2011年9月13日火曜日

荒尾競馬清算財源に3セク債検討 市公営企業会計導入で発行可能

 荒尾競馬の廃止問題で数十億円が必要とされる清算費用の財源について、荒尾市は12日の市議会一般質問で、第3セクター等改革推進債(3セク債)の発行を検討していることを明らかにした。今年2月、荒尾競馬に公営企業会計を導入したことで発行が可能になっており、当時から廃止を念頭に置いていたことも認めた。

 3セク債は、公営企業を廃止する際に必要な経費を捻出する手段として地方財政法で認められた2013年度までの特例措置。利息の2分の1を国が特別交付税で負担する。

 同市の山崎史郎総務部長は答弁で、「市民に競馬運営の財政事情を知ってもらうのを目的に企業会計を導入し、その際、(廃止の清算に)3セク債は使えるとの認識はあった」と説明。その上で清算財源について、「(競馬)組合財産、一般財源、財政調整基金のほか3セク債も考えられる」と述べた。

 清算には、累積赤字や運営のための一時借入金の解消、競馬関係者への協力見舞金の支払いなどが必要とみられる。

 このほか、市側は、▽離職者対策として労働局、県なども加わった関係者連絡会議の設置▽在籍馬に対する協力見舞金の支払い――を検討していることも明らかにした。(読売新聞)