2010年10月20日水曜日

馬券販売の変化視野に 笠松競馬存廃で議論

 厳しい経営が続く笠松競馬(笠松町)について、県の古田肇知事は19日の定例会見で、地方競馬と日本中央競馬会(JRA)の馬券相互発売など馬券の販売環境の変化に関して「(存続を探る)シナリオの中で議論していく」との考えを示した。

 馬券の販売をめぐっては地方競馬と中央競馬が相互販売を検討している。各地の地方競馬では来年度から共同で販売システムを運用することで経費を削減。加えて中央競馬との相互販売で収益増を期待している。

 累積赤字を抱え、存廃が問題になっていた北海道営ホッカイドウ競馬は相互販売に伴う収支改善を1つの根拠に、来年度以降の存続を決めている。

 古田知事は「六千数百万円の赤字補てん財源の範囲内で(存廃を)議論する」と述べ、あくまで単年度収支を判断の基本とする考えを改めて説明。11月8日に開く笠松競馬推進協議会で販売促進や経費削減のシナリオを示すといい、「道はかなり険しいが、意見を出し合って乗り越えていければ」と述べた。

 その上で、2010年度を乗り切った場合に、馬券販売システムの変化を視野に入れた来年度以降の道筋を検討する考えを表明。「どの時点でどの程度、収入に反映されるか。確固たるスケジュールがあるわけではなく、どの程度期待できるか丁寧に詰めないといけない」と話した。(中日新聞)