2010年3月2日火曜日

笠松競馬、2億円赤字へ 訴訟和解で賃料支払い

 笠松競馬(笠松町)の2009年度の収支が約2億円の赤字見通しであることが分かった。一部地主による土地明け渡し訴訟で昨年12月、賃料を上げることで和解。未払い分も合わせて計1億4500万円を支払ったため、08年度の黒字(約1億6000万円)から赤字に転じた。
 同競馬を運営する県地方競馬組合が1日、10年度一般会計当初予算の発表会見で明らかにした。赤字に転じるのは04年度以来、5年ぶりとなる。
 馬券売り上げは09年度当初は116億円と見込んでいたが、実績では120億円に届く見通し。ただ、08年度の122億円と比べて売り上げは落ちている。
 県はこれまで税金での赤字補てんに否定的な姿勢で、10年度から分割納付が始まる予定だった地方競馬全国協会への交付金の償還が3年間延長されて年3200万円の負担が先延ばしになるとはいえ、組合は厳しい経営を強いられそうだ。
 組合は10年度一般会計当初予算に前年度比2・4%増の128億8400万円を計上。
 活性化のため、同競馬所属のG1優勝馬「ラブミーチャン」の広報強化や、若い2歳馬の確保のため、一部レースの賞金を上げる。他の競馬場の場外発売の日数を増やして、全体の収入増を目指す。また、経費削減のため、遊休地の活用や返却にも取り組む。(中日新聞)