2010年2月15日月曜日

競馬存続 ファンも熱く

 約20億円の累積赤字を抱え、2009年度の単年度収支での黒字確保が厳しい見通しとなっている福山市営競馬場(福山市千代田町)で14日、関係8団体でつくる「福山競馬関係団体連合会」(会長=渡辺貞夫・県調騎会会長)が、競馬場の存続に向け、市民らに署名やメッセージなどを求めるキャンペーンを行った。

 午前10時の開門時に、入場門の前で、騎手や調教師、馬主ら約40人が、「福山競馬存続にご協力下さい」などと声を上げ、署名やファンの声を集約する「福山競馬応援隊」への入隊などを呼び掛けた。訪れたファンは署名したり、「頑張れ!福山競馬」などと書かれた横断幕に「競馬をなくさないで」や「いつまでも応援しています」などのメッセージを書き込んだりしていた。

 ■畑(さこはた)雄一郎騎手(28)は、「積極的に出て、気持ちを多くの人に伝えたい」と語り、署名し、福山競馬応援隊にも入隊した福山市西桜町、主婦小白良子さん(46)は、「地方競馬は地域の文化なので残してほしい」と話していた。

 競馬事業の存廃などを議論する「福山市営競馬検討委員会」は9月末にも、今後のあり方について、羽田皓市長に答申する。

 厳しい状況の中、渡辺会長は「目先の赤字にとらわれず、長期計画を立てて福山競馬をどう盛り上げるかを考えるべき。これからも、一生懸命やっていることをPRしたい」と述べ、定期的にファンの意見を聞く会合を開くなどして、存続を求める声を盛り上げていきたいとしている。(読売新聞)