2011年11月8日火曜日

道営競馬、20年ぶり黒字も…ネット販売好調

 道営ホッカイドウ競馬の売り上げが好調を維持している。北海道軽種馬振興公社によると、7日時点の売り上げは約105億7000万円。前年同期比0.8%の微増だが、大幅な収益が見込めるレース「北海道2歳優駿」(10日)が残っており、関係者は黒字化に向けてゴール前の“末脚”に期待している。
 同公社によると、好調の理由はレース数の増加と、ネットでの馬券販売。出走馬が増え、レースは7日までに昨年同期より約60レース多い844レースが開催できた。道営競馬の主催者である道競馬事業室は「全出走頭数の約4割を占める2歳馬のレースで、賞金を増やしたことが影響しているのでは」と分析する。
 ネット販売も前年同期比6.3%増の約54億9600万円と好調。09年から道が提携を結んだインターネット大手「楽天」の運営する馬券購入サイトを通じた販売が伸びているという。
 累積赤字が約242億円まで拡大した道営競馬は、存廃の岐路に立たされた昨年度、約6500万円の赤字となったが、前年度の繰越金を補充して収支を均衡させた。
 今年の開催は残り6日間で、最終日の17日には、人気馬が集まるレース「道営記念」もある。単年度収支で黒字となれば1991年度以来20年ぶりとなるが、ネット販売にかかる経費増などもあるため収支は年度末まで確定できず、同公社総務課は「2大レースでさらなる売り上げ増を達成し、黒字化にこぎつけたい」と意気込んでいる。(読売新聞)