2009年4月22日水曜日

改革待ったなし 門別開催シフトで存続目指す「道営競馬」

 10年度の赤字解消までの“猶予”は残り2年。

 巨額の累積赤字を抱え、存亡の岐路に立つ道営競馬。
 道が昨年3月に策定した「北海道競馬改革ビジョン」は、2008年度からの3年間で単年度収支を均衡させなければ、廃止を余儀なくされる崖っぷち。単年度の赤字目標は、08年度が5億5,000万円、09年度は3億円と定め、10年度はゼロを掲げている。

 道は昨日、2009年度の「ホッカイドウ競馬の開催等の概要」を発表した。今年度は開催業務を社団法人「北海道軽種馬振興公社」に委託、門別競馬場での全日程をナイターにするなど経費節減と効率化を図る。さらに南関東競馬などと連携強化、競走番組の充実で馬券の発売拡大を図る。発売目標額は前年度比4億円増の117.9億円。

 昨年度に59日開催した旭川はすでに終了させており、施設賃貸料や出走馬などの移送経費に要する数億円を解消した。今年度の開催は、札幌が2日減の6日間、主場とする門別は61日増の76日間。

 来年度の単年度赤字解消は、道営競馬の至上命題。01年度に過去最大28億4,000万円の赤字を計上したが、赤字幅を年々減少させ、昨年度の赤字は目標をクリアする4億3,000万円に抑えた。

 今年度はさらに改善を進め、赤字を3億円とする計画。まずは29日から開催する札幌での売り上げが今年度の行く末を占う試金石になるだろう。 (毎日新聞)