2009年10月28日水曜日

肥ゆる秋、人馬晴れ舞台 遠野で11月1日乗用競り市


 本州唯一の乗用馬競り市・第36回遠野市乗用馬市場(市畜産振興公社など主催)は11月1日午後1時から、同市松崎町の遠野馬の里で開かれる。市内外の生産者16人が27頭を上場。国際大会での上位入賞など遠野産馬の活躍が注目を集めており、全国の乗馬クラブなどから買い手が集まる予定。関係者は上場馬の最終調整などに汗を流している。

 上場されるのは3歳馬2頭、2歳馬10頭、1歳馬15頭。遠野馬の里で調教を受けた遠野産馬で、日本中央競馬会所属のハリーベイ号(雄7歳)が6月に欧州で開かれた障害馬術競技の国際大会で優勝。遠野産馬の評価は年々高まっており、高額取引馬も出そうだ。

 当日は関係者以外でも自由に見学できる。遠野馬の里5年目の厩務(きゅうむ)員、大滝明日香(あすか)さん(23)は今回が「市場デビュー」。生産者から預かり、約半年間調教を手掛けたリピシルキオヒメ号(雌2歳)に騎乗して会場を周回する予定で、「馬と別れるのは少し寂しいが、将来の活躍がとても楽しみ」と話す。

 午前10時から「馬っこまつり2009」も同時開催。馬車運行、引き馬体験のほか、もちつき(午前11時半)、ポニーの演技ショー(正午)、乗馬スポーツ少年団の実演(午後0時半)などのイベントが行われる。問い合わせは遠野馬の里(0198・62・5561)へ。(岩手日報)

【写真=今回の乗用馬市場で初めて上場馬に騎乗する大滝明日香さん。晴れの舞台に胸を躍らせる】