2010年2月1日月曜日

福山競馬の存廃で初会合


 福山市は1日、福山競馬の存廃を考える「福山市営競馬検討委員会」の初会合を市役所で開いた。羽田皓市長の諮問機関。公開を原則とする会合を月1回のペースで重ね、9月をめどに答申する。

 会合には公認会計士や弁護士たち委員14人が出席。傍聴席には競馬関係者を含め市民約20人が詰め掛けた。委員長に就任した吉原龍介福山大副学長は、あいさつで「存廃だけでなく、関係者の将来を含めて多方面にわたる協議が必要。忌憚(きたん)のない意見を戦わせたい」と求めた。

 市側はこの10年間で益田、中津競馬など約10カ所の地方競馬が財政難を理由に廃止されたことを説明。福山競馬については本年度上半期(4~9月)で4千万円近い赤字を計上し、第3四半期までの売得金が520億4637万円(前年度比4・9%減)、入場者数が12万6827人(同4・2%減)にとどまる実態を報告した。

 委員からは、競馬事業特別会計の仕組みや経営難に陥った原因など根本的な説明や議論を求める声が相次ぎ、次回以降の検討課題となった。

 一方、羽田市長は同日の記者会見で「答申を踏まえ(2011年度の)予算編成に差し掛かる9月末までに一定の結論を出したい」との考えを示した。(中国新聞)

【写真説明】初会合で、福山競馬の行く末について協議する委員(撮影・増田智彦)