2010年6月11日金曜日

福山競馬 廃止前提に答申へ

 福山競馬の存廃を議論してきた福山市営競馬検討委員会(吉原龍介委員長)は10日夜、福山市役所で会合を開き、競馬事業の廃止を前提に答申をまとめることを決めた。諮問した羽田皓市長は答申を尊重する考えをこれまでに示しており、競馬事業が廃止される公算が大きくなった。

 福山競馬は2009年度の売り上げが78億円にとどまる見込み。ピーク時のわずか2割の水準で、売り上げ、入場者数ともに減少に歯止めが利かない状態が続いていた。

 こうした状況を踏まえ、吉原委員長が「事業の継続はどう見ても難しい。廃止を起点に答申をまとめたい」と提案。出席した委員9人も了承した。

 廃止は約1千人と見込まれる関係者の生活を直撃することから、具体的な廃止時期は現場の意見を聞いた上であらためて調整する。骨格を7月の次回会合に示し、9月をめどに答申する予定。

 地方競馬は売り上げ不振で廃止に追い込まれるケースが全国で相次いでいる。中国地方では益田競馬が2002年度で廃止。福山競馬が唯一残っていた。(中国新聞)