2012年5月4日金曜日

園田競馬:関西初のナイター ファン層拡大なるか−−9月から /兵庫


 県競馬組合は、今年9月から尼崎市の園田競馬場で、関西初のナイター競馬を始める。地方競馬は冬の時代が続き、この10年で経営難から10カ所が廃止された。園田競馬場も客層の高齢化が進み、来場者は減少。存続が危ぶまれる中、4月から11月ごろまでの金曜に起死回生を狙ってナイターを開催し、若い女性や昼間に働くサラリーマンの取り込みを図る。

今月初めの園田競馬場。美しい毛並みの競走馬がパドックを周回し、その周りを競馬新聞を手にした中高年の男性が取り囲んでいた。平日の昼下がりで、20〜30代の女性の姿は私以外に見当たらない。レースが終わる度、ハズレ馬券が舞う場内は、まさに「男の遊び場」という印象だ。
園田競馬場を管理する県競馬組合は、県と尼崎市、姫路市で構成し、姫路競馬場も運営する。両競馬場を合わせた売り上げは91年度が1187億円で、経費などを差し引いた収支は89億円の黒字だった。しかし、以降は低迷が続く。10年度の売り上げは308億円、収支は5億5000万円の赤字に転落し、両競馬場とも事業存廃を決める「5年間の見極め期間」に突入した。(毎日新聞)