2009年11月20日金曜日

「存廃」の土俵際 赤字解消期限まで残り1年のホッカイドウ競馬


今年度の売り上げは目標に届かなかったが、収支は計画達成の見込み。
4月29日に札幌でスタートした今年度の「ホッカイドウ競馬」(道営競馬)は、今月19日の門別開催で全日程を終えた。
 巨額の累積赤字を抱え、存亡の岐路に立つ道営競馬。累積赤字が100億円を超えた1999年度に存廃議論が浮上し、道は組織改編やミニ場外馬券場の設置などを進めてきた。それでも、00~06年度までは10~20億円台の単年度赤字が続き、08年度までの累積赤字は239億円に達している。
 こうした事情を背景に道は昨年3月、08年度からの3年間で単年度収支を均衡化し、赤字体質からの脱却を目指す「北海道競馬改革ビジョン」を策定した。改革ビジョンには、見通し(10年度の赤字ゼロ)が破綻した場合は競馬事業を廃止すると明記した。
 道は今年度から、開催業務を社団法人「北海道軽種馬振興公社」に委託し、経費の削減と効率化を図った。また、主戦だった旭川開催を終了、門別開催(全ナイトレース76日間)にシフトすることで、施設賃貸料や出走馬の移送経費など数億円を削減した。さらに、発売拡大策として、初期投資や運営経費の負担が少ない民間活用型ミニ場外を道内4カ所に新設した。
 今年度の赤字目標は、昨年度比1億3000万円減の3億円。発売目標は前年度比4億円増の117億9000万円を見込んでいた。今年度の発売総額は、前年比1.35%増の115億円4500万円。目標額の97.88%だった。
 道競馬事業室は「前年よりも発売が増加した要因は、門別開催をすべてナイトレースで実施できたこと。目標には届かなかったが、レジャーの多様化や景気の低迷で、全国的にも客単価が下がっている中で、健闘したと言える。道営競馬は終了したが、場外発売所で引き続き南関東やばんえい競馬を発売することで各主催者から協力金を得られるため、赤字目標は計画通り達成できるのではないかと期待している。来年度以降もある程度の購買単価があれば続けられる自信はある」と語る。
 改革が功を奏し、今年度は目標額を達成できそうな道営競馬だが、赤字ゼロを掲げる来年度が本当の正念場になる。
 道はさらなるコスト減を図るため、今年度限りで札幌競馬場の場外発売を終了した。これにより、来年度はJRA(日本中央競馬会)に支払っていた賃料や人件費、清掃費など年間1億5000万円程度が削減できる。さらに札幌開催をやめた場合は、開催経費や馬の移送費などを軽減できるため、道は来月から札幌撤退も含めた来年度の開催計画を検討する。(北海道365)