9頭が落札された。競り落とされた馬は調教され、来春以降のレースに出場することになる。
 売上高は前年比25%増の1680万円、平均額も同25%増で約186万円。最も落札額が高かったのは熊本県産の牡で、315万円だった。
 同協会によると、08年に全国の牧場で生まれたサラブレッド系馬は約7360頭で、このうち九州産は88頭。競りを主催した鹿児島県軽種馬協会の柏木務会長は「地方競馬の不振や牧場の後継者不足で業界は厳しい。馬には各地のレースで活躍してほしい」と話した。(西日本新聞)<写真>競りにかけられるサラブレッドの1歳馬