2010年5月12日水曜日

子どもにポニー教室 金沢競馬のファン開拓へ


 金沢競馬場の調教師らが11日までに、「金沢ちびうま団」を結成した。新たなファン 層を獲得し、家族で楽しめる競馬場づくりにつなげる狙いで、ボランティアで子どもたち 対象のポニーの触れ合い教室や乗馬体験会などを開催。同競馬場は存続に向けて経営改善 を進めており、調教師らは「自分たちで金沢競馬を盛り上げよう」と意気込んでいる。
 金沢ちびうま団は、競走馬を世話する調教師や装蹄(そうてい)師、獣医師、厩務(き ゅうむ)員ら20人が所属。いずれも金沢競馬場に長年勤める「生え抜き」の有志たちで 、活性化に一役買いたいと昨年10月に組織した。

 ポニー7頭を団で飼育することとし、3月には馬場小でポニーとの触れ合い教室を初め て開き、乗馬体験やミニ競馬などを楽しんだ児童からは「今度は競馬場に馬を見に行きた い」と大好評だったという。

 今月5日には、最終レース後、本馬場でポニーレースを開催した。団員によると、ポニ ー4頭が競走馬並みに熱戦を繰り広げ、大勢の家族連れの歓声で会場は重賞レースのよう に沸き返ったという。

 県競馬事業局によると、金沢競馬は2007、08年度と黒字が続いたが、09年度は 黒字が困難とみられている。1人当たりの馬券購入額は少なく、新規ファンの獲得が必要 だという。

 ちびうま団は6月に岸川町の花園保育所を訪れるほか、要望があれば無料で出張する方 針で、団長で金沢競馬場装蹄師会長の辻修さんは「親近感のわくポニーで家族連れに金沢 競馬をアピールし、多くの人を呼び込みたい」と話した。(富山新聞)
【写真】新たなファン獲得を目指す「金沢ちびうま団」の団員=金沢競馬場