2010年9月22日水曜日

福山競馬を条件付き継続へ

 福山市営競馬検討委(吉原龍介委員長、14人)は21日、福山競馬の存廃について、騎手や調教師たち関係者への事実上の給与に当たる賞典奨励費を削減して事業を継続し、黒字確保が見通せなくなった時点で速やかに廃止する—との答申をまとめた。関係者が収入減を覚悟で事業継続を訴えた点を重視し、条件付きで事業継続を認めた。

 答申では、市が本年度競馬事業特別会計に9億2200万円を盛り込んだ賞典奨励費について、来年度は一定額を削減して赤字を補てんするよう条件を付けた。それでも、赤字が補てんしきれない見通しとなった段階で、年度途中でも速やかに廃止する—とした。

 検討委は同日夜、市役所で会合を開いた。採用した案と、「本年度末に廃止」など3案の計4案を一本化する方針で協議。これまでの会合で、関係者から「収入を減らしてでも続ける覚悟はある」などといった要望があったことを踏まえて決めた。

 29日に羽田皓市長に答申する。吉原委員長は「関係者の要望に配慮した。現場にはいっそうの努力を、市には将来の廃止を視野に入れた準備をそれぞれ求めたい」と述べた。(中国新聞)