2010年3月10日水曜日

パクじぃに祝福の嵐 笠松・現役最高齢の誘導馬


◆ファンら12日協賛レース
 「パクじぃ」の愛称で親しまれている笠松競馬場(笠松町)所属の国内現役最高齢の誘導馬「ハクリュウボーイ」の誕生日を控えた12日、ファンらがハクリュウボーイの名前を付けた協賛レースや、ニンジンのプレゼントで長年の働きをねぎらう。
 24日に27歳の誕生日を迎えるハクリュウボーイは、同競馬場で競走馬として活躍した後、20年間、誘導馬として働いている。人間で言えば80歳を越える年齢で、競馬場を盛り上げたとして、2月に地方競馬全国協会の理事長感謝状を受けた。
 今回、誕生日と理事長感謝状への祝いの気持ちを込めて、ファンと企業から7レースの協賛があった。協賛金は個人で1万円、企業で5万円から。協賛レースには個人や企業がレースに名前を付けることができ、「パクじぃ表彰おめでとう記念」「笠松の癒(いや)し隊パクじぃ杯」などの名前が付けられる。1頭の馬に7つの協賛が付くことは極めてまれで、パクじぃの人気ぶりを示した。
 三重県桑名市の主婦岡田洋子さん(39)はファン数人と、携帯電話のストラップや写真付きの絵はがきなどパクじぃグッズを手作りし、競馬関係者の家族でつくる応援団体「愛馬会」が運営する場内の売店で販売。その売り上げを、協賛金などを4レース分の協賛に当てた。岡田さんは「高齢でも注目されにくい誘導馬として頑張るパクじぃを多くの人に知ってもらいたい」と話している。
 12日は、パクじぃが観客の出迎えと見送りをするほか、第3レース後の正午すぎごろには、ファンからパクじぃにニンジンが贈られる。当日はパクじぃの写真撮影などもできるという。
 飼育員の塚本幸典さん(53)は「多くの協賛はパクじぃが愛されている証拠。多くのファンの力で理事長感謝状もいただけた。ファンに恩返しできれば」と話している。(中日新聞)
【写真】ハクリュウボーイと理事長感謝状を持つ飼育員の塚本さん=笠松町の笠松競馬場で