2011年12月9日金曜日

水沢競馬 きょう再開 来月9日まで14日間


 東日本大震災のために開催が見送られていた水沢競馬が10日から、奥州市水沢区の水沢競馬場で再開する。スタンドが損傷し、競馬場の存続さえ危ぶまれたが、地方競馬全国協会から補助金を受け復旧工事を終えた。年間約80日間のレースは、14日間に減るが、騎手や厩務(きゅうむ)員らは「ようやく地元の期待に応えられる」と出走のファンファーレを心待ちにしている。
 8日早朝。同競馬場では薄暗いうちから何頭もの馬が白い息を吐きながら、馬場を駆けていた。菅原俊吏騎手(30)は「開催を待っていたファンに、いつも以上に良いレースを見せたい」と声を弾ませた。
 震災後は馬の飼育費支給や厩務員の給与も減った。県調騎会(奥州市水沢区)の村上昌幸副会長(57)は、「不安のない環境で調教することすら難しいが、馬主やファンのために最高のレースを目指したい」と話す。
 水沢開催は来年1月9日まで。同競馬場は12日まで、入場料を無料とする。10日は先着1050人に畜産加工品をプレゼント。昨年に「岩手ダービー」など岩手三冠馬となったロックハンドスターの記念展も開かれる。(読売新聞)
【写真】10日のレースに向けて調教する騎手ら(8日、奥州市の水沢競馬場で)