2012年2月15日水曜日

園田競馬、9月にナイター開催へ 新たなファン掘り起こしに

兵庫県競馬組合は14日、県庁で定例議会を開き、運営する園田競馬場(尼崎市)にナイター競馬を導入するため、照明設備の設置工事費など8億9千万円を盛り込んだ関連予算案を賛成多数で可決した。工事は4月に着工し、9月から関西初のナイターで生き残りをかける。

 定例議会では、一部議員が「ナイターの前提となる住民の理解が不十分」と反対を表明。これに対して、金澤和夫組合管理者(県副知事)は「反対住民も相当数いる」との認識を示す一方、「今後も引き続き住民と話し合いを続け、可能な限り不安を取り除く対応策を示して理解を得ていきたい」と述べた。

 園田競馬場は景気低迷やファンの高齢化などで売り上げが低迷。平成22年度は姫路競馬場(姫路市)と合わせ約5億5千万円の赤字を計上し、存廃の危機に直面している。

 このため、組合は週3日の開催日のうち週末の金曜にナイターを計画。仕事帰りの会社員や若者ら新たなファン層を取り込み、年間5億~7億円程度の黒字を見込んでいる。

 一方、競馬場周辺の一部住民が住環境や治安の悪化を懸念して反対。このため、組合は警備員の巡回やファン送迎バスの増便などの治安対策を強化し、住民に理解を求めている。(産経ニュース)