2010年4月17日土曜日

岩手競馬 3年ぶり新人騎手 菅原さんきょうデビュー

 岩手競馬で17日、3年ぶりとなる新人ジョッキーが誕生する。デビューするのは、瀬戸幸一厩舎(きゅうしゃ)に所属する菅原辰徳騎手(17)で平成生まれの騎手は初めて。水沢競馬場は幼い頃からの夢を育んだ場所といい、そこが初レースの舞台になった。「緊張もあるが、お客さんを楽しませられるように頑張りたい」と意気込んでいる。

 菅原騎手は、宮城県栗原市出身。競馬好きの父親に連れられ、よく水沢競馬場に通ったという。馬にまたがった騎手が猛スピードで駆け抜けていく姿にあこがれ、小学3年の時には「将来は騎手になりたい」と父親に話すまでになっていた。

 中学卒業後、栃木県の地方競馬教養センターで2年間訓練を積んだ。今年3月、地方競馬の騎手免許試験に合格し、数ある地方競馬の中で岩手競馬を選んだ。岩手でデビューする新人騎手は07年の菅原俊吏騎手以来。

 身長165センチ、体重46キロという体は、騎手では大柄。身長はまだ伸びているため、体重維持のために食事制限や毎日10キロの走り込みが欠かせないが、「好きな仕事ができるのだから、つらいとは思わない」と話す。

 17日は、第1レースを含め計3つのレースに出場。宮城から両親と妹も応援にに訪れる予定だという。菅原騎手は「子どもの頃遊びに来た競馬場は、もっとお客さんが多く、にぎわっていた。良いレースをして苦境に立つ岩手競馬を盛り上げたい」と話している。(読売新聞)
【写真】「お客さんに喜んでもらえるレースをしたい」と語る菅原騎手(16日、奥州市水沢区の水沢競馬場で)