2010年11月17日水曜日

荒尾競馬 12月議会に規約改正案

 荒尾市は、多額の累積赤字を抱える荒尾競馬組合の会計方式を、従来の官庁会計から公営企業会計に切り替える方針を決め、22日開会の12月定例議会に競馬組合規約の改正案を提案する。経営状況の透明化を図り、資産、負債を明確化することで市民への説明責任を果たす考え。

  この一部事務組合を市と構成している県も、同じ議案を県議会に提案する見込み。市は議案が可決されれば、総務省の認可を経て来年2月から適用したいという。

  市によると、官庁会計は単年度収支は把握できるものの、中長期的な財政状況が見えにくい。公営企業会計に移行すれば、貸借対照表や損益計算書を作り、土地・建物などの資産や負債などの評価も加えることになる。

  また公営企業会計によって、競馬事業を廃止・整理する際に第三セクター等改革推進債(三セク債)の発行が可能になるという。「荒尾競馬あり方検討会」は昨秋、約14億円の累積赤字がある同競馬の存廃について、2011年度までの収支状況を勘案して判断するのが妥当との提言書を出している。

  市の山崎史郎総務部長は「公営企業会計への切り替えは財政を透明化し、市民に資産公開するもので、廃止を見据えたものではない」と話している。(朝日新聞)