2010年8月21日土曜日

今年度も赤字の場合は事業廃止 崖っぷちの「ホッカイドウ競馬」 第2回


■存続の正念場、日程の半分を終えて売り上げは目標の90%

 昨年度までの累積赤字が242億円となった道営ホッカイドウ競馬は、今年度の収支を均衡させなければ、事業の廃止を余儀なくされる。

 ホッカイドウ競馬は、かつて約290億円の黒字を道財政に繰り入れた"優良事業"だったが、1992年度以降は単年度赤字が続いている。赤字転落後は、岩見沢、帯広、旭川開催を中止、札幌開催も昨年度で休止するなど経費削減によって赤字額を縮減させているが、昨年度も3億円を計上した。

 今年度は、3カ年で赤字の解消を目指す「北海道競馬改革ビジョン」(08年3月策定)の最終年。レースは11月18日までの80日開催。8月19日で41日間の開催を消化した。この時点の発売計画(目標)は62億6095万円。実績は目標の90.38%となる56億5866万6100円だった。

 ホッカイドウ競馬は今年度の開催を日高町の「門別競馬場」に集約、4月には場外馬券場「Aiba釧路」をオープンさせた。また売り上げの多くを占めるインターネットでの馬券購入を増やすため、道外のスポーツ紙にも競馬情報を掲載した。

 今年度の発売目標は前年度比4億円増の119億5000万円。開催日程を約半分消化した段階で、目標を約6億円を下回っているだけに、後半の巻き返しが不可欠だ。

 道の競馬事業室は、「(8月19日までの発売金額は)厳しい数字という認識だが、後半には重賞競争があり、目標達成に向けて努力をしたい」と話す。(北海道365)